医師が転職をする時は、専門性に特化した転職サイト・エージェントを利用すると効率的です。
これからご紹介する「e-doctor」は、コンサルタントからのサポートが厚く、非公開求人を利用したオーダーメイド求人もしています。
そこで、「e-doctor」の特徴やメリット・デメリット・口コミなどをご紹介しますので、参考にしてみてください。
e-doctorとは?
e-doctorとは医師専門の転職かつ開業情報サイトです。
1992年にサービスを開始し、全国的に医療機関と連携をして、求人掲載や採用サポートをしています。
一般病院だけでなく、産業医や製薬会社・海外臨床医・健診医など、さまざまな分野で求人を行っていることが特徴です。
働き方では、常勤や非常勤・短期間アルバイトなどにも対応しています。
また、専任コンサルタントがいて、アドバイスや就業先の紹介をしてもらうことが可能です。
さらに、サイト内には医師限定読み物などのコンテンツを用意し、転職や開業における情報共有を行っています。
医療漫画やコラムも掲載し、求人情報を探している医師だけでなく会員全員が楽しめるコンテンツを揃えているサイトです。
e-doctorを運営しているのは、「リンクスタッフ」です。
リンクスタッフは医療や介護スタッフをサポートする人材紹介事業を行っています。
全国各地に支店があり、海外にも進出している企業です。
2019年1月時点では、登録病院数が約39000件、登録医者数は約26500人となっています。
条件を交渉する時は代行し、退職までのサポートもしているため、スムーズに転職できることが特徴です。
e-doctorでのお仕事探しをするメリット
e-doctorのメリットを理解していれば、あらかじめそれを活かした転職活動ができるでしょう。
これから、e-doctorのメリットとして「手厚いサポート」「非公開求人数が多い」「信頼できる医療機関を紹介してもらえる」についてご紹介します。
手厚いサポートが受けられる
e-doctorのメリットとして「手厚いサポート」があります。
日本国内に数ヶ所の支店があり、コンサルタントを用意しているため、アドバイスや就業先との交渉をしてくれることが特徴です。
また、転職後にトラブルがあっても、相談やアドバイスを受け付けていて、利用者のアフターフォローもしています。
基本的にコンサルタントは担当制で、変更の希望がない限り、転職活動中に交代することはありません。
よって、利用者の希望や状況をしっかりと把握し、それに沿ったサポートをしてくれるのです。
コンサルタントの交渉力の高さも特徴で、交渉のトレーニングなどもしています。
サイトの検索機能を使って応募先を探す場合、さまざまな条件で絞り込めるのもメリットです。
コンサルタントのサポートを受けない人でも利用できるように、検索機能を充実させてサポートを強化しています。
検索をする場合は、「地域・沿線・科目・業務内容や特徴」から選択し、候補をピックアップすることが可能です。
絞り込みで選択できる項目は約40種類以上あり、「女性医師優遇」「託児所あり」「オンコールなし」などの条件で選べます。
掲載されている内容も細かく、年収や社会保障・病床数・求人条件の詳細などが書かれているのです。
写真や動画を使い、病院や施設の様子が分かる工夫もされています。
非公開求人数が多い
非公開求人数が多いことも、e-doctorのメリットです。
求人の約7割が非公開求人で、他のサイトやエージェントが取り扱っていない求人を集めています。
特に、非常勤やアルバイトなどの求人が豊富で、さまざまな働き方に対応していることが特徴です。
コンサルタントと面談をした場合、オーダーメイド求人をしてくれます。
これは、希望条件に沿ってオーダーメイドの非公開求人を探してくれるサービスです。
自力では見つけられない就業先にも応募でき、希望の条件も叶いやすいでしょう。
また、非公開求人をメールマガジンなどで案内しています。
よって、メールを頻繁に確認していれば、希望の就業先があった場合、すぐに応募することが可能です。
信頼できる医療機関を紹介してもらえる
信頼できる医療機関を紹介してもらえることもe-doctorのメリットです。
e-doctorでは、コンサルタントが医療機関の見学などを行い、就業条件や内部事情などを確認してから、求人登録をしています。
つまり、厳選された医療機関のみを紹介しているため、安心して転職活動を進められるのです。
また、経験豊富なコンサルタントがミスマッチを防ぐ紹介を心掛けているため、転職後に職場が合わなかったなどのトラブルも少ないでしょう。
選定された医療機関のみを扱っているため、検索結果を見る時の時間も縮小できます。
e-doctorでのお仕事探しをするデメリット
e-doctorのデメリットはどのようなものでしょうか。
これから、デメリットとして挙げられる「対応が早い分、ゆっくりと考えたい人にはプレッシャー」「公開されている常勤医師求人数は少なめ」についてご紹介します。
対応が早い分、ゆっくりと考えたい人にはプレッシャーになる
e-doctorは対応の早さが特徴です。
例えば、登録が完了してコンサルタントと面談をした場合、即日~数日で紹介や応募先との面接ができます。
電話やメールでの対応も早く、スピーディーに転職活動をしたい人には向いているでしょう。
