「建設業で活躍する職人は、独立しやすい」と言われています。
全建総連東京都連合会の報告によると、建設業で独立した一人親方の賃金は21,745円(材料持ちの場合)で、年収に換算すると約521万円です。(1年間に240日働く計算)
一方、建設業の平均賃金は約419万円なので、独立することで稼げるチャンスが広がり、働き方の自由も手に入ります。
参考:厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査「第5-1表 産業、年齢階級別賃金及び対前年増減率」
しかし一口に職人と言っても、独立しやすい仕事もあれば、一人では独立が難しい仕事もあるのです。
そこで、建設業で活躍する職人の中でも、特に独立しやすい仕事6選をご紹介します。
また、一人親方として独立しやすい仕事の特徴も整理しました。
- 独立しやすい仕事は、「一人で現場をこなせる仕事」。土木系よりも建築系の職人が独立しやすい。
- クロス職人、ユニットバス職人などは独立しやすい仕事。
関連記事:建設業の職人は独立すると儲かる・稼げる?一人親方の職種別平均年収ランキングを紹介
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独立しやすい仕事の特徴【建設業の職人】
建設業の中でも、以下の特徴を持つ仕事は、独立しやすいと言われています。
独立しやすい仕事の特徴【建設業の職人編】
- 一人で現場をこなせる仕事
- 土木系より建築系の職人
- 内装系の職人
- リフォーム系の職人
- 資格なしでできる仕事
一人で現場をこなせる仕事
一人で現場をこなせる仕事は、独立しやすいです。
従業員を雇用する責任を背負わずに、一人親方(個人事業主)として事業を始められます。
従業員を雇用せずに一人親方として独立するメリット
- 人件費などがかからず、少ない費用で独立できる
- 人間関係のストレスがかかりにくい
- 従業員がいなければ、働く日時や仕事量など、全て自分でコントロールできる
- 開業する手続きが比較的シンプル
一人で現場をこなせる仕事で独立すれば、コスト面や自由度、精神的な負担の少なさといった多くのメリットがあります。
無理のない形で小さく始めて、自分のペースで着実にステップアップするのが、建設業の職人として独立を成功させる鍵になるでしょう。
土木系より建築系の職人
土木系よりも建築系の方が、建設業の職人として独立しやすい傾向にあります。
建築系 | 土木系 | |
---|---|---|
概要 | 住宅やビルなど、建物をつくる分野 | 道路や橋など、インフラ整備を目的とする分野 |
特徴 | 小規模な工事も多く、少ない人数や資金でも独立できる
民間からの発注が多く、顧客と直接契約によって仕事が請け負える |
工事の規模が大きく、多くの人員や資金が独立に必要な場合が多い
官公庁が発注する公共工事が中心で、下請けから徐々に実績や信用を積み重ねる必要がある |
土木系と比較して、建築系は小規模な工事が多いので、人員面でも費用面でも独立するハードルは低いと言えるでしょう。
建築系の中でも、一人親方として独立しやすい職種は以下の通りです。
一人親方として独立しやすい建築系の職種
- 大工
- 型枠大工
- 造作大工
- 塗装
- 内装
- クロス
- ユニットバス組み立て
- 設備・ボイラー
- 左官
- 鋼製建具
内装系の職人
建築系の職人の中でも、「内装系の職人」は、特に独立しやすいというメリットがあります。
内装系の職人が独立しやすい理由
- 小規模な案件が多く、一人で対応できる場合が多い
- 大掛かりな重機や資材が不要な場合が多く、開業時の初期投資が少ない
- 住宅のオーナーや店舗経営者から直接受注できる場合も多く、元請けとして仕事が獲得できるチャンスが多い
内装系の職人は、比較的少ない資金や人員でスタートできるので、建設業で一人親方として独立するのに最適です。
リフォーム系の職人
建設業の中でも、リフォームに関わる仕事は、特に独立しやすい分野です。
リフォームやリノベーションへの需要が増加傾向で、リフォーム系の職人であれば、今後も安定して仕事が獲得できる可能性が高いからです。
