美容師からの転職でディーラーになれる?仕事内容や転職時の注意ポイントを徹底解説
「美容師がつらい」「将来が不安だから転職しようかな」など、美容師からの転職を考えている人もいると思います。
美容師さんが転職を考えるとき、同じ美容業界か異業種に転職するか迷うと思いますが、美容師さんであれば馴染みの深い、「美容ディーラー」のお仕事が気になっている方もたくさんいらっしゃるでしょう。
実際に美容師から美容ディーラーのお仕事に転職される方はたくさんいらっしゃいます。
今回の記事では、美容ディーラーへの転職が気になっている方に向け、美容ディーラーの仕事内容や、転職時の注意するポイントを解説していきます!
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い
美容ディーラーの仕事内容
美容ディーラーの仕事内容は、主に美容室のサポートをする事です。
美容室にシャンプーやトリートメント、カラー剤などの商材を卸し、美容室のお手伝いをします。
美容室で働いたことのある方なら、美容ディーラーさんにお世話になったことがある人がほとんどなのではないでしょうか。
商材を卸す以外にも様々な仕事内容があるので、この後ご紹介していきます!
商品の買い付け
美容ディーラーは代理店なので、契約しているメーカーから商品を買い付け、美容室に紹介しています。
美容商材だけではなく、シャンプー台やセット椅子、ハサミなどの美容器具も買い付け提案営業をする事も仕事の1つです。
最近では、美容ディーラーが自社商品を作って美容商材を販売している会社もあるようです。
美容室に買い付けた商品を卸す
メーカーから買い付けた商品を美容室に提案して卸すのも仕事の1つです。
商品を導入してもらうためには商品知識が必要なので、商品の知識を学ぶ講習を美容室で行う事があります。
講習は美容室の営業時間後に行い、講習で美容師さんに商品を気に入ってもらえれば商品を導入してもらうことができます。
講習に参加するのは基本的に美容室の営業時間後になるので、美容ディーラーのお仕事は長時間労働になる日がある仕事だという事は覚えておきましょう。
チラシ、名刺作成
美容室のチラシ作成や名刺作成も頼まれる仕事の1つです。
美容ディーラーは、メーカー、デザイン会社、求人会社など様々な職種の方とつながりがある職種です。
チラシ、名刺の作成を頼まれたら、デザイン会社に連絡をし、作成依頼をすることがあります。
美容室以外の会社とも関わりがあるという事を覚えておきましょう!
販売促進の提案
美容室の販促の提案を行うことも仕事の1つです。
販売促進の方法はたくさんあります。
美容室ごとに顧客のターゲット層が違うので、どうしたらターゲット層に伝わるか美容室のオーナーと話し合ってキャンペーンを決めたりします。
親身になって相談に乗り、こちらからキャンペーンの提案をする事で信頼関係を築くことができるのです。
提案作業はとても大事な仕事になるので、頭の片隅に入れておきましょう!
求人対策
求人対策も美容ディーラーの仕事の1つです。
美容業界は慢性的な人手不足であり、求人に困っている美容室がとても多いというデータが出ています。
美容専門学校の入学生もだんだん減ってきており、競合の美容室もたくさんあることから、求人の募集をしてもなかなか採用できない美容室が多い状況です。
そのため、最近の美容ディーラーは求人活動のお手伝いもするようになっており、商品を卸す以外にも、多岐にわたる業務を行っています!