ただし、ゆっくりと考えたい人には、プレッシャーになることもあります。
e-doctorからの連絡に焦りを感じてしまい、転職を急かされていると不満に思ってしまうのです。
つまり、対応の早さはメリットでもありますが、ゆっくりと転職活動をしたい人にはデメリットになります。
公開されている常勤医師の求人数は少なめ
e-doctorは非公開求人を中心に行い、さらに非常勤やアルバイト・健診医の求人に力を入れています。
よって、公開されている常勤医師の求人数は少なめです。
全国的に対応していますが、地域によっては常勤で働けるところの掲載数が少なくなっています。
例えば、ある県で「週4日勤務」で検索すると、常勤医師として働ける公開求人はありませんでした。
つまり、地域によっては、公開求人のみでは探せないのです。
その場合は、コンサルタントを利用し、非公開求人を紹介してもらうといいでしょう。
e-doctorでお仕事探しをすべきなのはこんな先生
e-doctorで仕事探しをすべきなのは、どのような求人を探している人なのでしょうか。
具体的な例として、「自由な働き方をしたい先生」「健診のみをしたい先生」「海外で働きたい先生」「オファーを受けたところに転職したい先生」をご紹介します。
自由な働き方をしたい先生
自由な働き方をしたい先生にはe-doctorが向いています。
例えば、医療機関以外での勤務、産業医や製薬医など、さまざまな就業先を紹介できることが特徴です。
アルバイトやスポット求人では、働きたい日時を指定して検索できます。
健診のみをしたい先生
e-doctorでは、健診を担当する医師の求人を多く集めています。
よって、健診のみで働きたい先生にも合っているでしょう。
時期によっては、学校健診などで忙しくなる時もあり、求人の特集や強化をしています。
サイト内にある健診医の項目に日時や条件を指定するだけで、勤務可能な健診場所が出てくるのです。
人間ドックや院内健診などを担当でき、健診医のみでも働けます。
海外で働きたい先生
海外で働きたい場合、リンクスタッフがアジアを中心にした海外転職をサポートしています。
例えば、医療ボランティアや政府・公的派遣医などの応募をすることが可能です。
海外への転職では、応募先を探すだけでなく、条件の交渉や確認が大切になります。
交渉や確認もしっかりと行い、安心して海外転職できるサポートが整っているのです。
よって、海外で働きたいが自力では見つけられないという先生には、e-doctorが向いているでしょう。
オファーを受けたところに転職したい先生
e-doctorが実施しているサービスの一つに「ドラフトシステム」があります。
自ら応募するのとは異なり、病院や施設側からオファーを受けられるサービスです。
ドラフトシステムを利用し、自分を本当に求めてくれるところで働きたいと思っている先生には向いているでしょう。
これを利用すれば、より条件に合うところで、自信を持って働けます。
オファーを受けるまでの流れは「ドラフトシステムを利用する」にチェックを入れ、スキルや経歴・希望条件を公開するだけです。
その後、興味を持ってくれた医療機関から連絡が入ります。
積極的に転職活動をするつもりはないが、オファーを受けたところは本格的に考えたいという先生にも向いているサービスです。
ドラフトシステムは匿名でできるため、安心して利用できます。
e-doctorで転職までのステップとは?
e-doctorを利用した転職までのステップは、「会員登録」をしてから「コンサルタントとの面談」をして、「就業先の紹介と面接」「条件交渉をしてから内定」という流れです。
これから、その流れを具体的にご説明します。
e-doctorへの会員登録
e-doctorを利用して転職活動をする時には、会員登録が必要です。
医師免許証なども提出し、医師の資格を持っている人のみ登録できます。
会員登録をする場合、e-doctorのサイトにある「医師登録」のボタンから、必要事項の入力が必須です。
入力内容には必須項目と任意項目があり、必須項目の全てが記入できていないと、登録は進みません。
あらかじめ任意項目も記入していると、今後利用する時もスムーズに進みます。
特に、ドラフトシステムなどを利用する場合は、専門科目や学歴・職歴などを重要視するため、記入しておくといいでしょう。
必要項目の記入だけでは仮登録となり、その後に医師免許証の原本を見せます。
できればコンサルタントとの面談を予約し、原本を見せることが望ましいです。
面談が出来ない時は、医師免許証の写しを提出します。
国が開示している医師情報をもとに、照合できた人のみ登録可能です。
会員登録をした後は、マイページを活用しながら、応募や問い合わせなどが利用できます。
ドラフトシステムを使う場合は、ドラフトに関連するボタンへチェックを入れておくことが必要です。
また、「メールマガジン」のチェックを入れると、無料の医師応援マガジンや非公開求人の案内が受けられます。
コンサルタントとの面談
コンサルタントとの面談では、希望の勤務地や働き方・就業条件などを話します。
コンサルタントは交渉やアドバイスの経験が豊富なため、働き方が決まっていなくても構いません。
オーダーメイド求人も行っているため、希望が曖昧でも、コンサルタントとの面談で優先する条件などがみえてきます。
就業先の紹介と面接
希望を伝えた後に、条件に合う就業先を複数ピックアップしてくれます。
