「経験がなくても今より収入を上げたい」「手に職をつけて将来に強い仕事に就きたい」方は少なくありません。
近年は未経験者を積極的に採用し、なおかつ高収入を得られる職種が増えています。
とくに建設・警備・IT・物流・介護・製造 など多くの業界で人材不足が労働人口の減少により加速しているとされています。(厚生労働省「一般職業紹介状況」)。
その結果、未経験OK・高収入・資格支援つきの求人が増加し、キャリアチェンジのチャンスが広がっています。
本記事では、男女別・年代別に「未経験でも稼げる仕事」をランキング形式で紹介し、さらに稼ぎやすくなるポイントも解説します。
将来の安定や収入アップを目指したい方はぜひ参考にしてみてください。
- 未経験でも稼げる仕事ランキング(男女別・年齢別)
- 未経験からでも有利に稼ぐためのポイント
自分に合った働き方やキャリアパスを見つけたい方は、ぜひ参考にしてください。
未経験でも稼げる仕事ランキング【男性編】
以下では男性が未経験でも稼げる仕事について、仕事内容や年収・転職難易度などについて解説していきます。
建設作業員
厚生労働省のデータによると、建設業(建設・採掘従事者)は有効求人倍率 5.76倍(厚労省 2025) と全産業平均1.19倍を大きく上回り、未経験でも採用されやすい代表的な高収入職種です。
以下の建設HRレポート一覧から見てもわかるように、新規求人数が常に更新されています。

仕事内容は、建設現場での資材運搬・施工補助・解体・設備工事などであり、最初は基礎作業が中心で技術を習得すると電気工事士・配管技能士などの国家資格で収入が大きく伸びます。
20代〜40代まで採用幅が広く、寮付き求人や即日勤務の案件も多い点が強みです。
体力は必要ですが、技能職としてキャリアアップでき、年収600万円以上を目指せる環境もあります。
警備スタッフ
厚生労働省のデータによると、警備スタッフを含む保安職業従事者の有効求人倍率 6.81倍(厚労省) と高く、未経験採用の割合が非常に多い職種です。
仕事内容は、工事現場での車両誘導、商業施設の巡回、防犯チェック、イベント会場の警備などが挙げられます。
法定研修が義務化されているため、基礎から学んで仕事を始められます。
さらに資格(交通誘導2級・施設警備2級)を取れば手当で月+1〜3万円上がる例も多く、年収アップがしやすい点も魅力。
シニア・40代以上の採用が多く、「年齢の壁」が小さい職種です。
警備員の特徴
- 資格手当がつく
- 基礎から学べるため未経験にもおすすめ
- シニア・40代以上が多い
製造業
製造業は 40〜59歳の就業比率が全産業中でも高い分野 とされ、中高年の採用が活発な業界です。
製造業では、2024年版 ものづくり白書によると、65歳以上の就業者が全体の8.3%を占めており、人手不足がつづいています。
特に自動車・食品・電子部品などの工場では人手不足が続き、厚生労働省「一般職業紹介状況」でも製造分野の求人倍率は 1.90〜2.50倍 と安定して高い水準にあります。
そのため 未経験からでも採用されやすいおすすめの職種として挙げられます。
仕事内容は、製品の組立、検査、梱包、ライン作業、機械オペレーターなどが中心で、明確な手順書(マニュアル)に基づいて作業するため習得しやすく、コミュニケーションより作業に集中したい人にも適しています。
さらに、多くの工場では 正社員登用制度 が導入されていることが多く、職歴に自信がない方にも最適です。
製造業の職種
- 企画・開発(研究開発、商品企画)
- 技術・エンジニア(生産技術、機械設計、品質管理)
- 製造・現場(加工、組立、機械オペレーター、検査、塗装)
- 管理・サポート(生産管理、設備保全、物流、営業、事務)
未経験でも稼げる仕事ランキング【女性編】
女性で未経験でも稼げる仕事には以下のものが挙げられます。
特に女性や体力に自信がない方はオフィス勤務やリモートワークなどに対応している仕事だと続けやすいでしょう。
介護職
介護職は、厚生労働省「介護人材確保の現状について」(2024年)で 有効求人倍率 3.97倍 とされ、全産業平均(1.16倍)を大きく上回っているため未経験の方でも採用されやすいといった特徴があります。

