4月7日に日本政府から国民に向け緊急事態宣言が出されました。
その直後指定された地域は、東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡の7都道府県です。
東京を中心にした首都圏と、他県から人が集まる県に出されているのがわかります。
期間は1ヶ月とされていますが、この期間がどれくらい伸びるのか、目下検討もつかない状況です。
普通に暮らしている人にとって気になるのが、緊急事態宣言が出されることで「生活はどう変わるのか」「仕事はどうなるのか」ということ。
今回は皆さんが気にしている「緊急事態宣言が出たら生活はどのように変わるか」について考えていきたいと思います。
緊急事態宣言が出ると生活はどうなる?
それではまず、緊急事態宣言が出されることで我々の生活はどのように変わってしまうのか?
緊急事態宣言が生活に与える影響のところから考えていこうと思います。
休校措置やイベント自粛の効力が強まる
これまですでに、政府から感染防止を抑制する目的で大規模イベントの自粛や、小中学校の急行要請は出されていました。
しかしそれらに法的な効力は薄かったです。
各地でイベント自粛が相次ぐ中、3月22日にさいたまスーパーアリーナでK1イベントが開催されたのが記憶に新しいです。
しかし、緊急事態宣言が出された後はそうしたイベント開催はいよいよ難しくなります。
緊急事態宣言が出されることで、知事に学校や施設の使用を制限させたり、イベントの中止指示を出す権利が与えられます。
特定の業種は営業停止の要請が出る
緊急事態宣言が出されると、該当地域で営業する特定の業種は営業中止になります。
明確に指示が出ているのは、
- 映画館・劇場
- 集会場や展示場
- 百貨店、スーパーマーケッ
- ホテルや旅館
- 体育館、プールなどの運動施設
- 博物館や図書館
- ナイトクラブ
- 自動車教習所や学習塾
などです。
このうち「スーパーマーケットのうち食品や医薬品、衛生用品」など生活必需品の販売は行われます。
また、ここで指示されていない業種に関しても、人が集まるなどクラスターになりかねない事業に関しては「営業自粛」の指示が出されるでしょう。
たとえば、濃厚接触が避けられないスポーツジム、換気が悪いところに人が集まるライブハウスなどです。
インフラに関わる事業は継続
電気や水道、ガスなど生活に関わるライフライン事業は止まることがありません。
また、運送や電話、インターネット事業や郵便も、適切に事業者が事業を続けることを求められます。
電車も動く
鉄道やバスなど公共交通機関も、緊急事態宣言が出た後も基本的に通常運行です。
これまで通りのダイヤで運行するので、基本的に移動は可能。
国から指定されない限り、交通各社も減便を考えないとしており、個人的にはなんだかなという感じです。
本気で感染者同士の接触を減らしたいなら、交通機関を止める必要がありますよね。
電車やバスが出ているということは、問題なくサラリーマンは出社することができるということ。
「在宅勤務に切り替えろ」「交通機関は減らさない」
ダブルスタンダードでは?
個人的に、政府は「家に居ざるを得ない」状況を作るべきだと思っています。
出社しないと仕事出来ない人には休業補償を出す。
長期的に見れば、生活保護受給者が増えるなどするほうが、休業補償で数十万払うより多くの経済被害を受けると思うのですが…。
緊急事態宣言で仕事はどうなる?
それでは生活のなかでも収入に直結する「仕事はどうなる?」ということにクローズアップして考えていきたいと思います。
可能なら「在宅勤務」に移行
政府は、特に緊急事態宣言が出された地域の人には「在宅勤務」を推奨しています。
家の外に出てしまうと、常に感染リスクがあること。
出社するとなると、公共交通機関で濃厚接触の危険性があることなどで、在宅勤務のほうが感染リスクを減らせます。
とはいえ、小売業の店員や窓口業務などは在宅勤務で出来ない仕事です。
そうした仕事は働き方を変えるか、出社しない選択肢になります。
また、現場作業の仕事などは出社しないと仕事にならないということで、職場によって対応がまちまちになるということです。
指定業種以外には強い休業要請を出さず、「自粛要請」ともなれば出社を100%止められません。
それぞれ自分の生活があるわけですから。
しかも休業補償が不十分とあれば、当然の帰結です。
筆者も家で仕事しています…
これを書いている私も事実在宅勤務でこの記事を書いています。
普段は駅まで歩いて、電車で揺られてから仕事しているルーティンだったので、まだ慣れないですね…。
しかし文句を言っていても新型コロナウイルスは無くなりませんしワクチンも開発されません。
今できることをして、今後の生活を考えていきたいです。
「自宅待機」の仕事も
特に非正規雇用など、会社の保証が十分ではない働き方の人は「自宅待機」を命じられることも。
自宅待機ということはつまり「休み」ということ。
有給扱いだとしても、有給休暇はいつか無くなります。
無給休暇だったとしたら、当然生活は苦しいです。
やはり、有事の際は「正社員」という働き方の補償が際立ちますね…。
派遣社員は「自宅待機」「無給休暇」の実例
実際、ブログでこんなことを言っている記事を見つけました。
上司から急に、
「あなたは派遣社員ですよね?
