土木業に従事している方の中には、独立を考えている方も多いのではないでしょうか。
会社員として働けば安定した収入を得られますが、なかなか給与アップできなかったり労働環境に不満を感じることもあります。
経験を活かして土木業で独立すれば、仕事の自由度が増し、収入アップの可能性も広がります。
実際、土木業で独立した一人親方の賃金は年収にすると約508万円であり、常用の土木業(日給制や月給制)の平均年収約400万円を大きく上回っています。
土木業の平均賃金 | ||
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項目 | 日当 | 年収 |
一人親方 | 2万652円 | 508万392円 |
常用(日給制や月給制) | 1万6,282円 | 400万5,372円 |
差額 | 4,370円 | 107万5,020円 |
参考:全建総連東京都連合会「2023年(R5年)賃金調査報告書」
※年収は1年間の労働日数を246日とした場合の計算(令和7年の平日日数)
一方で、独立においてどのようなリスクやデメリットがあるかも事前に把握しておくことが大切です。
この記事では、土木業で独立するためにあると有利な資格や、独立のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
独立を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
- 土木業で独立するためには「土木施工管理技士」「車両系建設機械運転技能者」「作業主任者」「建設業許可」の資格・許可の取得が重要。
- 土木業で独立すれば仕事の自由度アップ、収入アップの可能性があるが、現場・営業・事務などの包括的な知識とスキルが必要。
関連記事:建設業の職人は独立すると儲かる・稼げる?一人親方の職種別平均年収ランキングを紹介
土木業で独立するために必要な資格・許可
土木業で独立するには、特定の資格や許可を取得することで仕事の幅が広がり、信頼を得やすくなります。
特に、施工管理や重機の運転に関する資格は、業務の効率を上げるだけでなく、元請け業者やクライアントからの評価を高める要素となります。
また、一定規模以上の工事を請け負う場合には、建設業許可が必須となり、許可がないと受注できる案件が限られてしまいます。
以下では、土木業で独立を考える際に取得しておきたい資格や許可について、詳しく解説します。
土木業で独立するために必要な資格・許可
- 土木施工管理技士
- 車両系建設機械運転技能者
- 作業主任者
- 建設業許可
土木施工管理技士
土木施工管理技士は、土木工事の現場監督として必要な知識や技術を証明する、国土交通省管轄の国家資格です。
土木施工管理技士 | |
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資格の取得方法 | 第一次試験(学科試験)と第二次試験(実務試験)を受験し、合格する必要がある |
メリット | 監理技術者とや主任技術者として、公共事業や大規模な案件を受注できる |
土木施工管理技士には1級と2級があり、1級を取得すると大規模な公共工事や民間工事の監督業務を担うことができます。
土木施工管理技士1級 | 監理技術者として、大規模な工事(請負金額4,500万円以上)を担当でき、公共事業や民間プロジェクトの総責任者として活躍できる |
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土木施工管理技士2級 | 主任技術者として、小規模な工事や特定分野の施工管理を担当する |
独立後に施工管理の仕事を受注するには、この資格を持っていることで信頼を得やすくなり、業務の幅が広がります。
車両系建設機械運転技能者
車両系建設機械運転技能者は、ショベルカーやブルドーザーなどの重機を運転するために必要な、建設・土木工事の現場においては必要不可欠の国家資格です。
車両系建設機械運転技能者 | |
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資格の取得方法 | 厚生労働省認定の技能講習を受講し、修了試験に合格する必要がある |
メリット | 重機の操作を自分でできるようになるので、整地・掘削・解体などの重機を使用する専門性の高い仕事を受注できるようになる |
土木工事では掘削や整地作業が不可欠であり、重機の操作スキルがなければ作業を進めることができません。
