会社を辞めたいけどなかなか辞めづらいと思っている人には退職代行サービスがあります。
退職代行は最近テレビで紹介されたのをきっかけに認知度が急上昇しているサービスで、なかなか言い出せない「辞めます」という退職の意思表示を、業者が代行してくれるというものです。
誰しもスムーズな円満退職を望みますが、辞めづらい雰囲気があったり、上司や同僚に退職すると言うのが気まずいということもあるでしょう。
辞めたくても辞めさせてくれないブラック企業からの退職もサポートしてもらえますので、精神的な安心感があるのもメリットです。
しかし、退職の手続きの代行なんて本当にできるのか、費用はどれくらいかかるのか、後になってから何かデメリットはないのかなど、疑問に感じることもありますよね。
そこで今回は退職代行サービスとはどのようなサービスなのかがよく分かるように、仕組みや特徴、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
実際に退職代行を利用する流れや料金、注意点なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い
退職代行サービスとは
退職代行サービスとは、今の仕事を辞めたい退職希望者と勤務先の会社の間に入って、退職希望者の代わりに退職の意思表示を代行してくれるサービスです。
一般的に仕事を辞めるためには、直属の上司に退職の意向を伝えて了承を得ることが必要ですが、その人の性格や職場の環境によってはなかなか言い出せないというケースも多くあります。
本当は辞めたいのに退職手続きを始めることができず、そのままズルズルと働き続けて、ストレスを溜め込んでしまっている人の助けになるのが退職代行サービス。
退職代行は一般ではあまり知られていませんでしたが、徐々に口コミで広がっていき、最近になってテレビで取り上げられたことで認知度が上昇しています。
退職代行サービスが求められている理由
退職代行サービスは、以下のような状況のときに効果を発揮してくれます。
- 退職したいけど上司に伝えづらい
- 退職の手続きで会社や上司に連絡したくない
- 退職したいと伝えると脅された
- 職場が人手不足で仕事を辞めさせてもらえない
- 入社した会社がブラック企業だった
円満退社できれいに辞めるのが一番ではありますが、退職理由は前向きなことだけとは限りません。
退職の手続きがスムーズに進まないときに、どのようにしたら良いかアドバイスしてくれたり、自分の代わりに退職意志の伝達をしたりと、いろいろな面でサポートしてくれます。
本来、会社に雇用されている人は、「職業選択の自由」が憲法に定めれている通り、本人の意思で自由に退職できることになっています。
自分から会社に対して退職の意思表示をするだけで退職できますし、退職の意思表示は自分が辞めたいと思ったときに行えば問題ありません。
しかし現実では、会社側としては従業員が辞めると代わりの人材を確保する必要があります。
新しい人材を採用して、その人が仕事を覚えるまで教育する必要がありますので、そのための費用や時間もかかってしまいます。
このような会社側の都合で「急に辞められたら困る」ということで退職を引き止められたり、退職を認めてくれなかったりというケースが出てきます。
そんなときに退職代行サービスを利用することで、退職の意思表示をサポートし、スムーズに退職まで導いてもらうことができます。
また、職場の人間関係の悩みから、「上司に会社を辞めることを伝えるのが言いづらい」という理由で利用する人も多くいます。
退職代行サービスを利用すれば自分から直接話さなくてよいため、退職手続きでの心理的なストレスが大幅に軽減されるというわけです。
また「ストレスが限界で今日出社することも嫌」というときに、即日対応で退職の意思表示をしてもらい、退職日までの日数は有給休暇を申請することも伝えてくれるというケースもあります。
退職代行サービスがしてくれること
退職代行サービスがしてくれるのは主に以下の2つです。
- 勤務先への退職の意思表示を代行してくれる
- 退職手続きの相談にのってくれる
利用する会社によって細かいサービス内容は違いますが、基本となるのは退職の意志を代わりに伝えてくれるということです。
つまり、「仕事を辞めます」という連絡を退職代行サービスが伝言してくれますので、自分で直接上司と話す必要がなくなります。
また、退職手続きにあたってどうすればよいか分からないことの相談にのってくれる業者もあります。
メールやLINEで無料相談できるサービスがあり、退職届の出し方や退職時の書類の受け取りや貸与品の返却などをどうすればよいか相談できる場合がります。
なお退職手続きにあたって、会社側に法律上の権利などを主張したり交渉したりしたいときは、民間の退職代行サービスでは対応できませんので注意が必要です。
交渉を含む退職手続きを任せたいときは、弁護士に相談する必要があります。
退職代行サービスは、弁護士事務所が行っているケースもあるので、その場合は「未払い残業代の交渉」や「損賠賠償の請求」などという法律事務を行うことが可能。
弁護士以外の退職代行業者ができるのは、退職の連絡や意思表示を会社側に伝えることや、退職希望者へのアドバイスですので、自身の状況に応じて業者を選ぶようにしましょう。
退職代行サービスのメリット
退職の意思表示は業者を利用しなくても自分でもできるものですが、退職代行サービスを利用するメリットはどのようなところにあるのでしょうか?