建設業でリフォームに関わる主な職種
- 大工
- 内装工
- 塗装工
- 設備工
- 左官工
- 配管工
新築の仕事は、住宅メーカーが強いため、独立しても下請け仕事がほとんど=稼ぎにくい状況になっています。
一方でリフォーム関連の仕事は、専門業者の需要が高いです。
そのため見つけてもらいやすく、直接仕事を取りやすいです。
関連記事:塗装業独立の仕事の取り方は?下請けではなく元請けとして仕事を取る方法
資格なしでできる仕事
資格なしでできる仕事も、独立しやすいです。
資格なしでできる仕事が独立しやすい理由
- 資格取得のための勉強や実務経験の時間がかからず、準備期間が短くて済む
- 資格取得のための講習代や受験料などの費用がかからない
- 資格よりもスキルや評判が評価されやすい
建設業で、「資格がないと独立できない仕事」と「資格がなくても独立できる仕事」には、主に以下のような職種があります。
資格がないと独立できない主な仕事 | 電気工事 ガス工事 配管工事 |
---|---|
資格がなくても独立できる主な仕事 | 外構工事 左官工事 塗装工事 内装仕上げ 大工 |
独立のために資格が必要でない仕事も資格を取ると、仕事の幅や単価がアップするなど、大きなメリットがあります。
建設業で独立して成功したいのであれば、将来的には資格を取得するのがおすすめです。
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独立しやすい仕事【建設業の職人】おすすめ6選
では建設業の独立しやすい仕事を、実際にいくつかご紹介します。
独立しやすい仕事
- ユニットバス職人
- クロス職人
- シャッター屋
- 塗装屋
- 配管工
- 大工
いずれも未経験から転職・就職し、将来的に独立を目指せる職種です。
ユニットバス職人
短期間で一人前になれるユニットバス職人は、独立しやすい仕事です。
ユニットバス職人は、TOTOやLIXILなどのユニットバスを、お客様のお風呂場で組み立てます。
ユニットバス職人が独立しやすい理由
- 新築住宅からホテルや老人ホーム、リフォームまで様々な施設で使われているので、需要が安定している
- 一人で仕事ができ、重機などの大規模な設備を必要としない
- 全くの未経験からでも、半年から1年程度で仕事が覚えられる
ユニットバス職人は、「できるだけ早く独立したい」という方に特におすすめです。
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クロス職人
クロス職人(クロス屋)とは、住宅の室内に壁紙を貼る職人のことです。
クロス職人が独立しやすい理由
- 内装リフォームの現場で常に必要とされ、需要が高い
- 未経験でも早ければ半年で仕事が覚えられる
- 個人の顧客や工務店などから元請けとして仕事を受注しやすい
「壁装技能士」という技術の証明に役立つ資格は存在しますが、依頼主から資格の有無を問われることは、基本的にありません。
お客様から見える部分を担当するので、仕上がりが悪いとクレームがつきやすいという大変さはありますが、技術さえあれば独立しやすい仕事です。
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シャッター屋
独立後も仕事を獲得できるシャッター屋(鋼製建具職人)は、建設業の中でも独立しやすい仕事です。
シャター屋が独立しやすい理由
- 経年劣化や故障による修理・交換のニーズがあり、需要が高い
- 一般家庭から店舗や倉庫、工場まで、様々な顧客層からニーズがある
- 軽量のシャッターなら半年程度で設置できるようになる
シャッター屋も技術習得が容易な職種ですが、倉庫や工場などの中量級・重量級のシャッターを設置できるようになるためには、3〜5年の期間が必要です。
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塗装屋
塗装屋は「一人親方団体労災センター」でも、比較的独立しやすい仕事として紹介されています。
塗装屋とはその名の通り、屋根や外壁などの塗装に携わる職人です。
