塗装業独立の仕事の取り方は?下請けではなく元請けとして仕事を取る方法

塗装 独立 仕事の取り方 ガテン系の独立

塗装業独立後の仕事の取り方に不安を感じる人は、少なくありません。

「塗装業で独立したけれど、仕事が取れない」「下請け仕事ばかりで、元請け工事が取れない」という悩みがよく聞かれます。

全建総連東京都連合会が発行した『2021年賃金調査報告書』によると、一人親方として独立した職人の賃金は、雇われて働いている職人よりも高いですが、元請けと下請けで差がありました。

年収比較※出典:全建総連東京都連合会『2021年賃金調査報告書』

せっかく塗装屋として独立しても、安定して高単価の仕事が取れないと、思うように稼ぐことができないどころか、最終的に生活できなくなるリスクも考えられるでしょう。

そこで本記事では、塗装業独立後の仕事の取り方や、元請けとして仕事を取るためにできることを解説します。

この記事の結論
  • 塗装業独立の仕事の取り方は「下請けとして元請けから仕事をもらう」が一般的。ただし元請けの塗装工事をしなければ稼ぎにくいため、「訪問営業」「チラシ&ポスティング」などの工夫が求められる
  • 「Googleマップに登録する」「自社サイトを作成する」などのWebを利用した集客も重要

建設業の職人は独立すると儲かる・稼げる?一人親方の職種別平均年収ランキングを紹介

塗装業独立の仕事の取り方

塗装業の仕事の取り方はいくつかありますが、独立してから最初に取り組みたい基本的かつおすすめの方法は、次の4つです。

塗装業が独立してから最初にやるべき仕事の取り方

  1. 下請けとして仕事を取る
  2. 訪問営業をする
  3. Googleマップに登録する
  4. 自社サイトを作成する

さらに追加で取り組みたい仕事の取り方は、以下の4つです。

塗装業独立後に追加で実践したい仕事の取り方

  1. チラシ&ポスティング
  2. ポータルサイトに登録する
  3. SNSを運用する
  4. 看板を出す

元請けから下請けとして仕事を取る

塗装業で独立した際に、最も一般的な仕事の取り方が、元請けから下請けとして仕事をもらう方法です。

元請けとは、建設工事などの現場で、お客様から直接仕事を請け負う会社のことを指します。

塗装業で下請けとして仕事を受注できる元請けの業者

  • ハウスメーカー
  • 工務店
  • リフォーム会社
  • 同業の塗装屋 など

下請けとして元請けから仕事を受注するには、以下のような方法が有効です。

下請けとして元請けから仕事を受ける方法

  • 建設業界の知人や取引先から紹介してもらう
  • 商工会や業界団体に参加して、ネットワークを拡大する
  • 元請け企業に対して営業活動をする

元請けから継続して仕事をもらうには、塗装業としてのスキルはもちろん、仕事を受けた後の現場対応が大切です。

時間の厳守やこまめな連絡などを徹底して、信頼を積み重ねていきましょう。

元請けとのつながりを作るためには、転職するという方法もあります。

建設業特化の転職サイト「GATEN職」には、塗装業の求人が多数掲載されています。

訪問営業をする

元請けから下請けとして仕事をもらう以外で、有効な仕事の取り方の一つが、訪問営業です。

訪問営業とは、個人の家に直接尋ねて、営業活動をする方法です。

しかし一軒一軒インターホンを押して訪問営業をしても、お客様から「怪しい」という印象を持たれてしまい、成功率は低いです。

訪問営業をして、仕事を獲得するには、以下の点に注意しましょう。

訪問営業の注意点

  • 押し売りのような、無理な売り込みは絶対しない
  • 清潔感のある服装や、笑顔や丁寧な挨拶など、第一印象に気をつける
  • 相手の状況を必ず確認する
  • 嘘や不安をあおって契約を迫る営業は絶対にしない
  • アフターフォローや実績の説明を必ずする

訪問営業は、誠実な対応を積み重ねることで地域の信頼を得て、着実に仕事へとつながる営業手法です。

焦らず丁寧に、目の前のお客様との縁を大切にしましょう。

Googleマップに登録する

塗装業として独立した後は、Googleマップに自社を登録しましょう。

参考:Google マップに載っていない場所を追加する

塗装業で独立した際にGoogleマップに自社を登録するメリット

  • 地元のお客様に見つけてもらいやすくなる
  • 無料で始められ、広告にもなる
  • 写真や口コミで安心感を与えられる
  • 営業時間や電話番号、ホームページのリンクなどを一括表示できる

