面接で「仕事する上で大切にしていることはなんですか」と聞かれたらどう答えますか?
「一応答えは考えてあるけど、正解かわからない」
「どう答えたら良いか検討もつかない」
こんなふうに悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
「仕事する上で大切にしていることはなんですか」という質問を面接官が聞くのには、理由があります。
そして、面接で良い印象を与えて採用をもらうには、その理由を踏まえた上で答え方を考える必要があるのです。
そこでここでは、「仕事する上で大切にしていることはなんですか」と面接官が聞く意図を明らかにした上で、その回答をNGなものとOKなもの、両方の具体例を挙げながら解説していきます。
具体的には、
- 面接官が「仕事する上で大切にしていることはなんですか」と聞く理由
- 「面接官が欲しい回答は?」欲しい人材と思われるために知っておくべき考え方
- 仕事する上で大切にしていることはなんですか」のOKな回答例とNGな回答例
- 相手を知る!面接官の評価基準を知る方法4つ
などという内容をお話していきます。
少しボリュームのある記事ですが10分ほどで読めて、仕事をする上で大切にしていること以外の質問にも的確な答えができるようになると思いますので、ぜひご一読くださいね。
面接官が「仕事する上で大切にしていることはなんですか」と聞く理由
面接での回答を考える上で、なぜその質問をするのか?を知ることはとても大切。
意味もなくする質問はありませんので、何かを知りたいから聞くわけです。
そこで、この章では、面接官が「仕事する上で大切にしていることはなんですか」と聞く理由=面接官は何を知りたいのか?を明らかにしていきたいと思います。
どのくらい「仕事」というものを理解しているかを探りたい
面接官が、仕事をする上で大切にしていることを聞く理由の1つに、その応募者がどのくらい「仕事」というものを理解しているのか?を探りたいという意図があります。
仕事をするということがどういうことなのか?を理解していない応募者は、入社後にビジネスの基本である「お客様満足」や「利益の追求」等というところから教えなければならず、少々教育に時間がかかります。
さらに、理想論や表面的なことばかりを見ている傾向があると思われ、ビジネスの本質である「儲ける」スキルやマインドを教えた際に、反発を覚えることも。
それが退職につながることも少なくありません。
アルバイトでも高い視点で仕事をしている人はいる
たとえアルバイトなどの非正規雇用であったとしても、仕事に対して高い視点で業務に取り組んでいる人はいます。
その会社や事業の収益構造を理解し、ビジネスとして事業を継続していくために、自分はどのようなことを大切にして業務に取り組めばよいか、という考えを持っている人は入社後も同様の視点で仕事をし、成果を出せるでしょう。
このように面接官はその人材が、どんな仕事をしてきたかというよりも、どれほど仕事に対して考え、理解した上で仕事に取り組んできたか?を知るために、面接官は「仕事する上で大切にしていることはなんですか」と聞くのですね。
仕事についてどんな考えを持っているかを知りたい
質問の内容をそのまま聞きたい、という面接官ももちろんいます。
その人が仕事をする上で大切にしていることは、まさにその人の仕事観そのもの。
例えば、チームワークを大切にしている人は、周囲とコミュニケーションを取って、関係を構築しつつ協力して業務を遂行することを第一優先としているでしょう。
逆に、効率性を大切にしている人は、周囲とは無駄なコミュニケーションを取ることをせずに、業務をどれだけ効率的に行うことができるかが最重要である、という仕事観を持っていると考えられますよね。
面接官は「仕事する上で大切にしていることはなんですか?」と聞くことで、自社で働いてもらう人材として、その応募者がどのような仕事観をもっているかを確認することで、どのような貢献をしてくれるかを知りたいのです。
プライベート重視の人も面接では仕事中心で考えるべき
そして応募者の中には、仕事をする上で大切なこととして「ワークライフバランス」などといったプライベートに重きをおいた考えを持っている人もいます。
もちろんそれは大切なことではありますが、実は会社としてはあまり聞きたくない答え。
なぜならその人の仕事観は「働いて会社に貢献すること<プライベートを充実させること」という思考になっていると考えられるからです。
時代が時代なのでそう思っていても当然OKですが、こと面接の場では、あくまでも「仕事」を中心においた答え方にするべき。
その方が「一生懸命、仕事に取り組んでくれる人材」という印象を与えられ、面接ではプラスになります。
仕事への価値観が自社とマッチしているかを知りたい
前項で、面接官は仕事への価値観、つまり「仕事観」を知ることでどのように会社に貢献してくれるのかを知りたいという説明をしました。
実はこの仕事観を知りたい理由は、もう一つあります。
それは、「その応募者の仕事観が自社の社風とマッチしているかを確認したい」というもの。
