「建設業の社長は儲かるの?」と疑問に思われている方もいますよね。
全建総連東京都連合会の報告によると、建設業で独立して働く一人親方の賃金は21,848円でした。
引用:全建総連東京都連合会 2023年(R5年)賃金調査報告書
一人親方としての1年間働いた場合の年収は、520万円程度です。(1年間で240日働くものとして計算)
工務店を経営する社長の場合、従業員数が多くなれば年収は多くなる傾向にあるので、一人親方の年収より多く稼いでいる可能性が高いです。
本記事では建設業の社長が儲かっているのかを詳しく解説します。
建設業で独立して、社長になりたい方はぜひ参考にしてください。
- 建設業の社長は儲かると言われている。
- 建設業の中小企業の社長の平均年収は数百~数千万円。一方、建設業の給与所得者の平均年収は約509万円。
建設業の社長は儲かる
「建設業の社長は、雇われて働くよりも儲かる」と言ってよいでしょう。
もちろん独立しても、すべての社長が稼げるわけではありません。
しかし本人の努力次第では、年収1,000万円以上も可能です。
建設業の社長は儲かる
- 建設業の中小企業の社長の平均年収は数百~数千万円
- 建設業の給与所得者の平均年収は約509万円
- 中小企業の社長の平均年収は1,760.2万円
建設業の中小企業の社長の平均年収は数百~数千万円
建設業の社長の年収は、会社の規模や業績、個人の能力によって大きく異なります。
もっとも、建設業の社長の年収に関する明確な統計はありません。
しかし大規模な会社の社長や、カリスマ的な経営者の場合は、年収数億円を超えることもあると言われています。
建設業の給与所得者の平均年収は約509万円
建設業の給与所得者の平均年収と、社長の平均年収数百~数千万円を比較すると、「建設業の社長は儲かる」と言ってよいでしょう。
なお、全業種の平均年収は約433万円です。
建設業に従事する方は、雇われて働く身でも、比較的高い給与を得ていると言えます。
自分の年収が低いと感じた人は、建設業特化の求人サイトGATEN職で、今よりも稼げる職場を検索してみてください。
※出典:国税庁「標本調査結果 民間給与実態統計調査結果」(2022-08-18)
※出典:国税庁「民間給与の実態統計調査」(2022-08-18)
※出典:第12表 業種別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額(2022-08-18)
中小企業の社長の平均年収は1,760.2万円
ちなみに、他の業界で働く中小企業の社長の平均年収はどうでしょうか。
日本実業出版社は、2022年6月に「役員報酬・賞与・退職金」のアンケート調査※を実施しています。
内訳は以下の通りです。
平均年齢 | 60.3歳 |
---|---|
月額報酬 | 137.8万円 |
年間賞与 | 345.5万円 |
※調査対象:全国の月刊『企業実務』(小社刊)の読者を中心とする企業。回答数:197社。参考:SMBCコンサルティング株式会社 ソリューション開発部 経営相談グループ
建設業の社長は、従業員10人程度で小規模に事業をおこなうことも多いため、一般的な中小企業の社長の平均年収を下回る可能性があります。
とはいえ事業の規模を広げれば、中小企業の社長の平均年収以上に稼ぐこともできます。
建設業の社長は儲からないケースもある
建設業の社長は儲かるとお伝えしましたが、絶対ではありません。
いくつか注意点があります。
建設業の社長は儲からないケースもある
- 売上と儲けは異なる
- 景気変動の影響を受けやすい
売上と儲けは異なる
儲けは粗利から固定費を引いて算出します。
儲けを計算する方法は、以下の通りです。
以下のような場合、売上があっても儲けが出ない可能性があります
売上があっても儲けが出ないケース
- 材料費や外注費がやかすぎる
- 価格競争などで安すぎる価格で受注してしまう
- 工期の遅れや工事のやり直しなどにより、手間や人件費がかかる
- 事務所の家賃や車両維持費、人件費など、毎月かかる経費が売り上げに見合っていない
建設業で儲けるためには、売上だけを見るのではなく、原価や経費もしっかり管理することが欠かせません。
材料費や固定費などの数字を正しく見直し、「どこで利益が減っているのか」「何を改善すれば手元にお金が残るのか」を把握するのが、安定して稼げる社長への第一歩です。
景気変動の影響を受けやすい
建設業で社長をしていると、景気の変動を受けて儲からないケースがあります。
建設業が景気の変動を受けやすい理由
- 建設需要はお金に余裕がある景気がいい時期に増える
- 公共工事の予算も景気に左右されやすい
- 景気が悪いと、工事単価や利益率が下がりやすい
- 元請けも仕事を受注しにくくなるので、下請けとしての仕事が減る
建設業の社長をする場合、景気の変動に備えて以下のような対策をするのがおすすめです。
景気の波はコントロールできませんが、景気の影響を抑える準備や工夫は、社長の判断次第でいくらでもできます。
景気が良い時にこそ備えをして、不況の時にもブレない強い経営基盤を築くことが、長く安定して稼ぐカギになります。
建設業の社長として儲けるコツ
建設業の社長として儲けるために、知っておきたいノウハウを解説します。
建設業の社長として儲けるために
- 粗利を増やす
- 入金は早く・支払いは遅くする
粗利を増やす
粗利とは、売上から材料費・外注費などの原価を差し引いた金額です。
建設業の社長が、粗利を増やすためには以下のような方法が有効です。
建設業の社長が粗利を増やす方法
- 単価交渉をして、利益が出る金額での受注を徹底する
- 外注費を見直し、自社施工を増やす
- 資材の仕入れ先を複数社比較して、材料や資材のコストダウンを図る
- 工程管理を見直し現場効率を上げることで、工期を短縮する
- 元請けとして請け負う仕事を増やし、利益率を高める
粗利を増やすためには、ただ売り上げを上げるだけではなく、「原価を以下にして抑えるか」「利益率の高い仕事を選ぶか」が重要です。