退職希望を言いづらいときに役立つ
退職代行サービスが役立つのは、心理的なストレスやその人の性格から退職の意志表示を自分自身から言いづらいときです。
第三者が代わりに退職の意向を伝えてくれれば心理的なストレスは軽減されますが、親に頼むのも言いづらいというときに退職代行サービスが役立ちます。
一般常識では本人から上司に直接伝えるべきという考え方はあるかもしれませんが、第三者からの伝言でも、充分に退職の意思表示をしたことになります。
退職したいのに我慢して仕事を続けて限界を迎えるぐらいなら、退職代行サービスを利用して早く、確実に退職の意思を伝えた方がよいでしょう。
ブラック企業が怖くて辞められないときにも有効
一般的には短期間で転職を繰り返すのはあまりよくないこととされていますが、世の中にはすぐに退職したほうがよいブラック企業が存在するのも事実です。
しかし、ブラック企業だからこそ、退職意志を言い出しづらい雰囲気ということもあるのではないでしょうか。
そんなときに退職代行サービスがあれば、より強い意思を持って退職の手続きを進めることができます。
退職手続きをサポートしてくれる人がいなければ、明らかに労働条件が悪いということに気づきながら、退職したいと言い出せずにズルズルとその会社に居続けてしまうということがあります。
辞めたいのに怖くて辞められないというときや、辞めたいと伝えると怒鳴られたり、脅されたりしたというときは、第三者に伝言してもらう形で改めて退職の意向を伝えるとよいでしょう。
退職手続きに関して分からないことを相談できる
退職代行サービスを利用すると、退職手続きが完了するまでメールなどで分からないことを相談できるところが大半です。
退職手続きで特に迷うことが多いのが、「退職届は出すべきなのか」「いつ退職が確定するのか」「退職日までの有給の消化や欠勤連絡」「書類の受け取りや貸与品の返却はどうすればよいか」などです。
何度も退職していて手続きに慣れているという人はあまりいませんので、専門知識がある業者に相談できるのは大きなメリットになるでしょう。
退職手続きで悩んでいるのは自分だけではないと実感できる
退職代行サービスの担当者に相談するうちに、同じサービスを利用した他のユーザーの話を聞いたりすることで、心が軽くなることもあるでしょう。
退職したいけど言い出せずに悩んでいたのは自分だけではないということが実感できます。
サポートしてくれる味方がつくことで、次のステップに進むために少しずつ前向きな気持になることができるのもメリットです。
次のステップに進むサポートがあることも
退職代行サービスによっては退職連絡の代行だけでなく、次の仕事探しのサポートをしてくれる会社もあります。
よくあるのが、転職エージェントと提携していて安い料金で利用できるように紹介してくれるパターンです。
退職手続きに加えて、新しい職場探しの両方をサポートしてもらえるのであれば、収入が途絶えて生活に苦しむ心配も不要ですし、とても心強いですよね。
退職代行サービスのデメリットとは?
退職代行を利用するのは、もちろんメリットだけでなくデメリットもいくつかあります。
実際に申し込みする際は、デメリットについても頭に入れたうえで判断をする必要があります。
費用がかかる
退職代行サービスの一般的な料金はのちほど詳しく紹介しますが、3~5万円程度が相場です。
本来は退職するための手続きには特に費用はかからないものですが、退職代行サービスを利用した場合は、費用がかかるのは最もシンプルなデメリットでしょう。
書類のやり取りや貸与品の返却が上手くいかないことも
退職代行サービスを利用した場合、勤務先の上司や総務担当者との間に業者が入りますので、退職時の書類のやり取りや貸与品の返却が上手く行かないこともあります。
たとえば、退職時にもらえるはずの離職票が受け取れないでいると、失業保険をもらえないということもあります。
会社を辞めると、会社の健康保険を「任意継続」するか「国民健康保険」に加入することになります。
任意保険を希望する場合は、いままで会社と折半していた保険料を全額自分で払うことになり、かなりの金額になります。
健康保険の保険料や税金は前年度の収入をもとに計算されますので、無職には非常に大きな出費になってしまい、失業保険がもらえないと金銭的に厳しくなるかもしれません。
そうならないためにも、退職時の書類のやり取りはできるだけ確実に行うようにしたいので、退職代行業者とはしっかりとコミュニケーションをとるようにしましょう。
退職代行サービスの費用はいくらくらい?