例えば「お客様満足の向上」を、仕事をする上で大切にしている応募者がいた場合、その会社がイケイケドンドンの「売上重視」の考え方を持っていたら、意見がぶつかってしまう危険性があります。
そうなると、会社としては教育に手を取られますし、応募者としても自分の大切にしていることをないがしろにして売上を追求しないといけないので、業務へのモチベーションも上がらないでしょう。
最悪の場合、早期での退職にもなりかねないので、会社としては面接の段階で、応募者の仕事観と社風とが合っているかを確認する必要があるのです。
説明力があるかを確認したい
「仕事する上で大切にしていることはなんですか?」という質問をする理由の副次的なものとして挙げられるのは、説明力の確認です。
どの質問に対してもそうですが、説明力がないと回答が長くながってしまったり、何が言いたいのかが面接官に伝わらなかったりすることがあります。
特に仕事観を聞く質問は、抽象的で哲学的な答えになりがちのため、説明が難しい質問のひとつ。
この質問に端的にわかりやすく答えられることが、説明力の証明になるのです。
説明力の弱さは業務に支障をきたす可能性も
説明力が弱い人は、入社後に業務の引き継ぎや報連相がしっかりできず、仕事がスムーズに進まない傾向があるのは想像に難くないでしょう。
特に接客業や営業職など、お客様と直接やりとりをする職種に就く場合は、説明力の欠如は致命的なものとなります。
そのため面接官はこの質問をすることで、その人の説明力を確認し、入社後の業務がスムーズに行えるかを知りたいわけです。
「面接官が欲しい回答は?」欲しい人材と思われるために知っておくべき考え方
面接での回答においては、面接官として「欲しい回答」というものがあります。
それは、すなわち会社が求めている人物像ということです。
基本的には、会社は人材を採用したいという目線で面接をしていますが、面接の回答が「ほしい回答」でないと採用する決断ができないのです。
そこでこの章では、面接官が欲しい回答をいくつか具体例を挙げつつ、解説をしていきたいとも思います。
協調性のある人材が欲しい
どんな仕事であれ仕事をする以上は、必ず他人とのやり取りが発生します。
特に、会社で一従業員として働く場合、それぞれのポジションの役割をしっかり果たしつつ、他のポジションの人達とコミュニケーションを取りながら業務をする必要がありますよね。
思い当たることがある人も多いと思いますが、そんなチームワークが大切な会社の中で、独りよがりで自己中心的な仕事をする人が1人でもいると、トラブルになることも少なくありません。
協調性がない人と仕事をすると、必要なことの伝達がしっかりできていなくてミスが発生したり、人間関係がギスギスしたりと、良いことが無い。
そのため、どんな会社でも協調性のある人材を採用したいという考え方は、不変のものといえるでしょう。
常に成長し続けられる人材が欲しい
入社後、大体の会社で研修があるでしょう。
研修をすることで、その会社で、またはその職種で必要な最低限の知識や能力を身につけてもらうことで、一日も早く会社に貢献してもらえるようになるからです。
しかし大切なのは、研修を修了してある程度業務が1人でできる様になった後。
その後に、伸びる人と伸びない人がいます。
伸びる人の特徴は、常に課題意識を持っていたり、目標を持ってそれを達成するために業務外で勉強したりしています。
会社としては、常に成長している人のほうが、会社に貢献してくれるので当然重宝しますよね。
自発的に仕事を進められる人材が欲しい
仕事をする上で、「受動的」な人は会社としてはあまり欲しくありません。
いわゆる「指示待ち人間」というような人ですね。
指示されたことを確実に、スピーディに遂行できる人は、それはそれで優秀ではあると思いますが、より欲しい資質としては「積極的」に業務に取り組める人材。
例えば、「教えられた業務をより効率的にするにはどうすればよいか?」「いましている仕事で、より成果を上げるためのやり方はないか?」などということを、常に考えて、改善していく姿勢やマインドを持っている人です。
これは、いわば「仕事を作っていく」こと。
いまある仕事に積極的に取り組み、少しでも改善しよう、進化させようとしてくれる人材は、会社としてはとても有り難い存在なのです。
ストレスに強い人材がほしい
御存知の通り、仕事とストレスは切っても切り離せないもの。
仕事をする上でストレスをまったく感じないという人は、ほとんどいないでしょう。
ストレスに弱い人は、仕事をしていく中で体調を崩しがちだったり、モチベーションに浮き沈みがあったりして、業務遂行に支障をきたす危険性があります。
さらに最悪のケースでは、ストレスが原因の思わぬ退職や、うつ病などを発症し労災認定となる可能性も。
これは、会社にとっては大変なリスクです。
逆にストレスに強い人材は、ある程度の精神的負担があってもモチベーションを維持し、責任を果たして、成果を出すことができます。
そのため、会社としてはできるだけストレスに強い人材が欲しいわけですね。
前向きで明るい人材がほしい
もしあなたが新入社員を受け入れる側だったら、「暗くて後ろ向きな人」と「明るくて前向きな人」のどちらと一緒に仕事をしたいですか?