粗利を意識して経営することで、会社の財務体質が安定して、将来の成長にもつながるでしょう。
入金は早く・支払いは遅くする
建設業の社長として儲けを出していくためには、入金は早く、支払いは遅くしてもらえるように取引先と交渉しましょう。
入金は早く・支払いが遅くする理由
- 売上代金を先に受け取り材料費などの支払いを後にすることで、一時的に手元に残る資金が多くなり、経営に余裕が生まれる
- 黒字倒産するリスクを防ぐ
黒字倒産とは
黒字倒産とは、商品が売れて帳簿上は利益が出ているにもかかわらず、支払いに必要な資金が不足し、倒産してしまうことを言います。
引用:独立行政法人中小企業基盤整備機構運営「J-Net21」
建設業では、入金までに約3か月のタイムラグが発生します。
たとえば口座に1000万円が入っていたとしましょう。
このとき3000万円の売り上げが出ても、入金が3か月後だと、材料費などの原価の支払いで残高の1000万円がなくなってしまい、工事の支払いができないということになります。
資金繰りを安定させるためには、「入金は早く、支払いは遅く」してもらい、手元にお金をできるだけ残すように意識しましょう。
自社の入出金状況を管理し、キャッシュフローがプラスになるような経営を心掛けましょう。
建設業の儲かる社長の特徴
建設業でしっかり儲けを出せる社長には、以下の5つの特徴があります。
建設業の稼げる社長の特徴
- 高い経営能力がある
- 強力なリーダーシップを発揮できる
- 優れた営業力がある
- 建設関係の技術力がある
- 資格を持っている
高い経営能力がある
建設業の社長として高収入を実現するためには、経営に関する知識やスキルを習得しましょう。
建設業の社長に経営能力が必要な理由
- 売上・粗利・経費・人件費・キャッシュフローなど、経営の数字の管理が欠かせない
- 人材の育成やマネジメントが必要
- 資金繰りや税金対策をしなくてはいけない
- 長期的な事業戦略を立てる必要がある
建設業の社長として儲けるためには、以下のような経営能力が必要です。
経営能力は、建設業で会社を成長させ、安定して儲けるのに欠かせない要素です。
現場での技術や経験に加えて、経営の視点を持つことが重要です。
今の職場では経営能力が身につかないと思うのであれば、転職も検討できます。
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強力なリーダーシップを発揮できる
建設業の儲かる社長の特徴として、強力なリーダーシップが挙げられます。
建設業の儲かる社長に必要なリーダーシップ
- ビジョン: 会社の将来像を明確に示し、従業員を同じ方向に導くことができる。
- コミュニケーション能力: 従業員との信頼関係を築き、円滑なコミュニケーションを図ることができる。
- 決断力: 状況を的確に判断し、迅速かつ適切な決断を下すことができる。
- 責任感: 会社の業績や従業員の生活に対する責任感を持ち、行動できる。
- カリスマ性: 従業員から尊敬され、慕われる存在である。
リーダーシップを備えた社長は、従業員からの信頼を集め、会社全体を一つのチームとしてまとめ上げる力を持っています。
建設業のように多くの人と協力して仕事を進める仕事では、社長のリーダーシップが欠かせません。
優れた営業力がある
建設業の儲かる社長になるためには、仕事を取るための営業力も大切です。
建設業で独立する場合、職人として現場で作業をするだけではなく、自分で営業もしなければなりません。
建設業の儲かる社長に必要な営業力
- 顧客開拓力: 新しい顧客を発掘し、関係性を構築することができる。
- 交渉力: 顧客との交渉を有利に進め、契約を成立させることができる。
- プレゼン能力: 自社の強みや提案内容を効果的に伝えることができる。
- 情報収集力: 市場動向や顧客ニーズに関する情報を収集することができる。
- 関係構築力: 顧客との長期的な信頼関係を築くことができる。
いくら技術があっても営業ができなければ、安定して仕事を受注するのは困難です。
元請けや顧客と信頼関係を築き、自社の強みを伝える営業力を身につければ、仕事が途切れず継続的に利益を生み出す会社が作れるでしょう。
建設関係の技術力がある
建設業の儲かる社長の特徴4つ目は、「建設関係の技術力」です。
建設業の社長として独立しても、技術が確かでないと、継続して仕事を受注することは難しいでしょう。
技術の向上を目指す方には、転職もおすすめです。
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資格を持っている
建設業の儲かる社長の特徴5つ目は、資格を持っていることです。
資格を持っているメリット
- 自社で建設業許可が取りやすくなる
- 元請けや顧客からの信頼度がアップする
- 若手職人の採用にもいい影響を与える
- 資格取得で得た知識が、現場での判断や安全管理に役に立つ
- 有資格者が会社を辞めた時の保険になる
職種によっては、資格がそれほど重要ではない場合や、取引先から能力が評価されているのであれば資格が必要ないという意見があるのも事実です。
しかし、社長が資格を持っていると、会社としての信頼性や安定感が大きく変わります。
特に建設業許可を取得する場合、社長が専任技術者として登録できることは、長期的な経営にとって非常に大きな強みになるでしょう。
資格を持っている社長は、現場の職人からも「実力のある社長」として一目置かれやすく、組織としてのまとまりや士気の向上にもつながります。
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建設業の社長になれば、経営手腕次第では社員として雇用されている場合よりも高収入を得られる可能性があります。
建設業の社長を目指すのであれば、建設業で経験を積みながら経営に関する知識も習得していくことが重要です。
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