型枠大工の平均年収は506万円!給料が低い・儲からないという噂の真相や日当の相場を解説

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型枠大工の平均年収は506万円、平均給与は29万1,000円です。

型枠大工の給与
平均年収 506万円
平均給与 約29万1,000円
平均時給 一般労働者2,466円
短時間労働者3,037円

型枠大工は、鉄筋コンクリート造の建物や構造物を建設する際に、コンクリートを流し込むための「型枠」を作る専門の職人です。

型枠大工の需要は、新規建設工事やリフォーム、インフラ設備など作業量の多さによって異なりますが、2024年度の建設投資は73兆200億円、前年比2.7%増と建設需要は近年上昇傾向にあります。

住宅の基礎工事から、ビル・マンション・橋・トンネル・ダムといった大規模公共工事まで、幅広い現場で必要とされる型枠大工は、大工よりも年収が高い傾向にあり、他の建設作業員よりも高い水準を見込めるのが特徴です。

本記事では、型枠大工の平均年収について解説します。

給料が低い、儲からない噂にも触れているため、型枠大工の実態を知りたい人は参考にしてください。

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型枠大工の平均年収・給料

型枠大工はコンクリート構造物を形成するために型枠を設置する専門職であり、作業の正確さとスピードが収入に直結します。

型枠大工の全国平均の年収は506万円、給料は29万1,000円です。

一般的に給与は「日当×稼働日数」で計算され、経験やスキルに応じて年収が変動します。

また、地域による年収の格差が激しいのも特徴です。

関西万博の開催により、多くの建設作業が行われた大阪府の型枠大工の年収は852万1,000円、年収が低いとされる沖縄県の型枠大工の年収286万7,000円と比較すると約550万円の差があります。

以下では、型枠大工の平均年収と平均給与の推移を解説します。

型枠大工の平均年収・給料

大工の平均年収(約448万円)・給料・時給は低い?高い?経験・年齢別の平均年収も紹介

型枠大工の平均年収

型枠大工の平均年収は、506万円です。

年収は、年齢と経験の積み重ねで上昇し、40代後半でピークに達します。

〜19歳 約252万2,000円
20〜24歳 約310万8,000円
25〜29歳 約364万9,500円
30〜34歳 約518万4,200円
35〜39歳 約480万3,000円
40〜44歳 約522万4,900円
45〜49歳 約727万6,900円
50〜54歳 約544万3,500円
55〜59歳 約574万3,700円
60〜64歳 約640万2,000円
65〜69歳 約416万8,100円
70歳〜 約375万4,400円

型枠大工は見習い期間は、年収が低い傾向にありますが、一人前となる30代に年収が大幅アップします。

加えて、資格取得、責任者に任命される40代後半に年収が最も上昇し、平均年収は約727万円です。

通常、年収のピークを超えた後は定年の時期を迎えるため、年収も下降していきます。

しかし、型枠大工の場合、熟練職人と呼ばれる時期に値する60代前半で再び年収が上がる傾向にあります。

型枠大工は、資格と高い技術力を持っていれば、定年後も活躍できる職種といえます。

型枠大工の平均給与

型枠大工の平均給与は、29万1,000円です。

給与額別の割合を見ると、見習い19.14万円、一人前31.98万円、熟練52.3万円の割合が高く、熟練度に応じて着実に上がる傾向があります。

また、割合としては少ないですが、100万円以上の収入を得ている枠型大工も一定数いるため、努力次第で年収を上昇させられるのも魅力です。

給与面では地域差も大きく、都市部や再開発地域では人手不足により高い単価が設定されるが、地方では低水準に留まる場合もある

一方、日給制は天候や季節によって収入が不安定になりやすい点が課題です。

大手住宅メーカーやゼネコンでは日給制ではなく、社員雇用化を進めており、賞与や社会保険を導入して処遇改善を進めています。

型枠大工の日当・時給

型枠大工の日当・時給は、一般的な大工と同様に日当制が基本です。

日当の相場は約20,000円、時給は一般労働者が2,466円、短時間労働者が3,037円となります。

日本の最低賃金である1,118円を大幅に超える時給のため、高収入を得られますが、日給制は天候や工事の受注状況に左右されやすく、雨天や閑散期には収入が減少するのが特徴

