マイナビキャリアリサーチLabよると未経験車載用に積極的な企業は増えてきており、男性でも未経験から新しい仕事へ挑戦できる可能性は十分あります。

特に人手不足の業界では20〜50代まで採用の裾野が広く、経験よりも「意欲・コミュニケーション・基本的な体力」が重視される傾向にあります。
業界だと工場・IT・介護・警備・営業などは未経験採用が多いです。
また、男性は年代によって求められる経験や強みが異なるため、20代はポテンシャル、30代は実務応用力、40〜50代は安定志向やマネジメント力が評価されます。
本記事では、男性が未経験からでも始めやすい仕事、必要なスキル、年代別の選び方まで詳しく解説します。
- 男性が未経験からでもできる仕事
- 男性の未経験転職での仕事選びのコツ・求められるスキル
自分に合った働き方やキャリアパスを見つけたい方は、ぜひ参考にしてください。
男性が未経験からでもできる仕事5選
ここでは、男性が未経験からでもできる仕事について、年収・未経験からの就職難易度・正社員へのなりやすさ・必須の資格・あると有利な資格・特におすすめな人の特徴についてくわしく紹介します。
男性が未経験からなれる職業のポイント
- 年収
- 未経験からの就職難易度
- 正社員へのなりやすさ
- 必須の資格
- あると有利な資格
- 特におすすめな人の特徴
| 建設業 | 介護職 | 警備員 | 営業職 | 製造業 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 年収 | 300~450万円程度 | 330〜450万円 | 300〜420万円 | 350〜600万円 | 280〜400万円 |
| 未経験からの就職難易度 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ |
| 正社員へのなりやすさ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 必須の資格 | とくになし | とくになし | とくになし | とくになし | とくになし |
| あると有利な資格 | 玉掛け/フォークリフト/技能講習 各種 | 初任者研修/実務者研修 | 警備業務検定(1号・2号) | 普通自動車免許、宅地建物取引士(不動産営業) | フォークリフト免許 |
| 特におすすめな人の特徴 |
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建設業
建設業は慢性的な人材不足が続いており、建設技術者・技能工の有効求人倍率は常に3〜5倍と高い水準です。
ヒューマンリソシアが発表する建設HRレポート一覧によると、ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は6.26倍(前年同月比0)となり、ここ1年間、大きな変化はない状況です。

つまり全体的な建設業界は需要が高く、売り手市場であるということです。
40〜60代の採用も積極的で、未経験から入職できる領域が多く、年齢による制限が少ないのも特徴です。
必要資格は不要ですが、入職後に「玉掛け」「小型移動式クレーン」「足場組立作業主任者」「電気工事士」などの国家資格を取得することで現場責任者や専門職へのキャリアアップが可能です。
未経験だと平均年収は350〜450万円で、資格手当・現場手当により収入が上昇します。
建設需要はインフラ整備・老朽化対策・災害復旧などで継続するため、長期的な雇用安定性が高い点が魅力です。
| 特徴 | |
|---|---|
| 年収 | 300~450万円程度 |
| 未経験からの就職難易度 | ◎ |
| 正社員へのなりやすさ | ◎ |
| 必須の資格 | なし |
| あると有利な資格 | 玉掛け/フォークリフト/技能講習 各種 |
| 特におすすめな人の特徴 |
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未経験男性におすすめの建設系職種
- 施工管理(現場監督補助)
- 設備工事(電気・空調・配管)
- 建設作業員(土木作業・解体・とび職)
関連記事:施工管理の仕事内容とは?年収、向いている人の特徴をわかりやすく解説
介護職
介護職は、厚生労働省「介護人材確保の現状について」(2024年)で 有効求人倍率 3.97倍 とされ、全産業平均(1.16倍)を大きく上回っています。