Googleマップに登録すれば、無料で信頼を築き、集客にも繋げられます。

独立したばかりの方こそ、Googleマップに登録をして、地域に選ばれる塗装業者を目指しましょう。

自社サイトを作成する

塗装業として独立するなら、自社のサイトは作ったほうがいいでしょう。

自社サイトを作成するメリット

  • ネットで検索する場合が多く、自社サイトがあると安心感や信頼感が高まる
  • 自社サイトを通じて、営業時間外でも自社のアピールしてくれる
  • 仕事を受注するための、チラシや名刺からの導線が作れる
  • 将来的に職人を増やしたい時の求人にも役立つ

自社サイトを作る際には、以下のような情報は必ず記載するようにしましょう。

自社サイトを作る際に載せるべき情報

  • 会社名や所在地、電話番号などの基本情報
  • 人柄が伝わるようなあいさつ
  • 工事の流れやビフォー・アフターがわかるような施工事例
  • 施工後に頂いた感想やメッセージなどのお客様からの声
  • 対応できる工事内容やサービス一覧
  • 料金の目安
  • お問い合わせフォーム

自社サイトはお客様から安心して選んでもらうための窓口であり、仕事を広げてくれる大切な営業ツールです。

手間をかけてでも、しっかりとしたサイトを作っておくと、塗装業で独立後の仕事の幅が広がります。

チラシ&ポスティング

チラシ&ポスティングのやり方

  • 新聞に折り込みチラシを入れる
  • チラシをポスティングする

チラシ&ポスティングは、塗装業におすすめの仕事の取り方です。

地域密着の塗装業にとっては効果があります。

ただしむやみにチラシを配っても、10000枚につき1件問い合わせがあるかどうかです。

成功率を上げるためには、まず20年~30年経過している家が多い地域を探します。

そして塗装が必要な家にチラシを入れる、というやり方が効果的です。

また、地域のスーパーやお店などにチラシを置かせてもらうこともおすすめします。

ポータルサイトに登録する

お客様と業者をマッチングさせる、一括見積もり等のポータルサイトへの登録もおすすめです。

ポータルサイトとは、お客様と業者を繋ぐ仲介型のWebサービスのことです。

ポータルサイトの例

  • ヌリカエ
  • 外壁塗装の窓口

ポータルサイトは以下のような仕組みで成り立っています。

ポータルサイトの仕組み

  1. 外装塗装がしたいお客様がポータルサイトに相談・登録する
  2. サイト運営側が条件にあった塗装業者に通知
  3. 複数社が見積もりや提案を出す
  4. お客様が気に入った業者と契約
  5. 工事が終わると、業者はポータルサイトを通じて代金を受け取る

ポータルサイトの使用には、以下のようなメリットやデメリットがあります。

ポータルサイトを使用するメリット

  • 自分から営業しなくても、見込み客を紹介してもらえる
  • ネット集客が苦手でも、一定の問い合わせがくる
  • 初期費用ゼロ、成果報酬型のサイトも多く、リスクが少ない

ポータルサイトを使用するデメリット

  • 競合が多く、価格競争になりやすい
  • 手数料が高い場合がある
  • ポータルサイトに依存しすぎると、自社で集客できなくなるリスクがある

ポータルサイトは独立したばかりの塗装業にとって、心強い集客手段の一つです。

塗装業として独立した場合には、メリットやデメリットをよく理解した上で、きっかけづくりの手段として活用しましょう。

SNSを運用する

塗装業として独立した後は、自社のSNSも運用すると、集客につながります。

おすすめのSNS

  • Instagram
  • YouTube
  • X(旧Twitter) など

SNSでは以下のような内容を発信しましょう。

SNSで発信する内容

  • ビフォー・アフターなどの施工事例
  • 塗装作業などの施工中の様子
  • お客様が疑問に思うような、塗装に関する豆知識
  • 工事完了後のお客様の声
  • 自己紹介や人柄の紹介
  • キャンペーンやお知らせ