講習を受講すれば比較的短期間で取得でき、受講資格として特定の実務経験が求められることもあります。
独立後に現場作業を行う予定がある場合は、早めに取得しておくことで、仕事の選択肢を広げられます。
作業主任者
作業主任者は、危険を伴う現場作業において責任者として指揮をとるための国家資格です。
作業主任者は、労働安全衛生法第14条により、労働災害を防止するための管理を必要とする一定の作業について、その作業の区分に応じて選任が義務付けられているものです。
作業主任者 | |
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資格の取得方法 | 国家試験受けて免許を取得するか、技能講習を修了する必要がある |
メリット | 高リスクな作業現場での指揮監督が可能になるので、より高単価な案件を請け負える |
土木業では土砂掘削や足場の組立て、コンクリート打設など、安全管理が特に重要となる作業が数多くあります。
この資格があれば、危険作業の現場でリーダーとしての役割を担うことができ、仕事の信頼性も向上します。
独立前に現場での実務経験を積み、自分が目指す分野に適した作業主任者の資格を取得しておくと、受注できる仕事の幅が広がります。
建設業許可
建設業許可は、税込500万円以上の工事を請け負う際に必要となる建設業法に定められた許認可制度です。
建設業許可 | |
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必要な要件 | 経営業務管理者の配置 専任技術者の配置 500万円以上の自己資本や、同等の金銭的信用がある 誠実性がある(過去に不正や重大な法令違反がない) 建設業許可の取消しから5年経過していない者など、欠格要件に該当しない |
メリット | 500万円以上の大規模工事や公共事業が受注できるので、収益性が向上する |
土木業は規模の大きい案件が多く、建設業許可を持っていないと受注できる仕事が限られてしまうため、独立後の成長を考えると取得は必須です。
許可を取得していない場合、高額な案件を受注できなくなるため、独立を本格的に考えている方は、早めに申請の準備を進めることをおすすめします。
土木業で独立するメリット
土木業で独立すると、雇用されていた時とは違い自分のペースで仕事を進めることができたり、専門性を活かして多様な分野で活躍することが可能になります。
さらに、営業戦略や事業運営の実力次第では、会社員時代よりも高い年収を目指すこともできます。
ここでは、土木業で独立する主なメリットについて詳しく解説します。
土木業で独立するメリット
- 自分のペースで仕事ができる
- 様々な分野で仕事ができる
- 年収アップを狙える
関連記事:建設業の社長は儲かる?平均年収や中小企業の社長として儲けるコツを解説
自分のペースで仕事ができる
独立する最大のメリットのひとつは、仕事のペースを自分で決められることです。
会社に勤めている場合は、上司の指示や現場のスケジュールに合わせて働く必要がありますが、独立すれば自分で仕事の量やスケジュールを調整できます。
例えば、繁忙期に集中して働き、閑散期には休みを取ることも可能です。
ただし、自由なペースで働ける反面、仕事を取りすぎると過労になり、逆に受注が減ると収入が不安定になるため、バランスを考えながら仕事を進めることが重要です。
様々な分野で仕事ができる
土木業で独立すれば、様々な分野で活躍できます。
土木業の主な分野
- 道路工事(道路の新設・舗装・補修など)
- 河川工事(川の堤防整備や護岸工事、氾濫対策など)
- 上下水道工事(給水・排水の配管設置・交換など)
- 造成工事(住宅地や商業施設を建てるための地盤整備など)
- 解体・撤去工事(コンクリート構造物の撤去、道路・橋の解体など)
会社に雇われている場合は、特定の分野の工事に固定されることが多いですが、独立すると自分のスキルや興味に合わせて仕事を選ぶことができます。
また、独立後に新たな技術を学び事業の幅を広げることで、より収益性の高い仕事を受注できる可能性もあります。
このように、独立すると業務の幅が広がり、自分のキャリアの可能性を広げることができるのが大きな魅力です。
年収アップを狙える
独立すると、仕事の単価や受注件数を自分でコントロールできるため、会社員時代よりも高い収入を得ることが可能です。
例えば、土木作業員(日給制や月給制)の平均年収はおよそ400万円ですが、独立した土木業の一人親方の平均年収は約508万です。
