「職場で苦手な同僚がいて悩んでいる」
「上司が怒ってばかりいて、会社に行くのが辛い」
こんな風に悩んでいませんか?
なるべく関係を持たないようにしたくても、仕事上でコミュニケーションが必要になってしまうのが職場というもの。
職場の人間関係は、仕事に対するモチベーションやストレスに多大な影響を及ぼします。
最悪の場合、それが引き金となって病気を発症してしまう可能性もゼロではありません。
ある程度合わない人がいるのは仕方ないことですが、できるだけ人間関係で悩まずに、気持ちよく働きたいですよね。
この記事を書いている筆者は、派遣会社の営業として、いろいろな派遣先企業や派遣社員をみてきました。
また筆者自身も10人以上の上司の下について、また自身も上司として10人以上の部下に接する中でとても悩んだ経験があります。
それらの経験とデータをもとに、職場の人間関係に悩んでいる方に向けて「自身が実行して効果があった人間関係の改善法」を伝授していきたいと思います。
なおデータとして、2018年にエン転職が行った2018年にエン転職が行った「1万人に聞く「職場の人間関係」意識調査 ―『エン転職』ユーザーアンケート―の結果を参考にしながら説明していきます。
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誰との人間関係で悩んでいますか?
職場の人間関係の悩みは、その人との関係性によって改善法が変わってきます。
まずは、自分が誰との人間関係で悩んでいるのかを明確にしておきましょう。
先輩や上司との人間関係
エン転職が行ったアンケート調査でも、最も多かったのが「先輩や上司との人間関係の悩み」。
職場で人間関係に難しさを感じたことのある人のうち、「先輩」との人間関係で悩んでいたのは45%、「直属の上司」は18%の割合でした。
つまり、6割以上のビジネスマンが先輩や上司との人間関係で悩んでいた経験があるということ。
後輩や同僚は、上下関係でいうと並列または自分の方が上の関係なので、コミュニケーションの主導権が自分にあることが多く、ストレスは大きくなりにくいかもしれません。
しかし、先輩や上司が相手の場合は、立場上強制力をもっていたりするので理不尽な業務指示や命令などでも逆らえません。
そんな命令権のある上司や先輩が、能力が低かった場合は最悪です。
成果が出ないとわかっているにも関わらず、言われたとおりに仕事をしないといけないのは、苦痛でしかありませんよね。
また、相手が威圧的な態度を取ったり、気分屋だったりすると、常に顔色を窺わなければいけないし、それに振り回されて仕事がスムーズにいかないなどストレス満載です。
さらに直属の上司の場合は、変に逆らったりすると自分の賞与や昇進に響くので、結局こちらが我慢せざるを得ない羽目に。
人間関係を築く中で最も厄介でストレスフルなのが、この先輩や上司との関係なのです。
同僚との人間関係
エン転職のアンケートで、「先輩との人間関係」の次に悩んでいる人が多かったのが「同僚との人間関係」でした。
職場で人間関係に難しさを感じたことのある人のうち、22%が「同僚」との人間関係に悩んでいました。
先輩や上司と違って、同僚は上下関係のない横のつながりであり、プライベートに置き換えると友達のような関係と言えます。
友達ならそれほど悩むこともないのでは?と思うかもしれませんが、友達の場合は縁を切ってしまえばもう関わることはありませんが、仕事上の関係だとそうはいきません。
合わない人や、人間的に信頼できない人であっても、同じ会社で働いている以上、なにかしらコミュニケーションを取らなければいけないタイミングは出てきてしまいます。
また日本の国民性なのかもしれませんが、同僚が複数名いる場合、一人だけ意見が違ったり、距離を置いたりすると、仲間外れにされてしまうことも。
横のつながりである同僚との人間関係であっても、意外に悩んでいる人が多いというのが実情なのです。
後輩との人間関係
後輩や部下との人間関係に悩んでいる人の割合は、その他の人と比較してあまり多くはありませんでした。
とはいえ、同様のアンケート調査での割合は10%と、10人に1人の人が後輩との人間関係に難しさを感じているという事実もあるようです。
後輩に感じている悩みの種類は、同僚のそれとほぼ同様で「不平不満が多い」「自分の意見や考えに固執する」「人柄が信頼できない」「気分に浮き沈みがある」などでした。
指導や助言をする先輩や上司からしてみると、厳しい指導をすると「パワハラ」などと言われる可能性もあり、かなり神経を使わざるを得ない時代になっています。
そうすると、後輩に対して疑問に思うことがあったとしても、なにも言わない方が波風立てずに済むという考えになりがち。
嫌われないように、波風立てないようにと接しているうちに、結果、問題行動があっても我慢をせざるを得なくなり、ストレスになって悩むということも少なくないでしょう。
職場の人間関係を改善するために前提とするべき考え方
