中卒の方の中にも「独立して自由に働きたい」「独立して自分のスキルを試したい」と考えている方も多くいますよね。
日本政策金融公庫の調査では、事業を始めて「自由に仕事ができた」「時間や気持ちにゆとりができた」「収入が予想通り増えた」といった点が良かったと感じている人が多かったです。

独立を考えている方の中には、「中卒だと独立が難しいのでは」と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、中卒でも独立するのは十分に可能です。
本記事では、中卒でも独立するのが可能な理由や、独立するのにおすすめの仕事を解説します。
- 中卒でも独立が可能な理由として、「法律の制限がない」「中卒で独立する人がいる」「学歴より実務や経験が重要な仕事がある」「資格や免許で独立できる」が挙げられる
- 中卒で独立しやすい仕事には「学歴よりスキルや経験が重視される」「初期費用が低い」「需要が高い」といった共通点がある
- 中卒で独立するのにおすすめの仕事は「建設業」「軽貨物ドライバー」「Webエンジニア」「Webデザイナー」「Webライター」「動画編集者」「清掃・ハウスクリーニング」
- 中卒で独立すると「時間に余裕がある」「体力があるので働ける時間や量が多い」「適応力や吸収力が高い」「失敗してもやり直しが効く」といったメリットがある
- 中卒で独立すると「社会的な信用や評価を得にくい」「基礎知識や専門知識が不足しがち」「人脈が限られる」といったデメリットもある
中卒でも仕事で独立するのは可能
中卒でも独立するのは十分に可能です。
今は、学歴よりも、「スキル」「実績」「信頼」などが評価される時代だからです。
中卒でも仕事での独立が可能な理由
法律の制限がない
独立するのに、学歴が必要などといった法律の制限はありません。
個人事業主として独立する際にも、学歴がなくても独立することはできます。
たとえば、個人事業主として開業するには、開業届を出すだけで誰でも開業できます。
法人も、定款を作成し、法務局に申請すれば設立可能です。
中卒で独立する人がいる
中卒で独立して成功している人はいます。
日本政策金融公庫の調べでは、2024年度の新規開業者のうち、3.8%が最終学歴が中卒であることがわかりました。(日本政策金融公庫 2024年度新規開業実態調査)

学歴より実務や経験が重要な仕事がある
学歴よりも実務経験が重要な仕事は多くあります。
上記のような仕事では、学歴よりも「どれだけ現場で働けるか」「お客様に信頼してもらえるか」が重要です。
学歴よりも実務経験が重要な仕事を選択すれば、中卒で独立して成功するのも十分に可能です。
資格や免許で独立できる
中卒でも取得可能な資格や免許を活かせば、十分に独立できます。
国家資格や事務系の免許は、学歴不問で受験できるものも多く、取得すれば独立するための大きな武器になります。
資格を取得すれば手に職をつけられるだけでなく、取引先と契約する上での強みにもなるでしょう。
中卒で独立しやすい仕事の特徴
中卒で独立を成功させるには、仕事選びが鍵になります。
学歴に関係なく独立して成功しやすい仕事には、いくつかの共通点があるからです。
中卒で独立しやすい仕事の特徴
学歴よりスキルや経験が重視される
中卒の方が独立しやすい仕事は、学歴といった肩書きよりも、現場で培ったスキルや経験が重視される傾向にあります。
スキルや経験が重視される仕事は、実力主義の場合が多く、中卒という学歴がハンディキャップになる心配が少ないからです。
スキルや経験が重視される職種では、学歴の有無に関係なく、努力と成果で上を目指すことができます。
また、スキルや経験が重視される仕事であれば、早く社会に出て経験を積める中卒という立場が強みになります。
初期費用があまりかからない
中卒で独立を目指す場合、初期費用があまりかからない仕事の方が、メリットは大きいです。
たとえば、飲食店のように店舗を借りたり、高額な調理器具を用意したりする場合、数百万円以上の初期費用が必要になる場合も珍しくありません。
しかし、パソコン一台で始められるような仕事であれば、初期費用を数万円程度に抑えられます。
初期費用があまりかからない仕事には、次のような特徴があります。
初期費用があまりかからない仕事を選ぶことで、中卒でも無理なく独立に挑戦できます。
独立は100万円以内で可能!おすすめの仕事や成功させるポイントを解説
需要が高い
独立後に収入を安定させるためにも、需要が高い仕事を選ぶのが重要です。
「人手が足りない業界」「今後成長が見込める」「景気の波に左右されにくい」といった業界であれば、継続的に仕事が得られる可能性が高くなります。
たとえば、次のような業界は需要が非常に高く、中卒で参入しても稼ぎやすいです。
需要が高い業界でスキルや経験を積み上げていけば、安定した収入と事業の成長を両立できるでしょう。
中卒が独立するのにおすすめの仕事7選
中卒で独立を目指す場合におすすめの仕事を7つ紹介します。
建築業
| 建設業の特徴 | |
|---|---|
| 学歴の必要性 | 学歴よりも現場での経験やスキルが重視される |
| 初期費用 | 工具や軽トラックなどの費用はいるが、一人親方として独立すれば、比較的安く独立できる |
| 仕事の需要 | 人手不足が顕著で、インフラ整備や住宅のリフォームの案件が多く、長期的に安定した需要が見込める |
建設業は、学歴よりも経験やスキルが重視される、中卒の方が独立するのにおすすめの仕事です。
慢性的な人手不足が続いており、仕事の需要が常に高いことから、安定した収入を得やすいのも魅力です。
全建総連東京都連合会の調べでは、2024年における建築業の一人親方の1日あたりの賃金の平均は2万3,049円でした。(引用:全建総連東京都連合会 2024年(R6年)賃金調査報告書)