退職代行サービスではどのようなことができるのか分かったところで、やはり気になるのが費用ですよね。
言いづらい退職の意思表示を代行してくれるのはメリットがあるけど、いくらまでなら出せるという金額は人によっても違うはずです。
この章では、「退職代行サービスの料金相場はいくらくらいなのか」「どのような料金システムなのか」という疑問に対して、一般的な傾向を紹介します。
料金相場は3~7万円程度
退職代行サービスは世の中で認知されるようになってから日が浅いため、会社によって料金はさまざまです。
一般的な料金相場としては3~7万円程度となり、利用する人の雇用形態によって料金が変わるシステムを採用している会社が多いです。
正社員の場合
正社員の料金相場は1回あたり5万円が相場です。
退職代行サービスを利用する人で最も多いのは正社員なので、正社員の料金をチェックすればその会社の基本的な料金設定がわかります。
正社員の料金が5万円を下回るなら、比較的安い業者と言えるでしょう。
契約社員の場合
契約社員の場合も料金相場は5万円程度です。
契約社員は正社員と同じ金額になっていることが多いです。
アルバイト・パート
アルバイト、パートは正社員より安いことがほとんどです。
一般的にはアルバイト・パートの場合は3万円程度になることが多いでしょう。
退職代行サービスの料金システムでチェックすべきこと
退職代行サービスの費用を比較するときにチェックしておきたいポイントをいくつか紹介します。
基本の料金は相場より高くないか?
上記ですでにお伝えしたように、退職代行サービスの料金相場は正社員や契約社員で5万円程度、アルバイトで3万円程度です。
この相場と比較して大幅に高い場合は、良心的な業者ではない可能性もありますので注意しましょう。
料金設定が相場通り、または安価で、口コミで評判のよい業者を選ぶことが大切です。
相談料は無料か?
相談回数に制限はあるのか、何度でも追加料金なしで相談できるのかも重要です。
分からないことがあっても相談するたびに追加料金がかかるということになると、なかなか相談しづらくなってしまいます。
その点、メールやLINEで何度でも無料相談ができるなら安心ですよね。
相談に回数制限があるのか、無制限なのかはしっかり確認してきたいところです。
また、相談は24時間受付しているのか、平日だけなのかということも確認しておくとよいでしょう。
ただでさえ不安を伴う退職手続きなのに、退職代行サービスの料金システムで悩んでしまうのは避けたいところです。
そうならないためにも、料金システムが明瞭な会社を選びましょう。
退職代行サービスを利用して退職するまでの流れをチェック!