参照:厚生労働省「介護人材確保の現状について」(2024年)
仕事内容は、食事・入浴・排泄といった生活支援のほか、レクリエーションの企画、利用者の見守り、介護記録の作成など多岐にわたります。
介護は資格がなくても働きながら学べる点が魅力で、入植後に初任者研修や実務者研修を取得すれば給与が上がり、介護福祉士になれば年収450万円以上を目指すことも可能です。
なかには国が処遇改善加算で収入底上げを進めているため将来性も高く、長く働ける安定した仕事と言えます。
人と関わることが好き、誰かを支える仕事がしたい人に特に向いています。
コールセンター
コールセンターは未経験から挑戦しやすく、女性の採用が多い職種です。
オフィスワークの求人をおこなう「TMJスタイル」が示すデータによると、コールセンターの男女比割合は女性のほうがやや多いことがわかります。

参照:TMJスタイル
業務内容は、問い合わせ対応、予約受付、商品説明、トラブル対応など。多くのセンターで充実した研修があるため、接客経験や専門知識がなくても始められる点が強みです。
電話応対やPC入力のスキルが身につき、オフィスワークに慣れたい人にも最適。高時給案件が多く、月収25〜30万円も狙えます。
また、スーパーバイザー(SV)や管理職にキャリアアップすると 年収450〜550万円 のケースもあり、収入面でも将来性があります。
シフト融通が利く職場も多く、子育てとの両立を求める人に特に人気です。
医療事務
医療事務は医療業界の入り口として未経験でも挑戦しやすく、特に女性の人気が高い仕事です。
仕事内容は、受付、会計、レセプト請求、カルテ作成補助、診療補助など。医療機関は景気に左右されにくく、安定した職場環境が魅力です。
資格があれば採用率が上がり、未経験でもスムーズにスタートできます。
経験をや資格取得によって専門性が高まり、レセプト業務を任されるようになれば評価も上がります。
将来的には 年収400万円以上 を目指すことも可能で、結婚や出産後も続けやすい点が大きなメリットとして挙げられます。
人と接することが好きで、丁寧な事務作業が得意な人に向いています。
医療事務のおすすめポイント
- ブランクや家庭と両立させたい人におすすめ
- 年齢における影響を受けにくい
- 学歴・経験を問わない
- 全国に職場がある
関連記事:未経験でもできる転職しやすい仕事12選!30代・40代・50代の再スタートにもおすすめ
未経験でも稼げる仕事ランキング【30代編】
30代の場合、職種にもよりますが未経験でもポテンシャル採用される可能性が高いです。
ここでは、30代で未経験でも稼げる仕事について仕事内容や年収・転職難易度などについて解説していきます。
ITエンジニア(プログラマー・インフラ)
ITエンジニアは、未経験からでも最も年収アップが狙える職種の一つです。
経済産業省は「2030年に最大 79万人のIT人材が不足」と試算しており、企業側も育成前提での採用を拡大しています。