1ヶ月に25日働いたとすると、年収は691万4,700円となるので、独立して高収入を目指せる仕事です。
建設業で独立・起業・開業する方法は?必要な資金や手続き・独立後の年収を解説
軽貨物ドライバー
| 軽貨物ドライバーの特徴 | |
|---|---|
| 学歴の必要性 | 学歴は一切必要なく、普通自動車免許さえあれば独立できる |
| 初期費用 | 車両を準備する費用は必要だが、運転資金(ガソリン代や保険代)も少なく、初期費用は低い |
| 仕事の需要 | インターネット通販の普及により、荷物の配送量が多く、需要は非常に高い |
軽貨物ドライバーは、普通自動車免許さえあれば始められるため、学歴や特別な資格がなくても独立が可能な仕事です。
軽貨物ドライバーの魅力は、安定した需要にあります。
また、自分の裁量で働く時間や休日を決められるため、ライフスタイルに合わせて柔軟に働けるのも大きな魅力です。
フリーランス白書によると、1万円〜2万円の軽貨物ドライバーが全体の約50%になりました。(引用:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 フリーランス白書2025)

1日の日当が1万5,000円、1ヶ月に25日働いたとすると、年収は450万円であり、日本人の平均年収の460万円とほぼ同額になります。(引用:国税庁 令和5年分民間給与実態統計調査)
軽貨物ドライバーはやばい・きついって本当?仕事内容や給料相場も紹介
Webエンジニア
| Webエンジニアの特徴 | |
|---|---|
| 学歴の必要性 | 学歴は必要なく、スキルが全ての実力主義の業界 |
| 初期費用 | パソコンやインターネット環境さえあればよく、必要な初期費用は非常に低い |
| 仕事の需要 | IT化により、アプリやWebサービスなどを開発・運営する人材が世界的に不足している |
Webエンジニアは学歴よりもスキルが全ての実力主義の業界であり、中卒からでも実力次第で成功できる仕事です。
必要なのはパソコンとインターネット環境だけで、初期費用が少なく自宅で仕事ができるため、独立のハードルは低めです。
Relanceの調査によると、専業のフリーランスエンジニアの平均年収は約576万円であり、500〜800万円の方が多いのがわかりました。(引用:Relance 【2023年版】フリーランスエンジニア白書 1000人に聞いた!フリーランスエンジニアの実態調査-2023年1月-)

