人材採用では第二新卒枠を設けて募集を行う企業も増えてきましたが、「第二新卒って何?」と疑問を抱えている方も決して少なくありません。
定義を正しく理解し、企業側が募集している意図を理解して応募することが大切です。
次の仕事に今までの経験をつなげられるようにしましょう。
第二新卒に対する企業側の視点やアピールポイントについて紹介します。
すぐに就職できなかった場合も含まれる
第二新卒の定義とは
第二新卒とは新卒で入社して約3年未満の求職者のことを指しています。
年数がやや曖昧なのは明確に定義されているわけではなく、企業によって捉え方に若干の違いがあるからです。
一般的には大学卒業後の場合には年齢で25歳〜26歳程度までの人で、社会人として働いた経験があることが求められています。
大学卒業後に留学してから就職した人も、就職浪人や留年をした人も社会人経験をしていれば第二新卒になるというのが一般的な見解です。
既卒者との違い
同じように大学を卒業してまだ数年以内の人を既卒者として募集していることもあります。
既卒者は第二新卒とは違って社会人経験がまだない人を指しています。
社会人経験が強み
第二新卒と既卒者は年齢的には同じですが、第二新卒は社会人経験があるのが強みになります。
経験が少なくともビジネスの場で成功や失敗をし、企業で働くとはどういうことかを理解しているだけで採用側の見る目が変わります。
この社会人としての経験を転職のときのアピールポイントとして押さえておきましょう。
企業文化に染まっていないメリット
第二新卒は20代の中でもまだ若くて柔軟性がある時期なのが特徴です。
新しい現場に入ってからカルチャーフィットで苦労しないと判断してもらえるのはメリットになります。
企業文化に染まっていない
既に社会人経験があるとはいえ、期間が短いので以前の企業文化には染まっていない傾向があるのも第二新卒の特色です。
企業によって現場の運営の仕方やビジネスに対する考え方はかなり異なるので、以前の会社の文化に染まっていると順応力が低下してしまいます。
同じ職場にいた期間が短いお陰で考え方が凝り固まっていないので、新しい文化を受け入れやすいのが魅力なのです。
ビジネスマナーは身についている
第二新卒は社会人経験を経てビジネスマナーや基本的なビジネススキルは身についているのが新卒と違うところです。
それでもなおカルチャーフィットできる能力を持っている点で魅力がある人材として重宝されています。
アピールポイントに注意しよう
他の年齢層の転職者と違い、前職での経験はアピールしにくいのが第二新卒です。
新しい職場で役に立つような経験を探してアピールすることは必要ですが、企業文化に触れるアピールが多いと敬遠される傾向があります。
企業文化に染まっていない点がアピールポイントだとわきまえておきましょう。
大量募集や未経験者歓迎の職種に応募してみる
第二新卒が転職するときにはどの求人に応募したら良いかで悩みがちです。
新卒者に比べるとポテンシャルだけでは採用してもらえない分、不利な面もあるでしょう。
しかし、求人の選び方次第で採用してもらえる可能性は大きく高まります。
大量募集の職種は人手不足
応募する求人の候補として大量募集を行っているのものは有力です。
事業拡大に伴う増員や人材不足の補填が目的で大量募集をする企業はしばしばあります。
その中にビジネススキルはあって企業文化に染めやすい人材を含めようという考え方を持ってくれる可能性があるでしょう。
なので、どうしても自分に不安を感じているのなら、大量募集中の職種は狙い目でしょう。
未経験者歓迎の職種なら有力候補
未経験者歓迎となっている職種の求人も第二新卒にとっては有力候補です。
新しく1からスタートしたいと考えたら、同じように未経験で転職した人がいる職場の方が受け入れてもらいやすく、教育も受けやすい傾向があります。
新卒とあまり違わない立場で働き始められると期待できるのも魅力です。
ためらわずに応募してみよう
求人に応募しても落とされるかもしれないと懸念して応募をためらう人もいます。
しかし、第二新卒を欲している企業は増えているので、少しでも審査を通過できる可能性がある募集が見つかったら応募してみましょう。
弱点をあらかじめ把握しておく
第二新卒を採用するときには企業側は不安を抱きがちです。
第二新卒は前職をすぐに辞めたという経歴を持っているので、採用してもすぐに辞めてしまうのではないかという懸念があります。
企業側の不安を払拭できるように準備して転職活動に挑むようにしましょう。
転職理由を考察しよう
まずは転職理由を分析することが大切です。
人間関係で苦労した、仕事に対して感じていたストレスを我慢できなかったといったマイナスなイメージを抱かれてしまうような理由の場合もあります。
人付き合いが苦手、ストレス耐性が低いといった弱点が見えてくるでしょう。
企業側にそれが弱点ではないと思わせるのが大切です。
マイナス面はプラスに解釈しよう
どんなマイナス面も解釈次第ではプラスにすることが可能です。
原因を突き詰めて考えてみると好意的に解釈できる部分が見つかるはずです。
あまりにお節介だったために人に嫌われたなら、感謝されたエピソードを取り上げて気配りが上手だとアピールできます。
単調な仕事でストレスを感じていたけれど、創意工夫を必要とする仕事は得意だと視点を変えて魅力を伝えることも可能です。
このような分析を十分に行っておけば、辞められてしまうのではないかという不安を払拭させられるでしょう。
入社後には積極的な姿勢を忘れずに
無事入社できた後には、自分から積極的に仕事を覚える姿勢を忘れないようにしましょう。
採用したとはいえ、企業は第二新卒者に対して「すぐやめてしまうのでは…」という不安を完全に払しょくできたわけではありません。
ただ先輩からの支持を待つだけの姿勢や、分からないことをそのままにしておくような仕事の向き合い方では、信頼を得ることは難しいです。
まずは基本的な部分をしっかりと身につけるために、不安な点やわからない所があれば、どんどんと質問しましょう!
