建設業の職種の一つである外構工・エクステリア業は、住宅の庭や門扉、カーポートなどを手掛ける重要な仕事であり、専門性と需要が高い分野です。
外構工・エクステリア業の就業形態では、全体の83.7 %が正規の職員・従業員であり、独立(自営・フリーランス)は全体の7.0%です。
本記事では、外構工・エクステリア職人が独立するための流れや必要な準備をわかりやすく解説します。
外構工・エクステリア業での独立には建設業許可の取得や行政手続きなど、クリアしなければならない条件もあります。
独立開業に必要なスキルや資格、資金計画、さらに事前に整えておきたい道具や営業場所についても具体的に紹介します。
独立後の不安を減らし、安定した経営につなげるために欠かせないポイントをまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
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外構工・エクステリア職人とは
外構工・エクステリア職人とは、住まいの外側全体を手掛ける専門職です。
庭や外壁、門扉、フェンス、ウッドデッキ、カーポートなどを設計・施工し、暮らしの快適さと安全性を高めます。
外構工・エクステリア職人の特徴
- 外構工・エクステリア職人の特徴
- 庭や外壁、門扉など幅広い施工に対応する
- デザイン性と機能性の両立が必要
単に機能性を追求するだけでなく、デザイン性や景観との調和も重要視されるため、技術とセンスの両立が求められる仕事です。
エクステリアの分野は建築業・造園業・土木業などと密接に関わり、幅広い知識とスキルが必要になります。
住宅の印象を大きく左右する外回りを整えることは、生活の質を向上させるだけでなく、不動産価値の向上にもつながります。
外構工・エクステリア職人は「住まいの顔」を作り上げる重要な存在であり、機能性と美観の両立が求められるやりがいの大きな仕事です。
- 住宅の庭、外壁、門扉などの外部空間を手掛ける職業
- 外構とエクステリアは厳密には意味合いが異なる
- 外構工・エクステリア業の年収は約596.5万円
住宅の庭、外壁、門扉などの外部空間を手掛ける職業
外構工・エクステリア職人の主な業務は、住宅の外部空間全般の施工です。
庭の植栽やウッドデッキ、外壁の仕上げ、門扉やフェンスの設置などを行います。
外構工・エクステリア職人の仕事内容 | |
---|---|
庭 | 植栽・ウッドデッキの設置 |
外壁 | 外装仕上げや補強工事 |
門扉・フェンス | 防犯性とデザイン性を両立した施工 |
外構工事は住まいの利便性や安全性に直結し、日常生活の快適さを支えます。
また、最近では防犯性やプライバシーを確保する外構工事への需要も高まっています。
エクステリアデザインの工夫によって、住宅の雰囲気を高めつつ、安心して暮らせる空間づくりを実現できます。
外構工・エクステリア職人は住宅の「暮らしやすさ」と「美しさ」を同時に実現する専門職です。
外構とエクステリアは厳密には意味合いが異なる
「外構」と「エクステリア」という言葉はよく混同されますが、本来は意味合いが異なります。
外構は門扉や塀、フェンス、カーポートなど外部に設置される構造物そのものを指します。
一方でエクステリアは外構を含めた庭や外壁、照明、植栽など、住宅の外部空間全体をデザインする概念です。
つまり、外構が「個々の設備や構造物」を示すのに対し、エクステリアは「空間全体の調和やデザイン性」を重視した広い概念といえます。
外構とエクステリアの違い
- 外構=門扉・塀・フェンスなど構造物
- エクステリア=外構を含む外部空間全体のデザイン
エクステリアは、住宅や建築物の「内側」を意味するインテリアの対義語でもあります。
外構は部分的な構造物、エクステリアは外部空間全体のデザインを指すという点を押さえておきましょう。
外構工・エクステリア業の年収は約596.5万円
外構工・エクステリア業の年収は約596.5万円です。
建設業の平均賃金は約419万円なので、外構工・エクステリア業は建築業界の中でも高収入な職種といえます。
参考:厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査「第5-1表 産業、年齢階級別賃金及び対前年増減率」
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外構工・エクステリア職人として独立する流れ
外構工・エクステリア職人として独立するためには、経験・資格・資金・手続きの各ステップをクリアしていく必要があります。
段階を追って準備を進めることで、開業後の不安を最小限に抑えることができます。
独立開業は勢いだけでは成功できず、確実な準備が将来の安定経営につながります。
- 現場経験を積んでスキルを習得する
- 資格を取得する
- 開業資金を貯める
- 法人登記または開業届を提出
- 建設業許可を取得する
現場経験を積んでスキルを習得する
外構・エクステリア業界は幅広い工事内容があり、未経験でいきなり独立するのは極めて難しいです。
工務店やエクステリア施工会社に勤務して経験を積み、施工技術だけでなく工程管理や安全管理も身につけることが重要です。
独立を成功させる第一歩は、現場での経験値を積み重ねて基礎を固めることです。
現場経験で得られるスキル | |
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施工技術 | ブロック積み、フェンス設置、植栽工事など |
工程管理 | スケジュール調整や進捗管理 |
