揚重作業は、建設資材や設備などを搬入し、指定された場所へ運んで配置する仕事です。
重量のある資材を繰り返し運ぶほか、階段や狭い通路を移動する現場もあるため、身体的にきついと感じやすい仕事といえます。
ただし、揚重作業の負担は「重い物を持てるか」だけで決まりません。
扱う資材の種類や量、運搬距離、階段の有無、作業人数、台車・昇降機の使用状況、1日に担当する現場数などによって、きつさは大きく変わります。
求人では給与や「短時間で終わる」といった条件だけでなく、研修、休憩、使用できる器具、安全管理まで確認することが重要です。
| 確認項目 | 結論 |
|---|---|
| 揚重作業はきついか | 重量物の反復運搬があるため、身体的にきついと感じやすい |
| きつさを左右する条件 | 資材、距離、階段、器具、人数、現場数、気温 |
| 未経験からできるか | 未経験歓迎求人はあるが、研修と作業範囲の確認が必要 |
| 資格は必要か | 手運びだけなら一律の資格はないが、玉掛けや機械操作には資格・教育が必要 |
| 求人選びのポイント | 給与だけでなく、安全管理、休憩、器具、教育体制を確認する |
この記事では、揚重作業の仕事内容、きついといわれる理由、現場ごとの負担、安全対策、給与体系、向いている人、求人選びのポイントを解説します。

「体力に自信がある」「荷揚げの仕事に興味がある」方はGATEN職の利用がおすすめです。
建設業の求人に特化した「GATEN職」では、建築・土木・設備などさまざまな建設業の仕事を取り扱っています。
「未経験歓迎」「資格取得支援あり」など、異業種への転職を検討している方でも安心してチャレンジできます。
さらに「独立支援企業特集」では将来独立を検討している方向けにサポートしてくれる企業を集めた特集で、独立のノウハウや人脈づくりをしたい方に最適です。
「未経験から正社員を目指している」「資格を取ってキャリアアップしたい」方はぜひご活用ください。

GATEN職で仕事を探す
エリアと職種を選んで、今すぐ求人をチェック
この記事に関連する求人
揚重作業は身体的にきついが現場条件によって負担が異なる
揚重作業は、資材を持ち上げ、運び、指定された場所へ置く動作を繰り返すため、腰、肩、腕、脚などへ負担がかかりやすい仕事です。
とくに、重量のある資材を手運びする現場や、階段・狭い通路・段差を何度も移動する現場では、疲労が蓄積しやすくなります。
厚生労働省が公表した労働災害発生状況では、全産業における休業4日以上の死傷者数のうち、腰痛などを含む「動作の反動・無理な動作」によるものも多く含まれていることがわかりました。

一方、台車や昇降機を利用できる現場、資材量に応じた人数が配置される現場、計画的に休憩を取れる現場では、負担を分散できる場合があります。
そのため、「揚重作業はすべて同じようにきつい」と考えるのではなく、資材、運搬経路、使用器具、作業人数、作業時間を分けて確認することが大切です。
| きつさを左右する条件 | 負担が大きくなりやすい例 | 確認すること |
|---|---|---|
| 資材 | 重い、長い、持ちにくい、壊れやすい | 種類、重量、1回に運ぶ量 |
| 運搬経路 | 階段、長距離、狭い通路、段差 | 搬入口から配置場所までの経路 |
| 使用器具 | 手運びの割合が高い | 台車、昇降機、クレーンの使用 |
| 作業人数 | 少人数で大量に運ぶ | 1現場の人数、増員基準 |
| 作業量 | 往復回数や配置箇所が多い | 資材量、作業時間、現場数 |
| 作業環境 | 高温、低温、雨、粉じん | 休憩、飲料、空調服、保護具 |
揚重作業がきついといわれる7つの理由
揚重作業がきついといわれるのは、重量のある資材を何度も運ぶ身体的負担だけが理由ではありません。
階段や狭い通路での搬入、暑さや寒さ、早朝集合、複数現場への移動、限られた時間内で正確に配置するプレッシャーなども負担になります。
| きつい理由 | 具体的な負担 | 求人・面接で確認すること |
|---|---|---|