もはや、この問いに関しての回答は聞くまでも無いでしょう。
常に隣で、暗い顔をして文句ばかりを言っている人と仕事をしているのをイメージしてみてください。
そんな人が何人もいたら、会社全体が暗くなり、自分の気持もどんよりしてきてしまいますよね。
逆に、会社の調子があまり良くないときでも、いつも明るく前向きで、周囲に元気を与えてくれるような人がいたら、きっと会社も明るさを取り戻し、業績も上向きになっていくかもしれません。
あなたが社長だったら、どちらの人材を採用したいと思うでしょうか。
答えは、火を見るより明らかですね。
利益や経費の意識のある人材がほしい
どんな会社、職種であっても、ビジネスの基本である「利益」や「経費」の意識を持っている人材は、とても重宝されます。
販売や営業職であれば、売上や仕入れ値などを勘案して、どのくらい利益が出ているのか?という意識を持っている人も多いかもしれません。
一方で、営業事務や総務などの事務系の職種の場合(経理を除く)は、会社がどのくらい利益が出ているのか?などを考えることは少ないはず。
中には、自分の給料やボーナスのことばかり考えていて、会社の利益のことなどつゆほども頭にない人もいるでしょう。
しかし、その人がもらっている給料は、会社からしてみれば経費です。
経費が増えれば利益を圧迫します。
たとえば従業員が自分の給料の事ばかり考えて、残業をたくさんすれば会社の経費は増加します。
利益が少し削られるくらいなら良いですが、業績が悪かったり、そのような考えをする従業員が多くいたりする会社は、その経費が命取りになることも。
そのため、どんなポジションに就く人であっても、経費意識をしっかり持って会社の利益を最大化する動きができる人材は、会社としてはとても有り難い存在なのです。
会社が欲しいのは「テイク」ではなく「ギブ」できる人材
全体を通して言えるのは、会社がほしいのは「テイク」ばかりするのではなく、しっかりとした「ギブ」を与えられる人です。
テイクとは、「自分のキャリアになる」「良い給料がもらえる」「勉強ができる」というような自分の利益になること。
逆にギブとは、「会社に貢献する」「自分のスキルで仕事を進化させる」「少しでも周囲がやりやすいように業務フローを改善する」といった、会社の利益になることです。
つまり会社が欲しいのは、自分の利益になることばかりを考えている人でなく、会社の利益になることを中心に考えられる人。
本来は、ギブ&テイクがちょうど同量になるような関係がベストなのはもちろんですが、それは実際難しいでしょうし、なかなか正確には計りにくいものです。
マインドや発言だけでも、会社の利益を優先してくれる人材を会社は好むわけですね。
これが正解!「仕事する上で大切にしていることはなんですか」の正しい回答例
ここからは、「仕事する上で大切にしていることはなんですか?」という問いに対しての、具体的な回答例をご紹介していきたいと思います。
回答例の前に!答えはすべて「PREP法」で答えるべし
と、その前に言っておかなければいけないことがあります。
それは、すべての回答を「PREP法」で答えるということ。
PREP法とは、
- P … 結論(Point)
- R … 理由(Reason)
- E … 具体例(Example)
- P … 結論(Point)
の順で説明する方法論。
わかりやすく簡潔な説明をするためには、必須となるスキルです。
面接官も忙しい
面接官を最もがっかりさせることの一つに、「長かった割に何が言いたいかわからない説明をされること」があるでしょう。
限りある時間の中で、優秀な人材を採用するというミッションを面接官は与えられています。
人によっては、面接ではなく他の業務をメインで行っているケースなど、なるべく効率的に面接をしたい面接官もいるでしょう。
そんなときに、長くて分かりづらい説明で時間を取られたらどう思うでしょうか?