職場での人間関係の悩みを「誰に」対して持っているか、という部分をまずは明らかにしてきました。
その相手に応じて改善策が変わってきますが、それを個別具体的に見ていく前に、前提として持っておかなければいけない考え方をまずはしっかり認識しておきましょう。
相手は変えられないので自分が変わるしかない
人間関係で悩んだ時に、最もやってはいけないのは「相手を変えようとする」ことです。
なぜ相手を変えようとしてはいけないかというと、基本的に相手は変えられないものだから。
どれだけ相手が良くない言動をしていて、それを注意したり、こんこんと説得したりしたとしても、その人の価値観や行動を決めるのはその人自身です。
ほとんどの場合、期待通りにならずに終わることになります。
最終的に、「あれだけ言ってやったのになぜ変わらないんだ」という負の感情が増大し、当初よりも関係が悪化するということもしばしば。
万に一つ、奇跡的にその人が変わったとしても、そこに達するまでに、あなたはものすごい時間と労力を使っていることでしょう。
そこまでして、その人が変わったことによってあなたが得られるものは何があるでしょうか?
簡単に言うと、相手を変えるという改善法は、コスパが非常に悪いのです。
そのため、前提として「相手は変えられないもの」として対策を考えたほうが賢明ということになります。
相手を変えずに人間関係を改善する方法は、「自分を変える」ことしかありません。
この基本原則をしっかり認識したうえで、人間関係を改善するための対策を考えなければいけないことを、まずはお伝えしておきます。
原因が自分に無いか、冷静に考えてみることの重要性
人間関係に悩んでいる人は、感情的になったり、他責になったりして冷静に問題が分析できていないケースも多々あります。
まずは、その関係になってしまった経緯や背景を冷静に考えてみて、自分に原因が無いかを疑ってみることも大切。
なにかきっかけは無かったか、いつごろからその関係になってしまったか、自分が悪いところがあるとしたらどんなところだろう、など冷静になって考えてみることで、意外な盲点に気づけることもあります。
場合によっては、角が立たないように相手に直接聞いてみるのも一手。
そして、もしも自分に非がある場合は、お詫びが必要ならしっかり謝って、改善が必要なのであれば自分を変えていかなければなりません。
これに気づくことができずに、相手のことを嫌だと思っているばかりでは、関係を改善することは難しいでしょう。
まずは、相手とその関係になってしまった原因が自分に無いかということを、冷静に考えることをオススメします。
自分を変える=成長のチャンスと捉える
「悪いのは相手なのに、なぜ自分が変わらなければいけないのか?」こういう思いが頭に浮かんできた経験がある方もいると思います。
自分が変わらなければ悩みは解決しないとわかっていても、嫌いな相手のためになぜ自分が苦労して変わらなければならないのだろう、と理不尽に感じる気持ちもよくわかります。
しかし、「自分を変える」ということは言い方を変えると「成長できる」ということでもあります。
自分を変えるのは大変な作業です。
苦労や努力なしに、そう簡単に人は変わることはできません。
だからこそ、こういった嫌な相手が現れるなどのきっかけがないと、いつまでも変わる努力ができずに日々を過ごしてしまうということになりがちです。
「人間関係の悩みは、その人が与えてくれた成長のチャンスだ」と考え方を転換して、前向きに努力をしていくようにしましょう。
ここまでは、職場の人間関係を改善するための前提となる考え方をお伝えしてきました。
次の章では、人間関係を改善するために必要な「自分を変える」ということの、具体的な方法をご紹介していきます。
人間関係を改善するための自分の変え方
職場の人間関係を改善するためには、相手を変えるのではなく、自分を変えなければいけません。
この章では、自分がどう変われば良いのか?という具体的な方法をご紹介していきたいと思います。
相手のことを知って価値観や立場を理解する
相手に嫌な感情を持っているとき、その人の一面しか見られていなかったり、自分の立場からしかその人を見られていなかったりするケースがあります。
例えば、その人が威圧的な態度をとっているその背景には「なんとかその人を育ててあげたい」という強い思いが隠れているかもしれませんし、「自分が言っている以上に上司から厳しく言われている」のかもしれません。
前者はその人の価値観を知ることで、見え方が変わることが期待できます。
後者はその人の立場を知ることで、同じくその人への見方が変わる可能性があります。
人は嫌いになった相手のことを、積極的に知ろうとはしません。
そうすると、相手への印象が固定化されてしまい、人間関係が改善されることは困難になります。
意識的に相手を知ることで、相手への見方が変わって、次第に関係も改善されていくことでしょう。
嘘でも相手のことを好きと言ってみる
「言霊」という言葉を聞いたことはありませんか?