| 重量物の反復運搬 | 腰、肩、腕、脚に疲労がたまる | 資材の種類、1回の量、運搬回数 |
| 階段・狭所・長距離 | 姿勢を保ちにくく、移動量も増える | 搬入経路、昇降機や台車の使用 |
| 暑さ・寒さ・粉じん | 体温調整や呼吸面の負担がある | 休憩、飲料、換気、保護具 |
| 早朝集合・現場移動 | 生活時間や拘束時間が不規則になる | 集合場所、移動時間、直行直帰 |
| 作業スピード | 後工程に合わせて作業する必要がある | 作業人数、予定時間、休憩 |
| 破損・事故への緊張 | 資材や建物を傷つけない注意が必要 | 教育、報告手順、補償体制 |
| 収入の変動 | 現場数や中止によって収入が変わる場合がある | 給与体系、最低保証、中止時の扱い |
ただし、きつさの程度は、扱う資材や搬入経路、作業人数、台車・昇降機の有無、休憩体制によって変わります。
求人を選ぶ際は、「未経験歓迎」「高日給」といった表示だけでなく、実際の作業条件まで確認することが大切です。
揚重作業がきついといわれる7つの理由
重量のある資材を繰り返し運ぶ
揚重作業では、資材を一度持ち上げるだけでなく、持ち上げる、保持する、運ぶ、下ろすという動作を繰り返します。
1回ごとの重量が同じでも、往復回数や運搬距離が増えるほど、腰や肩、腕、脚に疲労が蓄積しやすくなります。
長い資材や持ち手のない資材は姿勢を保ちにくく、重心が偏った荷物では身体の片側へ負担が集中することもあります。
厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」では、重量だけでなく、取扱回数、運搬距離、運搬速度などに応じて小休止を設け、台車や補助機器を使用することが推奨されています。
求人を比較する際は以下のポイントを見ておくと体力に自信がない方でもチャレンジしやすいでしょう。
| 負担を左右する要素 | 負担が大きくなりやすい条件 | 確認すること |
|---|---|---|
| 重さ | 一人で扱いにくい重量がある | 重量表示、複数人作業の基準 |
| 回数 | 同じ動作を連続して繰り返す | 1日の資材量、休憩 |
| 距離 | 搬入口から配置場所までが遠い | 台車の使用範囲 |
| 姿勢 | 中腰、ひねり、片側持ちになる | 持ち方、補助具、作業手順 |
階段・狭い通路・長い距離を移動する
搬入経路に階段や段差、狭い通路、急な曲がり角があると、平らな場所を台車で運ぶ場合よりも負担が大きくなります。
長尺物や幅のある資材は前方や足元が見えにくくなり、壁や設備、通行人との接触にも注意が必要です。
エレベーターや昇降機を利用できる現場もありますが、建設途中で未設置だったり、使用時間が制限されていたりすることもあります。
| 比較項目 | 平面での搬入 | 階段・狭所での搬入 |
|---|---|---|
| 運搬方法 | 台車を使いやすい | 手運びになる場合がある |
| 姿勢 | 比較的安定しやすい | 傾きやひねりが生じやすい |
| 視界 | 進行方向を確認しやすい | 足元や曲がり角が見えにくい |
| 主な確認事項 | 距離、床の段差、通行者 | 階数、通路幅、踊り場、資材寸法 |
厚生労働省では、大きな物や重い物を持った移動距離を短くし、人力による階段昇降を避けて省力化することがすすめられています。
暑さ・寒さ・雨・粉じんの影響を受ける
揚重作業は屋外だけでなく、壁や空調設備が完成していない建物内で行う場合があります。
夏は高温多湿や直射日光、冬は低温や風、雨天時は濡れた床による滑りや視界の悪化が負担になります。
厚生労働省が示す「熱中症の災害発生状況」でも、死傷者数が増加傾向にあることが示されています。

粉じんが発生する現場では、換気や作業内容に応じた保護具も必要です。
2025年6月1日からは、対象となる暑熱作業について、熱中症のおそれがある作業者を早期に発見する体制や、重篤化を防ぐ手順の整備・周知が事業者に求められています。
求人を見る際は気温や危険な場面での対策方法についてチェックしておくと安心です。