採用が遠のくことは、想像に難くないですよね。
そのため、「仕事する上で大切にしていることはなんですか?」という質問だけでなく、すべてにおいてPREP法を用いて、簡潔にわかりやすい回答をするのは必須だと思ってください。
ただ、長くなるようなら「具体例(Example)」は省略してもOKです。
適宜、判断するようにしてくださいね。
OKな回答例① チームワーク
私が仕事する上で大切にしていることは、チームワークです。
どんな仕事でも1人で簡潔できる仕事はないと考えています。
そのため、周囲との信頼関係を構築し、協力し合うことが、スムーズにミス無く仕事をする上でとても大切だと思うからです。
御社にご採用いただいた際は、周囲の方々との信頼関係をしっかり築いて協調性を持って業務に取り組みたいと考えています。
OKな回答例② 常に改善すること
私が仕事する上で大切にしていることは、常に改善する意識を忘れないことです。
仕事に完璧はないと考えています。
そのため、常に目の前の仕事を少しでも改善できないか、という視点を持って業務を行うことが大切だと思います。
事務職であれば、よりミス無くスピーディに業務を行う仕組みを考えたり、営業職であればより売上や利益を上げるためのスキルを身に付けたり、というようなことです。
もし御社にご採用いただいた際は、常に改善していくという視点を持って業務に取り組み、御社に貢献できればと考えています。
OKな回答例③ 相手の立場に立って考えること
私が仕事する上で大切にしていることは、相手の立場に立って考えることです。
相手の立場で考えることで、お客様であればよりご満足いただけるサービスを提供できるでしょうし、社内であれば相手がより気持ちよく業務をすることができると考えるからです。
前職の営業職では、お客様のことを深く理解し、相手目線でのご提案をしてきたことで、売上では通期で社内1位を獲得することができました。
御社にご採用いただいた際は、常に相手の立場に立った考えを持ちながら、業務に取り組みたいと考えています。
OKな回答例④ 会社に利益をもたらすこと
私が仕事する上で大切にしていることは、会社に利益をもたらすことです。
いくら売上を上げても、利益が出ていなければ存在している意味は無いと考えます。
会社は利益が出ることで初めて外部から評価されたり、社員の給料を上げたりすることができます。
前職の営業では、利益がほとんど出ていない時期があり、そのときに私の発案でお客様と価格交渉をしたことで、現在は粗利○%を出すことができるようになりました。
御社にご採用いただいた際は、しっかりと会社に利益をもたらすことのできるように業務に取り組みたいと考えています。
OKな回答例⑤ 生産性を向上させること
私が仕事する上で大切にしていることは、生産性の向上です。
働く上で常に頭に置かなければ行けないと考えていることは、自分の給料は経費であるということです。
そのため、いま取り組んでいる仕事を、より少ない時間でより正確に処理することを追求し、生産性を向上することが会社のためになりますし、ひいては自分のスキルにもなると思っています。
もし御社にご採用いただいた際は、社外でも勉強を怠らず、常に生産性を意識しながら業務に取り組みたいと考えています。
これはNG!「仕事する上で大切にしていることはなんですか」のNG回答例
「仕事する上で大切にしていることはなんですか?」という質問に対しての、OKな回答例をご紹介してきましたが、併せてNGな回答例もご紹介しておきます。
NGな回答例を把握しておくことで、自身の状況に合わせて答えを考えるときに失敗しづらくなるはずです。
少し極端な例になるかもしれませんが、エッセンスを汲み取って、失敗しない回答を考えるための参考にしてくださいね。
また、NGな回答例は、どの部分がNGかの解説も入れていきたいと思います。
NGな回答例① 残業がない
私が仕事する上で大切にしていることは、ワークライフバランスです。
やはり、仕事も大切ですが、プライベートが充実してこそ良い人生だと思うからです。
アフター5や週末は、趣味であるテニスの大会に出場して優勝をすることを目標としています。
御社にご採用いただいた際は、なるべく残業をせずに定時で仕事を終わらせることができるよう、業務に取り組みたいと考えています。
解説
この答え方の良くないところは、残業をしないことの目的が趣味のテニスでの優勝など、仕事を中心とした考え方ではないことです。
仕事の面接でされた質問に答えるのですから、同じ残業しないという結論でも、生産性の向上や、経費削減といった切り口にするなど、仕事を中心においた答えをするべきでしょう。
趣味を聞かれた場合はこの答えでもOKですが、「仕事する上で大切にしていることはなんですか?」と聞かれてこの回答をするのはNGといえるでしょう。
NGな回答例② 安定すること
私が仕事する上で大切にしていることは、安定することです。
御社のようなしっかりとした会社で働くことで、生活を安定させることが、モチベーションにつながるからです。
前職は、零細企業で業界も将来性の乏しいところでした。
もし御社にご採用いただいた際は、しっかりと生活を安定させることができるため、安心してモチベーション高く業務に取り組んでいけると考えています。
解説
この回答をする人が持っているマインドや考え方は、「ギブ」ではなく「テイク」であることに気づいたでしょうか?