これは広義では「アファメーション」と同じであると筆者は考えていますが、簡単に言うと、言葉にすることでそれが現実になるという方法論です。
ある種の自己暗示のようなものですので、すこし眉唾に感じられるかもしれませんが、筆者の経験から言うと意外に効果があります。
これは文部科学省から発表されている資料でも「リラクゼーション法」として紹介されている方法です。
<アファメーション>
アファメーションとは、自分を励ます言葉である。ストレス状態や大きなダメージを受けている時は、自己コントロール感が失われていることが多い。
また、精神的サポートを必要としていても、求める支えが得られないケースがほとんどである。
このような状態においても、自分で自分を励ますことができる。
アファメーションでは、次のような言葉を使用するとよい。
「私はとても大切な人間です」「私は自分を愛しています」「私は私のままでいいのです」「私は皆と仲よくして、これから元気に生きていきます」
引用:文部科学省 「在外教育施設安全対策資料【心のケア編】 > 第2章 心のケア 各論」
嘘でも相手のことを「好き(尊敬している、信頼している)」と言葉にすることで、自分自身の意識が変わって、本当に言葉にしたような感情を持つことがあるのです。
苦手な人が「好き」に変われば、人間関係のストレスは劇的に改善されるでしょう。
参考:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』言霊
また、好意があるということが相手に伝わることでも、さらなる改善が期待できます。
いままで全然気にもしていなかった異性に「好き」といわれて自分も意識するようになったという経験はありませんか?
これは心理学でいう「返報性の原理(好意の返報性)」というもの。
好きと言われた相手を好きになってしまうという、人間の心理です。
これは恋愛だけでなく職場の人間関係でも、同じ効果が期待できます。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 返報性の原理
嘘でもその人のことを「好き(尊敬している、信頼している)」と言葉にするこの方法は、自分自身に自己暗示をかけてストレスを軽減させる効果がある上、相手にも返報性の原理によって同じ思いを持ってもらえる可能性があり、一石二鳥の改善法と言えます。
“もらおう”としない。
“与える”
人間関係の悩みは、相手から好意的な態度を取られていない(と感じる)ことから発生することも少なくありません。
「目を合わせてくれないということは自分のことが嫌いなのかな」
「ぜんぜん話しかけられないので嫌われているのかも」
と悩んでしまう気持ちも良くわかります。
相手がどんな人であっても、嫌われるよりは好かれた方がうれしいですし、ストレスは少ないですよね。
相手から好意を持ってもらいたいときに有効な考え方は、「○○してもらおう」ではなく「〇〇してあげよう」というマインドです。
何かを「与える」ことで、相手から好意を持ってもらうことができます。
キャンディをもらおうとしてくる相手よりも、自分にキャンディをくれる相手の方が好感をもちますよね。
このキャンディは、いろんなものに置き換えることができます。
- 褒め言葉
- 笑顔
- 挨拶
- 好意
これらのものを、積極的に相手に与えることで、その人から好感を持ってもらうことができ、人間関係を改善することができるでしょう。
職場を変えるのも自分が変わる方法の1つ
「職場を変える=転職する」というのも自分を変える方法の1つです。
これは、職場の人間関係の悩みを解決するのに、最もシンプルで効果的な方法と言えます。
もちろん人間関係に悩むたびに転職していては、自身の市場価値を落としてしまうことになりかねませんし、成長の機会も逃しているかもしれません。
しかし、世の中には職場を変えるしかない、という状況の会社も無いとは言えないどころか、多く存在します。
リスクも伴う転職という判断をするには、自分自身でその基準を明確にしておくことが重要。
つまり「ここだけは譲れない」というラインを作っておくことです。
もしそのラインを越えてしまった場合は、その会社を見限って、なるべく早めに転職するようにしましょう。
パワハラやセクハラを受けているなら、すぐに法的手段か転職をすべし
前述の「ここだけは譲れない」というラインの1つの基準になるのが、パワハラやセクハラなどのコンプライアンス違反が横行しているかそうでないか。
パワハラ・セクハラがその人個人に帰属している場合は、上司や会社に報告して対応を仰いだり、労働基準監督署などに相談したりして、すぐに改善してもらうべきです。