| 環境 | 負担・危険 | 求人・現場で確認すること |
|---|---|---|
| 夏季 | 高温多湿、直射日光、発汗 | 休憩、給水、暑さ指数の確認、報告体制 |
| 冬季 | 低温、風、身体の動かしにくさ | 防寒着、待機場所、休憩設備 |
| 雨天 | 滑り、視界低下、資材の濡れ | 中止基準、防水装備、床面対策 |
| 粉じん | 目や呼吸器への負担 | 換気、防じんマスク、保護眼鏡 |
早朝集合や複数現場の移動がある
揚重作業では、資材の搬入時刻や工事工程に合わせ、早朝に集合することも少なくありません。
会社や資材置場に集合してから現場へ向かう働き方では、実際の搬入作業が短時間でも、移動や待機を含めた拘束時間が長くなりやすい傾向にあります。
午前と午後で異なる現場を担当する場合は、作業後に片付けや移動を行い、次の現場で再び搬入準備をすることもあります。
| 時間の区分 | 含まれる可能性がある内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| 集合前後 | 着替え、点呼、道具の準備 | 集合場所、集合時刻 |
| 現場への移動 | 社用車での移動、乗り合わせ | 移動時間の扱い |
| 待機 | 資材到着や他工程の完了待ち | 待機中の賃金 |
| 実作業 | 荷受け、搬入、間配り | 予定時間、休憩 |
| 現場間移動 | 次の現場への移動 | 1日の現場数 |
| 解散まで | 片付け、報告、帰社 | 直行直帰の可否 |
求人票では始業・終業時刻だけでなく、集合場所、移動方法、待機時間、直行直帰の可否、移動時間が賃金の対象になるかを確認しましょう。
時間内に正確に配置するプレッシャーがある
揚重作業は、資材を速く運べばよい仕事ではありません。
後工程を担当する職人が作業を始められるように、指定された階や部屋へ、必要な数量を正しい向きで配置しなければいけません。

配置場所や数量を間違えると、運び直しが発生し、工事の進行へ影響するリスクが発生します。
一方で、時間を優先して養生や周囲確認を省略すると、資材の破損や接触事故につながります。
速さ・安全・正確性のバランスをチームで保つことが重要です。
落下・接触・転倒を防ぐため緊張が続く
揚重作業では、荷崩れや資材の落下、壁・設備との接触、段差での転倒、複数人作業中の挟まれなどに注意する必要があります。
資材で視界が遮られる場合は、声かけや誘導によって進行方向や足元の状況を共有します。
危険を感じたときは、無理に作業を続けず、資材を安全な状態に戻して作業方法や人数を見直すことが重要です。
厚生労働省の統計では、全業種における休業4日以上の死傷災害のうち、「転倒」が37,195人、「動作の反動・無理な動作」が22,166人でした。
起こりやすい状況に対する予防行動がなされているかや職場環境について聞いておくと安心です。
| 主な危険 | 起こりやすい状況 | 主な予防行動 |
|---|---|---|
| 荷崩れ・落下 | 積み方や保持が不安定 | 荷姿と重心を確認する |
| 接触 | 資材で前方が見えない | 誘導者を置き、声をかける |
| 転倒 | 段差、濡れた床、資材の散乱 | 動線を整理し、足元を確認する |
| 挟まれ | 壁際への配置、複数人運搬 | 合図を統一し、手の位置を確認する |
| 通行人との接触 | 共用通路で搬入する | 区画、誘導、立入管理を行う |
現場数や天候で収入が変わる場合がある
揚重作業の給与体系には、月給、日給、現場給、出来高制などがあり、会社や雇用形態によって異なります。
日給や現場給では、予定より早く作業が終わった場合の保証や、天候・資材遅延で中止になった場合の扱いによって、実際の収入が変わることがあります。
| 給与体系 | 特徴 | 確認すること |
|---|---|---|
| 月給 | 毎月の基本給が定められている | 固定残業代、欠勤控除、手当 |
| 日給 | 出勤日数によって月収が変わる | 早上がり時の保証、中止時の扱い |