塗装屋が独立しやすい理由
- 小さな住宅や店舗の塗装であれば、一人で仕事が完結できる
- リフォーム需要の増加で、安定して仕事が受注できる
塗装屋は、一人前になるためには5〜10年の期間が必要だと言われています。
技術を身につけるまでに時間はかかりますが、しっかりと経験を積めば、安定した仕事を長く続けられるのが塗装屋の魅力です。
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配管工
配管工も、独立しやすいおすすめの職種です。
配管工が独立しやすい理由
- ライフラインを扱う仕事で、ニーズが安定している
- 専門性が高く、技術力があれば重宝される
- 住宅の配管修理やトイレやキッチンのリフォームなど、一人でできる仕事も多い
配管工の仕事は地域密着型の仕事としても相性がよく、「水漏れした」「トイレが詰まった」といった身近なトラブルへの対応力が、信頼やリピートにつながります。
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大工
建設業界の中でも代表的な職種である大工は、5~10年ほどの長い修行期間を必要とします。
中には2~3年で独立する大工もいますが、基本的には未経験からスタートして数年で独立できるほど甘くありません。
大工が独立するには、一人親方として独立する方法と、工務店を経営する方法があります。
修業を積む覚悟は必要ですが、独立すれば自由な働き方ができ、収入アップも狙えるチャンスがあるでしょう。
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職人が独立を成功させるポイント
職人が独立を成功させるためには、スキルや経験だけでなく事前準備や営業力も欠かせません。
現職で人脈を築き、副業から挑戦しながら必要な資格や資金を整えることでリスクを減らすことができます。
職人が独立を成功させるための5つの準備 | |
---|---|
副業スタート | 現職を続けながら小さく始める |
人脈形成 | 取引先や協力者との関係を築く |
資格取得 | 必須または有利な資格を取得する |
資金準備 | 開業資金+半年〜1年分の生活費を確保 |
集客戦略 | SNSやネットを活用して営業力を強化 |
独立は計画性と準備力が成否を分ける大きなポイントです。
営業力や集客力を磨けば、資格が必要な仕事でもそうでない仕事でも成功のチャンスが広がります。
職人が独立を成功させるポイント
- 副業から始める
- 現職で横の繋がりを広げておく
- 役立ちそうな資格を取得する
- 開業資金だけでなく当面の生活費も貯めておく
- SNSやネットを活用した集客を研究する
副業から始める
いきなり仕事を辞めて独立すると、収入が安定するまでの期間に生活が苦しくなる可能性があります。
そのため、まずは副業や休日起業で小さく始めてみるのがおすすめです。
副業での実践は、自分の向き・不向きを確認し、営業や顧客対応の練習にもなります。
少額案件から試すことで、失敗リスクを抑えつつ独立準備が進められます。
副業スタートのメリット
- 生活基盤を維持しながら挑戦できる
- 営業や顧客対応を事前に経験できる
現職で横の繋がりを広げておく
独立直後はゼロから顧客を獲得するのは難しいため、現職での人脈が大きな支えとなります。
会社員時代に築いた人間関係は、独立後の最初の顧客や協力者になることも多いです。
「あの人なら安心して任せられる」と思われる存在になることが独立の第一歩です。
横の繋がりは案件紹介や口コミにつながり、安定した受注を得る基盤になります。
横の繋がりを広げるポイント
- 現職で信頼される働きを積み重ねる
- 独立を見据えて協力業者と関係を築く
役立ちそうな資格を取得する
電気工事士や建築士など、職種によっては資格が必須となる場合があります。
また、必須でなくても関連資格を取得すれば、顧客からの信頼性が高まりライバルとの差別化につながります。
資格はスキルの証明となり、高単価案件を受注するチャンスを広げます。
