ビル管理士(ビルメンテナンス)の平均年収は高い?低い?年収アップの方法も徹底解説

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ビル管理士(ビルメンテナンス)の年収の結論

厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)によると、令和6年賃金構造基本統計調査の結果に基づく「ビルメンテナンス(ビル施設管理)」の全国平均年収は、458万円です。

ただしビルメンテナンスの年収は、「 ビル管理士」の資格の有無によって、大きく異なります。

また、「三種の神器」と呼ばれる資格を取得しているかどうかによっても、年収に差が生じます。

本記事では、ビル管理(ビルメンテナンス)の仕事の平均年収を、資格の有無別に解説し、年収アップの方法も紹介します。

また、ビル管理士(ビルメンテナンス)には、現場系専門の求人サイト「GATEN職」の活用がおすすめです。

「GATEN職」は、ビルメンテナンスの求人も豊富に掲載しています。

無資格・未経験で応募できる求人もあるため、ぜひ確認してみてください。

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ビル管理士(ビルメンテナンス)の平均年収

ビルテナンスの仕事では、資格の有無によって平均年収が変わります。

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ビル管理士(有資格)の平均年収は約449万円

「ビル管理士」は、施設の維持・衛生管理を監督するための知識やスキルがあると証明する資格です。

正式には、「建築物環境衛生管理技術者」といいます。

「ビル管理士」有資格者の全国平均年収は、建設業界に特化した転職エージェント「建職バンク」の求人情報40件を参照した結果、449万円でした。

平均年収 449万円
年収下限値 380万円
年収上限値 590万円

もっとも給与が高かった求人の年収は、590万円です。

逆に給与が一番低かった求人の年収は、380万円でした。

ビル管理士(有資格)の平均年収はやや低い

ビル管理士の平均年収 約449万円
日本の平均年収 約460万円

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、日本で年間を通じて勤務した給与所得者の平均年収は、約460万円です。

ビル管理士の資格を持っている人の平均年収は、やや低めだと言えます。

無資格でのビル管理の平均年収は約250万円

GATEN職ビルメン求人

無資格のビル管理の平均年収

  • 平均年収250万円程度
  • 給与は18万程度からスタート(地域による)

ビルメンテナンスは無資格・未経験でも始められる仕事です。

無資格でビルメンテナンスの仕事をする場合、公的な統計があるわけではありませんが、求人情報によると年収は平均250万円程度だと分かります。

たとえば、求人サイト「GATEN職」が保有する、資格なしで応募可能なビルメンテナンスの求人を見てみると、給与は月18万~30万円です。

給与は経験に応じて優遇されますが、未経験者は月18万円からスタートすると想定されます。

給与18万円で1年間働いたとすると、18万円×12カ月=年収196万円です。

ここに賞与や夜勤の手当が加わると、年収は約250万円程度になります。

ビル管理(無資格)の平均年収はかなり低い

ビル管理士の平均年収 約449万円
日本の平均年収 約460万円

先述した通り、国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、日本で年間を通じて勤務した給与所得者の平均年収は約460万円です。

無資格でビルメンテナンスの仕事をする人の年収は、日本人の平均年収を大幅に下回ります。

ビル管理士(ビルメンテナンス)で年収を上げる方法

ビル管理士(ビルメンテナンス)の仕事で今よりも年収を上げる方法は、3つあります。

ビル管理(ビルメンテナンス)の仕事で年収を上げる方法

資格を取得する

資格の取得は、ビル管理士(ビルメンテナンス」が年収を上げるための代表的な手段です。

「ビルメン三種の神器」や「ビルメン4点セット」と呼ばれる資格に対して、資格手当を支給している会社もあります。

また、複数のビルメンテナンス資格を持っているビル管理士に対して、昇進や昇給のチャンスを豊富に与える会社も存在します。

まずは比較的難易度が低い、「ビルメン4点セット」から取得を目指すとよいでしょう。

ビルメン4点セット

ビルメン4点セットとは、ビルメンテナンスにおける基本的な4つの資格です。

ビルメン4点セット

  1. 危険物取扱者乙種4類
  2. 第二種電気工事士
  3. 第三種冷凍機械責任者
  4. 二級ボイラー技士

    ビルメン4点セットに消防設備士を加えて、「ビルメン5点セット」と呼ばれることもあります。

    ビルメン3種の神器

    ビルメン4点セットを取り終えたら、「ビルメン3種の神器」と呼ばれる上位資格の取得に挑戦すると、さらに年収アップが狙えます。

    実際、ビルメン3種の神器のうちのひとつである「ビル管理士」取得者の平均年収は約449万円無資格でのビル管理の平均年収は約250万円と、200万円近く年収の差があります。

    ビルメン3種の神器

    1. ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)
    2. 電験三種(第三種電気主任技術者)
    3. エネルギー管理士