それでは実際に退職代行サービスを利用して退職するまでの流れを見てみましょう。
利用する業者によって細かいところは違いますが、退職代行サービスに申し込みをして会社を辞めるまでの大まかな流れは以下のようになります。
- 利用する退職代行サービスを選ぶ
- メールや電話で申し込み前の相談
- サービスの申込み・費用の支払い
- 業者が会社に退職の意思を伝える
- 会社からの返答が伝えられる
- 退職時の書類や貸与品のやり取り
それぞれのステップについてもう少し詳しく見ていきましょう。
1、利用する退職代行サービスを選ぶ
まずは利用する業者の候補をいくつか上げて、どの業者にするか選びましょう。
料金やサービス内容や口コミの評判を見て、安心して利用できる会社を選ぶことが大切です。
また「未払い残業代の支払い交渉」や「パワハラなどの損害賠償の請求」などの法律行為も一緒にしてほしいのであれば、弁護士事務所が行っている退職代行サービスを利用するようにしましょう。
2、メールや電話で申し込み前の相談
退職する決意が固まったら、興味がある業者に申し込み前の相談をします。
自分の状況でもサービスの対象となるか、実際の費用はいくらになるか確認します。
3、サービスの申込み・費用の支払い
相談してみて問題なければそのまま申し込みをしましょう。
その後、案内のとおりにサービス費用の支払いをします。
退職代行サービスの料金支払い方法は銀行振込が一般的ですが、クレジットカードが使えることもあります。
4、業者が会社に退職の意思を伝える
料金の支払いが完了したら、打ち合わせしたとおりに退職代行の業者が会社に退職の意思表示をしてくれます。
いつ連絡するかも相談することができ、申し込みをしたその日に即日で対応してくれることもあります。
5、会社からの返答が伝えられる
会社に退職の意向を伝えた結果、どうなったかを報告してもらえます。
会社によって対応はさまざまですが、たとえば会社から退職届が送られてきて、それに必要事項を記載し返送し退職が完了する、などというケースもあります。
同時に、退職関連の書類のやり取りや貸与品の返却について指示されることもあるかもしれませんので、指示に従って粛々と処理を進めましょう。
6、退職時の書類や貸与品のやり取り
基本的に、離職票や雇用保険被保険者証といった退職後に必要になる書類は、会社から本人に郵送してくれるように業者が伝えてくれます。
ただし、あくまでも伝言ですのでそのとおりに会社が送ってくれるかどうかはそのときになってみないとわかりません。
逆に、健康保険証や会社からの貸与品など、退職する側から会社に返却するものもあります。
退職までの残り日数で1回でも出勤するなら最終出勤日に渡すことができますが、欠勤する場合は会社に送ることになる場合が多いです。
退職の意思表示から2週間が経過するか、双方が合意した退職日をむかえて、貸与品などの返却が終われば、はれて退職手続きは完了となります。
退職代行サービスを利用した人の口コミ評判
退職代行サービスを実際に利用した人の評判はどうなのでしょうか?
ネットで調べてみると、以下のような口コミ情報が見つかりました。
手続きの進み具合を細かく報告してくれた
上司と顔を合わせることなく退職できたのがよかった
即日対応してくれた
ただ単に退職の意向を伝言して終わりということではなく、過程も細かく報告してくれたので安心できた、という口コミがありました。
また、やはり嫌な上司と顔を合わせたり、話したりすることなく退職できたのがよかったという口コミもあります。
会社に行くことにストレスを感じていて体調も優れなかったので、退職代行サービスが即日で動いてくれたのが助かったという体験談もあります。
口コミや体験談からも、退職手続きのストレスを軽減してくれる便利なサービスということがわかります。
退職代行サービス利用時の注意点
退職代行サービスを利用するときに、注意しておきたいポイントを解説します。
退職代行は万能ではありませんので、できることとできないことをしっかり理解しておきましょう。
退職代行サービスは会社側と「交渉」はできない!
退職代行サービスはあくまでも退職の意思表示を代行してくれるサービスなので、どのような形で退職するか会社側と交渉してくれるわけではありません。
たとえば、退職日をいつにするのか、有給休暇は消化できるのか、未払いの給料はどうなるのかといったことの交渉はできません。
これは、会社との交渉ができるのは弁護士だけということが、弁護士法という法律で定められているからです。
退職代行サービスがしてくれるのは、こちらの意思表示の伝言とアドバイスだけということに注意しましょう。
上司や同僚からのイメージは悪くなることも
退職代行サービスを利用して退職連絡をすると、上司や同僚からのイメージが悪くなってしまうこともあります。
退職代行サービスの認知度は上昇していますが、まだ知らない人も多くいます。
お世話になった会社への退職連絡なのだから、自分の言葉で伝えるべきと考えている人からすると、印象が良くないのも無理はありません。
もし同業他社に転職するなら、退職代行サービスを使って辞めたという過去が、どこからか耳に入り、悪影響を及ぼす可能性もありますので注意しましょう。
しかし、だからと言って辞めたい会社を辞められずにストレスが限界に達して、取り返しのつかない状況になってしまうのは大問題です。
会社の人間関係でのイメージよりも、自分の心身の健康の方が大切ですので、限界に達する前に退職代行の利用を検討してみるべきでしょう。
こんなときはどうなるの?退職代行サービスの豆知識
退職代行サービスを利用するときのよくある疑問点について解説します。
こんなときどうなるの?という豆知識もチェックしておきましょう。
退職を拒否されてしまうことはある?