| 現場給 | 担当した現場単位で支払われる | 最低保証、1日の現場数 |
| 出来高制 | 作業量や実績が給与に反映される | 算定方法、未経験期間の扱い |
| 日給月給 | 欠勤等により控除される場合がある | 控除条件、休業手当、有給休暇 |
求人に「1現場○円」「短時間で終了する場合あり」と書かれていても、毎日同じ現場数を担当できるとは限りません。
表示された単価だけで判断せず、最低保証、移動・待機時間の賃金、交通費、道具代などの控除もチェックしておきましょう。
揚重作業がきついと感じたときの対処法
揚重作業をきついと感じても、すぐに「自分には向いていない」と決める必要はありません。
慣れない動きによる一時的な疲労なのか、人員や器具、休憩が不足した職場環境に原因があるのかを切り分けることが大切です。

一方、痛みやしびれ、めまいなどが続く場合や、危険な作業を求められる場合は、我慢して作業を続けず、現場責任者へ報告しましょう。
職場内で改善されない労働条件や安全上の問題は、都道府県労働局や労働基準監督署などに設置された総合労働相談コーナーへ相談してみるのもひとつです。
ここでは、揚重作業がきついと感じたときの対処法や判断基準について紹介します。
無理な持ち方や自己判断を避ける
資材を安全に運べるかどうかは、重さだけでは判断できません。
資材の長さや形状、重心、持ち手の有無、運搬距離、階段や段差なども身体への負担を左右します。
一人で扱いにくい場合は、自己判断で持ち上げず、複数人での運搬、台車やリフターの使用、経路変更を職長へ相談しましょう。
| 判断 | 選択する状況 | 主な対応 |
|---|---|---|
| 一人で運ぶ | 作業手順上、一人で安全に扱える | 重量、重心、経路を確認する |
| 複数人で運ぶ | 長い、持ちにくい、重心が偏っている | 合図と持ち上げるタイミングを統一する |
| 器具を使う | 距離が長い、反復回数が多い | 台車やリフターを使用する |
| 作業を止める | 人員や器具が足りず、安全を確保できない | 職長へ報告し、作業方法を見直す |
体調不良や危険を感じたら作業を止めて報告する
めまい、頭痛、吐き気、強い痛み、しびれなどがある場合は、無理に作業を続けないようにしましょう。
また体調に問題がなくても「床が滑りやすい」「荷崩れしている」「運搬経路に人がいる」など、安全を確保できない場合は一度作業を止めます。
厚生労働省の熱中症ガイドでは、体調に異変を感じたときは、すぐに周囲の作業者や現場管理者へ申し出るよう案内しています。

参照:厚生労働省の熱中症ガイド
意識がない、呼びかけに反応しないなど緊急性が高い場合は、現場の手順に従って速やかに救急要請を行います。
体調不良への対応は症状や現場の状況によって異なるため、自己判断で「休めば治る」と決めず、必要に応じて医療機関へ相談してください。
GATEN職では揚重作業の転職だけではなく、異業種への転職を検討している方でも安心してチャレンジできる求人を多数掲載しています。
体力的に継続が難しい方や新しい職場に転職したい方はぜひご活用ください。
揚重作業は資材を搬入して指定場所へ配置する仕事
揚重作業とは、建築資材や設備機器などを現場へ搬入し、作業で使用する階や部屋まで運んで配置する仕事です。
トラックから資材を受け取るだけでなく、品目や数量の確認、床・壁の養生、運搬経路の確保、搬入、間配り、破損確認まで担当するケースもあります。
「間配り」とは、搬入した資材を、実際に使用する部屋や作業場所ごとに分けて配置する作業です。
運搬方法には、手運び、複数人での運搬、台車、昇降機、クレーンなどがあり、現場の状況や資材の種類によって使い分けます。
| 用語 | 主な意味 | 主な作業方法 | 資格の考え方 |
|---|---|---|---|
| 揚重作業 | 資材を搬入し、必要な場所へ移動・配置する作業の総称 | 手運び、台車、昇降機、クレーン等 | 使用する機械・作業で異なる |