安定をすることは働く側の利益であって、会社の利益ではありません。
会社としては、安定していると言われてもあまりうれしくないでしょう。
このような回答をする人は、将来的にいわゆる「ぶら下がり社員」になる危険性をはらんでいます。
「自分がこの会社を安定させたい」という気持ちを持った人の方が「テイク」のマインドを持った、会社が欲しいと思う人材でしょう。
NGな回答例③ 失敗をしないこと
私が仕事する上で大切にしていることは、ミスをしないことです。
どんな仕事であっても、業務上でミスや失敗をすることは許されないことと考えています。
前職では、営業事務をしていましたが自分に作成を任された書類は、朝と昼、夜と何度も確認し、絶対にミスの無いように仕事をしてきました。
御社にご採用いただいた際も、何度も確認して絶対に失敗やミスのないように、業務に取り組みたいと考えています。
解説
この回答で良くないところは、主に3つあります。
1つ目は、自分は経費である意識がないということ。
ミスや失敗がないことは重要なことですが、だからといって一日に3回も確認していたのでは、やりすぎな感が否めません。
その確認に割いた時間は、会社にとっては経費です。
2つ目は、ミスや失敗に対して過度なおそれを抱いていることから、ミスをしてしまったときのストレスに弱いというという懸念があることです。
自分を責めて体調を崩し、勤怠不良や退職が発生するかもしれません。
3つ目は、失敗の防止策をすべて自分一人で完結していること。
もし失敗やミスを防ぎたいなら、効率面から考えても、だれかにダブルチェックをしてもらったほうが効率的です。
協調性がない、チームでの仕事ができない人材と思われてしまうかもしれません。
NGな回答例④ 仕事をしたことがないのでわからない
私が仕事する上で大切にしていることは、いままでアルバイトでしか仕事をしたことが無いためわかりません。
現在のアルバイトでは、飲食店で接客と調理の業務をしてきました。
アルバイトということもあり、あまり仕事のことを考えたことがなく、業務中は言われたことをしっかりやることだけを考えて取り組んでいました。
御社にご採用いただいた際も、まずは言われたことや教わったことをしっかりできるように、業務に取り組みたいと考えています。
解説
これはNGの回答例の中でも最も良くない例です。
アルバイトであっても、しっかりと考えている人は、なにかしら仕事をする上で大切にしていることがあるはず。
それを考えたことがないと言い切ってしまうのは、仕事を甘く見ていると捉えられたり、考える力の欠如だったり、そもそも面接に望む上での常識さえも疑われてしまいかねません。
また、言われたことをしっかりやるのは当たり前のこと。
このような受け身な姿勢は、企業が欲しい「積極的に業務に取り組む人材」とはかけ離れているでしょう。
相手を知る!面接の評価基準や社風を知る方法4つ
面接で採用を勝ち取るためには、「会社がどんな評価基準で応募者を判断しているか」「その会社の社風はどんなものか」など、相手を知ることが大切。
「敵を知り己を知れば、百戦殆うからず」という言葉もあるように、応募している会社のことをしっかり知れば、面接での内定率もぐっとあがるはずです。
面接官は敵ではありませんが、ここでは自分が受けている会社における、面接の評価基準や社風など相手のことを知るための方法を4つご紹介していきます。
求人サイトやホームページで「会社」のことをできるだけ調べる
その会社の社風やどんなことに重きをおいている会社かを調べることが、面接での答えを考える際には重要になります。
方法としては、
- 求人情報が掲載されているサイトを読み込む
- 企業のホームページを隅々まで確認する
- 口コミサイトを確認する
- SNSの発信内容を確認する
などということがあります。
企業のホームページの確認は、最低限している人は多いと思いますが、よりリアルでタイムリーな会社の考え方を知るには、口コミサイトや、SNSの企業の公式アカウントなどでの発信を確認するのがおすすめ。
