土木工事の中でも、道路を整備する工事を舗装工事と言います。
舗装工事は、道路の老朽化などに伴い、需要が大変高い職種です。
厚生労働省が発表した一般職業紹介状況によると、令和7年3月時点での舗装工事を含んだ土木作業従事者の有効求人倍率は6.8倍と大変高い倍率でした。(引用:厚生労働省 一般職業紹介状況(令和7年3月分及び令和6年度分)について)
しかし、「舗装工事を詳しく知らない」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、舗装工事の種類や手順について詳しく解説するので、舗装工事に興味を持った方はぜひ参考にしてください。
本記事の内容
- 舗装工事の基礎情報
- 舗装工事の種類の紹介
- 舗装工事の手順の解説
舗装工事とは
舗装工事は、道路や歩道を通りやすいように安全に整える、私たちの暮らしに欠かせない工事です。
舗装工事に関して、以下のようなポイントでわかりやすく解説します。
舗装工事とは
- 舗装工事とは地盤面をアスファルトやコンクリートで舗装する建設工事
- 安全性の向上や景観の改善が目的
舗装工事とは地盤面をアスファルトやコンクリートで舗装する建設工事
舗装工事とは、地面にアスファルトやコンクリートなどを敷いて、人や車が通りやすくするための工事です。
地面を舗装することで、雨が降ってもぬかるまず、車や人が安全に通行できる道路になります。
舗装工事は、私たちの身の回りの様々な場所で行われています。
舗装工事は、地面にアスファルトやコンクリートを敷いて、安全で快適に通れるようにする大切な工事です。
私たちの暮らしを支えるため、舗装工事はさまざまな場所で行われています。
安全性の向上や景観の改善が目的
舗装工事の主な目的は、安全性の向上と景観の改善です。
舗装されていない道路は、雨でぬかるんだり、凹凸によって転倒や事故の原因になります。
舗装されていない道路などに舗装工事をすると、以下のような効果があります。
舗装工事は、単に道路などを作る工事ではなく、私たちの暮らしを安全・快適にするための重要な工事と言えるでしょう。
舗装工事の種類
舗装工事にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴や使用に適した用途があります。
舗装工事の中でも、代表的な3つの舗装方法を紹介します。
舗装工事の種類
- アスファルト舗装
- コンクリート舗装
- 特殊舗装
それぞれの舗装方法の特徴や使用例、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。
アスファルト舗装
アスファルト舗装 | |
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特徴 | アスファルト(石油由来の粘着物質)と骨材(砂や砕石)を混ぜたものを、加熱して敷きならし、ローラーで締め固めて作る舗装方法 |
使用例 | 一般道路・幹線道路・高速道路 自転車道・歩道 駐車場 |
メリット | 施工が早い 工事費用が安い 衝撃吸収性が高い 部分的な補修が可能 |
デメリット | 耐久性が低い 高温で軟化し、変形が起きやすい メンテナンス頻度が多い |
アスファルト舗装は最も広く使われている舗装方法で、道路や駐車場など、日常的に使う場所で多く採用されています。
アスファルト舗装は、アスファルト(石油由来の粘着物質)に石や砂を混ぜて、平らに敷き詰め冷やして固めます。
アスファルト舗装は工事が短期間に終わるので、交通量の多い道路でも、夜間工事などで素早く工事が可能です。
ただし、耐久性が低いので、数年ごとにメンテナンスや再舗装が必要となります。
コンクリート舗装
コンクリート舗装 | |
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特徴 | セメント・砂・砂利・水を混ぜて作ったコンクリートを路面に敷き固める舗装方法 |
使用例 | 空港の滑走路 工場などの構内道路 バス専用レーン |
メリット | 耐久性が高い 維持・管理費が抑えられる 路面温度が上がりにくい 車両の燃料消費が軽減する |
デメリット | 工事費用が高い 振動や音が大きくなりやすい 部分的な補修が難しい 施工に時間がかかる |
コンクリート舗装とは、セメントと砂や砂利、水を混ぜて硬化させる舗装方法です。