地域差も大きく、工事が少ない地域では満足いく収入を得られない可能性もあります。

一方、都市部はもちろんオリンピックや万博、スポーツの大会など大きなイベントが開催される地域は工事が増加するため、平均値が高くなります。

以下では、型枠大工の日当の相場と平均時給を紹介します。

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型枠大工の日当の相場

型枠大工の賃金体系は、「日当×出勤日数」で計算されるのが一般的です。

大工の時給を2,466円とした場合、労働時間8時間で19,728円となります。

日当は、経験年数や技術力によって大きく変動します。

型枠大工の経験年数別日当の相場
見習い 7,000円~10,000円程度
一人前 15,000円~25,000円程度
熟練職人 30,000円程度

見習いとして働き始めた初期段階では、7,000円~10,000円程度が相場です。

一方、経験を積んだ一人前の大工になると、15,000円~25,000円程度が目安となり、熟練職人は見習いの3倍以上の金額を稼ぐ例もあります。

ただし、地域差も大きく、都市部では3万円超えも珍しくない一方で、地方では「2万円が限界」とされるケースもあります。

型枠大工の平均時給

型枠大工の平均時給は、一般労働者2,466円、短時間労働者3,037円です。

日本の最低平均時給が1,118円(令和7年時点)のため、型枠大工は短時間でも約1,900円程度高い傾向にあります。

出典:令和6年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

型枠大工は、経験年数や技術の高さが直接的に時給へ反映される構造が明確です。

ただし、雨天や工事の閑散期には稼働日数が減少し、時給・日給ベースの収入が不安定になるリスクもあります。

日給制は働く日数が多いほど稼せげるのが魅力ですが、月給制を選択すると、安定した収入が得られます。

「型枠大工の給料が低い」は誤解

「型枠大工の給料は低い」という認識は必ずしも正確ではなく、見習い時期の収入や業界全体の課題から生じた誤解であると考えられます。

型枠大工はコンクリート工事に不可欠な型枠を組み立てる専門職であり、高度な知識と技術を要します。

国土交通省が示す建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベル別年収目安では、型枠技能者の年収はレベル2で436万円〜717万円、レベル3で484~808万円、レベル4で552~863万円とされ、他職種と比較しても高水準です。

出典:建設キャリアアップシステム(CCUS)におけるレベル別年収の公表|国土交通省

さらに、型枠施工技能士や建築施工管理技士といった資格を取得することで、資格手当や昇給の対象となり、収入向上に直結します。

したがって「給料が低い」という見方は一面的であり、専門性と経験を積めば安定した、むしろ高い収入を得られる職種といえます。

以下では「型枠大工の給料が低い」は誤解であることを裏付けるため、全国の平均年収と建設業界の他職種の年収で比較しています。

型枠大工の平均年収は日本の平均と比較してやや高い

型枠大工の平均年収は日本の平均年収よりも高く、資格やスキルが評価されやすい職種です。

「令和5年度民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は約460万円、型枠大工の平均年収506万円と比較すると約50万円の差があります。

型枠大工は大工の一種ですが、大工の年収は448万7,000円と大工全体では全国平均を下回っています。

しかし、型枠大工に絞ると事情は異なります。

型枠大工は専門性の高い技術を要し、ビルや橋、トンネルなど大規模な構造物の基礎工事を担うため、経験や技術力に応じて高収入を得られる職種です。

型枠大工は、資格取得や経験を積むことで収入が上がる傾向があり、努力次第で高年収を得られる

また、年齢が上がるにつれて、年収が上がるため、継続して仕事を続けることが重要です。

このことから「大工は平均より低収入」という認識は、型枠大工のような専門職には必ずしも当てはまらず、むしろ全国水準より高い水準であることが確認できます。

型枠大工の平均年収は他の職人と比較してやや高い

型枠大工は大工の一種ですが、鉄筋コンクリート造に不可欠な型枠工事を専門とするため、一般的な職人よりも高い賃金水準にあると考えられます。

型枠大工と他の職人との年収比較は、以下の通りです。

型枠大工と他の職種の年収比較
型枠大工 約506万円
土木作業員 約415万1,000円
配管工 約485万9,000円
とび職人 約506万円
塗装工 約442万4,000円
溶接工 約452万5,000円