もし会社の人間がコンプライアンス違反をしていて、会社側もそれを認識しているのに何も対応をしないような状態であれば、即刻転職することをオススメします。
コンプライアンス違反に対しては、我慢する必要や、自分が努力する必要は皆無です。
そのような事実が認められたら、毅然とした態度で対応するようにしてください。
体調に出てしまっているなら、すぐに休職・転職・カウンセリングを
人間関係において相手を変えることはできないので、自分が変わらなければいけないとわかっていても、すでにそのストレスで体調を崩してしまっている場合は、すぐにその状況から逃避するようにしてください。
体や精神に不調が表れてしまっているのは、かなり深刻なところまでストレスが溜まっている証拠。
その状態で、自分を変えようと努力するのは、さらに病状を悪化させる原因になり得ます。
もしあなたが職場の人間関係に悩んで、体調を崩してしまっているのであれば、すぐに休職するか転職するようにしましょう。
また同時に、カウンセリングなどに通ってみることも強くオススメします。
カウンセリングをしていく中で、だんだん精神が癒されていきますし、体調不良になった原因が突き止められれば、それを排除することで状況は改善するはずです。
もしかすると、原因は職場の人間関係ではなく、自分の過去の体験やトラウマによるものの可能性もあります。
その場合、次の転職先でも同じように人間関係に悩み、体調を崩して、また転職をしなければいけないという、負のループから抜け出せなくなることがあります。
そうならないためにも、カウンセリングにいって体調を崩した本当の原因を明らかにすることがとても大切だと思います。
先輩・上司との人間関係の悩みと改善法
ここからは「その相手に対して抱えている悩みは、どのようなものが多いのか」というところと、その悩みに応じた改善法を個別具体的に紹介していきたいと思います。
まずは、最も悩んでいる人が多かった先輩・上司との人間関係について、触れていきます。
先輩・上司との人間関係の悩みはどのようなものが多い?
エン転職のアンケート調査で「直属の上司・先輩・経営層との人間関係に難しさを感じた理由を教えてください(複数回答可)」という問いに対して、多かった回答を4つピックアップしてみました。
- 威圧的に感じる・・・50%
- 気分に浮き沈みがある・・・48%
- 指示に一貫性がない・・・44%
- 人柄が信頼できない・・・40%
それぞれの悩みの内容に応じて、具体的な対応策をご紹介していきます。
指示の仕方などが高圧的で威圧感がある
上司や先輩との悩みのほとんどが、これといっても過言ではないでしょう。
筆者も、サラリーマン人生の半分以上の期間で、この悩みを抱えていました。
威圧的な態度を取られると、後輩や部下としては萎縮をして、意見などを言いづらい関係になってしまいます。
自分の思っていることを素直に言えないのはとてもストレスですよね。
また人から威圧的に怒られるのは、気分の良いものではありません。
このような上司・先輩との関係改善法は、なぜ威圧的な態度をとるのかを想像すること。
可能性として高いのが、「上司もさらにその上司から威圧的に言われているから部下にも同じような態度をとっている」ケースと、「部下や後輩から尊敬されていないと感じていて、自分の権威を誇示するため」というケース。
前者の場合は、「○○さんもきっと上司からかなり詰められているんですね。
○○さんがこれ以上詰められないように自分が頑張ります」などと、相手の状況を慮った言葉を伝えるようにすると効果的です。
後者の場合は、「自分も○○さんみたいになれるように頑張ります」などと、先輩や上司を立てる物言いをすることで、関係は改善されると思います。
威圧的な態度をとる原因が別にある可能性もありますので、良くその人を観察して、なぜ威圧的な態度をとるのかを想像し、その仮説に応じた対策をとるようにしましょう。
気分に浮き沈みがあって顔色を窺わないといけない
上司・先輩が気分に浮き沈みがあって、それによって態度を変えられたらとても嫌ですよね。
気分が悪い時に下手に接触すると、八つ当たりされてしまうことも。
このように気分に浮き沈みがある上司・先輩と仕事をする場合は、機嫌が良い時に一気に要件を済ましてしまって、機嫌が悪い時はできるだけ関わらずに目の前から姿を消すことが得策です。
営業職であれば、上司・先輩の機嫌が悪い時はできるだけ外出して、目に入らないようにしましょう。