| 荷揚げ・資材搬入 | 求人では人力による搬入・配置を指すことが多い | 手運び、複数人、台車 | 手運び自体に一律の国家資格はない |
| 玉掛け | つり荷をクレーンのフックへ掛け外しする作業 | ワイヤロープ、ベルトスリング等 | クレーン等の能力に応じた資格・教育が必要 |
| クレーン運転 | 機械で荷をつり上げ、移動する | クレーン、移動式クレーン等 | 種類・つり上げ荷重に応 |
ただし、求人情報では「揚重」「荷揚げ」「資材搬入」が似た意味で使われることがあります。
応募時は職種名だけで判断せず、手運びが中心なのか、玉掛けや機械操作まで担当するのかを確認するようにしましょう。
手作業による荷揚げ・資材搬入
手作業による荷揚げ・資材搬入では、トラックで届いた資材を確認し、手運びや台車で建物内へ運びます。
主に扱うのは、石膏ボード、床材、建具、家具、軽量鉄骨材、設備機器などですが、具体的な資材は会社や現場によって異なります。
搬入前には、資材の重量や寸法だけでなく、階段、段差、曲がり角、通行人、壁や床の状態も確認します。
長い資材や持ちにくい資材は、周囲へ接触させないよう複数人で声を掛け合いながら運ぶことが重要です。
搬入後は、資材をまとめて置くだけでなく、使用する階、部屋、作業場所ごとに必要な数量を間配りします。
| 工程 | 主な作業 | 確認すること |
|---|---|---|
| 荷受け | トラックから届いた資材を受け取る | 品目、数量、荷姿、破損 |
| 経路確認 | 搬入口から配置場所まで確認する | 階段、段差、通路幅、通行人 |
| 搬入 | 手運びや台車で資材を運ぶ | 人数、持ち方、声かけ、周囲 |
| 間配り | 使用場所ごとに資材を配置する | 階、部屋、向き、必要数量 |
| 最終確認 | 搬入した資材と現場を確認する | 未搬入、破損、残材、通路 |
クレーン等を使う揚重・玉掛け作業
大型の資材や設備を高所へ運ぶ場合は、クレーンや移動式クレーンなどを使用することがあります。
このとき、つり荷へワイヤロープやベルトスリングなどを取り付け、クレーンのフックへ掛け外しする作業が「玉掛け」です。
玉掛け作業では、荷の質量や形状、重心、使用する玉掛用具、運搬経路、着地場所を確認します。
さらに、玉掛け者、合図者、クレーン運転者がそれぞれの役割を理解し、つり荷の下や運搬経路からほかの作業員を退避させなければいけません。
厚生労働省のガイドラインでも、作業前の打ち合わせ、担当者の配置、合図方法、運搬経路、退避場所などを事前に周知するよう示されています。
| 担当者 | 主な役割 | 安全上の確認事項 |
|---|---|---|
| 玉掛け者 | つり荷へ玉掛用具を取り付け、取り外す | 質量、形状、重心、用具、荷の安定 |
| 合図者 | クレーン運転者へ合図を送り、荷を誘導する | 作業員の退避、運搬経路、立入状況 |
| クレーン運転者 | クレーンを操作して荷を移動・着地させる | 機械の点検、定格荷重、周囲、合図 |
| 作業責任者 | 作業方法や人員配置を確認する | 作業計画、役割分担、危険時の中断 |
制限荷重1トン以上の揚貨装置、またはつり上げ荷重1トン以上のクレーン・移動式クレーン・デリックで玉掛けを行う場合は、玉掛け技能講習の修了が必要です。
1トン未満の場合も、玉掛け業務に関する特別教育が必要となります。
ここで基準となるのは、その日に運ぶ荷物の重さではなく、使用するクレーン等の能力です。
クレーンの運転にも、機械の種類やつり上げ荷重に応じた免許、技能講習、特別教育が必要となるため、玉掛けの資格だけですべての機械を操作できるわけではありません。
揚重作業の作業の流れと確認すべきポイント
揚重作業は、現場へ到着してすぐに資材を運び始める仕事ではありません。

作業前に朝礼や危険予知活動を行い、当日の資材、搬入経路、配置場所、作業人数、使用する器具を確認します。
床や壁、エレベーターなどを傷つける可能性がある場合は、搬入前に養生を行います。
トラックが到着したら資材の品目・数量・破損の有無を確認し、決められた動線に沿って搬入します。