派遣社員さんは、在宅勤務という扱いはなく、自宅待機になります。
でも、生活があると思うので、意思は尊重したく思うから、どうしたいか決めてください」
参考:緊急事態宣言を受けた派遣社員の扱い
会社側も経営が苦しくなるのはわかりますが、出社してもしなくても苦しい派遣社員、今後どうすればいいのでしょうか。
営業自粛要請を出すなら休業補償がセットでは?
当然とも言えるのはやはり、政府から「営業自粛要請」を出すなら、休みになる社員のために「休業補償」を出すのが当然だと思うのですが…。
生活の面倒は見ないが出社しろ、なんて言うのは、あまりにも残酷だと思います。
新型コロナウイルスの企業補償はあくまで「融資」止まり
一応、新型コロナウイルスによって営業利益が下がってしまった企業、店舗向けに特別措置も取られています。
しかしこの制度は「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、つまりあくまで「お金を借りれる制度」に過ぎません。
新型コロナウイルスの被害で、直近1ヶ月の売上高が前年または前々年の動機と比較して5%以上減少している方向けに最大6000万円借りられる制度ですが、3年目までは0.9%のリ率をかける鬼のような制度です。
国が貸金業者のような鬼の所業をやるのも勿論ひどいですが、なにより「前年度は営業してなかった企業、店舗が受けられない制度であることが一番問題だと思います。
確かにビジネスローンとしては優秀ですが、国民の生活を守る経済対策としてはかなりガッカリな法案ですよね。
東京都は独自の補償制度を考えている
国が補償制度の制定にもたついている間に、東京都は企業向けの補償制度を作っています。
東京都は、休業しちえる店舗や事業主向けに「感染拡大防止協力金」の形で現金を普及すると言っています。
方針としては、店舗などが1つの事業者には50万円、2つ以上ある事業者には100万円をそれぞれ普及するとしています。
具体的に普及する条件などは決まってないにしても、現在店舗を閉めている事業主にとってはありがたい話です。
政府の制度のように、「貸付」というわけでもないのですから。
しかし同時に「東京都のような潤沢な資産がない都道府県が追随できない」という声も上がっています。
緊急事態宣言で割を食うのは非正規雇用など「低所得者層」
緊急事態宣言で仕事がどうなるのか、そして今後誰が新型コロナウイルスの感染リスクが高いのかを考えると、「低所得者層」です。
大企業で働く富裕層、働かなくても収入のある人は良いですが、小売業の店員は非正規雇用も多いのでリスクの高い生活が強いられます。
品川駅の映像をみても、まだまだ実際に出社している人は数多くいます。
政府は「8割の接触を減らす」と言っていますが、現状を見ると私なんかはどの口が言ってんだと思ってしまいます。
スーパー、ドラッグストアには人がたくさん
私も利用していますが、スーパーマーケットやドラッグストアは食料品を買う人で溢れかえっています。
実際買い物はしないと生活が回りませんし、そこで働く人も仕事がなくなるのは困ります。
新型コロナウイルスで不安になった人が、食料品を買い占めているなんて話も聞きます。
政府は無駄に不安を煽るような政策はやめて、国民全体に安心できる政策を考えてもらいたいです。
個人的にも「先行きの見えない将来」が一番ストレスなのですから。
在宅勤務に切り替わった人の割合は5.6%
実際に在宅勤務の推奨があっても、実際に出社している人が多くいる実情が見えています。
少し前の調査になりますが、LINEと厚生労働省の協力で行われた「新型コロナ新型コロナ対策のための全国調査」の結果によると、「仕事はテレワークにしている」と答えた人の割合は5.6%しかいなかったという結果が出ています。
2週間ほど前の調査なので、今はもう少し多くなっているかもしれませんが、それでもこの時点で5.6%は少なすぎます。
まだまだ社会人の外出を止めるのは難しそうだという結果です。
参考:テレワークはわずか5.6%、厚生労働省がLINEの「新型コロナ全国調査」結果発表
緊急事態宣言で仕事はどうなる? まとめ「
緊急事態宣言が出されることで、私達の生活、そして仕事はどのように変わるのか。
今回はそれについて考えてみました。
新型コロナウイルス、そして緊急事態宣言によって多くの人の働き方が変わってしまっています。
そんな変わってしまった状況、そして給料が激減したとしても、「今できる最善の策は何か」を考え続けて行動してください。