土木作業員や配管工、塗装工と比較すると型枠大工の水準はこれらを上回る傾向が見られます。

資格取得や役職昇進によって収入はさらに増加し「型枠施工技能士」や「施工管理技士」を持つ職人は、一般的な技能工よりも高い報酬を得やすい立場にあります。

型枠大工は建設業界の他職種と比較しても競争力があり、やや高い収入を実現できる職種です。

型枠大工が稼げないと言われることもある理由

型枠大工は建設現場で不可欠な職種でありながら、「稼げない」と言われる背景には複数の要因があります。

賃金の低さや、重労働で屋外作業が中心でありながら、待遇や休暇制度が十分に整っていないことに不満を持つ人は少なくありません。

その結果、大工の長期的な人手不足にも繋がっています。

国土交通省によると、大工の人口は1995年を境に減少し続け、2020年に約20万人と20年で半減しているのです。

人手不足による肉体的・精神的な負担が重なり、「型枠大工は稼げない」と言われる一因となっています。

以下では、具体的になぜ型枠大工が稼げないと言われているのは解説します。

仕事が過酷で給料が見合わないと感じる

型枠大工は、コンクリート建築の基礎を形づくる型枠を設計図に沿って組み立てる専門職であり、建物の強度や安全性を左右する重要な役割を担っています。

作業ではミリ単位の精度が求められ、高度な技術力と経験が必要です。

しかしその一方で、重い木材や鋼材の運搬、型枠の組立・解体作業、高所作業など身体的な負担が大きく、夏場は熱中症、冬場は凍傷や体調不良のリスクも伴います。

厚生労働省によると、建設業は死亡災害の割合が全職種の中でトップであり、墜落・転落、崩壊・倒壊などが原因で亡くなるケースもあります。

こうした高度な技能と危険性を伴う作業にもかかわらず、賃金は日本の平均年収と大きな差はなく、建設業全体の年収平均を下回るときもあります。

そのため「仕事内容に見合った対価が得られていない」と感じる要因となっています。

安全確保のため、高所作業では手すりの設置や墜落制止用器具の使用、熱中症対策としてこまめに休憩をとる、連続で作業を続けないなどの対策が進められています。

休みが少ない・長時間労働なのに給料は安いと感じる

建設業界は長時間労働と休暇の少なさが指摘されており、型枠大工も例外ではありません。

国土交通省の調査によると、建築業の総実労働時間2,027時間は全産業平均よりも年間約60時間、最も短い金融業・保険業の1,828時間よりも年間約200時間長く働いているのが分かります。