意欲が評価されれば、指導をする立場の先輩も気持ちよく仕事を教えてくれますよ!
自分のやりたいことを中心に考える
第二新卒が転職するときにはまず自分のやりたいことを優先して転職先を決めるのが大切です。
これからまだ将来は長いので、転職しやすい職場を探して我慢して働くという考えは持たず、前向きに働ける仕事は何かと必死に考えて選びましょう。
意欲と熱意を重視
どんな仕事なら意欲を持って取り組めるかという視点でやりたいことを考えるのが良い方法です。
自分の強みを掘り下げていくことによって具体的にやりたいことが何かを明確にするという方法もあります。
職種や業種を考慮し、入社してそこで何に取り組みたいかを考えてみましょう。
これなら熱意を持って取り組めるという仕事が見つかったらそれが転職先の職種や業種として適しています。
アピールポイントにしよう
自分のやりたいことを具体的に考えるのはアピールポイントを生み出すことにもつながります。
第二新卒の募集では本人の熱意を見てポテンシャル採用することが多いからです。
十分に考察をして説得力のある説明をできるようにしておきましょう。
第二新卒者の自己アピール方法
第二新卒者にとって、面接の場での自己アピールは非常に大切です。
先程解説したように、第二新卒者には強みやメリットもありますが、新卒者と比較して非常に有利というわけではありません。
自己アピールに力をいれて取り組むことは、面接対策のかなめと言えるほど大切な事です。
ここでは、第二新卒者が自己アピールをするためにどのような事に気を付けるべきか解説していきます。
- 取り組んできたことを書き出してみよう
- 応募先のニーズと関連付けよう
順番に見ていきましょう!
取り組んできたことをや強みを書き出してみよう
面接の場で説得力のある自己アピールをするためには、まず自分が前職でどのような事に取り組んできたのか振り返る必要があります。
そこで大事なのが、「頭で思い出すだけではなく、実際に紙に書き出す」という作業です。
頭の中で考えているだけでは、どんなに鮮明にイメージできたとしても、後々整合性がとれなくなったり、事実よりも誇張した内容になってしまう事があるのです。
しかし実際に紙に書きだした後、文字を通して見直してみることで、自分が取り組んできた事がより理解しやすくなります。
面接の場では、どんなに強みや実績が素晴らしいものであっても、整合性がとれないものや説得力のない内容のものは評価されません。
場合によっては、「強みや実績を誇張して話しているのでは…?」と捉えられてしまう事も…。
思いついたことを実際に紙に書き出して、説得力のある自己アピールを作成してくださいね!
応募先のニーズと関連付けよう
自己アピールが作成できたら、次は作成した自己アピールを応募先の企業が求める人材にそって関連付ける作業が必要です。
たとえば、「前職では集中力を発揮してじっくりと物事に取り組み、多少時間がかかってもミスが出ないように徹底して業務を行いました」とアピールしても、もし応募先の企業がスピード感をもった仕事をよしとしている場合には、面接官には響きませんよね。
「前職ではミスがないことを第一の目標に掲げて業務を行ってまいりましたが、スピード感がなくなってしまわないような工夫もわすれませんでした。」
といったように、応募先の企業が求めるニーズと自分の自己アピールポイントを関連付けることで、面接官に好印象を与えられますよ!