搬入後は、使用場所ごとに間配りし、残材や使用した器具を整理したうえで、破損や未搬入の資材がないか報告します。
一般的な揚重作業の1日の流れについてまとめると以下の通りです。
| 時間帯 | 主な行動 | 確認すること |
|---|---|---|
| 7:00~8:00 | 集合・現場移動 | 集合場所、移動時間の賃金 |
| 8:00~8:30 | 朝礼・作業確認・養生 | 資材、動線、危険箇所 |
| 8:30~11:00 | 荷受け・搬入・間配り | 休憩、作業人数、使用器具 |
| 11:00~12:00 | 片付け・確認・移動 | 破損、未搬入、次の現場 |
| 13:00~16:00 | 別現場で搬入作業 | 現場数、作業量、終了条件 |
| 作業後 | 報告・解散 | 交通費、残業、直行直帰 |
ただし、養生、トラックからの荷降ろし、開梱、清掃を揚重作業員が担当するかは会社や現場の分業体制によって異なるため、事前に確認するようにしましょう。
資材と搬入経路を確認する
作業前には、資材の重量、寸法、形状、持ち手の有無、破損しやすさを確認します。
長尺物や持ち手のない資材は、重量だけでは安全性を判断できません。
軽くても視界を遮るほど大きい資材や、角をぶつけると破損する資材は、運搬人数や持つ位置を事前に決める必要があります。
搬入経路についても、階段や段差だけでなく、通路幅、曲がり角、開口部、足元、ほかの作業員や来場者の動きを確認します。
安全に運べないと判断した場合は、一人で無理に進めず、人数の追加、台車の使用、経路の変更などを職長や責任者へ相談します。
作業時のチェックポイント
- 資材(重量、寸法、形状、持ち手、破損しやすさ)
- 運搬経路(距離、通路幅、曲がり角、階段、段差)
- 周辺状況(通行人、他職種の作業、開口部、障害物)
- 配置場所(階、部屋、向き、必要数量、置ける範囲)
- 作業方法(手運び、複数人、台車、昇降機、クレーン)
- 安全体制(作業人数、合図、退避場所、責任者)
資材を運び指定場所へ間配りする
搬入時は、資材に合った位置を持ち、必要に応じて複数人で声を掛け合いながら運びます。
台車を使用する場合も、積み過ぎや荷崩れを防ぎ、段差や曲がり角では速度を落として周囲を確認する必要があります。
建物内では、床、壁、扉、設備などへ資材をぶつけないよう、養生された経路を進みます。
指定場所へ到着したら、資材を安全に置ける状態か確認し、使用する部屋や階ごとに必要な数量を配置します。
間違った場所へ置くと、後から資材を移動し直す必要があるため、速さだけでなく配置の正確性も重要です。
| 動作 | 行うこと | チェックポイント |
|---|---|---|
| 持ち上げる | 資材に合った位置を持つ | 重量、姿勢、人数 |
| 運ぶ | 手運びや台車で移動する | 足元、通路、声かけ |
| 置く | 指定された場所へ静かに置く | 安定、床・壁、向き |
| 間配りする | 部屋や作業場所ごとに分ける | 階、部屋、必要数量 |
| 確認する | 配置と資材の状態を確かめる | 誤配置、破損、未搬入 |
きつさを減らせる揚重作業求人の選び方
揚重作業の負担は、会社や現場の体制によって大きく異なります。
体力に自信がない方や年齢を重ねてきつさを感じる方は以下のポイントと注意点に注目して求人を比較検討してみてください。
| 確認項目 | 求人票・面接で確認すること | 注意点 |
|---|---|---|
| 作業内容 | 資材の種類・重さ・長さ、運搬経路、手運びの割合、使用器具 | 「荷揚げ」とだけ書かれた求人では具体的な負担を判断できない |
| 作業体制 | 1現場の作業人数、増員基準、1日の平均現場数 | 少人数で重量物を無理に運ぶ体制になっていないか確認する |
| 勤務条件 | 集合・移動・待機・解散時間、直行直帰、雨天・中止時の扱い | 実作業時間だけでなく、拘束時間と賃金の対象範囲を見る |