      たとえば「ビル管理士」に対する資格手当の金額の統計は存在しませんが、一般的にはおおよそ7,000円前後だと言われています。

      仮に月7,000円の資格手当がつくとすると、年収が約8万4,000円上がる(7,000円×12か月)計算です。

      ただしビルメン三種の神器は、取得難易度が高い資格であり、相応の勉強が必要です。

      たとえばビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)の合格率は、10~20%台で推移しています。

      厚生労働省「第54回建築物環境衛生管理技術者試験」の合格発表によると、令和6年度の合格者は1,759人、合格率は23.2%でした。

      参考:日本建築衛生管理教育センター「建築物環境衛生管理技術者 試験について

      宿直や夜勤で手当てをもらう

      宿直や夜勤をこなすと、基本給とは別に手当がつきます。この手当で稼ぐことが可能です。

      宿直と夜勤の違い

      • 宿直とは:夜間に泊まり込みで待機する勤務形態を指します。緊急時の対応や巡回などの、通常とは異なる業務を行い、法定労働時間外とみなされる点が特徴的です。
      • 夜勤とは:通常業務を夜間に実施するもので、法定労働時間内に該当します。

        22時から5時までの間に働くと、「1時間あたりの賃金×深夜労働の割増率0.25×深夜帯の労働時間」で深夜手当がつきます。

        ただし宿直や夜勤などの深夜業務には、健康リスクがあるため注意しましょう。

        深夜業務に従事する労働者の中で、深夜業務につく前と比較して体調の変化があったとする労働者の割合は36.1%である。また、深夜業務に従事している期間が長いほど、体調の変化があったとする労働者の割合は高い。深夜業務に従事する労働者の中で、深夜業務についてから医師から診断されたものがあるとする労働者の割合は17.3%であり、胃腸病(51.0%)、高血圧症疾患(22.6%)、睡眠障害(18.8%)と診断された労働者の割合が高い。

        引用:厚生労働省『深夜業務の従事状況について

          待遇の良いビル管理会社に転職する

          年収を上げたいビル管理士は、待遇の良いビル管理会社に転職する方法もあります。

          転職にはリスクが伴いますが、今の会社でずっと働き続けていても、昇給しない場合もあるでしょう。

          昇給が見込めないと思ったら、転職を検討してみるのもよい方法です。

          お仕事を検索

          なお、ビルメンテナンス会社は2種類あります。

          • 系列系
          • 独立系

          高い年収を目指したいビル管理士には、「系列系」のビルメンテナンス会社がおすすめです。

          系列系のビルメンテナンス会社とは、大企業が持っているたくさんのビルを管理している会社のことで、好待遇という特長があります。

          一方、他社のビル管理を任されている「独立系」の企業は、仕事を取ってくる際に低コストを売りにする必要性があるため、好待遇は期待しにくくなっています。
          ただし系列系のビルメンテナンス会社は、転職難易度も高めです。ビルメンテナンス未経験者はまず「独立系」の企業に入社し、上位資格を取得してから、「系列系」へのキャリアアップを狙う等の対策が考えられます。
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          ビル管理士(ビルメンテナンス)の主な仕事内容


          ビル管理(ビルメンテナンス)の主な仕事内容は、次の4つに分けられます。

          設備管理

          ビル管理士の基本業務のひとつが「設備管理」です。

          空調設備や給排水設備、照明・電気設備、エレベーターなどの各種インフラが正常に稼働し続けるよう、点検・管理・調整を行います。

          トラブルが起きる前に異常を察知し、必要に応じて工事業者の手配や自ら修繕を行うこともあります。

          ビルの稼働を支える根幹として、設備管理の質は、そのまま建物全体の品質に直結します。

          設備管理でよく扱う設備の例

          • 空調:エアコン・換気システム
          • 給排水:トイレ・洗面・キッチン
          • 電気:照明・配電盤・非常灯
          • 昇降機:エレベーター・エスカレーター

          保守・点検業務

          保守・点検業務では、日常的なチェックから法定点検まで幅広く対応します。

          たとえば毎日の照明・空調・水回りのチェックに加え、月次・年次で行う電気・消防・昇降機設備の定期点検などが含まれます。

          毎日の作業 照明・空調・水回りのチェックなど
          月次・年次で行う作業 電気・消防・昇降機設備の定期点検など

          故障を未然に防ぎ、法令遵守を確実にするためにも、保守・点検は非常に重要な業務です。

          修理・トラブル対応

          突然の設備トラブルに即時対応することも、ビル管理士の重要な仕事です。

          漏電、水漏れ、エレベーター停止など、ビルの安全性・快適性に関わる問題に迅速に対応し、利用者の不安を最小限に抑えます。

          場合によっては、自分で応急処置を行うこともあります。高い現場対応力が求められる業務です。

          トラブル対応の主な事例

          • 停電や照明の不具合に即対応
          • 水道管の破裂や水漏れの修繕
          • 空調やボイラー設備の急停止への対応

          トラブルを迅速な対応で解決できた際は、大きな達成感を得られます。

          清掃業務

          ビルメンテナンスは、ビル内外を清潔に保つ清掃業務も行います。

          清掃業務の分類

          • 日常清掃:廊下・トイレ・ロビーなどの毎日の清掃
          • 定期清掃:ガラス、カーペット、床ワックスなど
          • 特殊清掃:外壁、ダクト、害虫防除など

