理学療法士の年収はどれくらいなのか気になりますよね。
最近では、高齢化に伴ってリハビリ施設が増え、理学療法士のニーズは高まり、活動の幅も広がっています。
それにより、理学療法士の人数は年々増えており、人気の職業です。
理学療法士の年収は性別・雇用形態・年齢・地域によってどれくらい変わるのか、またどうしたら高収入を目指せるのか、そしておすすめの転職サイトもご紹介します。
理学療法士とは?
公益社団法人日本理学療法士協会によると、理学療法士はPhysical Therapist(PT)とも呼ばれています。
ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職と定義されています。
(出典:公益社団法人日本理学療法士協会)
理学療法士の平均年収
理学療法士の平均年収は、426.5万円です。
これは日本の平均年収よりも高いですが、医療・介護職の平均年収の中では11位という結果でした。
上位には医師、看護師、薬剤師などが入ります。
医療業界のなかでは低いですが、介護職員や訪問介護職員と比べると高い結果でした。
平均年収をもっと詳しく見てみると、平均月収は29.6万円で、平均年間賞与は71.3万円です。
(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」)
理学療法士の男女別平均年収
理学療法士の平均年収は男性の方が多い結果でした。
男性は427.7万円、女性は395.9万円です。
女性の平均年収や低い理由として、女性は結婚や出産で退職する可能性があるからなどが挙げられます。
理学療法士の年齢別平均年収
理学療法士の平均年齢は33.9歳と低いです。
そして、理学療法士は20代の割合が多い職業です。
リハビリの仕事は体力面での負担が大きいので、高年齢になると体力的に厳しくなるからです。
しかし、勤続年数や経験年数が増えれば、役職につく可能性も高まり、年収が増えるため、年齢があがるにつれて、平均年収は増加します。
年齢(歳) | 平均月収(万円) | 平均年収(万円) |
20~24 | 24.5 | 329.2 |
25~29 | 26.3 | 379.1 |
30~34 | 28.8 | 415.0 |
35~39 | 30.2 | 438.1 |
40~44 | 33.2 | 487.2 |
45~49 | 35.3 | 515.4 |
50~54 | 36.6 | 539.7 |
55~59 | 38.1 | 574.5 |
60~64 | 35.2 | 479.7 |
65~69 | 25.8 | 329.6 |
理学療法士の平均年収は、55~59歳が一番多いという結果でした。
年収の幅が300万円~500万円と年齢によって収入にばらつきがあります。
長く働いて、経験年数を増やすことで年収は上げられます。
理学療法士の雇用形態別収入
理学療法士の雇用形態には、「アルバイト・パート」、「派遣社員」もあります。
それぞれの月収をご紹介します。
アルバイト・パート
アルバイト・パートの平均時給1,332円でした。
派遣社員よりは、低い結果でした。
派遣社員
派遣社員の平均時給1,396円という結果でした。
アルバイト・パートよりは多い傾向にありましたが、64円しか変わりませんでした。
理学療法士の地域別年収ランキング
理学療法士は地域によって年収が異なります。
どの地域の年収が高いのかご紹介します。
1位 | 関東 | 377万円 |
2位 | 関西 | 359万円 |
3位 | 東海 | 354万円 |
施設数の多い関東が、平均年収が高いという結果でした。
関東の中でも、東京都が1位400万円、神奈川県が2位398万円でした。
最下位は島根県308万円という結果でした。
高収入を目指す方法
理学療法士での高収入を目指す方法として、
- 年収の高い職場に就職する
- 資格を取得する
- 転職する
- 副業をする
の4つの方法があります。
理学療法士の年収は、日本の平均年収よりも高いですが、もっと高収入を目指すことができます。
それぞれの方法について詳しくご紹介します。
年収の高い職場に就職する
施設別の規模別の賞与額は以下の通りです。
施設の規模(人) | 平均賞与(円) |
10~99 | 60.8万 |
100~999 | 69.9万 |
1000人以上 | 85.5万 |
施設の規模が大きいほど、賞与が増えるので、転職の際は施設の大きさで選ぶこともおすすめです。
また、私立の病院は初任給は高い傾向にあります。
一方で、国公立の病院は初任給は私立病院ほど高くはありませんが、昇給率が高い傾向にあります。
資格を取得する
高収入を目指す方法として、資格を取得する方法もあります。
理学療法士の仕事をする上で、専門知識や医療・介護に関しての知識を持っていることも大切です。
したがって、資格を持っている人が昇格する確率も高く、転職の際にも有利です。