| 研修・安全管理 | 初日の教育、先輩同行、KY活動、休憩、保護具、職長の配置 | 未経験者がすぐ単独作業を任されないか確認する |
| 給与・保険 | 給与体系、最低保証、手当、試用期間、社会保険・労災保険の手続き | 高日給だけで判断せず、保証・控除・雇用条件まで比較する |
同じ「荷揚げスタッフ」という求人でも、扱う資材、階段搬入の頻度、1現場の人数、台車の使用、1日の現場数などは同じではありません。
高日給や短時間という表示だけで判断せず、集合から解散までの時間、安全教育、休憩、雨天中止時の給与まで比較しましょう。
揚重作業に向いている人・向いていない人
体を動かすのが好きな方やチームでの作業に抵抗がない方は揚重作業でも続けやすいでしょう。
反対に体力に自信がない方やイレギュラーが起きやすい環境にストレスを感じやすいタイプの方の場合、揚重作業が苦痛に感じるケースがあります。
ただし、揚重作業への適性は、筋力や体格だけでは判断できません。
重量物の反復運搬や早朝集合が難しい場合でも、台車や昇降機を利用できる職場、搬入補助から始められる職場であれば長く働ける可能性は十分あります。
| 区分 | 特徴 | 求人で確認すること |
|---|---|---|
| 向いている人 | 体を動かすことに抵抗がない | 資材、作業量、現場数 |
| 向いている人 | 声かけと安全確認を継続できる | チーム人数、指導体制 |
| 向いている人 | 資材を丁寧かつ正確に扱える | 間配り、養生、破損時の対応 |
| 向いていない人 | 重量物の反復運搬が難しい | 台車・昇降機、複数人作業、補助業務 |
| 向いていない人 | 早朝集合や現場移動を避けたい | 集合時間、直行直帰、勤務範囲 |
性別や年齢だけで決めず、実際の作業内容と自分の体力・生活条件を照らし合わせて判断することが大事です。
揚重作業のきつさに関するよくある質問
ここでは、揚重作業のきつさに関するよくある質問についてまとめています。
揚重作業では何キロくらいの資材を運びますか?
運ぶ資材の重量は、会社や現場、資材の種類によって異なるため、一律には断定できません。
同じ重量でも、長尺物や持ち手のない資材、重心が偏った資材は扱いにくくなります。
一人での運搬が難しい場合は、複数人で持つ、台車やリフターを使う、資材を分けて運ぶなどの対応が必要です。
求人票や面接では、重量だけでなく、資材の形状、1日の取扱量、搬入経路まで確認しましょう。
揚重作業で扱う資材の重さを確認するポイント
- 主な資材の種類・重量・寸法を確認する
- 一人で運ぶ範囲と複数人作業の基準を確認する
- 台車・リフター・昇降機を利用できるか確認する
揚重作業は未経験でもできますか?
揚重作業は未経験でも目指せます。
ただし、入社初日から経験者と同じ資材量を任されるとは限りません。
安全教育を受け、資材の確認や養生、搬入補助などから始め、先輩と作業しながら持ち方、声かけ、間配りの方法を身につけるのが基本です。
求人を選ぶ際は、「未経験歓迎」という表示だけでなく、教育担当者や独り立ちの基準も確認しましょう。
未経験から目指す際のチェックポイント
- 入社時の安全教育と実技指導を確認する
- 先輩同行やチーム作業の期間を確認する
- 作業量を段階的に増やす体制があるか確認する
揚重作業をすると身体を壊しますか?
揚重作業をした人が必ず身体を壊すわけではありません。
ただし、重量物の反復運搬、不自然な姿勢、長い運搬距離、休憩不足は、腰や肩などへの負担を大きくする要因になります。
厚生労働省の腰痛予防対策指針では、台車等による省力化、複数人での作業、取扱頻度や運搬距離に応じた休憩などが示されています。
痛みやしびれなどが続く場合は、無理に作業を続けず、責任者へ報告したうえで必要に応じて医療機関へ相談しましょう。
また求人では以下のポイントを確認しておくことでミスマッチを避けやすくなります。
安全性を見極めるポイント
- 台車や昇降機を使用できる職場か
- 作業人数、作業量、休憩の取り方
- 痛みやしびれを報告できる体制があるか
女性も揚重作業員として働けますか?