美容師の現実
美容師になりたいと考え、専門学校に入学する人は毎年2万人ほどいます。
しかし、多くの美容師が低い年収と長時間労働に悩んでおり、せっかく美容師になってしまったのに途中でやめてしまうケースが多いです。
実際、3年以内に8割の方が辞めてしまうというデータも出ており、データを見るだけでも離職率がとても高いのがわかると思います。
なぜ美容師として成功する事が難しく、途中で辞めてしまうのかを解説します。
アシスタント時代の給料が安すぎる
専門学校を卒業し、国家試験に合格し晴れて美容師になっても最初の初任給は15~18万円が相場となっています。
社会保険などが引かれると手取りでは12~13万円ほどになることもあるのです。
スタイリストになり、指名のお客様が増えてくると給料はあがりますが、アシスタントの段階で耐えられずに辞めてしまう人が多くいらっしゃいます。
最初の数年間は安いお給料に耐える忍耐力が必要になってきます。
長時間労働、休みなしの過酷なアシスタント時代
アシスタント時代は、スタイリストに早くなるために営業前と営業後に練習を行うのが一般的です。
そのため、必然的に長時間労働になりやすい環境です。
美容業界では残業代を出す習慣がない所がほとんどなので、いくら営業時間外に練習をしたとしても、残業代がもらえることはありません。
また、スタイリストデビュー間近になると、サロンの定休日もモデルさんを呼んで練習するなど休みが全くないという方もいます。
「スタイリストになるために今は頑張るぞ」と意識を高く保てる方なら問題ありませんが、プライベートも充実させたい方にとってはとても大変な期間になると言えるでしょう。
スタイリストになるまで時間がかかりすぎる
アシスタント期間は平均すると3年ほどですが、お店によっては5~6年ほどかかってしまう所もあり、安月給に耐えられずやめてしまうケースがあります。
スタイリストになれる時期はお店の方針、個人の能力によって異なるので、早くスタイリストになるためには、営業後にいかに充実した練習ができるかが重要です。
お店の方針としてもアシスタントが全くいないのは困ってしまうので、あえてスタイリストにさせないお店もあります。
もし、アシスタントからスタイリストに中々なれないと悩んでいる方は、一度働くお店を変えてみるのもよいかもしれません。
美容師から美容ディーラーに転職することは可能
美容ディーラーには未経験から始める人や、大手の美容メーカーからディーラーになる人もいらっしゃいます。
しかし、実は美容ディーラーに転職する方で1番多いのは元美容師なのです!
職場の人間関係、接客、給料面など何かしらの原因で美容師の仕事が向いてないと判断し、転職する方が多いです。
美容師時代から元々取引のあったディーラーさんの紹介で、ディーラーに転職する方もいらっしゃいます。
また、ディーラーではなく美容メーカーのインストラクター職に転職する方もいます。
インストラクターの仕事は、カラー剤やパーマ材の新製品が発表する際に、セミナーで実際に施術をする仕事です。
インストラクターの仕事をするためには、美容の技術が必要なので、美容師として働いてきた経験が活かせます。
美容師から転職する人は約8割
美容師から転職する人は約8割というデータが出ています。
厚生労働省の調査によると、美容師の離職率は1年以内で約50%、3年で約80%の人が退職や転職をしているのです。
美容師を辞めてしまう理由は、「長時間労働」「給料が低い」「働き方が柔軟でない」「将来が不安」などがあります。
ライフスタイルを考えたときに、長く働く事は厳しいと判断し、辞めてしまうケースがあるようです。
美容師から美容ディーラーの転職は有利
美容ディーラーに転職する際に、特に必要な資格はないです。
全くの知識0からでもなれますが、慣れるまでは相当大変な思いをすることは覚悟することになるでしょう。
プロの美容師を相手に商品の提案をすることになるので、未経験の方だと一瞬で美容師さんに素人だと見抜かれます。
素人だと思われてしまうと、商品の提案をしても説得力がなく、信頼してもらえないことが出てきてしまいます。
商品知識はメーカーさんから教えてもらえば身につきますが、美容の知識は身に着けるのが難しいので、美容業界未経験の方だととても苦労することになるでしょう。
それに比べ、元美容師の方は美容の知識が豊富で、現場目線で商品の提案ができるため、美容業界未経験者より1歩有利に仕事を始められるのです。
美容ディーラーへの転職で気になる事
美容ディーラーの求人は大手から中小まで全国にたくさんあります。
美容業界は人手不足の業界のため、常に求人は出ている状態です。
ここからは、「ディーラーに転職して給料はどうなのだろう?」「休日はしっかりもらえるのかな?」など、転職時に皆さんが気になるであろう事を解説していきます。
収入の相場はいくら?
美容ディーラーの収入の相場は、大手の新卒だと初任給20万~23万円が相場となっています。
他の一般企業とあまり変わらない額をもらうことができるのです。
平均年収は500万円ほどで、地方でも400万円ほどあると言われています。
大手のディーラーの方が年収は高い傾向にありますが、中小企業の主任の方が大手の社員よりも年収が高いところもあります。
自分の能力次第では高年収も可能な仕事となっています!