未経験向けの研修プログラムやスクール併設企業が多く、最初はテスター・ヘルプデスクなど簡易業務からスタートし、プログラマー、インフラエンジニア、Webエンジニアへとキャリアアップが可能です。
スキルがつけば 年収600〜800万円 を目指せる点も魅力です。ITは30代からのキャリア転換が最も成功しやすい分野で、学習意欲が高く、自走できる人に特に向いています。
施工管理
施工管理は建設業界の人材不足により、高収入で未経験採用が広く行われている職種です。
先にも述べたように、厚生労働省のデータによると、建設業(建設・採掘従事者)は有効求人倍率 5.76倍(厚労省 2025) と全産業平均1.19倍を大きく上回っていることから30代未経験でも多くの企業が研修付きで採用しています。
仕事内容は、工程・安全・品質管理を中心に、現場全体を調整するマネジメント業務。体力はある程度必要ですが、現場作業とは異なり管理が中心のため、長く働きやすい点が特徴です。
国家資格である「施工管理技士」を取得すると年収600〜800万円も狙え、将来性も抜群。責任感がある人、現場で人をまとめることが得意な人に向いています。
営業職
営業職は未経験からでも成果次第で大きく稼げる代表的な職種であり、特に30代は社会経験が評価されやすく、未経験歓迎求人が多い分野の一つとして挙げられます。
仕事内容は、顧客への提案、商談、課題解決、アフターフォローなどで、コミュニケーション能力が求められます。
インセンティブ制度を導入している企業が多く、成果に応じて 年収600万円以上 を狙うことも可能です。
法人営業は提案型で単価が高く、キャリアとしても評価されやすい点が強み。
また、営業経験は他業界にも応用しやすく、キャリアの潰しが効く職種です。
収入アップを目指す人、自分の頑張りを給与に反映させたい人に向いています。
営業職のおすすめポイント
- どの業界でも需要が高い
- 業界を超えて応用できるためキャリアチェンジしやすい
- 成果が収入に直結する傾向が高く、未経験でも稼ぎやすい
未経験でも稼げる仕事ランキング【40代編】
ここでは、40代で未経験でも稼げる仕事について仕事内容や年収・転職難易度などについて解説していきます。
介護職
介護職は40代・50代でも最も採用されやすい仕事で、未経験から長期的なキャリアが築ける点が特徴です。
厚生労働省のデータによると、特に女性の場合は40代以上の割合が高いことがわかります。

参照: 介護労働の現状
年齢よりも「人柄・協調性」が重視されることから40代以上でも採用される可能性が高いです。
仕事内容は生活支援、身体介助、レクリエーション、介護記録など。資格がなくても働けますが、初任者研修・実務者研修・介護福祉士へとステップアップすることで収入が上がり、将来的に年収450万円以上も可能です。
国の処遇改善加算により給与の底上げが進んでいることも追い風。家庭との両立も可能で、安定性と社会貢献性の高い仕事です。
警備スタッフ
先にも述べたように警備スタッフを含む保安職業従事者の有効求人倍率 6.81倍(厚労省) と高く、未経験採用の割合が非常に多い職種です。
警備スタッフは40代・50代でも多く採用される職種で、未経験の参入ハードルが低い点が最大の特徴です。
仕事内容は工事現場の交通誘導、施設警備、イベント警備、巡回業務など。
法定研修(20時間以上)が義務付けられているため、基礎から学べる環境が整っています。
夜勤を含めれば 月収30〜40万円 も十分可能で、資格(指導教育責任者・交通誘導警備2級)取得でさらに給与アップ。
体力が必要ですが、年齢がハンデになりにくく、40代の再スタートに向いています。
警備スタッフのおもな職場
- オフィスビル
- 商業施設
- イベント会場
- 工事現場
- 空港
- 駅など
製造業
製造業は40代でも採用されやすい数少ない職種の一つです。
特に大手メーカーの期間工は 年収450〜500万円 を狙える高収入帯で、寮完備・食費補助・満了金などの手当が手厚いため、貯金目的で働く人が多いのが特徴。
仕事内容は組立、加工、検査、梱包、機械オペレーターなどで、マニュアルが明確なため未経験でも始めやすい。
製造業は中高年採用比率が高く、年齢に強く依存しない点もメリットです。
製造業では、2024年版 ものづくり白書によると、65歳以上の就業者が全体の8.3%を占めており、人手不足がつづいています。