またもう1つの方法として、機嫌の良い時に「悪い報告」をして、機嫌が悪い時に「良い報告」をするのも効果的。
悪い報告でも、機嫌の良い時であれば受け流してもらえる確率が高まり、機嫌が悪い時でも良い報告であれば、怒られることは無いでしょう。
どうしても機嫌が悪い時に、悪い報告をしなければいけないときは、言い訳などは絶対せずに、詫びるところはしっかり詫びてから、報告するようにしましょう。
指示に一貫性が無く仕事がスムーズに進まない
仕事の指示に一貫性がない上司・先輩は、能力が備わってない場合がほとんどです。
こういった人が上司・先輩の場合は、他にも「こちらの言っていること理解してくれない」「明らかに間違った判断の指示をしてくる」などの弊害が考えられます。
上司や先輩に対して、例え自分の方が正しいと思っていることであっても、進言するのは勇気がいるものですし、相手によっては気分を害して評価や昇進に悪い影響を与える可能性すらあるので、後輩や部下からしてみると悩みの種です。
こういった上司・先輩と仕事をするとき、最もNGなのは正論を言うことです。
相手にもプライドがありますので、自分より下の人間に正論を言われると、感情的になって余計自体がこじれることになりかねません。
ではどうすればよいかというと、「確認」というスタンスで聞いてみてください。
例えば、上司Aから前回と違う指示を受けたときは「承知しました。
ご指示ありがとうございます。
一点ご確認ですが、前回Aさんにご指示いただいた○○という方法も今回のケースでは有効かなと思うのですが、その方法で対応する選択肢もありますでしょうか?」という要領です。
ポイントは3つあります。
- 1つ目は「一旦了承すること」で相手の指示を聞いているという意思を伝える。
- 2つ目は「確認ですが」と最初に申し添えることで、反論する意思は無く指示を遂行する上での確認をしたいという趣旨を理解してもらう。
- 3つ目は、「前回Aさんにご指示いただいた」という言葉を添えることで、「自分の意見で反論しているわけではなく代替案として出す内容もAさんの指示ですよ」ということを伝える。
このポイントを押さえておけば、上司・先輩が自分より仕事ができる部下に反論されて感情的かつ意固地になる、という最悪の事態は避けられるでしょう。
そもそも人間性が信頼できない
上司・先輩との人間関係で「そもそも人間として信頼できない」という悩みを抱えている人もいるでしょう。
この場合は、改善策は2つあります。
1つめは「転職」です。
人間として信用できない人と、ずっと一緒に仕事をしていくことに我慢ができないのであれば、もはや状況を改善する方法は転職する以外無いでしょう。
2つ目は「その人より昇進する」こと。
人として信頼できない人は、いずれ会社からもお客様からも信頼を失っていくことでしょう。
その間、自分がしっかりと業務に取り組んで成果を出し、信頼を勝ち取ることができていれば、自然とその上司より上の立場になれるでしょう。
自分が上司になったら、人間として信頼できない人を評価する立場になれるので、それ相応の評価をすればOK。
その人との関係は崩れるかもしれませんが、部下であれば上司よりもストレスは少ないはずです。
もし、人間として信頼できないような人を、いつまでも上の立場に置いているような公平な評価制度のない会社なのであれば、迷わず1つ目の「転職」という選択をすることを推奨します。
同僚・後輩との人間関係の悩みと改善法
エン転職のアンケート調査で「同僚・後輩・(非正規社員)との人間関係に難しさを感じた理由を教えてください(複数回答可)」という問いに対して、多かった回答を4つピックアップしてみました。
- 不平不満が多い・・・41%
- 自分の意見や考えに固執する・・・37%
- 人柄が信頼できない・・・34%
- 気分に浮き沈みがある・・・32%
それぞれの悩みの内容に応じて、具体的な対応策をご紹介していきます。
不平不満が多く愚痴を聞かされる
同僚・後輩との人間関係の悩みで、最も多かったのが「不平不満が多い」という内容でした。
いわゆる愚痴というものです。
愚痴は、少しくらいなら気持ちがすっきりして精神的に安定することもあるので、必要悪な側面もあると思います。
しかし、口を開いたら愚痴ばかり、という人とずっと一緒にいると自分もネガティブな感情に支配されたり、話し終わった後になんだかむなしい気持ちになったりした経験がある人も少なくないでしょう。
こういった同僚・後輩との接し方は、「距離を置くこと」が一番です。
その人は性格的に、他人のネガティブな面にばかり目が行ってしまう傾向がある可能性があります。
