インターンシップは多くの学生にとって、自分の興味を持つ業界や職種への第一歩となる重要な機会です。

しかし、参加する際の経済的な面も気になるポイントです。

特に「給料は支払われるの？」という疑問を抱く学生は少なくありません。

ここでは、インターンシップの給与に関する疑問を徹底解説します。

法的視点からみた給料の取り扱いや、国外でのインターンシップの特徴についても詳しく探ります。

実際の給与支給の実態・法的義務・海外での体験としてのインターンシップの違いや魅力まで、インターンシップに関するあらゆる疑問を解消します。

未来のキャリアを考える学生に、より有意義なインターンシップ経験のための手引きとなることを目指します。

インターンシップでは給料がもらえる？

インターンシップは多くの学生が企業の雰囲気や業務を体験するための重要なステップです。

しかし、インターンシップに参加する際、多くの学生が「給料はもらえるの？」と疑問を抱くことでしょう。

ここでは、インターンシップでの給料の実情を詳しく探ります。

インターンシップのほとんどが無給

多くのインターンシップは実務的な内容が少なく、企業文化を理解することや業務を体験する目的で開催されるため、給与が支払われることは少ないです。

短期インターンシップや1日や数日で終わるようなインターンシップは給料が発生しないことが一般的です。

学生側も経験を積むことを主目的として参加しているため、給料についての期待は低い傾向があります。

給料がもらえるインターンシップもある

数週間から数ヶ月にわたる長期インターンシップや実際の業務に密接に関わるインターンシップでは、給料が支払われることもあります。

特に、インターン生が具体的な業務をこなす場合や、成果が企業の業績に寄与する場合には労働者としての扱いを受け、適正な給与が支払われることが期待されます。

給料・給与はどのくらい？

インターンシップでの給料は内容・期間・地域などにより異なります。

東京都内での時給は1,000円から2,000円程度、日給としては6,000円から10,000円が相場とされています。

成果に応じて支給される成功報酬型のインターンシップも存在するので、参加前にしっかりと確認することが大切です。

【募集されているインターンの勤務条件の例】

IT・通信系企業　企画職

時給1250円～ 勤務条件　週3以上 / 平日9:00～17:30の間 1日の最低勤務時間　4時間以上

インターネット・広告系企業　営業職

時給1,250円〜 勤務条件　週2~5日 / 平日10:00～19:00の間 1日の最低勤務時間 5時間以上

人材・コンサル系企業　営業職

時給1,000～6,000円 勤務条件　週2日以上 / 平日9:00 〜 19:00の間 1日の最低勤務時間 3時間以上

IT・通信系企業　企画職

時給1250円～ 勤務条件　週3以上 / 平日9:00～17:30の間 1日の最低勤務時間　4時間以上

IT・WEB系企業　編集職

日給6,000～8,000円 勤務条件　平日4日以上 / 平日10:00 〜 19:00の間 1日の最低勤務時間 4時間以上

金融・コンサルティング系企業　コンサルティング職

時給1,300円 勤務条件　週2日以上 / 平日10:00～19:00の間 1日の最低勤務時間 6時間以上

IT・通信系企業　エンジニア・プログラミング職

時給1,500円 勤務条件　週2日以上 / 平日10:00～19:00の間 1日の最低勤務時間 4時間以上

IT・教育系企業　エンジニア職

時給3,000～6,000円 勤務条件　週1日以上 / 平日 9:00 〜 22:30の間 1日の最低勤務時間 2時間以上

WEB・IT系企業　デザイナー職

時給 1,250〜4,000円　 勤務条件　平日1日以上　9時00分〜21時00分の間　リモート可　 1日の最低勤務時間 1時間以上　(週20時間程度)