コンクリート舗装は耐久性に優れているので、長期間に渡ってメンテナンスをせずに利用できます。
耐久性に優れているので、空港の滑走路や大型トラックが頻繁に通る工場の敷地などに使われています。
一方で、施工に時間がかかるので、交通量が多い場所などでは使いにくい舗装方法です。
特殊舗装
特殊舗装 | |
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特徴 | アスファルトやコンクリートとは異なる性能やデザインを持たせた舗装方法の総称 |
使用例 | 横断歩道前や坂道などのすべり止め舗装 住宅地周囲の道路などの防音舗装 遊歩道などのゴムチップ舗装 |
メリット | 目的に合わせて、機能性や景観が実現できる すべり止め機能など、安全性・快適性の向上 用途に応じて、耐久性を高め、メンテナンス頻度を少なくできる |
デメリット | コストが高い 施工に専門的な知識や技術が必要 使用場所や目的が限られる |
アスファルトやコンクリートでは対応しきれない機能やデザインを持たせた舗装を、特殊舗装と呼びます。
特殊舗装は、材料や施工方法が多様で、様々な機能を持ちます。
特殊舗装は、様々な機能や景観への配慮を目的として使用されます。
しかし、費用が高めの場合が多く、施工にも知識や技術が必要です。
舗装工事の手順
舗装工事はアスファルトなどを敷いて終わりのようなイメージを持つ方もいるでしょうが、実際には複数の工程で工事が進められます。
舗装工事の手順
- 現場の測量と設計図の作成
- 路床工事
- 路盤工事
- 基層工事
- 表層工事
それぞれの舗装工事の工程を丁寧に実施することで、耐久性の高い道路などが完成します。
各工程について詳しく解説するので、舗装工事の理解を深めるための参考にしてください。
舗装工事の手順1:現場の測量と設計図の作成
舗装工事は、測量と設計図の作成から始まります。
設計図があることで、現場の作業員は同じ認識で工事が進められるので、施工ミスや手戻りを防げます。
測量や設計図の作成は、舗装工事の品質を左右する重要なステップです。
舗装工事の手順2:路床工事
路床工事とは、舗装の最下層にあたる路床を整備・強化する工事です。
路床をしっかりと整えると、上に乗る舗装が長持ちし、道路などが沈んだり、ひび割れたりするのを防いでくれます。
路床工事は、舗装の土台づくりに当たる、非常に重要な工程です。
舗装工事の手順3:路盤工事
路盤工事とは、路床の上に砕石などの材料を敷いて締め固めて、路盤を作る工事です。
路盤とは、アスファルトやコンクリートなどの舗装面の下に当たる層で、上層から伝わる荷重を受け止め、路床に力を分散させる役割があります。
路盤工事には、道路の強度を支えたり、舗装面を平らにするなどの役割があります。
路盤工事は、道路などの寿命や快適な仕上がりを左右する重要な工程です。
舗装工事の手順4:基層工事
基層工事とは、路盤の上にアスファルト混合物を敷き、基層を作る工事です。
基層とは、舗装の最上部のすぐ下に位置し、道路の耐久性や安全性を高める重要な役割を担っています。
基層工事に使われるアスファルトは、表面用のものより粗めで耐久性を重視した仕様となっています。
基層工事は重みに耐えられる強い道路にするために、正確な施工が求められる工程です。
舗装工事の手順5:表層工事
表層工事とは、私たちが普段目にする舗装の一番上の層を仕上げる工事です。
基層のアスファルト混合物が粗めで耐久性重視なのに対して、表層のアスファルト混合物は細かく、滑らかで美しい仕上がりになるよう設計されています。
表層が滑らかに仕上がっていないと、人や車が通行しにくく、転倒やスリップ、水たまりなどの原因になるでしょう。
表層工事は見た目の美しさだけでなく、離床者の快適さを左右する大事な工程になります。
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舗装工事は、私たちの暮らしに欠かせない道路や歩道などを、安心・安全に使えるように整備する工事です。
毎日何気なく通っている道も、多くの工程を丁寧に積み重ねてつくられています。
舗装工事は私たちの暮らしに直結する、大変意義のある仕事と言えるでしょう。
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