参照:厚生労働省「介護人材確保の現状について」(2024年)
そのため 未経験者でも採用されやすい最有力の職種 です。
資格がなくても働ける職場が多く、就職後に「介護職員初任者研修」「実務者研修」を取得すると、昇給・役職・転職幅が広がるキャリアパスが確立されています。
また、厚労省「介護労働実態調査」では、直前の仕事を現在の職種別にみると、介護職員、訪問介護員は「介護・福祉・医療関係以外の仕事」の割合が最も高い(それぞれ48.2%、47.1%)であることからフリーターでも職歴を気にせずチャレンジできます。
仕事内容は、生活介助、見守り、レクリエーション、リハビリ補助、記録作成など多岐にわたり、人と関わるコミュニケーション能力が活かせます。
高齢化の進行により、今後も安定した需要が続くため、長期的な雇用の安定と社会貢献性を両立できる職種 といえます。
| 特徴 | |
|---|---|
| 年収 | 330〜450万円 |
| 未経験からの就職難易度 | ◎ |
| 正社員へのなりやすさ | ◎ |
| 必須の資格 | とくになし |
| あると有利な資格 | 初任者研修/実務者研修 |
| 特におすすめな人の特徴 |
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警備員
警備を含む保安職業従事者の有効求人倍率は6.66倍と大きく上回る慢性的な人材不足の分野です。
警備業は高齢層まで採用の間口が広く、公益社団法人 全国警備業協会の調査では50歳以上の従業員が約半数程度を占めています。

仕事内容は施設巡回、工事現場での誘導、イベント会場の警備などで、未経験者は法定研修(20時間以上)が義務付けられているため基礎を学びながら始められます。
資格取得で給与が上がり、指導教育責任者や隊長職を目指せば年収450万円以上も可能であり、体力がある方やルールを守れる人におすすめです。
| 特徴 | |
|---|---|
| 年収 | 300〜420万円 |
| 未経験からの就職難易度 | ◎ |
| 正社員へのなりやすさ | ◎ |
| 必須の資格 | とくになし |
| あると有利な資格 | 警備業務検定(1号・2号) |
| 特におすすめな人の特徴 |
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営業職
営業職は未経験採用が非常に多く、リクルートエージェントのデータでも営業職の未経験求人は年々上がっていることがわかります。

仕事内容は顧客提案、商品説明、契約調整などで、コミュニケーション力があれば経験がなくても活躍できます。
成果次第で収入が上がる仕事のため、インセンティブ制度のある会社では年収600万〜800万円を目指すこともできます。
特に法人営業は教育体制が整っており、未経験者でも育てる前提の企業が多いのでおすすめです。
営業職は「稼ぎたい」「キャリアアップしたい」という男性におすすめです。
| 特徴 | |
|---|---|
| 年収 | 約350〜600万円(インセンティブで+100万円以上も) |
| 未経験からの就職難易度 | 〇 |
| 正社員へのなりやすさ | ◎ |
| 必須の資格 | とくになし |
| あると有利な資格 | 普通自動車免許、宅地建物取引士(不動産営業) |
| 特におすすめな人の特徴 |
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未経験男性におすすめの営業業界
- 人材
- IT
- WEB
- 不動産
- 保険
- 広告 など
製造業
製造業は 40〜59歳の就業比率が全産業中でも高い分野 とされ、中高年の採用が活発な業界です。
製造業では、2024年版 ものづくり白書によると、65歳以上の就業者が全体の8.3%を占めており、人手不足がつづいています。

特に自動車・食品・電子部品などの工場では人手不足が続き、厚生労働省「一般職業紹介状況」でも製造分野の求人倍率は 1.90〜2.50倍 と安定して高い水準にあります。
そのため 未経験からでも採用されやすい職種 としてフリーターに人気です。
仕事内容は、製品の組立、検査、梱包、ライン作業、機械オペレーターなどが中心で、明確な手順書(マニュアル)に基づいて作業するため習得しやすく、コミュニケーションより作業に集中したい人にも適しています。
さらに、多くの工場では 正社員登用制度 が導入されていることが多く、いずれはフリーターから正社員として働きたい人にもおすすめです。
また長期雇用と安定収入を実現しやすく、キャリアの再構築がしやすい職種といえます。
| 特徴 | |
|---|---|
| 年収 | 280〜400万円 |
| 未経験からの就職難易度 | ○ |
| 正社員へのなりやすさ | ◎ |
| 必須の資格 | とくになし |
| あると有利な資格 | フォークリフト免許 |
| 特におすすめな人の特徴 |
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関連記事:未経験でもできる転職しやすい仕事12選!30代・40代・50代の再スタートにもおすすめ
男性の未経験職種への転職で評価されるスキル
ここでは、男性の未経験職種への転職で評価されるスキルについて紹介します。
コミュニケーションスキル
厚生労働省令和6年度「能力開発基本調査」では、企業が最も重要と考える能力・スキルには協調性が1位でコミュニケーション能力が3位になるなど、即戦力よりも重視されることがわかりました。