営業対応 | 顧客との打ち合わせや提案力の習得 |
資格を取得する
外構工・エクステリア職人として独立する際に必須資格はありません。
しかし、資格を取得することで顧客への信頼性を高め、案件獲得にもつながります。
特に施工管理技士やエクステリアプランナーなどは独立後に役立つ資格です。
資格は自分の技術を証明するだけでなく、仕事の幅を広げる武器になります。
おすすめ資格
- 土木施工管理技士(国家資格)
- 造園施工管理技士(国家資格)
- エクステリアプランナー(民間資格)
開業資金を貯める
独立にあたっては、事務所・倉庫の確保、車両、工具、CADシステムなど多くの初期投資が必要になります。
さらに、資材費や広告費、運転資金も含めて考えると数百万円単位の資金が必要になるケースが多いです。
最低でも半年から1年分の生活費と運転資金を確保してから独立に踏み切るのが安心です。
開業資金の目安 | |
---|---|
事務所・倉庫 | 家賃・設備費で数十万円〜 |
車両・工具 | トラックや施工道具で100万円以上 |
CADソフト | 1台あたり100万円以上 |
法人登記または開業届を提出
事業を始めるには、個人事業主として開業届を税務署に提出するか、法人として登記する必要があります。
個人事業主は手続きが簡単で費用も抑えられる一方、法人化は社会的信用を得やすく大規模案件に参入できるメリットがあります。
自分の事業規模や将来のビジョンに合わせて、個人事業主か法人化かを選択しましょう。
選択のポイント
- 小規模・低リスクで始めるなら開業届
- 大規模案件や信用度重視なら法人登記
建設業許可を取得する
外構工・エクステリア工事の規模が大きくなり、請負金額が500万円以上の工事を行う場合には、建設業許可が必要です。
建設業許可は「管工事業」や「電気工事業」など工事の種類によって区分されており、適切な業種の許可を取得しなければなりません。
建設業許可を持つことで、公共工事や大手企業案件など大規模案件に参入でき、事業の信頼性と受注の幅が大きく広がります。
取得の際には経営業務の管理責任者や専任技術者の設置など、一定の条件を満たす必要があります。
準備や手続きが複雑なため、行政書士に相談するケースも少なくありません。時間とコストを見込んで計画的に進めることが大切です。
建設業許可を持つことで、社会的信用を高め、長期的な経営基盤の安定にもつながります。
建設業許可の概要 | |
---|---|
必要となる条件 | 経営業務管理責任者・専任技術者の設置、一定の財産的基盤 |
対象となる工事 | 請負金額が500万円以上の工事 |
取得メリット | 公共工事や大規模案件への参入、信用度の向上 |
外構工・エクステリア職人として独立するための事前準備
外構工・エクステリア職人が独立を成功させるためには、開業直前の事前準備が非常に重要です。
必要な車両や道具、PCやCADソフト、そして運転資金を計画的に揃えることで、事業を安定してスタートできます。
事前準備の充実度が、独立後の経営安定につながります。
- 車両や仕事道具を用意
- PCとCADを準備
- 半年から1年分の運転資金を貯める
車両や仕事道具を用意
外構・エクステリアの現場では、車両や工具が必須です。資材や機材を運ぶためには軽トラックや2tトラック、または作業効率を高めるためのハイエースなどを揃える必要があります。さらに、ミキサーや発電機、電動工具などの道具類も一式用意しておくことで、開業初日からスムーズに施工が行えます。
見た目の印象も大切で、清潔感のある車両や整備された工具は顧客からの信頼獲得につながります。
車両・道具の目安 | |
---|---|
軽トラック | 40万~150万円程度 |
ハイエース | 100万~400万円程度 |
工具一式 | 50万~100万円程度 |
必要なら営業場所も確保する
資材や長尺物を扱う場合、倉庫や事務所を構えることも必要です。
自宅兼事務所でも開業は可能ですが、資材のストックやスタッフが増えることを想定すると、専用の営業拠点を確保しておく方が安心です。
特に倉庫は配送業者が出入りしやすい立地を選ぶことがポイントです。
将来の事業拡大を見据えて、営業場所の選定は慎重に行うべきです。
PCとCADを準備
外構やエクステリア工事では、デザイン提案のためにCADソフトを使用することが一般的です。
CADを使えば、顧客に施工後の完成イメージをわかりやすく提示でき、受注率の向上につながります。
代表的なソフトは「オーセブンCAD」や「RIKCAD」で、それぞれ100万円以上の導入費用がかかります。
CADを導入することで顧客との信頼関係が築きやすくなり、専門性の高い職人として差別化できます。
CAD導入のメリット
- 施工後のイメージを明確に提示できる
- 受注率が高まり競合との差別化になる
半年から1年分の運転資金を貯める
独立直後は売上が安定しないため、半年から1年分の運転資金を開業前に準備しておくと安心です。
車両費や資材費、人件費、事務所費用に加え、万一のトラブルや入金遅延にも対応できるだけの資金を確保しておきましょう。
最低でも3か月分、理想は1年分の運転資金を備えておくことで経営リスクを回避できます。
運転資金の目安 | |
---|---|
3か月分の生活費・経費 | 100万~150万円程度 |
6か月分の生活費・経費 | 200万~300万円程度 |
1年分の生活費・経費 | 400万~600万円程度 |
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