スキルや経験さえあれば、Webエンジニアとして独立して、年収1,000万円を超えることも夢ではありません。
Webデザイナー
| Webデザイナーの特徴 | |
|---|---|
| 学歴の必要性 | 学歴は必要なく、スキルと実績が全て |
| 初期費用 | パソコンとインターネット環境、デザインソフトさえあれば始められるので、必要な初期費用は非常に低い |
| 仕事の需要 | ECサイトや広告・バナー制作など、今後も需要が衰える心配はない |
Webデザイナーは、スキルやこれまでに作成した実績で評価されやすく、中卒の方でも頑張り次第で独立して成功しやすい仕事です。
必要なのはパソコンとデザインソフト、インターネット環境だけで、初期費用を抑えて自宅で始められるのが大きな魅力です。
Webデザイナーとして独立するにはある程度のスキルが必要ですが、オンライン学習サービスや書籍などを利用して、独学でも習得できます。
株式会社日本デザインの調査によると、独立しているWebデザイナーの多くが、月収40万円未満のケースが多いことがわかりました。(引用:株式会社日本デザイン 【フリーランス103人にアンケート】月収いくらならフリーランスWebデザイナーに転身を検討する?4人に1人が「30万円〜40万円」と回答)

ただし、スキルと実績次第では月収100万円を超える人もおり、独立すれば高収入も十分に目指せる仕事です。
Webライター
| Webライターの特徴 | |
|---|---|
| 学歴の必要性 | 学歴は必要なく、誰でも始めやすい |
| 初期費用 | パソコンとインターネット環境さえあれば始められ、初期費用や固定費が低い |
| 仕事の需要 | Web上のコンテンツで文章が必要な場面は多く、多岐に渡る需要が見込まれる |
Webライターは学歴不要で、文章さえ書ければ誰でも始められる、最も独立のハードルが低い仕事です。
また、クラウドソーシングを活用すれば初心者でも案件を獲得しやすく、実績を積むことで安定した収入も期待できます。
フリーランス白書によると、Webライターを含む文筆系フリーランスの方の約60%の方が年収400万円未満でした。(引用:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 フリーランス白書2019)

フリーランスのWebライターには副業の人も多く、年収が低い方も多いと考えられます。
年収1,000万円以上稼ぐ方も全体の5%程度いるので、スキルを高めていけば高収入を稼ぐことも十分に可能です。
動画編集
| 動画編集の特徴 | |
|---|---|
| 学歴の必要性 | 学歴は必要なく、編集センスとソフトを使いこなすスキルが必要 |
| 初期費用 | 高性能なパソコンと編集用のソフトが必要だが、初期費用は比較的低い |
| 仕事の需要 | YouTubeやTikTok、企業の広告動画など、あらゆる分野で動画コンテンツが使われており、需要は非常に高い |
動画編集は学歴ではなく、スキルと作品のクオリティで評価される、中卒の方でも実力次第で成功が掴める仕事です。

引用:株式会社サイバーエージェント 2024年国内動画広告の市場調査を実施
また、パソコンさえあれば時間や場所を選ばずに仕事ができるので、自分のライフスタイルに合わせた自由な働き方ができるのも大きな魅力です。
フリーランス白書2020によると、年収400〜800万円の動画編集者が約40%と最も多いことがわかりました。(引用:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 フリーランス白書2020)

動画編集者として年収800万円以上稼ぐ人も全体の25%程度いるので、頑張り次第では高収入を目指せる仕事と言えるでしょう。
清掃・ハウスクリーニング
| 清掃・ハウスクリーニングの特徴 | |
|---|---|
| 学歴の必要性 | 学歴は必要なく、技術や人柄が評価される |
| 初期費用 | 清掃道具や移動用の車両があれば独立でき、初期費用は数十万円程度に抑えられる |
| 仕事の需要 | 景気に左右されにくく、安定した需要が期待できる |
清掃・ハウスクリーニングは学歴を問われず、清掃技術や丁寧さ、誠実な人柄が評価されやすい、中卒の方でも独立しやすい仕事です。
人々の生活に不可欠な仕事であり、景気の影響を受けにくく、安定した需要が見込めます。
実際に、経済産業省の委託調査報告書では、清掃・ハウスクリーニングを含む家事支援事業サービスは、2022年から2023年で5%利用者数が増えていることがわかります。(引用:経済産業省 令和6年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(家事支援サービス業の実態把握・活用推進に係る調査) )

