医師の働き方も多様化してきており、医師転職・転科市場はどんどん大きくなってきています。
医師の転職に特化した転職支援サービスも増えてきており、転職や転科を考える先生も多くなってきました。
特に医師の転科市場において、眼科医への需要が高まってきていることから、眼科医へ転科を考える先生も増えてきているのです。
今回は医師の転科において「眼科医の転科」にフォーカスし、実際に眼科へ転職・転科をされた先生の皆さんの口コミを頂いたのでご紹介いたします。
眼科への転科の需要が高まってきているワケとは?
医師の転科の中では、特に眼科医への転科のニーズが高まってきています。
高齢化が進み、加齢による白内障の患者の白内障手術は年間120万件も。
また同様に糖尿病網膜症や加齢黄斑変性などの目の病気もあり、眼科医の需要は急上昇しています。
他にも若者にはカラーコンタクトによる市場やカラコントラブルに加え、レーシックなどの手術も需要がとても高く、若者から老人までの目に関するニーズが高く、それを狙って眼科医へ転科を試みる医者も多いのです。
年齢によるトラブルや流行りだけではありません。
他にもパソコンやスマホの使い過ぎや、VR(バーチャルリアリティ)などのいわゆる現代のコンテンツに関わる目のトラブルなども多く、上げたらきりがないのが目の話題です…。
眼科から他の診療科目に転科
まずは眼科から他の診療科目に転科されるパターンについてです。
- 精神的にきつい
- 体力的にきつい
- 他の科目に興味がある
眼科は基本的に急患も無く、ワークライフバランスもとれており、医師の中でホワイトな診療科目と言われています。
そのためワークライフバランスを重視して、他の科目から転科へを考える先生も多いのです。
しかし一方で、総合病院や大学病院などでは、全科当直などの直接眼科とは関係のない仕事が体力的にきつく、転職ではなく転科を考える先生もいらっしゃいます。
同様に、眼科医によくいる診療が「白内障」です。白内障症例は120万件とあり、手術数もとても多いのです。
その白内障手術などに関わってくると、同じ診療内容がきつくなって来たり、そもそも年齢を重ねるにつれて高度な手術内容などが難しくなってくることから、転科を考える先生もいらっしゃいます。
眼科から転科をした医師の口コミ
ここからは元眼科医の先生が他の診療科目に転科を決められたきっかけのお話をご紹介いたします。
【元眼科医⇒現内科医 40代 男性】
これまで総合病院で、眼科を担当していました。
眼科の患者自体は急患も無く、とくに問題はなかったのですが…総合病院ですので、全科当直などが体力的に厳しくなってきたと感じ始めてから、急に眼科医としての自分の技術が恐くなりました。
それまでは普通に診ていた症例も、急に今までと同じように患者を診ることが出来なくなったのです。年齢もあり、腕に自信がなくなりました。
このまま眼科医として続けていると、患者の目に失明させてしまったら…など医療ミスを起こしてしまうのが恐くなりました。
しかしまだ子供の学費もあるし、仕事を辞めるわけにもいかなかったので…
今後の自分のことや家族を考慮して、せめて当直や白内障手術などが頻繁に無いなど、診療内容に制限がある病院へ転職を考えていたところ、転科を勧められました。
転科するということは眼中になかったため、ここで1から自分のできることで診ていけたらと考え、転科を決めました。
他の診療科目から眼科へ転科
ここからは眼科から他の診療科目に転科を考えているパターンです。
他の診療科目⇒眼科へ転科の方の口コミ
ここでは他の診療科目から眼科への転職をされた先生の、眼科へ転科のきっかけをご紹介いたします!
【元循環器内科⇒現眼科医 40代 女性】
循環を担当していましたが、もともと美容医療にも興味がありました。ですが昨今の美容医療の流行などからその方面にも興味があり、転職をしようか検討しているところでした。
そのタイミングで昔の同僚が眼科を開業したことから、眼科の話もよく話を聞くように。
彼に、自分も美容整形やクリニックに興味があると相談した所、「眼科でも最近はその流行りの影響で、レーシックなどの需要も多く儲かる」という話を聞きました。
その言葉で、眼科もいいかもしれないと決心。
循環から眼科なので、最初は少々ハードルが高かったのですが…彼のサポートもあり、なんとかレーシックなどを取り扱っている個人病院で働けるように。
眼科は求人が少なく転科が難しい?
実は眼科の求人はあまり多くなく、転科は容易ではないのです。
ここで医師転職・転科の人気の転職支援サービス、メディウェルが運営する「医師転職ドットコム」で各科目の求人数を見てみましょう。
診療科目 | 求人数 |
---|---|
眼科 | 614件 |
内科 | 5906件 |
外科 | 1194件 |
小児科 | 701件 |
産科 | 740件 |
精神科 | 1113件 |
※2019年6月現在
内科や外科の求人数に比べて、眼科の求人数は少なめであることがわかります。
そもそも眼科へ転科をされる方というよりかは、上記の体験談同様に、開業をされる方も多いことも原因の一つにあります。
眼科に転科に捉われすぎずに!目に関する一般企業などもアリ
眼科求人はあまり多くはない為、常に新着求人をチェックしておくのも良いですが、眼科医は病院だけでなく、一般企業にも需要があります。
眼科医が転科をして、病院以外で活躍するには、例えば目に関する産業の一般企業・コンタクト会社なども需要があります。
コンタクトに若い女性に人気のカラコンなども取り扱う会社も多く、そういった一般企業での眼科医としての仕事もあります。
仮に眼科医として臨床経験が無くても、企業ではOKのところもあるのです。
こちらも求人が多いわけではありませんが、そういった選択肢も一つ頭に入れておくのも良いでしょう。
眼科は将来性のある科目!転科は早めに行動がカギ
眼科は将来性のある職業で、今後も拡大をしていき、需要も高まってくると言えます。
再生医療では一番最初に臨床に入ったこともありますし、バイオレンズやレーシックだけでなく最近はICLなども人気に火がついてきています。
ICLは、元HKT48の指原さんがSNSで報告したことでも話題ですよね。
実は先日神戸神奈川アイクリニックさんにて「ICL」という手術をしました!朝起きた瞬間から目が見えて、朝甘えてくる飼い猫の姿を見たときに泣きそうになりました?それだけでやってよかったと?あとはドライアイ、ひどい充血が全くなくなった!コンタクトがあってなかったからなんだなあと? pic.twitter.com/YWEI7uDUGO
— 指原 莉乃 (@345__chan) 2018年3月7日
またICLの他にも、レーシックにかわる新たな技術が生まれたら爆発的に流行る可能性もあります。
そのため眼科に転科をお考えであれば、早めに行動を起こすことが、転科成功への鍵となります。
眼科転科のまとめ
いかがでしたでしょうか。
眼科から転科、眼科医へ転科の口コミなどをご紹介いたしました。
医師の中でもワークライフバランスが整っており、今後需要が見込める将来性のある診療科目ですので、眼科へ転科をお考えの方は、早めに転科への準備を始めましょう。