SNSは、「知ってもらう」「信頼してもらう」ための強力なツールです。

日々の発信を通じて、自分の仕事ぶりや人柄を伝えていけば、少しずつお客様が増えていくでしょう。

看板を出す

地域密着の塗装業は、道沿いに看板を出すのも良いでしょう。

塗装業で独立した際に看板を出すメリット

  • 通勤などで看板を見た地元の人に覚えてもらえる
  • 信頼感や安心感を与えられる
  • 看板に電話番号などを入れておけば、お問い合わせのきっかけになる
  •  一度設置すれば広告し続けてくれるので、コスパが良い

看板は地域の人に知ってもらうための、シンプルかつ効果的な方法です。

塗装業として独立したばかりの時期こそ、看板を設置して、地元での認知度を高めていきましょう。

塗装業独立後の仕事の取り方のコツ

塗装業として独立後の仕事の取り方には、「技術を認めてもらう」「リピーターを増やす」などのコツがあります。

塗装業独立後の仕事の取り方のコツ

  1. 縁があった人に自分の技術を認めてもらう
  2. リピーターを増やす
  3. インターネットを活用する

縁があった人に自分の技術を認めてもらう

塗装業独立後の仕事の取り方のコツは、縁があった人に自分の技術を認めてもらうことです。

縁があった人に自分の技術を認めてもらう方法

  • 施工写真をこまめに残し、仕上がりを見せられるように資料にする
  • 細かいところまで丁寧に仕上げる
  • 元請けや仲間への丁寧な挨拶や報告、相談を忘れない
  • SNSやホームページで仕事ぶりを発信する
  • 丁寧な見積もりや説明をする
  • 無理に売り込まず、気軽に相談できる雰囲気を作る

塗装業として独立した直後は、仕事が少ないかもしれません。

しかしよい仕事をすれば、人から人へと口コミで伝わっていき、仕事は増えていきます。

リピーターを増やす

塗装業で独立した後、安定的に仕事を取るためには、リピーターを増やすことも重要です。

リピーターを増やすと、以下のようなメリットがあります。

リピーターを増やすメリット

  • 広告や訪問営業などの営業コストがかからずに、仕事が手に入る
  • リピーターのお客様が、家族や友人などに紹介してくれる可能性がある
  • 無理な値引きなどをしなくても、納得して仕事を依頼してくれる
  • 一度仕事をしているので、やり取りがスムーズに仕事ができる

リピーターを増やすためには、以下の点に気をつけて仕事をしましょう。

リピーターを増やすために気をつけること

  • お客様に安心感を与えるために、丁寧な仕事や対応を徹底する
  • 定期的に無料で点検するなど、工事後のフォローを欠かさない
  • お客様の情報(施工日や使用した塗料の種類、施工範囲など)を記録するなどして、記憶に残しておくようにする
  • 小規模な工事の相談にも、丁寧に応じる
  • 「紹介で割引」「再依頼でサービス」など、紹介や再依頼につながる特典を用意する

リピーターを増やすためには、お客様に「またお願いしたい」と思っていただけるような仕事と対応を意識するのが大切です。

インターネットを活用する

塗装業で独立後に仕事を取るためには、インターネットも活用しましょう。

今の時代は、多くのお客様が「外壁塗装 ◯◯市」などと、インターネットで業者を探します。

お客様が検索した際に自分の会社の情報が出るように、インターネット上に自分の会社の情報を載せておくと、仕事の依頼が多くなる可能性があるでしょう。

インターネット検索で会社の情報を見つけてもらう方法

  • Googleマップに会社を登録する
  • 自社のホームページを作る
  • ホームページのタイトルに、地域名+業種のキーワードを入れる
  • SNSで継続的に情報発信をする
  • ホームページでお客様の声や写真付きの施工事例を充実させる