休日数も少なく、現場の進捗や天候に左右されるため、休日返上の作業も少なくありません。

また、経験を積むと年収場増加する傾向にありますが、新人や見習いの時期は日給8,000円〜1万円程度で収入が安定しづらく、将来性を見いだしにくい状況です。

一方、労働者のワークバランスを向上させるため、2024年4月から時間外労働の上限規制(原則月45時間、年360時間)が適用されまれした

週休2日の義務化も進められており、現在状況は改善されつつあります。

型枠大工の年収を上げるコツ

型枠大工が年収を上げるためには、技術力の向上や資格取得、独立といった複数の要素を組み合わせることが重要です。

型枠大工は、学歴や職歴関係なく働けるのが魅力で、年収も上昇傾向にあります。

国土交通省が発表したデータによると、令和5年の対前年年収伸び率は3.6%、全職業の2.9%と比較すると伸び率が高く、今後も年収アップが期待されています。

以下では、型枠大工の年収を上げるコツを3つ解説しています。

型枠大工で年収アップを実現したい人は参考にしてください。

型枠大工の年収を上げるコツ

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見習いを卒業する

型枠大工として年収を上げる第一歩は、見習い期間を終え一人前の職人として認められることです。

型枠大工は技術職であり、賃金は経験と技術力に大きく左右されます。

厚生労働省のデータによると、型枠大工は経験年数に応じて収入が大幅に上昇する傾向があります。

未経験から入職した場合、最初の1~2年は月収20万円程度の見習い期間とされますが、3~5年で「一人前」と判断されると月収は30万円前後にまで上昇します。

10年以上の経験を積んだ熟練職人は、月収40万円程度、年収500万円以上に達する可能性もあるのです。

特に精度の高い施工や複雑な型枠の対応が可能な職人は現場で高く評価され、昇給や職長手当が加算されます。

型枠大工の技術習得には3~10年を要するとされ、段取り力や図面読解力、後輩指導力を磨くことが収入アップには重要です。

資格を取る

資格取得は、型枠大工が収入を増やす有効な手段です。

型枠大工の年収アップにつながる資格には、以下が挙げられます。

受験資格 試験内容 合格率
型枠施工技能士 1級:実務経験7年以上
2級:実務経験2年以上
3級:実務経験6ヶ月以上
学科:真偽法・四肢択一法(1~2級は50問・100分、3級は30問・60分)
実技:型枠工事作業の実技試験
正確な数値は不明
型枠支保工の組立て等作業主任者 21歳以上かつ実務経験3年以上(建築・土木専攻者は20歳以上かつ実務2年以上) 2日間(合計13時間)の技能講習+修了試験 講習完了で合格
建築施工管理技士 1級:満19歳以上となる者
2級:満17歳以上となる者
第1次検定(学科:施工管理、電気工学、法規など)
第2次検定(論文・記述式:施工計画、工程管理、安全・品質管理など)
1級:1次30%〜50%、2次40%〜50%
2級:1次35%〜50%、2次28%〜50%

代表的な資格である「型枠施工技能士」では、1級取得者は高度な技能が評価され、資格手当(月5,000円~1万円)が支給されるケースもあります。

また、「型枠支保工の組立て等作業主任者」は安全管理責任を担える資格で、現場での評価と収入アップにつながります。

「建築施工管理技士」は大規模工事の監督が可能となり、年収上昇に直結する資格です。

資格取得は建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベル別年収目標を達成するためにも必須とされており、将来の安定と高収入に大きく貢献します。

独立する

十分な経験と人脈を積んだ型枠大工は、独立によって大幅な収入増を目指せます。

独立形態は「一人親方」としてのフリーランス、または型枠工事会社を設立する方法があります。

独立形態 特徴
「一人親方」としてのフリーランス 特定の企業に属さず、個人で仕事を受注し、技術を提供する
型枠工事会社を設立 個人事業主が株式会社や合同会社などの法人を設立して、個人の事業を法人に移管・引き継ぐ

一人親方の場合、型枠大工の平均年収506万円以上、中には1,000万円を超える収入を得る人もいます。

独立すれば仕事選択の自由があり、労働時間も自分で調整可能です。

一方で、仕事が途切れるリスクがあり、資金力と営業力が必要です。

独立には最低でも500万円程度の開業資金と、3~6か月分の運転資金が求められます。

法人化すると信用度が増し、大規模工事を受注できる可能性が高まりますが、人材育成や経営知識が必須です。

リスク管理と安定的な受注体制を整えることで、独立は高収入を実現する大きな手段となります。

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型枠大工の平均年収は高めで比較的稼げる仕事

型枠大工の平均年収は506万円と日本の平均年収約460万円よりも高い傾向にあります。

また、建設業界の中でも高水準の年収であり、比較的稼げる職種であるといえます。

年収を上昇させるためには、資格取得や経験を積んで一人前になるのが重要です。

また、独立や条件のよい企業へ転職するのも年収アップに繋がります。

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