引用:全建総連東京都連合会「2023年(R5年)賃金調査報告書」図表 19
引用:全建総連東京都連合会「2023年(R5年)賃金調査報告書」図表 22
土木業の一人親方と常用(日給制や月給制)の土木業の平均賃金をまとめると以下の通りです。
土木業の平均賃金 | ||
---|---|---|
項目 | 日当 | 年収 |
一人親方 | 2万652円 | 508万392円 |
常用(日給制や月給制) | 1万6,282円 | 400万5,372円 |
差額 | 4,370円 | 107万5,020円 |
参考:全建総連東京都連合会「2023年(R5年)賃金調査報告書」
※年収は1年間の労働日数を246日とした場合の計算(令和7年の平日日数)
特に、土木施工管理技士などの資格を取得し、施工管理の仕事を請け負うことで、高単価の案件を獲得できる可能性が高まります。
ただし、収入を安定させるためには、営業活動を積極的に行い、安定した仕事の受注先を確保することが重要です。
土木業で独立するデメリット
土木業で独立すると、自分のペースで働けたり収入アップを目指せたりするメリットがありますが、その一方でいくつかのデメリットも存在します。
特に、土木業は一人で完結できる仕事が少なく、独立後も人員の確保や管理が必要になるため、計画的な運営が求められます。
また、土木業は体力的な負担が大きく、過酷な環境での作業が多いことから、長期間にわたって働き続けるには十分な体力と健康管理が必要です。
さらに、危険物を扱う現場が多いため、安全対策を徹底しなければ事故のリスクも高まります。
ここでは、土木業で独立する際に注意すべきデメリットについて詳しく解説します。
土木業で独立するデメリット
- 一人で仕事をするのは難しい
- 肉体労働が多い
- 危険物を取り扱うこともある
一人で仕事をするのは難しい
土木業は、基本的に複数の作業員が協力して進める仕事がほとんどであり、一人で仕事を完結させることは非常に難しいです。
例えば、道路の舗装工事や基礎工事、解体作業などは、大型機械を操作するオペレーターや複数の作業員の協力が必要になります。
そのため、独立後も人材を確保しなければ大きな案件を受注することができず、安定した収入を得るのが難しくなるでしょう。
また、一人親方として働く場合でも、元請け会社の現場に入って手伝うスタイルが一般的であり、完全に自分一人で仕事を回すのは困難です。
肉体労働が多い
土木業は体力を必要とする仕事が多く、独立しても肉体労働から解放されるわけではありません。
土木業での主な肉体労働
- 重量物の運搬や荷揚げ
- 型枠の組立・解体
- 地盤整備
- 道路などの舗装・整地作業
- 掘削作業
特に、舗装工事や掘削作業では、重い資材や工具を運ぶことが日常的に求められ、長時間の作業で体力を消耗しやすいです。
年齢を重ねると体力の低下によって作業効率が落ちることも考えられるため、将来的に事務業務や施工管理などにシフトする計画を立てることも検討しましょう。
独立する際には、自分がどのような業務をメインにするのかを考え、長期的に働ける環境を整えることを意識しましょう。
危険物を取り扱うこともある
土木業では、重機の操作や高所作業、鋭利な工具の使用など、危険を伴う業務が多くあります。
例えば、ショベルカーやブルドーザーを使用する作業では、操作ミスが重大な事故につながる可能性があります。
安全管理が不十分だと、自分自身だけでなく従業員や周囲の人々にも危険を及ぼすため、独立後は特に安全対策を徹底する必要があります。
そのため、独立前に安全管理の知識を学び、作業主任者などの資格を取得しておくことで、安全な環境で作業できる体制を整えることが重要です。
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土木業で独立することで、自分のペースで働けたり、収入アップを狙えたりするメリットがあります。
また、建設業許可などの必要な手続きを事前に確認し、スムーズに独立できる準備を進めましょう。
また、業界の動向を把握し、最新の技術や経営スキルを磨くことも土木業で独立するうえでは重要です。
まずは働きながら独立に向けて必要な知識とスキルを身につけ、独立資金を貯めながら人脈づくりをしていくのも、土木業の独立を成功させるためのポイントです。
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