それらを比較・検討し、気になる就業先があれば面接する流れです。
面接の日程は、コンサルタントが調整をします。
よって、面接の日まで、利用者が応募先に連絡をする必要はありません。
書類審査や面接に自信がない時は、コンサルタントから指導やアドバイスをもらえます。
条件交渉をしてから内定
応募先が気に入った場合は、この話を進めてほしいと伝え、相手からの返答を待ちます。
その際、追加したい条件や交渉したいことがあれば、あらかじめコンサルタントに話しておくといいでしょう。
コンサルタントが交渉し、内定前に就業条件をよりいいものに変えられる可能性があります。
面接で条件交渉をする場合は、コンサルタントが面接会場まで同行することも可能です。
入職立ち会いやアフターフォローもしていて、スムーズに転職ができます。
e-doctorを実際に利用した先生の体験談
35歳女性です。
結婚や出産をして専業主婦でしたが、また働きたいと思いe-doctorで就職活動をしました。
ここに登録した理由は、子供がまだ小さく、余裕をもって働ける範囲内で就業先を探したかったからです。
また、ブランクも気になっていたので、コンサルタントからのアドバイスをもらいたいと思いました。
自分の希望を伝えたところ、コンサルタントから「健診医がいいのではないか」とアドバイスをもらったのです。
この働き方なら自分の希望に合うと思い、すぐに手続きをしてもらいました。
ブランクなども気になっていましたが、働ける範囲内で仕事ができ、非常に満足した就職活動ができたと思います。
e-doctorを実際に利用した先生の体験談
一般病院で働いていた40歳男性医師です。
今までの職場は患者数が少なく、もっと臨床経験を積みたいと感じていました。
専門分野に関する知識や経験は持っていたので、それを活かせる職場に転職したいと思ったのです。
e-doctorにはドラフトシステムがあり、自分の経歴やスキルを求めてくれる病院で働けると思いました。
実際にドラフトシステムを利用したところ、3つの病院から連絡があったことは驚きです。
最終的には現住所や就業条件が一番いい病院を選びました。
コンサルタントが条件交渉をしてくれたので、納得できる条件になったことがよかったです。
転職先の病院では専門知識を活かした診療ができ、臨床経験も積めるため、毎日が充実しています。
e-doctorを実際に利用した先生の体験談
今までは総合病院で働いていた40歳男性です。
最先端技術を使う病院で働き、知識や経験はあると思います。
40代になり、そろそろ落ち着いて働きたいと感じました。
地域密着型医療や開業に興味があり、それらの経験が積める病院へ転職したくなったのです。
e-doctorのコンサルタントに希望を伝えた後、候補となるクリニックを複数紹介してもらえました。
面談から3日後には求人紹介があり、内定までは約2週間もかからなかったです。
年収を下げるのは嫌だったので、年収が同程度または上がる病院を探してくれました。
転職をしようと思ってから1ヶ月以内に新しい職場へ出勤でき、年収も上がる見込みなので利用してよかったです。
e-doctorの評判
e-doctorを運営するリンクスタッフでは、過去に偽医者事件を起こしたことがあります。
これは、2010年に医者ではない人を健康診断の仕事へ派遣してしまった事件です。
問題が起きた後にしっかりと反省や分析をして、なりすまし医師を派遣しないための取り組みをしています。
よって、対策後からは偽医者が紛れこむ心配はないでしょう。
偽医者に対する取り組みは以下の内容です。
医師免許を提出してもらい、確認をする
e-doctorでは規定にそって審査を行ってから、登録や就業先の紹介をしています。
求職医師は氏名や現住所・連絡先・生年月日が分かる本人確認書類の提出が必須です。
また、職歴や卒業大学などを記入してもらい、必要項目を記入できない場合は登録できません。
面談の時には、医師免許証の原本を提示してもらう決まりです。
その際には、氏名や医籍番号・年月日・厚生労働大臣名などの確認を行っています。
厚生労働省のサイトにある「医師等資格確認検索」で照合し、開示情報と異なる点がない人のみ登録可能です。
遠方に住んでいる人や予定が合わなくて面談できない場合は、「医師免許証の写し」をメールや郵送で提出してもらいます。
・医師免許証の写しを保管する場合の決まりを定める
求職医師の医師免許証の写しをリンクスタッフの方で保管しますが、盗難やスタッフによる悪用を防ぐため、写しにはマジックなどで斜線を引いています。
基本的には医師本人が斜線を引き、複製や乱用できない書類であることを確認してもらう決まりです。
つまり、第三者が医師免許証の写しを利用して、なりすまし医師になることはありません。
e-doctorの総評
今回は医師の転職をサポートする「e-doctor」のご紹介をしました。
- 非公開求人が多く、オーダーメイド求人ができる
- コンサルタントが厳選した医療機関のみを紹介している
- 対応が早く、スピーディーな転職活動をしたい人に向いている
- 高い交渉力で、就業先との条件交渉を任せられる
- さまざまな働き方に対応してくれる
このような特徴があり、転職活動をしたい医師には心強いサポート体制が整っているでしょう。
これを参考に、医師の転職活動に役立ててください。