給料がもらえるインターンシップは？

インターンシップの中でも特に長期型に目を向けると給料の受け取りが期待できるものが増えてきます。

しかし、一見アルバイトと似ている長期インターンシップとアルバイトの間には何が違うのでしょうか。

ここでは、長期インターンシップとアルバイトの特徴と違いを詳しく解説します。

長期のインターンシップは給与ありが多い

短期インターンシップは多くの場合経験を重視し、給与の提供は限られています。

長期インターンシップでは学生が企業の一員として実務に関与し、成果に見合った報酬を受け取ることが多いです。

短期では一日から数日の体験が主ですが長期インターンシップは数ヶ月に及ぶこともあります。

インターンシップの期間中、学生は企業の利益向上に貢献することが期待されるため、対価として給料が支払われるケースが多いのです。

インターンシップとアルバイトとの違い

表面的に見れば長期インターンシップとアルバイトは似ているように思えますが、実際には大きな違いがあります。

アルバイトは主に収入を得ることを目的としていますが、長期インターンシップは将来のキャリア形成やスキルアップを重視します。

アルバイトは業務手順を学ぶことが中心ですが、インターンシップでは自ら考え企業の成果に貢献することが求められます。

長期インターンシップでは社員としての研修やミーティングへの参加など、アルバイトでは得られない経験ができるのが魅力です。

インターンシップと大学生生活の両立方法は？

多くの学生がキャリア形成を意識し、インターンシップに参加するようになってきました。

一方で日常の学生の本分である学業や生活費を補助するアルバイトを重視したいと考える学生もいます。

インターンシップと学業やアルバイトをどのように両立させるか、両者の違いや特徴とは何か詳しく解説します。

大学生生活との両立はできる？

大学生の間での長期インターンの人気が上昇中ですが、背景には実務経験を得るための熱意があります。

しかし、大学生活やアルバイトとの両立は難しいと感じる学生も少なくありません。

勤務日数や時間は企業により異なるため、自分のライフスタイルに合わせて選ぶことが必要です。

フルタイム勤務を要求される企業は学業との両立が難しくなることもあります。

しかし、休学している学生や卒業を待つ学生には絶好の成長の場として見えます。

ポイントは自分の時間と要望をしっかり把握し、見合ったインターン先を見つけることです。

給料ありインターンシップの労働者性

インターンシップは学生や新卒者にとって、実務の経験を積む貴重な機会となっています。

しかし、インターン生の法的な地位は時として曖昧であり、正式な「労働者」としての権利や義務がどのように適用されるのか疑問に思う方も多いでしょう。

インターン生の立場を理解するためには、労働法規の枠組みを詳細に検討する必要があります。

労働法規の適用

インターンシップの主旨は事実上の「業務経験」を得ることにあります。

そのため、給料の支払いや労働条件といった具体的な待遇に関しては通常の正社員やアルバイトとは異なる場合が多いです。

しかし、インターンシップ生が実務的な業務に従事する際、インターンシップ生の働き手としての権利や保護を必要とする状況は存在します。

特にインターンシップが事実上、企業の従業員と変わらない業務を担当する場合は労働基準法などの労働法規がインターンシップ生にも適用されます。

労働法規が適用されることで、適切な労働時間・休憩・給与の支払い等の基本的な権利が保障されます。

企業側はインターンシップ生の扱いにおいて法的な責任を十分に認識し、適切な対応をとる必要があるのです。

労働者に該当する場合

インターンシップ参加者が一定の条件を満たすと、インターンシップ生は法的な意味で「労働者」として認識されます。

労働者としての認識には実質的な業務内容・期間・勤務状態によって異なります。

法的な労働者と認識されると一連の労働法規が彼らにも適用されることになります。

中でも特に重要なのは労働基準法・最低賃金法・労災保険法です。

労働法規はインターンシップ生の権利と企業の義務を明確に定め、違反すると厳しい罰則が科せられることもあります。

労働基準法・最低賃金法の適用

インターンシップ生が労働基準法の下での労働者として見なされると、企業はインターンシップ生に適切な給与を支払う責任が生じます。

給与は最低賃金法に基づく最低額を下回ってはならず、違反すると取り決めは無効となる可能性があります。

さらに罰則が適用されることも企業側は考慮しなければなりません。

労働時間に関しても1日8時間・週40時間を超える労働は特定の割増賃金が発生します。

労災保険法の適用

インターンシップ生が業務中に事故に遭遇した場合、労災保険法がインターンシップ生の補償をカバーします。

労災保険法は治療費の支払いから、後遺症や最悪の場合の死亡に伴う補償まで幅広く対応します。

過去の事例（平成９年９月18日基発636号）においても、インターンシップ生への労災保険の適用が認められています。

労災保険法の保護は学生や新卒者が安心して業務に従事できる環境を保障するための重要な要素となります。

インターンシップの労働者性の判断基準

インターンシップは多くの学生にとって貴重な就業体験の場となっています。

しかし、インターンシップ生の法的な位置づけは一概には定められていないため、行政の指針や裁判例を参考にしながら労働者性を評価する必要があります。

特に、インターンシップ生の業務内容・関係性・報酬の形態などによって、法的な「労働者」に該当するかどうかが変わってくるのです。