          たとえばトイレが詰まったときに、ビルメンテナンスが対応することもあります。

          汚い仕事もこなさなければならない点は、ビルメンテナンスの仕事の大変なところです。

          ビル管理士(ビルメンテナンス)の平均年収に関する質問

          ビル管理士(ビルメンテナンス)の平均年収に関する、よくある疑問に回答します。

          ビル管理士の資格の有無で平均年収に大きな差があるのはなぜ?

          ビル管理士の資格を持っている人のほうが、無資格の人より、平均年収は約200万円高いです。

          ビル管理士の年収が無資格者より高い理由

          • 資格手当がもらえる
          • 企業からのニーズが高い

          ビル管理士は「ビルメン3種の神器」に数えられる上位資格なので、下位資格と比較して資格手当をもらえる可能性が高くなっています。

          また、面積3000m2以上(学校の場合は8000㎡以上)の特定建築物には、建築物環境衛生管理技術者を配置しなければならないと義務付けられています。

          建築物環境衛生管理技術者を選任できるのは、「ビル管理士」の有資格者のみです。

          会社側からすると、ビル管理士がいないと困るので、ビル管理士の資格を取ると無資格者より高い給与水準で働けます。

          ビル管理士(ビルメンテナンス)がきついと言われるのは年収が低いから?

          ビル管理士(ビルメンテナンス)がきつい仕事だと言われる理由のひとつに、年収の低さが挙げられます。

          ビル管理士(ビルメンテナンス)は、全体的に給与水準が低めに設定されている職種です。

          実際、ビルメンテナンスの平均年収は、「ビル管理士」の有資格者・無資格者ともに、日本の平均年収と比較して低くなっています。

          国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、日本で年間を通じて勤務した給与所得者の平均年収は、約460万円です。

          しかしビル管理士は、資格取得やキャリアアップによって、収入を着実に増やせる職種です。

          また、ビル管理士がきついと噂される理由は、年収の低さだけではありません。

          「夜勤がきつい」「汚い仕事がきつい」などの、要因が複合的に絡み合っています。

          なおビル管理士(ビルメンテナンス)がきつい・やめとけと言われる理由や、反対に「楽すぎ」と言われることもある理由は、以下の記事で解説しています。

          関連記事:ビルメンテナンス(ビル管理)はきつい?楽すぎ?やめとけと言われる理由や対処法を解説

          ビル管理士(ビルメンテナンス)は年収が低くて割に合わない?

          ビル管理士(ビルメンテナンス)は年収が低くて割に合わないと感じるかどうかは、人それぞれです。

          厚生労働省「第54回建築物環境衛生管理技術者試験」の合格発表によると、令和6年10月6日に実施されたビル管理士の資格試験の合格率は、23.2%でした。

          受験者数 7,593人
          合格者数 1,759人(23.2%)

          ビル管理士は難関資格なので、勉強時間をそれなりに確保しなければなりません。

          しかし一方でビル管理士(有資格)の平均年収は、日本の平均年収よりやや低いため、「割に合わない仕事なのではないか」と考えられることもあります。

          とはいえ、「ルーティンワークが多く、慣れれば楽」「ノルマがなく、仕事の負荷が少なめ」などのメリットもある仕事です。

          ビルメン3種の神器やビルメン4点セットの取得で年収を上げれば、「普段の業務は楽なのに稼げる」と感じる可能性もあります。

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          住所 〒541-0052
          大阪府大阪市中央区安土町2-3-13 大阪国際ビルディング5F
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          ビル管理(ビルメンテナンス)の年収はスキル・経験次第でアップできる

          ビル管理(ビルメンテナンス)は、無資格だと平均年収が約250万円と低いですが、資格の取得や夜勤で年収を上げられる仕事です。

          夜勤には健康面でのリスクがありますが、資格の取得は継続的な年収水準アップに繋がりやすいので、積極的に目指すことをおすすめします。

          ビルメンテナンスにおすすめの資格は、「ビルメン4点セット」や「ビルメン三種の神器」です。

          「ビルメン管理士」は「ビルメン三種の神器」のひとつである上位資格なので、まずは「ビルメン4点セット」からチャレンジすることも検討してみてください。

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