大手中古車ディーラー・ビッグモーターが自動車保険の不正請求問題で大きな話題となっています。

不正請求問題が話題となったの中で、ビッグモーターの「年収」「社長の発言」や「組織体制」にも多くの注目が集まり始めています。

ビッグモーターの平均年収が実際に1109万円とも言われ、転職希望者や業界関係者の間で驚きの声が多数上がっています。

しかし、高額な報酬の背後には売り上げ至上主義の厳しい歩合制や社内のパワハラが隠されているとも囁かれています。

ここでは、ビッグモーターの年収が実際に高いのか、裏側にある真実を詳しく探っていきます。

高い年収を支える要因は何なのか社員にどのような影響をもたらしているのか、徹底解説していきます。

ビッグモーターの給与・年収

ビッグモーターが注目される中、給与体系にも目が向けられています。

未経験でも高収入が魅力とされていますが、実際のところどれほどの年収が期待できるのでしょうか。

以下に、ビッグモーターの平均年収や年代別の収入について詳しく解説します。

全体の平均年収

ビッグモーターの平均年収は一般的な中古車販売業界と比較しても驚異的な503万円とされています。

年収の範囲は192万円から1500万円にも及びます。

求人情報からは「未経験でも年収1000万円以上が可能」との記載がある一方で、実際にそのような高額を実現するには一定の売上ノルマが存在することが伺えます。

初任給として手取り21万円、インセンティブや賞与を含めた給与構成が明らかにされています。

年代別の年収

【年代別の年収】

年齢	平均年収	回答人数
25~29歳	554万円	92人
30~34歳	576万円	27人
35~39歳	599万円	17人
40~44歳	626万円	8人

年齢層による収入の違いを見ると25歳～39歳の層では550万円から599万円の間に集中しており、40代になると平均年収が650万円にまで上昇します。

しかし、最高年収に関しては20代と30代後半で約1200万円と高額であるのに対し、40代では960万円とやや低くなっています。

データからもビッグモーターでの稼ぎ方やキャリア形成には個人の成果や努力が大きく関与することが伺えます。

ビッグモーターの福利厚生制度

【福利厚生制度】

休日休暇	・特別休暇（夏季リフレッシュ休暇） ・年末年始/慶弔休暇 ・有給休暇 ・産前産後休暇 ・看護休暇 ・育児休暇/育児時短休暇 ・母子健康管理休暇 ・生理休暇 ・介護休暇/介護時短制度
諸手当	・家族手当 ・引越費用補助 ・住宅手当 ・単身手当 ・役職手当 ・販売奨励金 ・通勤手当（最大1.5万円） ・残業手当 ・出産一時金（最大1万円） ・結婚祝い金（最大2万円） ・災害等見舞金（最大10万円） ・特別インセンティブ ・資格手当（整備・鈑金塗装職のみ：最大5万円） ・社員紹介制度（１人入社につき10万円支給）
福利厚生	・賞与年２回（７月・１２月） ・社会保険完備 ・企業年金(401K確定拠出年金) ・転勤なし ・社宅あり ・社員相談窓口 ・資格取得支援制度 ・懇親会費支給制度 ・通勤車種制限無し ・表彰式（年２回） ・社員割引販売（入社後すぐ適用：全車種・メーカー問わず） ・社用車あり（全車自動車保険加入） ・定年後の再雇用利用制度（65歳まで）