清掃・ハウスクリーニングで独立する場合には、個人事業主やフランチャイズに加盟する形が多いです。
独立して実績と信頼を積み重ねてから、従業員を増やして法人化するケースも多く、大きく収入を増やすこともできます。
中卒が仕事で独立するメリット
中卒での独立は、決して不利に働くわけではありません。
中卒だからこそ活かせる、独立するためのメリットがあります。
中卒が仕事で独立するメリット
時間に余裕がある
中卒で独立を目指すと、高卒や大卒より時間に余裕があるというメリットがあります。
高卒や大卒だと社会に出るのが20歳前後になってしまいますが、中卒はより早く現場経験を積むことが可能です。
中卒で早くから働くと、独立するにあたって次のようなメリットがあります。
中卒という立場は、誰よりも早く独立への一歩が踏み出せる大きなチャンスです。
早くから社会に出られるという最大の武器を活かして経験を積めば、独立するための大きなアドバンテージとなります。
体力があるので働ける時間や量が多い
若いうちは体力があるため、長時間の労働や重労働にも耐えられます。
特に独立初期は、仕事量も多く、肉体的にも精神的にもハードな場合も多いです。
ハードな環境下でも、体力があれば、寝る間を惜しんで仕事に打ち込めます。
また、体力の差がそのまま収入に直結する業種も多くあります。
中卒で独立を目指す方にとって、体力の差がそのまま収入に直結する業種は非常に相性がよい選択肢といえるでしょう。
適応力や吸収力が高い
中卒など若いうちに社会に出ると、環境の変化に柔軟に対応し、新しい知識や技術を素早く吸収しやすい傾向にあります。
若ければ固定観念に縛られず素直に学べるだけではなく、AIやSNSといった新しい技術にも苦手意識を持たずに、すぐに使いこなせます。
若さならではの強みは、変化の激しい時代において、独立を成功へと導く大きな武器になるでしょう。
失敗してもやり直しが効く
中卒で若いうちに独立すれば、たとえ失敗してもやり直すチャンスが豊富にあります。
社会からも「これからの人材」として受け入れられやすく、転職や再起業などの道も開かれています。
中卒での独立は、「失敗しても大丈夫」という前向きな姿勢で、一歩を踏み出しやすい絶好のタイミングだと言えるでしょう。
中卒が仕事で独立するデメリット
中卒での独立は、大きなチャンスもありますが、避けて通れないデメリットも存在します。
中卒が仕事で独立するデメリット
社会的な信用や評価を得にくい
中卒で独立した場合、開業初期の段階では社会的信用が得にくいのが現状です。
しかし、学歴以上に実績や人柄で評価される場面も少なくありません。
時間をかけて信頼を積み重ねることで、中卒で独立しても信用を築くことは十分に可能です。
基礎知識や専門知識が不足しがち
中卒で独立すると、事業に必要な知識が足りないと感じる場面が多くなります。
学歴が低いと、学校などで知識を体系的に学ぶ機会が少ないからです。
独立するには、多くの知識が必要となります。
知識は後からでも身につけられるので、必要なことを一つずつ学んでいく姿勢が大切です。
人脈が限られる
中卒で若いうちに独立すると、頼れる人脈が限られる場合が多いです。
学校や企業に長く所属していれば、自然に先輩・同僚・取引先とのつながりが広がっていきます。
しかし、中卒で早期に社会に出てすぐ独立すると、ネットワークを築く時間が不足しがちです。
とくに独立直後は、仕事の紹介などをもらえる知人がおらず、苦労する可能性があります。
日本政策金融公庫の調べでは、独立後の仕事を友人や知人、前職での知り合いの紹介から受注するケースが多いのがわかります。(日本政策金融公庫 2024年度起業と起業意識に関する調査)

ただし、人脈は後からでも作ることが可能です。
地域の商工会や異業種交流会、SNSなどを活用すれば、人脈を少しずつ広げていけます。
中卒でも仕事で独立を目指せる!
中卒でも独立して成功するのは十分に可能です。
ただし、中卒で独立を目指す場合には、学歴よりもスキルや実績が重視される仕事を選ぶようにしましょう。
中卒でも独立が目指せるおすすめの仕事として、建設業や軽貨物ドライバー、Webエンジニアがあります。
建設業で独立するために、スキルと現場経験を積みたいのなら、GATEN職を利用して転職するのもおすすめです。

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