また、資格手当がもらえる職場もあるため、とてもおすすめです。
おすすめの資格を2つご紹介します。
認定理学療法士
理学療法に関する知識を高めるための資格です。
資格をとることで、さらに豊富な知識をみにつけられるためとてもおすすめです。
また、転職や昇格にも役立ちます。
取得条件をご紹介します。
- 取得には新人教育プログラムを修了すること
- 希望領域を含む専門分野登録をしてから2年以上経過していること
- 希望領域に該当する有効期限内の認定必須研修会を受講していること
- 有効期限内の協会指定研修を受講していること
- 上記の条件を全て満たし、かつ上記とは別のポイントとして、各領域の履修要件に即したポイント100ポイントを取得していること
この5つを達成できれば、試験の申し込みが可能です。
このように取得に2年以上かかる資格なので、計画を立てて準備をしてくことが必要です。
また、取得の流れは以下の通りです。
- 新人教育プログラムを修了
- 専門分野の登録
- ポイントをためる
- 症例報告
- 申請
- 認定試験
- 取得
ポイントを貯めるためには、先ほど紹介した条件を達成する必要があります。
専門理学療法士
専門理学療法士は、さらに専門分野の知識を深めた人が取得できる資格です。
この資格は認定理学療法士の資格のあとに取得する資格です。
7つの専門分野(専門、神経、運動器、内部障害、生活環境支援、物理療法、教育・管理理学療法)の中から1つ以上の分野を選択し、より高い知識を身につけることができます。
取得するために4年以上かかることがほとんどなので、この資格も、認定理学療法士の資格同様、計画を立てて取得の準備をしておく必要があります。
転職する
年収が高い職場や地域に転職することも1つの手です。
年収が高い地域は先ほど紹介したランキングを参考にしてみてください。
おすすめの転職サイトもご紹介するので、ぜひ確認してみてください。
副業をする
高収入を目指す方法として、副業があります。
理学療法士のスキルを活かせる、パーソナルトレーナー・インストラクター・ライターなどもおすすめです。
理学療法士の記事監修を探している企業もあるので、ぜひ探してみてください。
しかし、副業を禁止している職場もあるため、注意が必要です。
理学療法士のためのおすすめの転職サイト
理学療法士のためのおすすめの転職サイトをご紹介します。
転職エージェントは、第三者の意見で良くない点も言ってくれて、自分にあう求人を紹介してくれるため、満足度が高くなります。
ぜひ参考にしてみてください。
マイナビコメディカル
マイナビコメディカルの特徴
- 大手人材マイナビグループが運営
- 理学療法士の求人だけで約14000件
- 全国に対応
マイナビコメディカルとは、大手の株式会社マイナビが運営する業界トップクラスの求人数で、リハビリ職・医療技術職・栄養士など、医療業界の求人が掲載されているサイトです。
サポート体制があり、良いアドバイスをもらって、転職がスムーズにできたという声もあります。
またアフターフォローに力を入れていることが最大の特徴で、お客様を第一に考えて転職をサポートしてくれます。
PTOTSTワーカー
PTOTSTワーカーの特徴
- 3ヶ月以内のスピード内定が可能
- 福利厚生が充実している求人が多数
- オンラインで簡単に登録ができる
PTOTSTワーカーは「理学療法士」、「作業療法士」、「言語聴覚士」への転職を専門とするエージェントです。
専門だからこそ、それぞれの求人数が多く、親身にアドバイスしてくれます。
LINEでのやりとりができ、気軽に転職の悩みを相談することが可能です。
高収入や管理職求人の取り扱いもあるのでおすすめです。
レバウェルリハビリ
レバウェルリハビリの特徴
- スキルアップを目指せる求人が多数
- アドバイザーに事務仕事を任せられる
- キャリアプランに合わせた求人紹介を行ってくれる
大手の人材会社レバレジーズグループが運営していて、リハビリ業務の転職専門・医療・介護業界10年という実績があります。
キャリアカウンセリングの制度があるため、ぴったりの求人を提案してくれます。
ライフスタイルなども踏まえたうえで、あなたの働き方にあった求人を紹介してくれます。
アドバイザーが面倒なやりとりを代行してくれるので、働きながらも転職活動をしたいというかたにおすすめです。
【まとめ】理学療法士の年収は、雇用形態・年齢・地域によって違う
理学療法士の年収は、雇用形態・年齢・地域によって異なります。
- 平均年収は426.5万円
- 20代中心で若い方が活躍している
- 経験数が多くなるにつれて、役職につきやすくなり、年収が高くなる
- 資格をとると、昇格しやすくなり、転職もしやすい
- 東京の平均年収が高い
理学療法士の需要は高まっています。
平均年収も高めなので、ぜひ目指してみてください。