将来のキャリアアップを見定める
第二新卒は転職してもう一度転職するというケースもあります。
なかなかやりたい仕事が見つからずに悩んだり、昇進の機会を見つけられずに苦しんだりすることもあるのは確かです。
しかし、仕事をする上で困難を伴うことは珍しくありません。
それを乗り越えられるように仕事を選ぶのが転職を無駄に繰り返さないようにするためには必須です。
キャリアプランを決めておこう
転職先を決めるときには必ずキャリアプランを立てておきましょう。
本当に自分が活躍したい分野なのかと考えて転職先を決めるのは大切です。
その過程で将来像を思い描き、入社後に何を目指して働いていけば良いかを明確にしておくと仕事へのモチベーションを維持しやすくなります。
目標が定まっていると困難を乗り越えていく力も生まれるでしょう。
具体的にキャリアプランを立てておくと目標を見失いにくくなるので効果的な対策です。
第二新卒の転職に適した時期
上では、第二新卒者が転職する上での心構えや、取り組むべき作業について解説してきました。
第二新卒者の転職にはもう一つ覚えておきたいポイントがあります。
それは、転職する時期です。
「頑張って転職活動をしているけど、なかなかうまくいかない…。」
と悩んでいる人は、転職の時期にも目を向けてみましょう。
ただし、時期にこだわりすぎてタイミングを逃してしまうのはいけません。
気になる求人がみつかったら、時期を問わずに応募しましょうね!
3月
多くの企業では、決算の時期を3月の年度末に設定しています。
そのため、1月〜2月の間は決算業務が忙しく、とても採用まで手が回らないため、求人がすくないのです。
3月に入ると繁忙期も過ぎて、採用に着手する余裕がうまれ、求人が出やすくなります。
加えて、年度末の区切りに採用を行う企業もおおいため、第二新卒者にとっては求人数がピークを迎える3月は、転職がしやすいじきと言えるでしょう。
また、この時期に入社をすると4月に入社した新卒者と一緒に研修を受ける場合もあるため、仕事をしっかりと学びながら成長したいと考える人にも向いています。
10月
10月は、下半期のプロジェクトに向けて採用活動が盛んになるため、3月と並んで求人数は増えるでしょう。
ただしこの時期に入社すると、春に入社する新卒者と一緒に研修を受けることができないため、即戦力となることを期待されたり、OJTで仕事を学んでいくことになります。
入社後にすぐにでもスキルや経験を発揮したい場合には向いている時期といえますが、じっくりと基礎を固めてから成長したいと考える人は注意が必要な時期です。
しかしOJTで仕事を学ぶ環境は、質問をしたり復習をしたりと、仕事に対する意欲が評価されやすい場とも言えます。
仕事をどんどん吸収しながら、同時に信頼も得たい人には良い時期といえるでしょう!
転職は自分一人で悩まないことが大切
第二新卒になると新卒のときのように学校が就職支援をしてくれることはあまりありません。
一人で転職活動することもできますが、情報収集をしたり、応募書類の用意や不備の確認をしたり、面接対策をしたりといった様々なことを同時並行で行うのは大変になりがちです。
なかなか転職ができずに思い悩むこともあります。
できる限り負担を減らしつつ、常に前向きに転職活動をできるように、プロに相談して支援を受けることも検討しましょう。
転職エージェントを活用しよう
転職エージェントは求職者にとって総合的なサポートをしてくれる有力な相談先です。
第二新卒に特化した支援を行っている転職エージェントも増えてきています。
必死に転職活動をしているのに成果につながらないような状況になっていても、コンサルティングを通して問題を明確化し、適切な対策を提案してくれるでしょう。
第二新卒向けの求人も紹介してもらえる他、キャリアプランについても相談できるので有用な転職活動のパートナーになります。
第二新卒者にオススメの転職エージェント
上では転職エージェントを活用することの大切さについて解説しました。
ここでは、そんな転職エージェントでオススメなものを3つご紹介します。
一人で行う転職活動は、体力的にも時間的にも難しいものです。
ぜひプロの手も借りながら、効率的に転職活動をしましょう!
また転職エージェントは一つだけではなく、複数利用することでより効率的な転職活動ができますよ!
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求人数 | 約260,000件 |
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対応地域 | 全国47都道府県 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
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自分の立ち位置を最大限に活かそう
第二新卒の立場で転職活動をするときには自分の立ち位置を正しく理解しておくことが大切です。
転職活動のときに背伸びをして自己アピールをする必要はありません。
企業文化に染まっていなくて新しい文化に順応できる力があり、社会人経験を積んで基本的なマナーやスキルを身につけている点をアピールしましょう。
そして、若くてこれから成長できるポテンシャルがあるとわかるように、やりたいことを明確にして熱意を持って伝えるのが大切です。
今の自分の立ち位置を大切にしつつ、将来のキャリアプランも考えていくと自分に何ができるかがわかってきます。
それをわかりやすく噛み砕いて伝えるのが自分の魅力を訴える上で大切です。
なかなかアピールポイントが絞り出せないという場合には転職エージェントに相談してみると良いでしょう。
プロの視点からアピールできるポイントを探してアドバイスをしてくれます。