インターネットを活用して会社の情報をしっかり発信すると、見込み客に見つけてもらいやすくなります。

人との繋がりを大切にする

一人親方として独立後に仕事を取るためには、人との繋がりが大切です。

元請けとの繋がりはもちろん、仲間の職人さんとの横の繋がりも大切にしてください。

職人さんとの繋がりを作る方法

  • 大きな現場では応援で手伝いに行く
  • 地域の活動に積極的に参加する など
  • SNSで仲良くなる など

業界での人脈を作るためには、転職するという方法もあります。

建設業特化の転職サイト「GATEN職」には、独立を歓迎している塗装業の求人が多数掲載されています。

塗装業独立後の仕事の取り方の注意点

塗装業が独立してから最初にやるべき仕事の取り方

  1. 下請けばかりだと稼げない
  2. 2次下請けは避ける
  3. 行動力がないと仕事は取れない

塗装業独立後の仕事の取り方は、「下請けとして受注する」方法が一般的です。

しかし下請けや2次下請けばかりだと稼げない点には注意してください。

また、訪問販売や人脈作りなどを成功させるためには、行動力が必要です。

下請けばかりだと稼げない

元請けと下請けのしくみ

下請けの仕事ばかり受けていては、効率的に稼ぐのは難しいです。

下請けとしての仕事ばかりでなく、元請けとしての仕事も増やすようにしましょう。

下請け 元請け
概要 元請けから工事の一部を請け負う業者 建設工事の発注者と直接契約を結ぶ業者
メリット ・自分で集客しなくても、元請けから仕事がもらえる
・現場作業に集中できる
・収益性が高い
・会社名で仕事が獲得できるので、信頼や実績に繋がりやすい
・工事のスケジュールの決定など、主導権を持てる
デメリット ・単価が安くなりがち
・指定された工期や条件で対応せざるを得ない
・自分の名前が表に出にくく、信頼や実績に繋がりにくい
・施工全体の品質や安全、納期に対して責任を負う
・書類や下請け管理など、手間が多い
・仕事獲得のために営業する必要がある

元請けが100万円受け取ったとしても、下請けだと良くて60万円程度しか稼げません。

元請けによっては、50万円以下しかもらえないこともあります。

収入を増やしたいなら、独立・開業から3年~5年以内には元請けとして一般住宅の塗り替え工事を受注できるように、インターネットも活用して集客しましょう。

2次下請けは避ける

下請けのさらに下請け、つまり2次下請けは単価が低いです。

ひとつひとつの工事に時間をかけられず、雑な仕事しかできない状況になります。

雑な仕事をしているとGoogleマップで低評価を付けられてしまったり、クレームが来たりしかねません。

2次下請けは絶対に避けるべき、というわけではありませんが、元請けの仕事が取れるように営業努力をしましょう。

行動力がないと仕事は取れない

塗装業として独立し、仕事を取るには、行動力が必要です。

行動力があるなら、仕事を取るのは難しくありません。

しかし知識ばかり蓄えていて実践しない人や、失敗したときに次の行動ができなくなってしまう人は、安定的に仕事を獲得できず、独立に失敗するおそれがあります。

ポイント

  • 知識ばかり蓄えるのではなく、実践すること
  • 訪問営業をして断られても落ち込まず、次の行動に移ること

独立後に安定して仕事を取るためには、失敗を恐れずに、行動を積み重ねる姿勢が大切です。

塗装業独立後の仕事の取り方はWeb集客や人脈が重要

塗装業独立後の仕事の取り方をご紹介してきました。

「独立したけど仕事がない」「下請けばかりで元請けの塗装工事を受注できない」という状況に陥らないためには、次の3点が重要です。

塗装業独立後の仕事の取り方で大切なこと

  • Web集客
  • 人脈
  • 行動力

塗装業で独立を考えている方は、建設業専門求人サイト「GATEN職」で、独立歓迎の腕を磨ける職場を検索してみてください。

ガテン職 独立

GATEN職の詳細
運営会社 株式会社アール・エム
対応地域 全国
求人数 6,709件(2025年時点)
業種 建設業界中心
未経験
雇用形態 正社員、契約社員、アルバイト、業務委託
特徴 会員登録なしで求人に応募可能
住所 〒541-0052
大阪府大阪市中央区安土町2-3-13 大阪国際ビルディング5F
厚生労働省事業者届出番号 51-募-000945

GATEN職の特徴

  • Web集客
  • 人脈
  • 行動力

GATEN職は、建設業に特化した求人サイトです。

6,709件の求人の中には、独立歓迎の塗装屋も多数あります。

仕事の取り方を先輩から教わりながら、技術力も磨ける塗装屋が多数掲載されている点が魅力です。

さらにGATEN職では、面倒な会員登録なしで、すぐに求人へ応募できます。

今よりも好待遇な塗装屋で独立のためのノウハウを学びながら、将来的に独立・開業・起業を目指しましょう。

「GATEN職」塗装業の求人はこちら

タイトルとURLをコピーしました