これらのルートで得た情報を踏まえた上で、「仕事する上で大切にしていることはなんですか?」という質問を始めとした、想定される問いに対しての回答を考えることが非常に有効でしょう。
その「職種」のことをできるだけ調べる
もしあなたが応募した求人が、いままで経験の無い職種だった場合、会社のことだけでは不充分です。
その職種のことも、しっかりと調べることが重要になってきます。
なぜなら、その職種の大変さややりがいを、リアルな部分まで知った上で応募してきているか否かが、入社後の活躍や長期就業に大きく影響を及ぼすから。
例えば、事務職は有効求人倍率が相対的に低い人気職で、外から見ると「黙々とパソコンの前で、座って仕事ができるストレスの少ない仕事」と思われがち。
しかし、実際は営業部を始めとした様々な部署とのやりとりは必ず発生しますし、事務職が電話対応をする=お客様と電話で接客をするという会社も少なくないでしょう。
また、経理や契約関係を扱う事務の場合は、ミスが許されないプレッシャーを抱えた業務になるでしょうし、ずっとデスクの前に座って上司に監視され、トイレ休憩や私語をするのもはばかられるような雰囲気の会社もあるでしょう。
つまり、表面的には事務職は「ストレスの少ない仕事」と思われがちですが、実際やってみるとたくさんのストレスがあるわけです。
このように経験のない職種に応募する場合は、メリットだけを知っているのではなく、デメリット=大変な部分もしっかり把握した上で、面接に望んでいるということを面接官にわかってもらうことが重要になるのです。
面接評価シートをネットから入手する
職種に関わらず、一般的な面接の評価はどのようなところでされているのか?を把握するには、インターネットなどにある面接評価シートをダウンロードするのが、実は手っ取り早い方法です。
面接官の中にも、経験豊富で独自の質問と評価基準で応募者を判断している人もいれば、経験が浅くどのような質問をして、どのような評価基準で判断してよいかわからない人もいます。
後者のような人は特にそうですが、面接なれしている人も、実はインターネットで「面接 評価シート」などと検索して、面接時の質問例や、評価シートのテンプレを参考にして、面接をしているケースは少なくないでしょう。
これらの面接評価シートは、無料で誰でもダウンロードできるものも多いため、これから面接に望む転職希望者でもみることができます。
いくつかの評価シートをダウンロードし、それに沿って回答を考えたり、面接官側の目線で自分を評価したりすることで、面接でより的確な答えができるようになるでしょう。
転職エージェントを利用する
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まとめ
ここまで、「仕事する上で大切にしていることはなんですか?」という質問に対しての解説を、詳細に渡ってしてきました。
少し長くなってしまったので、最後にまとめておきたいと思います。
- 「仕事する上で大切にしていることはなんですか」と聞く理由を知った上で答えを考えることが重要
- 会社側に「欲しい人材」と思ってもらえるような回答をする。
そのためには、会社はどんな人材が欲しいかを知っておくこと
- 回答をする際は、「PREP法」で答えることで、わかりやすく簡潔な説明をすること
- 回答を考えるときは、会社や職種のことをしっかり調べて、相手を知った上で
- 答え方に悩んだり、調査する時間が作れなかったりする人は、転職エージェントを活用する
「仕事する上で大切にしていることはなんですか?」という質問は、少し抽象的かつ哲学的で答え方が難しい質問の一つです。
その上、あなたの仕事に対する価値観、すなわち「仕事観」を伝えることになるので、面接官としても重きをおいている質問でもあります。
これを機に、自分の仕事観についてもう一度深く考えるのも今後の仕事人生においては、とても有益な時間になるかもしれません。
この記事を参考にしていただき、あなたの転職と、この先の仕事人生がより良いものになることを心から願っています。
がんばってくださいね。