看護師の転職活動で避けられない面接。
その中で必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。
それが、「転職理由」です。
「どうして転職したのか」という一見単純な質問のなかにも、多くの意味が含まれています。
しかし正直に転職理由を伝えてはいけません。
面接にて転職理由を伝える際には、本当はどれほど悪いネガティブな理由だったとしても、ポジティブで聞く側にとって有益なものに変換しなくてはならないのです。
どのように転職理由を変換するか、具体的な例をみていきましょう。
転職理由別ベターな変換例
具体的に、本当は考えている転職理由と、どのように変換して伝えるべきかその具体例をご紹介します。
人間関係が転職理由の場合
転職する看護師の多くが、「人間関係」に起因した転職を行っています。
いじめや嫌がらせを受けて、どれだけ原因が相手にあろうとも、面接などで正直にそれらの要因を口にしてはいけません。
人間関係以外の転職理由をフューチャーして伝えるのがおすすめです。
「別の仕事にチャレンジしたかった」など、人間関係以外の理由を面接で伝えてください。
正直に人間関係でトラブルが起きて…などと伝えては、自らコミュニケーション能力が低いことをアピールすることになってしまいます。
体調不良が転職理由なケース
体調不良で転職する場合には、自分の体調に関して正直に、事細かに説明する必要があります。
持病を隠して入社したとして、その後仕事中に病状が悪化するなどしたら、むしろ会社にとっては損です。
会社に迷惑をかけないためにも、患っている病気の種類と、服役している薬、通院中かどうかなど、体調に関する説明を欠かさないようにしてください。
そもそも体調が芳しくない方は、転職自体を辞める決断も時には必要です。
自分の成長のために転職
以前と違う仕事をすることで、看護師としてのスキルアップを狙って転職したいと思う看護師も多いのでは。
面接では、「自分がどんな仕事をしたかったか」「どうして以前の職場でそれができなかったか」を説明しましょう。
前もって転職を希望している病院を下調べしておいて、その病院の特色に合わせて「やりたかったこと」を説明してください。
間違っても、以前の職場は全然好きなことができなかった等、前職の悪口を言うのだけはやめてください。
以前の職場の悪口を言うような人が、別の職場でも採用されるとは思えません。
勤務時間、休日設定を苦に転職した場合
以前の職場の長い残業時間、頻繁に起こる休日出勤などを苦に転職した看護師も、その理由を正直に言うのはあまりおすすめできません。
あくまで今回は、自分のスキルアップのための転職だったこと。
前の職場は良い職場だったが、その時の自分には合ってなかったことを伝えて、残業や休日出勤については触れないのがおすすめです。
労働環境に口を出す看護師は、病院側から求められてないのです。
面接・履歴書の志望動機で気をつけること
面接で転職理由を答える際、または履歴書の志望動機で転職理由を書く時、注意しておくべきポイントがいくつかあります。
あらかじめ転職理由の伝え方を知っておいて、転職活動におけるトラブルを防ぎましょう。
ネガティブをポジティブに言い換える
繰り返すようですが、ネガティブな転職理由をそのまま正直に伝えてはいけません。
これは看護師の転職以外でも、あらゆる業界の転職で共通したルールです。
面接で、以前の職場の不満を口にすると、採用担当者から「うちでも同じようなことを言って退職するのでは」と警戒されるので採用率が下がるのです。
面接の雰囲気は常にポジティブに。
採用担当者に「この人と働きたい」と思わせられるかが転職のカギです。
長く働けることを強くアピールする
いくら技術ある看護師でも、すぐにやめてしまって長く働かないなら採用されません。
面接ではもちろん、自分ができること、これからやりたいことを言うのはもちろんですが、「長く働ける」ことのアピールを忘れないでください。
大切なのは病院側にとって、いかに採用するメリットを感じさせられるかです。
勉強させていただきたいはNGワード
ここで看護師の仕事を詳しく勉強させていただきたい…なんて言う人もいますが、勉強させていただくという言葉は受け身な印象を与えるのでNGです。
これから未経験の分野の仕事を行うとすれば、勉強させていただくのではなく、積極的にチャレンジしたいという伝え方がおすすめです。
与えられるのを待っているような人に、病院が採用したいと感じるはずがないのです。
面接で「転職理由」を聞く狙い
面接に置いて、病院側がどうして転職理由を聞くのか。
転職理由を聞くことで、どんな情報を得られるのか。
転職理由を聞く真意も、ここではっきりさせておきましょう。
過去どんな仕事をしていたか知りたい
過去どんな仕事を任されており、どの分野で何を扱っていたのか。
そういった情報を「転職理由」という一括りの質問にして投げかけています。
転職理由、つまりうちの病院を志した理由と、うちの病院が扱う業務にずれがあった場合、そう簡単に採用されるとは思えません。
そのため、転職先の病院の情報と、転職理由が合致するように前もって準備しておくのが理想です。
どんな理由で辞めるのか聞くことで人間性がみたい
看護師に転職理由を聞くことで、前職を辞した原因もわかります。
採用側としては、「きちんと考えて退職しているか」「突発的で考えなしの転職ではないか」を知りたいのです。
ですから、きちんと未来のことを考えながら行った転職でないと、良い転職理由だとは言えないのです。
看護師の転職理由まとめ
いかがだったでしょうか。
看護師が面接で聞かれる転職理由を、どのように答えればよいか今回は説明しました。
転職理由は履歴書の志望動機欄の情報にも絡んできます。
もちろん、本当に大切なのは働きぶりや技術、知識などですが、面接で認められるためには転職理由のうまい伝え方を知っておく必要があるのです。