関連記事:40代から一生出来る男性におすすめの仕事10選!未経験でも転職しやすい仕事を厳選紹介
未経験からでも有利に稼ぐためのポイント
未経験からでも有利に稼ぎたい場合、以下のポイントを押さえて転職・就職活動をしてみてください。
資格を取得する
未経験からでも安定して稼ぐためには、資格取得が最も効果的です。
職場によっては指定の資格を取得することで通常の収入に上乗せされて資格手当がもらえるケースもあります。
特に、介護(初任者研修)、警備(警備業務2級)、製造(フォークリフト)、IT(基本情報技術者・ITパスポート)などの資格は未経験から取得しやすく、資格手当もつくため効率よく収入を上げられるためおすすめです。
また企業側も「資格=即戦力の証明」と捉えているため、書類選考の通過率も上がりやすいのが特徴です。
未経験スタートの場合、最初の武器になるのが資格であり、短期間で稼げる環境を作る最も再現性の高い方法です。
ちなみに難易度や目的、目指す仕事によってもことなりますが、未経験でも稼げるおすすめえの資格には以下のものが挙げられます。
未経験でも稼げるおすすめの資格
- 宅地建物取引士
- 日商簿記2級
- ITパスポート
- FP
- 司法書士
- 行政書士
自分の強みを活かせる仕事を選ぶ
未経験から稼げる人の共通点は、「強みが仕事に合っている」ことです。
適性に合った仕事を選ぶことで入社後のミスマッチや継続のしやすさも変わってきます。
アデコによると3年以内で退職した企業もしくは団体への退職理由について、「自身の希望と業務内容のミスマッチ」が挙げられました。

ここでいう強みとは具体的に性格・体力・コミュニケーション力・コツコツ型・観察力など、学歴に依存しない要素が多く、未経験の分野ほど強みの活用が収入上昇に直結します。
例えば「体力がある人」は製造・建設での昇給が速く、「話すのが得意な人」は営業で高収入を狙いやすいなど。
さらに「気遣いができる人」は介護・接客といったコミュニケーションやホスピタリティが求められる仕事に向いています。
未経験ほど得意なことを武器にすることで、周囲との差別化ができ、結果として昇給・役職昇格にもつながりやすくなります。
人から言われることや自己分析ツールなどを使って向き・不向きや自分の強みを見つけてみてください。
同じ仕事でも給与条件の良い求人を探す
未経験でも稼ぎたいなら、同じ職種でも給与条件を比較することが重要です。
同じ職種でも企業ごとにあると100万円以上異なるケースもあり、求人選びの精度がそのまま収入差になります。
見るべきは「月給」だけでなく、賞与、昇給制度、資格手当、夜勤手当、住宅手当、家族手当など総収入に直結する項目が挙げられます。
また、建設・製造・ITなどでは「資格取得で昇給」「寮付きで生活費が減る」など、条件次第で手取りや支出が大きく変わることもあります。
未経験向け求人は質の差が激しいため、条件比較を徹底することで1〜2年後の年収が大きく変わります。
何を優先させるかは人によりますが、月給以外にもチェックしてみましょう。
「月給」以外で見るべきポイント
- 賞与
- 昇給制度
- 資格手当
- 夜勤手当
- 住宅手当
- 家族手当 など
未経験でも稼げる仕事で新たなスタートを切ろう
未経験からでも稼げる仕事には、共通して「需要の高さ」「スキルを身につければ給与が上がる仕組み」「正社員登用や資格支援がある」など、長期的なメリットがあります。
年齢・性別に関係なく挑戦できる仕事も多く、とくに建設・IT・介護・物流・製造などは今後も成長が見込まれる分野です。
さらに、資格取得や得意分野を活かす働き方、待遇の良い求人を見極めることで、未経験でも収入を大きく伸ばせます。
大切なのは「過去の職歴より、これから何を積み重ねるか」。
本記事を参考に、自分に合った仕事を見つけ、安定した収入と新しいキャリアを手に入れてください。