人は会う人に少なからず影響されます。
そういう人と一緒にいると、自分まで同じように他人のネガティブな面ばかりに目が行くようになってしまいます。
そうなると、会う人会う人嫌いになってしまい、前述の返報性の原理で、自分が嫌いになることで相手からも嫌われるという残念な結果に。
これでは永遠に人間関係の悩みは尽きることが無いでしょう。
そうなりたくなければ、愚痴ばかりを言う同僚・後輩とは一定の距離を取るように心がけましょう。
自分の考えに固執し指示や助言を聞かない
いつの時代も生意気な部下や後輩はいるもの。
自分の意見や考えに固執し、上司・先輩である自分の言うことをきかないという人も少なからず存在します。
このような部下・後輩に対しての対処法は、「一回思った通りにやらせてみる」と良いと思います。
このような部下・後輩は頑固な反面、自分に自信があって仕事に対しても信念を持っているという良い面も持っています。
しかしそれゆえ、上司や先輩が何を言っても聞かず、自分の思い通りに仕事をしてしまいがち。
それならば一度自分の思った通りにやらせてみて、失敗を経験するのも成長の糧になりますし、成功すれば会社としてプラスになるので、どちらに転んでも悪いことはありません。
こういう部下・後輩は、将来的に伸びていくポテンシャルを持っている人材でもあるので、上に立つ人間はその成長を温かい目で見守っているくらいのスタンスでいたほうが、人間関係はこじれないでしょう。
気分に浮き沈みがあって付き合いづらい
上司・先輩に対しての悩みと同様に、部下・後輩に対しての悩みもこの「気分の浮き沈みがある」と回答した人は一定数いました。
しかし部下・後輩に対しての対応策は、上司・部下の場合とは異なります。
ここは上に立つ人間として毅然と対応することが、その人からも、また周囲からも信頼を集めることになります。
具体的な改善策は、「個別に呼び出して話し合いの場を設ける」こと。
まずは話し合いの中で、気分の浮き沈みがある原因をヒアリングしてみましょう。
その原因が会社にあって、改善できる内容のものであれば上に立つ人間として、改善をするべきです。
しかし、私的な理由なのであればそのような態度は治すべきとはっきりと伝えましょう。
伝えるときの方法論はいろいろありますが、オススメは「称賛⇒注意⇒期待」という風に、注意というネガティブな内容を、賞賛と期待でサンドイッチする方法です。
これを使えば、相手に感情的な反感を持たれることなく、素直に聞き入れてもらえる確率が高まります。
自分が上司・先輩であるときは、相手に対して譲歩する必要性は薄まります。
最終的に相手は変わらないかもしれませんが、変に気を遣って何も言えないよりも、あなたへの周囲からの信頼は高まることでしょう。
そもそも人間性が信頼できない
人間的に信頼できない部下・後輩を持つこともあるでしょう。
この時の対処法は、2つあります。
1つ目は、自分がその部下・後輩を評価する立場にいるならば、それ相応の評価をして改善を促す、または遠回しに転職をさせるように仕向けること。
2つ目は、あまりに目に余るようであれば諭旨退職など、辞めてもらうという選択肢を取ることです。
人間として信頼できない社員を会社に置くことは、とても危険です。
お客様に迷惑をかけるかもしれませんし、その人のせいで優秀な社員が辞めてしまうかもしれません。
会社にとっては迷惑でしかない存在なので、少し冷たいかもしれませんが、他の社員のことを考えると会社から排除するしかない場合もあります。
また、自身がその人を評価する立場に無い場合は、しっかりとした根拠と証拠をもって、上司と会社に報告しましょう。
そうすれば、ちゃんとした会社であれば上記のような対応を取るはずです。
もし仮に会社が然るべき対応を取らないのであれば、やはり転職することをオススメします。
そのような会社に居続けても、人間関係の悩みは絶えることは無いでしょうから。
まとめ
いかがでしたか?
職場での人間関係の悩みに対して、具体的な改善策がお分かりいただけたと思います。
正直なところ、どの会社でも、どんな対応策を講じても、人間関係の悩みがゼロになることは無いと思った方が良いです。
ある程度は妥協したり、我慢したり、自分が変わったりすることで、うまく対処していくしかないことも多々あります。
それを前提としたうえで、いままで挙げてきたようなことに活用しながら、少しでも良い人間関係を築いて、悩むことなく仕事ができるようにしていきたいですね。
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い