この力は営業・接客だけでなく、施工管理や製造業でも“報連相ができるか”として強く評価されます。
未経験者は専門スキルよりも「職場で円滑にやり取りできるか」が重視されるため、どの業界でも通用しやすいスキルとして最重要とされています。
自走力
経産省「社会人基礎力」調査では、職場や地位試写会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力をについて主体性を含む「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」「チームで働く力(チームワーク)」としています。
主体性とは「指示待ちではなく、自分から動ける力」のことで、以下の業界や職種など多くの現場で即戦力として扱われる重要スキルです。
主体性が特に求められる業界
- IT
- 製造
- 建設
- 介護 など
特に未経験男性の場合、業務に慣れるまで「自分から質問する」「改善提案をする」などの積極性が採用後の評価に直結します。
どの仕事でも求められる万能スキルであり、企業の採用担当が「未経験OK求人で最も重視する能力」として位置づけています。
基礎的なPCスキル
現代の職業において基礎的なデジタルスキルが必須化していることが示され、事務職だけでなく建設・製造・物流でもITツール利用が急増しています。
特に男性は施工管理・品質管理・営業・ITサポートなど、資料作成や入力業務が伴う職種に応募するケースが多く、PCスキルがあるだけで採用確率が大きく上がります。
未経験から高収入職に転職した人の多くが「PCスキルで差がついた」と回答しており、現代の必須スキルといえます。
PCスキルをアピールするのにおすすめの資格
- MOS
- 日商PC検定
- ITパスポート など
【年代別】男性の未経験転職での仕事選びのコツ
一般的に年齢が上がるほど転職難易度は上がっていく傾向にあり、転職成功には工夫が求められます。
ここでは、年代別に男性の未経験転職での仕事選びのコツについて紹介します。
30代は「育成前提で採用する仕事」がおすすめ
30代男性の未経験転職では、「育成前提で採用する職種」を選ぶことが最大のポイントです。
一般的に企業が未経験採用を積極的に行う年代の上限として「35歳前後」を挙げるケースが最も多く、実際にITエンジニア・営業・施工管理・製造業では30代採用が急増しています。
30代はまだ習得スピードが速く、現場でも伸びしろを評価されやすいため、資格取得支援がある企業を選ぶと年収アップがしやすい傾向にあります。
また、家族がいる場合は働き方の安定性も重要です。
夜勤や残業が多すぎる職場は負担が大きくなるため、求人票の労働環境・キャリアパスの明確さを重視して選ぶことが成功の鍵になります。
30代男性未経験におすすめの仕事
- ITエンジニア
- 営業
- 施工管理
- 製造業 など
40代は「経験より人手不足の強い仕事」を狙う
40代の未経験転職では、「経験より人手不足の強い業界を狙う」のが最重要です。
厚労省「一般職業紹介状況」では、介護(有効求人倍率 3.74倍)、警備(3.25倍)、建設(4.64倍)など40代の採用余地が広い業界が明確に示されています。
また、40代男性は「コミュニケーション力・責任感・マネジメント経験」が評価されやすく、現場リーダー候補として採用されるケースも多いのが特徴です。
そのため、最初から高いスキルを要求しない 「研修あり」「資格取得支援あり」 の企業を選ぶと成功率が大幅に上昇します。
逆に、ITや高度専門職など、習得に長期間かかる職種は不利になりやすいため、実務を通じて学べる仕事を中心に検討することが重要です。
40代男性未経験におすすめの業界
- 建設
- 警備
- 介護など
50代は体力・経験・安定性のバランスが取れる仕事
50代男性の未経験転職では、「体力・経験・安定性のバランスが取れる職種」を選ぶことが最も重要です。
50代の新規採用は経験不問×人手不足の業界が中心で、介護・警備・清掃・製造(軽作業)などが特に採用されています。
また、50代は管理経験を活かせる場合も多く、現場リーダーや教育担当を任されるケースもあります。
そのため、「研修制度がある」「勤務負担が過度に重くない」「長く働ける環境」の3点を重視して選ぶことが成功の鍵です。
さらに給与条件だけでなく、シフトの柔軟性や雇用の安定、定年後の継続雇用制度の有無も確認することで、ミスマッチを防ぎながら安心して働ける職場を見つけることができます。
50代男性未経験が重視するポイント
- 給与
- シフトの柔軟性
- 雇用の安定性
- 定年後の継続雇用制度の有無
- 体力面とのバランス など
関連記事:中高年が稼げる仕事5選!仕事を探すコツや注意点を紹介
男性が未経験の仕事に転職する際の注意点
男性が未経験の仕事に転職する際の注意点には以下のものが挙げられます。
注意点①年収ダウンの可能性を理解しておく
株式会社エミリス( https://emiris.net/ )のデータによると転職後に給料が下がったと答えた人は41.2%いることがわかりました。