ビッグモーターの福利厚生制度は従業員の働きやすさと生活の質の向上を重視しています。

特別休暇・慶弔休暇・育児休暇など多彩な休暇制度が設けられており、生活のさまざまなシーンでサポートされます。

諸手当も充実しており家族手当・資格手当・社員紹介制度など働き手の実績や状況に合わせてさまざまな支援が受けられるのが特徴です。

賞与・企業年金・資格取得支援制度など、キャリアアップや将来設計をサポートするための制度も整っています。

2年に1回の社員旅行や報奨旅行のチャンスもあり、全力で楽しむことを奨励する企業文化が根付いています。

ただし、報酬旅行とされているハワイ旅行は積立金から行けるもののようであり、女性の働き方についての評判が必ずしも良好ではない点には注意が必要です。

ビッグモーターはどんな企業？サービス内容や仕事内容をご紹介

ビッグモーターは自動車業界で幅広いサービスを提供する総合的な企業です。

展示販売から車のメンテナンスまでお客様の車に関するあらゆるニーズに応えます。

以下では、主要なサービス内容や仕事内容を詳しく紹介いたします。

展示販売

ビッグモーターの大型展示場では300台の車を一度に展示してます。

ユーザーは直接車を体感しながら選びたい一台を見つけることができます。

15万台以上の販売実績があります。

店舗は車をじっくりと選べる場所として多くのユーザーから支持を受けていました。

中古車買取

ビッグモーターは車の買取においても実績と信頼がありました。

国家資格を持つスタッフが、買取る車を徹底的にチェックします。

ビッグモーターの強固な販売網を活かし高値での買取を実現しています。

ユーザーからの直接買取と独自の販売力が、ビッグモーターの事業の大きな魅力でした。

損害保険代理業

安全と安心を第一に、ビッグモーターでは損害保険の取り扱いも行っていました。

ユーザー一人一人のライフスタイルやニーズに合わせた保険の提案から、万が一の事態にも迅速に対応していました。

各種手続きのサポートも行い、長い付き合いを基盤にしたサービスを提供していました。

車検・点検・整備

ユーザーの大切な車をいつも最高の状態で保つためのサポートも行っていました。

オイル交換・車検整備・一般的な修理まで、専門家としての知識と技術でユーザーとのコミュニケーションを大切にしながらサービスを提供していました。

鈑金・塗装

事故や小さなぶつけてしまった際の対応も、ビッグモーターは最新の設備を活用し、全工程を自社で行うことで、きめ細やかな仕上がりを実現していました。

ビッグモーターを利用するユーザーはもちろん、一般の方々も安心してサービスを受けることができました。

ビッグモーターの採用情報

ビッグモーターは多くの人に知られる大手中古車ディーラーです。

ビッグモーターがどのような人材を採用しているのか、どのような環境で働くのかは多くの人の関心を集めています。

現在公式サイトには採用情報がない

現在、ビッグモーターの公式サイトに採用情報が掲載されていません。

ビックモーターの採用情報が掲載されていない点は求職者や業界を研究している人にとっては少し残念なニュースとなるかもしれません。

公式サイトが情報提供の主要な手段の一つである中、採用情報の有無はその企業の動向や方針を知るうえで重要な要素となります。

採用情報の更新や変更について継続的にチェックすることで、ビッグモーターの動きや業界のトレンドを理解する手助けとなります。

ビッグモーターの不祥事

2021年秋から現在にかけて、大手中古車ディーラー「ビッグモーター」が巻き起こした一連の不祥事は業界内外で衝撃をもたらしています。

保険金の水増し請求から始まり、不正車検、社員への異常な罰金制度などビジネスの背後に隠れていた暗部が次々に明るみに出てきました。

ここでは、ビッグモーターの複数の疑惑・不祥事について深堀していきます。

保険金水増し請求

ビッグモーターの一部整備工場における保険金の水増し請求疑惑が2021年秋、内部告発として明るみになりました。

全国に33の整備工場中、25の工場で疑わしい案件が発覚しました。

最終的に300件超の不正請求疑惑が浮上しています。

ビッグモーターは単なる手続きミスとの説明を試みましたが、保険会社は説明を受け入れず調査を要求しています。

保険金の水増し請求疑惑は取引先である大手損保会社3社の関与をも巻き込む大問題へと発展しました。

不正車検問題

熊本市の「ビッグモーター熊本浜線店」で車検の一部作業を偽装し、適合証を不正発行していた事実が2022年12月に露呈しました。

速度計の検査を省略し、結果を改ざんしていたことが問題となりました。

58台の車両が関与し、ほとんどが4輪駆動や外国車でした。

検査を省略することで大きなリスクを冒す行為に多くの批判が集まっています。

社員への罰金制度

2016年には「ビッグモーター社員への罰金制度」という異常な慣行が報道されました。

目標を達成できない店長が成功した店長に罰金として最大10万円を支払うという制度が存在していました。