営業職だがきつくないか
美容ディーラーの仕事はルート営業がメインですが、商品の提案営業以外にも美容室向けに講習を開催するのも一つの仕事です。
美容室の営業時間を終えてから、臨店講習という名の技術講習や商品知識の勉強会や商品提案があります。
サロンの営業時間後に行うため、拘束時間が長くなるのも美容ディーラーのお仕事の特徴です。
美容室の定休日(主に月、火曜日)に美容師向けのセミナーやイベントがあるので、休日出勤などもまれにあります。
美容師よりは労働時間は短い所が多いですが、他の業界と比較すると長くなりやすいことは覚えておきましょう!
キャリアアップできるか
美容ディーラーは比較的キャリアアップしやすい職種と言われています。
営業でしっかり成果を出していけば、営業主任や支店長などにキャリアアップできる可能性は大いにあります。
ただし、実力主義の強い職種なので、成果が出なければずっと変わらない立ち位置になる可能性もあるので、注意しましょう。
土日に休みは取れるか
大手の美容ディーラーの仕事は土日祝日休みの所が多いですが、中小企業は日曜休みと美容室の定休日である月火どちらかが休みの場合が多いです。
土曜日は商品の注文が多いので、土曜日は仕事をしている会社もたくさんあります。
しかし、週休2日はもらえるので、美容師と比較すると休みが増える方が多いでしょう。
GWや夏休み、冬休みもしっかり取得できる仕事なので、しっかり休みが欲しい方も安心して転職できますね。
美容ディーラーのやりがい
美容師からディーラーに転職する人の中には、美容業界は好きだけど、体力面や人間関係、キャリアを考えやむを得ず転職する人が多いです。
「美容業界が好き」と前向きな気持ちで美容室と関われる人はディーラーに向いていると言えます。
美容室がどんなものか知っているからこそ、現場目線の提案ができるので、ディーラーのお仕事をする上で、とても強みとなります。
あくまでサポーターとしての立ち位置ですが、取引先のサロンとしっかり向き合うことで、サロンの業務改善に貢献でき、信頼される存在になることができます。
信頼され、それが売り上げにも繋がり、やりがいを感じることができるでしょう。
ディーラーの仕事の難しさ、転職時に注意するポイント
美容ディーラーの仕事の難しさは、いかにコミュニケーションを密にとり、その美容室に合った提案をしてリピートしてもらうか、です。
美容室から見れば、商品知識も乏しく、頼んだことだけしかしてくれないのならディーラーはどこでもいいのが本音です。
ここでは、ディーラーの仕事の難しいところ、転職時に注意するべきポイントを解説します!
そのサロンに合った提案をする必要がある
注文された商品をただ持っていくだけでなく、サロンの現状を把握し、そのサロンに合った商品を提案するなど一歩踏み込んだ提案をすることが大事です。
ただ新商品が出たから持っていって紹介する、など誰でもできるような仕事ばかりしていると、信頼を失ってしまう事になりかねません。
信頼されるためには、商品の知識をつけることはもちろん、サロンの悩みも聞き出せる関係づくりを意識しましょう!
程よい距離感を保つ
何気ない相談ができる関係性になればなるほど、提案に対する相手の反応、納得度は確実に良くなりますが、緊張感がなくなってしまい、相手に不快感を与えてしまうケースもあるので注意しましょう。
また、美容師経験が長い人が気を付ける点は、「自分自身の経験を押し出しすぎない」ことです。
経験が長いと、美容知識やサロンワーク、ディーラーとのかかわり方など多くの情報・知識をもっており、美容室の改善点など様々な事に気づくでしょう。
そこでつい自分の身につけた知識を押しだしてしまうと、相手を思いやる気持ちを忘れてしまい、信頼関係が壊れてしまう可能性があります。
相手の気持ちを考え、担当するサロンごとに接し方、提案を変えてみるなど工夫をして仕事するようにしましょう!
美容師から美容ディーラーに転職しよう!
やむを得ない理由で美容師をやめなければいけなくても、美容経験があり、美容業界が好きならば今回紹介したディーラーに転職し違う形で美容業界に働き続けることは可能です。
美容師の経験を活かす1つの道として「美容ディーラー」のお仕事を候補に入れてみてください。
まだ現場で働いている美容師さんなら、取引のあるディーラーさんに実際のディーラー事情を色々質問してみても良いかもしれません。
皆さんの転職活動が上手くいくことを願っています!
⇒美容師の転職で失敗しないためには?おすすめの転職先や転職で気を付けるポイントを紹介
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い