参照:【転職後の給料に関する意識調査】男女500人アンケート調査
経験を活かした転職に比べて収入が下がりやすい傾向があります。
特に30〜40代は前職の給与水準が高いケースが多く、未経験での初任給との差が生まれやすい点に注意が必要です。
ただし、建設・IT・営業などは成果や資格取得により年収が大きく上がる可能性があり、「初年度は下がりやすいが伸びしろはある」という長期的な視点を理解した上で選ぶことが重要です。
また、求人票の「モデル年収例」は経験者基準であることが多いため、未経験スタートの実績も確認しておくとミスマッチを防げます。
注意点②体力・勤務環境の負荷を把握する
厚労省「雇用動向調査」では、男性の離職理由の上位に 「労働時間・休日・休暇の不満」が挙げられています。
未経験で選ばれやすい業種(建設・製造・物流・介護・警備)は、特に体力負荷や勤務時間の偏りが大きいことが多く、事前にシフトや残業時間を確認しないと離職につながりやすくなります。
また、夜勤ありの工場・警備では生活リズムが大きく変わるため、健康面での適性も重要です。
入社前に「見学制度」や「現場体験」を行ってくれる企業を選ぶことで、働く実際の環境を把握し、ミスマッチを防ぐことができます。
体力が求められる仕事
- 建設
- 製造
- 物流
- 介護
- 警備
- ほか夜勤のある仕事
注意点③学習意欲と習得スピードが評価に直結する
先にも述べたように厚生労働省令和6年度「能力開発基本調査」では、企業が最も重要と考える能力・スキルには協調性が1位でコミュニケーション能力が3位になるなど、即戦力よりも重視されることがわかりました。
つまり企業は「覚えてくれる人」を強く求めているということです。
そのため、未経験転職では過去の経験よりも、「どれだけ学んで吸収できるか」が評価に直結します。
面接でも資格取得の意思・具体的な学習計画を伝えることで採用率は大幅に向上します。
逆に受け身姿勢の人は不採用になりやすいため、事前の自主学習は必須です。
学習意欲のアピール方法
- 具体的な行動と成果(資格取得・前職でのエピソード)を伝える
- 動機と目標(将来のキャリアや興味との関連)を明確にする
男性が未経験からでもできる仕事は多い
男性が未経験から転職できる仕事は想像以上に多く、特に人手不足が深刻な業界では年齢を問わず採用ニーズが高まり続けています。
重要なのは「経験がないから無理」と思い込むのではなく、強みや適性に合う職種を選ぶことです。
ITなら論理思考、製造業なら集中力、介護や警備なら誠実さと責任感など、年齢に関わらず評価されるスキルは多数あります。
また、資格取得支援や研修制度を導入する企業も増えており、未経験からでもキャリアアップできる環境が整ってきています。
30代は育成制度がある企業を、40代は安定性の高い業界を、50代は無理なく続けられる仕事を選ぶことが成功のポイントです。
未経験でも挑戦できる選択肢は広く、正しく選べば長く働ける仕事は必ず見つかります。