退職代行サービスを利用して退職の意思表示を伝言してもらったのに、退職を拒否されてしまい、やはり今後も出社しないといけないということになると、今まで以上に会社に居づらくなってしまいますよね。
しかし、この点については心配する必要はありません。
というのも労働者には職業を選択する自由がありますので、本人が退職の意思表示をすれば会社側は拒否することはできないからです。
ただし、退職の意志表示は「退職する2週間前まで」にすることになっていますので、即日退職や意思表示から2週間以内の早い時期の退職が認められないことはあります。
しかし退職の意思表示をして2週間が経過した以降は、会社は退職を拒否することはできません。
退職日を決めなかった場合はいつ退職になる?
退職者と会社の両方が相談して退職日を決めれば、その日が退職日になります。
もし退職日を決めなかった場合は、退職の意思表示をした2週間後が退職日となります。
「退職日までの2週間、会社に行かきゃいけないのはきまずい」と思われる方もいると思いますが、安心してください。
有休休暇が残っていればそれを使用すればOKですし、もし残っていなくても「欠勤する旨」をメールなどで伝えれば問題はありません。
欠勤連絡をせずに、無断欠勤にならないようにだけ注意しましょう。
入社したばかりでも利用できる?
今の会社に入社したばかりなのに、いきなり退職代行サービスを利用するという場合でも特に問題はありません。
入社したばかりの人でも、長く勤めている人でも、職業の選択や退職は自由にできるということには変わりありません。
やはり今の仕事を続けたいと思ったら取り消せる?
退職代行サービスを利用した後に、気が変わってやはり今の仕事を続けたいと思うかもしれません。
しかし、退職代行サービスを利用して退職の意思表示をしたとすると、後ほど撤回できるかは会社側の判断によります。
特に書類として退職届を提出した後の場合は、出した時点で効力がありますので、会社側が同意しないと撤回できなくなってしまいます。
会社側としても辞めるという意思表示を受けて後任の人員を配置するよう動いたり、新しい人材を採用するために動いたりするので、後で撤回すると言われても困ってしますでしょう。
そうなるとその会社に残ることはできず、転職先を探さなくてはならなくなります。
現実的に考えると、退職代行サービスを使って退職しようとした人を、撤回したからと言って雇用継続してくれる会社はほぼ皆無でしょう。
そのため、退職代行サービスへの申し込みは、退職の意思がしっかりと固まってからにするようにしましょう。
社宅や社員寮に住んでいるときはどうなる?
社宅や社員寮に住んでいても、退職代行サービスを利用することは可能です。
会社を退職するとその社宅に住み続けることはできませんので、引越し先を探す必要があります。
いつまでその社宅に住めるかは就業先の規定によりますので、あらかじめしっかり確認しておきましょう。
新しい住まいを契約するのは何かと費用がかかるものです。
引越し費用などが用意できることを確認してか、ら退職の手続きを開始するようにしましょう。
まとめ
退職代行は、なかなか言い出せない退職の意思表示を伝言という形で代行してくれる便利なサービス。
いままでご紹介してきた内容をまとめると、
- 利用する前に、まずは退職代行業者へLINEなどで相談してみる
- ネットなどで申し込みをして、担当者と打ち合わせをしたのち利用料金を振込めば、あとは業者からの報告を待っているだけ
- 法的に退職の意思表示は2週間前までにすることになっているので、実際に退職が成立するのは、早くても退職代行サービスを利用して退職の意思表示をした2週間後
⇒その間は、有給休暇を使用するか、欠勤の連絡をすればOK - 相場は、退職代行サービスの料金相場は、正社員や契約社員なら5万円、アルバイトなら3万円程度が一般的
- 利用する会社を選ぶときは、基本料金だけでなく追加料金が発生しないかしっかり確認してから申し込む
- メールやLINEで何度でも無料相談できる会社を選ぶ
- 注意点は、民間の退職代行サービスは弁護士ではないため、退職に関する条件の交渉まではできない(あくまで退職意思を伝言してくれるサービス)
⇒交渉事(未払い残業代の請求など)が必要なら、弁護士事務所が行っている退職代行サービスを利用する
仕事がどうしても自分に合わない、上司や職場の人間関係に馴染めない、ブラック会社に就職してしまったなど、職場の悩みで日常的に疲弊している人は多くいます。
今の職場を退職したいけどなかなか言い出せないときは、取り返しがつかなくなる前に退職代行サービスを上手に活用し、前向きな気持ちで新しいステップに進めるようにしましょう。
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い