行政通達の内容

行政通達はインターンシップ生の労働者性を明確に定義しています。

見学や体験を目的とするインターンシップは法的な労働者とは見なされないのが通常です。

しかし、利益をもたらす実務に従事する場合や使用従属関係が存在する場合、学生は労働者として扱われることが考えられます。

インターンシップ生の労働者性の定義は、行政通達で具体的な基準や例示がなされており、個別の状況を判断することが必要です。

労働者性が認められる可能性が高い要素

インターンシップ生が労働者として認められるかどうかは、いくつかの要素によって判断されます。

直接の生産活動への参加や業務から得られる利益の帰属・勤怠管理の有無などが要素として挙げられます。

特に、教育課程としてのインターンシップでなく実務経験を重視した内容の場合、労働者性が強く認められる傾向にあります。

インターンシップで給料をもらう時の注意点

インターンシップを通じて収入を得る学生が増えていますが、その際の税務処理には注意が必要です。

アルバイトと同じくインターンシップの収入も税法上の所得として取り扱われます。

年間の総収入が一定の額を超えると税法上の取り扱いが変わる場合があるので、しっかりと理解しておくことが大切です。

税金・確定申告

インターンシップで受け取る報酬は税金の対象となります。

年間で103万円を超える収入があると親の扶養から外れるリスクが出てきます。

扶養から外れることが原因で家計全体の税負担が増えることもあります。

インターンシップの年間の収入を計算し、必要な場合は親や保護者に相談することが望ましいです。

また、複数の場所での収入がある場合、確定申告の必要が生じることがあります。

さらに一定の金額以上の収入や長時間の労働には、所得税や保険料が発生する場合もあります。

インターンシップを選ぶ際や報酬を受け取る際には税金や確定申告の問題を考慮し、適切な手続きを行うことが大切です。

海外インターンシップでも給料がもらえるタイプもある

海外インターンシップは多くの学生にとって魅力的な経験のチャンスです。

実際に現地の企業で働くことで得られる経験やスキルは計り知れません。

しかし海外インターンシップでも給与が支払われる有給タイプと無給タイプがあり、選択基準や特徴を理解することが重要です。

有給か無給かは期間が関係している

海外でのインターンシップの給与の有無は期間に大きく左右されることが一般的です。

長期インターンシップは実質的な業務を任されることが多く、見合った給与が支払われる傾向にあります。

短期インターンシップは業界や企業の雰囲気を感じ取ることを主な目的としているため、給与の支払いがない場合が多いです。

長期インターンシップは有給できちんと働く

海外長期インターンシップは実務経験を深めるためのものとして位置づけられています。

多くの場合は6ヶ月以上、時には1年以上の期間で現地の企業で働きます。

海外長期インターンシップ中は現地の文化や言語に溶け込むことが求められるため、事前の準備や語学力の向上が必要です。

また、学業との両立や休学の問題も考慮する必要があります。

海外インターンシップ給料ありの特徴

有給の海外インターンシップは一定期間現地で実務経験を積むことが期待されるため、内容や深さが求められます。

給与の額は国・地域の経済状況・最低賃金などによって異なります。

また、人気の企業や業界では入るための競争率が高くなることもあります。

海外有給インターンシップを目指す場合はしっかりとした準備と情報収集が不可欠です。

海外インターンシップ給料ありを検討する注意点

海外インターンシップに参加することは多くの学生にとってキャリアアップや語学力向上のチャンスとして非常に魅力的です。

特に有給インターンシップは実務経験や給与面での利点から多くの学生に人気があります。

しかし、有給インターンシップを目指す際にはいくつかの注意点が必要です。

競争率が高いことがある

有給インターンシップは待遇の良さから多くの学生が参加を希望します。

特に海外での募集では現地の学生や他国の学生との競争になるため、選考が非常に厳しくなります。

特に英語を中心とした国では語学力をはじめとしたスキルや経験が問われることが多いです。

また、多くの希望者が集まる有名企業や人気の業界には競争率が高くなる傾向があります。

参加するには休学が必要

長期海外インターンシップを考える学生は学業との両立を考慮しなければなりません。

特に1年以上の期間で参加を検討している場合、休学をすることが多いです。

各大学の休学制度やルールにも違いがありますので、詳しくは学内のカウンセリングなどを活用して情報収集をすることが重要です。

帰国後のキャリアパスや就職活動のタイミングなど、将来的な計画も検討しておく必要があります。

長期インターンシップは給料ありのパターンがスタンダード。条件面をしっかりチェック！海外インターンシップも魅力的

長期インターンシップは給与を受け取りながら実務経験を積むチャンスとして多くの学生に注目されています。

特に海外インターンは異文化の中での業務経験が魅力ですが、国や地域によって報酬や生活環境は異なるため、事前のリサーチが必須です。

アメリカやイギリスなど英語圏の国では最低賃金が報酬の目安となりますが、アジア地域では給与が低めでも生活費は抑えられる傾向があります。

一方でインターンシップを受け入れる企業側は、インターンの安全確保や情報管理といった点での配慮が求められます。

学生自身も休学や就職活動のタイミングなどを考慮し、計画的にインターンシップを選ぶことで充実した経験を得ることができます。