社員への罰金制度の報道後も会社は店長間の勝手な行為として事実を誤魔化そうとしましたが、真相は深刻でした。

内部告発がもみ消された理由

2022年1月の内部告発が当初、ビッグモーター社内でどうしてもみ消されたのでしょうか。

告発は社長の甥である塗装作業員から直接社長に対して行われたものでした。

しかし、会社は告発を職場内の対立とみなし重大な問題として取り上げられませんでした。

結果として不祥事はさらに深刻化する形となり、業界の信頼を大きく失う結果となりました。

ビッグモーターのような大手中古車ディーラーに転職する方法

大手中古車ディーラーは広大で多様な選択肢が広がっています。

ビッグモーターのような大手中古車ディーラーを目指す際、どのようなスキルや性格が求められるのでしょうか。

実際の転職を成功させるための方法とは何か、詳しく解説していきます。

中古車営業の求人が向いている人

中古車営業は一般的な営業職とはまた異なる独特のスキルや性格が求められます。

販売対象が大きな金額となる車であること、個人のお客様に対して行うための緻密なコミュニケーション能力、成果を追求される環境下でのメンタルの強さなどが求められるポイントとなります。

メンタルが強い人

中古車販売業界は高額商品を扱うため、顧客とのトラブルや内部のプレッシャーが高まることもあります。

パワハラや過度なプレッシャーに耐えうるメンタルの強さは、中古車販売業界での成功のカギとなります。

顧客分析に抵抗感がない人

近年の中古車業界はデータを活用した顧客分析が増えてきています。

効率的な販売を行うため、数字やデータ分析に抵抗がない人は大きな強みとなるでしょう。

コミュニケーション能力が高い人

顧客との信頼関係構築は中古車営業の鍵になります。

お客様に寄り添ったコミュニケーションをとることで、長期的な信頼関係を築くことができます。

中古車販売店の中でもホワイト企業を狙う

中古車業界には昔ながらの風潮が色濃く残る企業もありますが、最近は働きやすい「ホワイト企業」も増えてきています。

企業研究をしっかり行い、働きやすさや社風に合った企業を見つけることが大切です。

転職エージェントを活用する

中古車業界特有の求人情報や企業情報を持つエージェントを利用することで、効率的に理想の転職先を見つけることができます。

エージェントは業界の動向や未公開求人情報など、価値ある情報を提供してくれます。

ビッグモーターのような中古車販売店に転職を目指せる転職エージェント3選

中古車販売の世界は特有のスキルや知識を求める場面が多いです。

特定の業界に特化した転職活動を効果的に行うには、適切な転職エージェントの選択が鍵となります。

以下では、ビッグモーターのような中古車販売店を目指す方々におすすめの転職エージェントをピックアップして紹介します。

doda

dodaは日本国内の転職エージェントの中でトップクラスの実績と認知度を誇ります。

多岐にわたる業界の求人情報を取り扱っているだけでなく、中古車販売業界に強いコンサルタントも多数在籍しています。

独自のマッチングシステムを活用して、候補者のスキルや希望に合わせた求人を紹介してくれます。

専任のキャリアアドバイザーがサポートしてくれるので、初めての転職でも安心して活動できます。

ビズリーチ

ビズリーチはハイクラスやエグゼクティブ層をターゲットにした転職エージェントです。

中古車販売店の経営層やリーダーシップポジションを目指す方に特におすすめです。

独自のネットワークを活用して非公開求人も多数取り扱っており、他の転職エージェントにはない独自の求人情報を提供してくれます。

LHH転職エージェント

LHH転職エージェントは国際的な人材サービスを提供している企業の一部として、高い評価を受けています。

キャリアアップを目指すミドルクラス以上の転職活動に強いとされています。

専任のコンサルタントが細やかなサポートを行っており、中古車販売業界の動向やポイントもしっかりと押さえているため的確なアドバイスが期待できます。

【まとめ】ビッグモーターの年収は500万円程度！歩合制に頼った高額年収は危険

ビッグモーターの年収の平均はおおよそ500万円程度とされています。

しかし、年収500万円は基本給と一定のインセンティブを加算したもので、高額な年収を実現するためには歩合制に頼らなければなりません。

歩合制度は成果に応じて報酬が変動するため多くの取引を成功させれば収入が増える反面、安定した収入を得ることは難しいという特徴があります。

歩合制度のもとで働く際には収入の変動を理解し、将来的なライフプランを考えながら無理のない範囲での仕事の取り組みが求められます。

歩合制に頼った高額年収を求める場合、売上の変動による収入の不安定さにより精神的なストレスが生じる可能性も考慮する必要があります。

安定した生活を築くためには歩合制のメリット・デメリットをしっかりと理解し、バランスの良い働き方を模索することが大切です。