女性も揚重作業員として働くことは可能です。
適性は性別だけでは決まらず、担当する資材、作業量、使用器具、個人の体力や経験などによって異なります。
女性の採用実績だけで判断せず、台車や昇降機を使用できるか、複数人で運搬する基準があるか、身体に合う保護具を用意してもらえるかを聞いておくと安心です。
女性の揚重作業員として働くために見ておきたいポイント
- 担当する資材と手運びの割合
- 補助器具や複数人作業の体制
- 保護具、更衣設備、女性の育成実績
揚重作業は資格なしでできますか?
手運びや台車による資材搬入には、一律に必要となる国家資格はないため、資格不問の求人もあります。
一方、クレーンのフックへつり荷を掛け外しする玉掛け、クレーンの運転、フォークリフトの操作には、機械の種類や能力に応じた技能講習、特別教育、免許などが必要です。
| 作業 | 主な役割 | 操作するもの | 主な資格・教育 |
|---|---|---|---|
| 玉掛け | つり荷をフックへ掛け外しし、合図や退避を行う | ワイヤロープ、ベルトスリング等 | クレーン等のつり上げ荷重に応じて技能講習または特別教育 |
| クレーン運転 | 機械を操作して荷をつり上げ、移動・着地させる | クレーン、移動式クレーン等 | 機械の種類・つり上げ荷重に応じて免許、技能講習または特別教育 |
| フォークリフト操作 | フォークで荷を持ち上げ、積み降ろし・運搬する | フォークリフト | 最大荷重1トン以上は技能講習、1トン未満は特別教育 |
「揚重作業」という職種名だけでは担当範囲を判断できないため、入社後に扱う機械と資格取得支援を確認しましょう。
揚重作業はきつい分だけ給料が高いですか?
作業のきつさと給料が必ず比例するわけではありません。
給与は、月給・日給・現場給などの支払方法、稼働日数、担当現場数、資格手当、早朝手当などによって変わります。
日給や1現場あたりの単価が高く見えても、天候や資材未着による中止、待機・移動時間、交通費や道具代の扱いによって実際の収入は異なるため求人票をチェックしておきましょう。
給料で見ておきたいポイント
- 基本額と給与の計算単位
- 最低保証、中止時の給与、待機・移動時間の扱い
- 手当、控除、試用期間、雇用形態
揚重作業のきつさは仕事内容と安全体制を確認しよう
揚重作業は、重量物の反復運搬、階段や狭所での移動、暑さや寒さなどから、きついと感じやすい仕事です。
ただし、負担の程度は、扱う資材、搬入経路、作業人数、補助器具、休憩、安全管理によって変わります。
未経験者は、作業量だけでなく、安全教育や先輩同行、独り立ちまでの流れを確認しましょう。
資格不問の求人でも、玉掛けやクレーン、フォークリフトを担当する場合は、作業内容に応じた資格・教育が必要です。
高日給や未経験歓迎という表示だけでなく、仕事内容・安全体制・拘束時間・給与保証を比較することで入社後のミスマッチを避けやすくなります。
仕事内容と安全体制を確認したうえで、自分が無理なく続けられる揚重・荷揚げ求人を探してみてください。
応募前に確認すること
- 主に運ぶ資材と手運びの割合
- 階段・狭所・長距離搬入の頻度
- 1現場の人数と1日の現場数
- 初日の教育と先輩の同行
- 休憩、熱中症対策、保護具
- 集合・移動・待機時間の扱い
- 日給・現場給・最低保証
- 社会保険・労災保険の手続き

「GATEN職」では揚重作業を含む、建築・土木・設備などさまざまな建設業の仕事を取り扱っています。
「未経験歓迎」「資格取得支援あり」など、異業種への転職を検討している方でも安心してチャレンジできます。