独立を意識した時点で資格取得の準備を早めに始めることが重要です。
資格取得のメリット
- 仕事の幅が広がり収入アップにつながる
- 顧客からの信頼を得やすくなる
開業資金だけでなく当面の生活費も貯めておく
独立には道具代や車両代、保険料など開業資金が必要ですが、それだけでは十分ではありません。
実際に仕事をしてから入金まで時間がかかるため、当面の生活費もあわせて準備しておく必要があります。
半年〜1年分の生活費を確保しておけば、不安定な時期でも安心して事業に専念できます。
資金不足は廃業リスクを高めるため、余裕をもった準備が欠かせません。
資金準備のポイント
- 開業資金に加え1年分の生活費も貯める
- 助成金や融資制度も活用して備える
SNSやネットを活用した集客を研究する
独立後に安定した収入を得るには、継続的な集客が不可欠です。
今の時代はSNSやWebサイトを活用した情報発信が、集客に大きな効果を発揮します。
InstagramやYouTubeを活用し、施工事例やビフォーアフターを発信するのが有効です。
ネットを通じた情報発信は低コストで始められ、長期的な顧客獲得につながります。
ネット集客のポイント
- SNSで視覚的にわかりやすい発信をする
- 口コミやブログと併用して信用を高める
職人が独立しやすい仕事に関するよくある質問
職人として独立を考える際「どんな仕事が独立に向いているのか」「失敗の原因は何か」「資格は必要か」といった疑問が出てきます。
情報不足による不安を減らすことで、独立の成功率を高めることにもつながります。
よくある質問を理解しておけば、独立への第一歩を自信を持って踏み出せます。
職人が独立しやすい仕事に関するよくある質問
- 職人が独立しやすい仕事は?
- 職人が独立に失敗する原因は?
- 職人の独立に資格は必要?
職人が独立しやすい仕事は?
職人が独立しやすい仕事には、専門性が高く、一人でも作業を完結できるものが多いです。
例えば、ユニットバス職人・クロス職人・シャッター屋・塗装屋・配管工・大工などが代表的な仕事です。
これらの仕事は初期費用が比較的少なく、需要が安定しているため独立に向いています。
専門スキルを活かせる職種は、独立しても案件を獲得しやすいのが特徴です。
独立しやすい仕事 | 理由 |
---|---|
大工 | 需要が高く一人作業で完結しやすい |
クロス職人 | 専門性が高く初期投資が少ない |
配管工 | 常に一定の需要があり収入が安定しやすい |
職人が独立に失敗する原因は?
職人が独立に失敗する原因として多いのは、資金不足や営業力不足です。
スキルがあっても仕事を獲得できなければ事業は成り立ちません。
特に営業・集客力の不足は、失敗の大きな原因となります。
独立前に営業力を磨き、集客方法を確立することが失敗を防ぐ近道です。
失敗の主な原因
- 資金や生活費が不足している
- 営業・集客が苦手で仕事を取れない
- 事務作業や経営管理ができない
職人の独立に資格は必要?
職人の独立に資格が必須となるかどうかは、職種によって異なります。
電気工事士や建築士などは資格がなければ業務を行えませんが、大工や塗装職人などは資格がなくても独立可能です。
ただし資格があると顧客からの信頼が高まり、高単価案件を受注しやすくなります。
必須でなくても関連資格を取得しておくことで、独立後の安定性は格段に高まります。
資格が役立つ理由
- 仕事の幅が広がる
- 顧客から信頼されやすい
- 高単価案件の受注につながる
独立しやすい建設業の仕事を職人として極めよう
本記事では、建設業で活躍する職人の中でも、独立しやすい仕事を解説してきました。
しかし「独立しやすい仕事だとしても、仕事が取れなかったり稼げなかったりして、失敗してしまうのでは」という不安の声が多く挙がっています。
独立後に失敗しないためには、人脈や行動力も重要ですが、まず技術力が大切です。
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GATEN職の詳細 | |
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