建設現場では、外壁や屋根の工事をになう「外壁職人」、床や天井にクロスやボードをはる「内装職人」など、さまざまな専門技術をもった職人さんがたくさんはたらいています。
中でも決して欠かすことのできない仕事として「足場屋」があります。
重い鉄パイプを軽々と運び、高いところの作業も難なくこなす足場屋さんは、見ていてもとてもカッコいいものですよね。
ところが、様々な理由から足場屋からの転職を考えているひともいます。
この記事では、足場屋からの転職を考えている人に向けた、いくつかのヒントを挙げていきたいと思います。
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足場屋から転職したい主な理由
建設現場の作業の中でも重要な足場屋。
比較的給料が高いお仕事ですが、なぜ転職する必要があるのか。具体的には以下のような理由が挙げられます。
- 体力的にキツイ
- ケガのリスクが大きい
- 人間関係がツライ
- 休日が不安定
それぞれ詳しく見ていきましょう。
体力的にキツイ
足場屋が組み立てる足場に使われる材料の多くは、鉄製です。
軽量化されているものも中にはありますが、もちろん一つ一つの重量はかなりのもので、特に夏の炎天下での運搬はベテランの足場職人でもかなりの体力を消耗します。
加えて、加齢による体力や身体能力の衰えも無視できません。
若いうちはバリバリと作業ができたのに、年齢とともに作業能率が落ち、転職を考える人も多いのです。
ケガのリスクが大きい
足場屋は高所での作業が不可欠です。
ただでさえ重い建材を持ち運ぶ事に加え、それらを高いところで組み立てるとなると、やはり危険が伴います。
もちろん、安全対策をしっかりと行ったうえで作業は行いますが、デスクワークや接客業などと比べると、危険が大きいでしょう。
人間関係がツライ
足場職人に限らず、建設現場の仕事は上下関係に厳しいところが多い傾向にあります。
昔から職人の世界は親方と弟子の序列が厳しく、昔気質な会社では怒鳴られたり叩かれたりと、パワハラと感じられるような指導が行われるところも。
この為、精神的に追い込まれて転職を考える人が出てくる現状もあります。
休日が不安定
基本的に屋外での作業になるため、天候によっては作業ができなくなったり、その分休日を出勤日に振り替えるといったことも当然でてきます。
仕事とプライベートとのバランスをしっかりと取りたい人にとっては、つらい部分です。
足場屋から転職することはできる?
足場屋から転職することは、もちろん可能です。
実際に、20歳から5年間足場屋として働いた後、飲食業界へ転職された方もいます。
特に、現場作業で養われた体力や厳しい上下関係のなかでつちかわれたマナーなどは自己アピールの際の、大きな武器にもなるでしょう。
足場屋が異業種に転職する上での注意点!
足場屋の仕事は、一般的なサービス業やデスクワークとは、業務内容に大きな違いがあります。
そのため、足場屋から転職する上では、以下に挙げるような注意すべき点もあります。
- 言葉づかいには気を付ける
- 年齢がネックになることも
それぞれ詳しく解説していきます。
言葉づかいには気を付けよう!
足場屋の作業現場では、飲食店やホテルなどのサービス業と違い、お客さまと会話をするという機会があまりありません。
加えて作業員同士の会話も、丁寧な言葉づかいや落ち着いた話し方ではなく、元気よく大きな声で行われることがほとんどです。
もし丁寧な言葉づかいに自信がない上でサービス業への転職を考えてる場合、言葉づかいには十分に気をくばりましょう。
年齢がネックになることも
もしも高齢を理由に転職を考えている場合、転職の幅が狭くなってしまうこともあります。
一般的に、転職や就職が成功する確率は、年齢が高いほど低くなっていきます。
転職支援の大手であるdodaが2020年と2021に行った調査では、もっとも転職が成功した年代は25歳〜29歳となっており、全体の約40パーセントを占めています。
一方、35歳〜39歳までが約13パーセント、40歳以上では約15パーセントとなっており、年齢によって転職の成功率に差が出てしまうことは否めません。
特に、全く未経験の業種へ転職する場合には年齢による壁がさらに高くなってしまう可能性も。
ただし、全ての企業が年齢を理由に採用しない訳ではありません。
中には、それまでつちかってきた豊富な経験を活かしてほしいと望んでいる企業もあるのです。
高齢であっても、どうしても未経験の業種に転職したい場合は、できるだけ多くの求人情報に目を通しましょう!
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足場屋さんにおススメの転職先
では実際に足場屋から転職する場合、どのような仕事が向いているのかいくつか見てみましょう。
引っ越し業者
足場屋での経験で培われた体力を発揮するのにおススメなものの一つに、引っ越し業者があります。
重い家具や荷物を傷つけないように慎重に運ぶには、かなりの体力や腕力が必要です。
また、重い荷物は2人や3人など複数人で行うことが多いため、息の合ったチームワークも要求されます。
同じく、足場屋の作業も一人では行わずチームで取り掛かります。
足場屋の仕事で培われた体力や腕力、チームワークなどを存分に発揮できるお仕事としておススメです。
タクシードライバー
足場屋の仕事で養われるのは、体力やチームワークだけではありません。
危険の伴う作業を行う上では、安全対策もしっかりと行い、安全第一で作業をすることがとても重要です。
加えて、限られた期限の中で作業を完結させなければならないため、緻密な作業計画を立てることが要求されます。
そうした技術を活かせる仕事としておススメなものに、タクシードライバーがあります。
お客様の命を預かる仕事なので、安全運転に気を配ることはもちろん、お客様を目的地に迅速に運ぶ為に、どのようなルートを選ぶかといったことも重要です。
足場屋での仕事で得た安全意識や、効率的な作業計画の経験などを活かすことができるでしょう。
また、タクシードライバーの求人には、殆どの場合年齢制限がありません。
全国のタクシードライバーの平均年齢は60歳前後と非常に高く、40代や50代になってからタクシードライバーに転職した人も多いのです。
そのうえ、タクシードライバーの求人の殆どは未経験者でも問題なく応募できます。
実際、タクシードライバーとして働いている人の多くは未経験からスタートしているのです。
さらに、タクシーを運転するために必要な第二種運転免許の取得費用を全額負担してくれる会社も多くあります。
時間と費用を可能な限り抑えられる技能試験でも、費用は約4万円はかかりますから、免許取得の費用を負担してもらえるのは、かなりうれしいですね!
高齢を理由に足場屋からの転職を考えている方は、ぜひ候補の一つとして考えてみてはいかがでしょうか?
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【まとめ】 足場屋から転職する方法と、オススメの転職先
いかがでしたか?
足場屋から転職するには、体力面や年齢面、人間関係など、人それぞれさまざまな理由がありますが、転職ができないという訳では決してありません。
足場屋で培った技能や経験などは、サービス業などでは得られないものです。
「ここでずっと働きたい!」と思える職場に転職するために、自分が足場屋として働いてきた中で、どんな強みを得たかをもう一度考えて、転職活動にのぞみましょう!