仕事中や会議中など、寝てはならないときに眠気に襲われてしまうと効率的な作業ができなくなってしまいます。
眠気は体が起こす生理現象ですが、適切な対処方法を取ることによって、眠気を覚まして仕事に集中することができます。
今回は、仕事中に眠気を感じてしまったときの対処方法について、方法別に詳しく紹介していきます。
物理的な方法で眠気を覚ます
仕事中に眠気を感じてしまう場合は、まずその場でできることや手軽にできる対策をいくつか試してみましょう。
身体に物理的刺激を与える
簡単な方法として、自分の席に座りながら軽くストレッチを行ったり、トイレに行って顔を洗い気持ちをスッキリさせて眠気を覚ます、といった方法が挙げられます。
手足を動かしたり、冷たい水で体に刺激を与えることは目を覚ますことに対し、特に有効的となっています。
手足を動かすというのは、頭がボーっとしている状態でも簡単にでき、一時的に脳が集中するため眠気を覚ますことができます。
また、眠気は体温が上昇しているときに起こりやすいので、冷たい水で身体を冷やして刺激を与えると体温が下がり始め、目を覚ましやすくなります。
冷えたペットボトルや飲み物が入った缶などを首・脇などにあてて体を冷やすとより効果的です。
椅子の高さを調節するのも効果的
他にも、座っている椅子が高さを調節できるタイプであれば、高さを変えて目線を変えてみるという方法もあります。
椅子を高くすることで床に足がつかなくなると身体が軽い緊張状態になり、目が覚めてきます。
高さが変えられない場合、座る位置を浅くしたり深くするなど、変化させると効果的です。
どの方法も手軽に行うことができるため、できそうな方法から実行してみましょう。
正しい姿勢を意識してみる
背中を丸めた状態で椅子に座っていると、呼吸がだんだん浅くなり脳に必要な酸素が十分に送られず眠くなってしまうことがあります。
この眠気は簡単な方法で対策することができるので、いくつか解説します。
深く座りましょう
背中を丸めた状態で座っていると、首が前に倒れ空気が吸い込みづらくなってしまいます。
すると、必要な酸素を取り込めなくなってしまうので、背筋をきちんと伸ばし、椅子に深く腰を掛けて正しい姿勢を保つことが大切です。
正しい姿勢を保つコツは、まず座るときに前かがみになりお尻を椅子の一番後ろまでしっかりと引き、深く座るようにします。
次に、椅子と机の距離が開き過ぎないように調整し、膝の位置は股関節と並行、もしくは少し高い位置になるように座ります。
肘掛があれば、肘が90°になるように置くと正しい姿勢となっています。
週末のスケジュールを組み直してみる
1週間の中で、特に月曜日に眠気を感じることが多い方は、週末のスケジュールを調整する必要があります。
週末も計画的にすごそう
まず、週末の過ごし方に関するスケジュールを簡単に立てておきましょう。
朝起きる時間や、夜眠る時間を休日であってもあらかじめ決めておき、その時間に眠る習慣をつけます。
1か月程スケジュール通りに過ごすことができれば、身体に習慣が身に付くので、週明けの月曜日が極端に眠くなることは少なくなります。
また、仕事の都合で月曜日は朝早く起きなければならない場合、前日にお酒を飲んだり、脳が刺激を受ける遊び(ブルーライトが目に入るスマホやゲーム等)を控えて眠ることが重要です。
これらは睡眠の質を悪くしてしまうため、月曜日に眠気が襲ってくる可能性があります。
適度な時間の仮眠を取り入れる
どんな方法を試しても眠気がなくならない場合は、あえて眠ってしまうのも有効な手段です。
なぜ仮眠は大切なのか?
仮眠を取ることで、前日からの睡眠不足により脳の活動低下や、眠気による集中力低下といったことを改善する効果に期待できます。
ほんの少しの時間(15分程度)でも仮眠を取ることによって、頭をスッキリさせ作業効率を上げることも可能です。
具体的にどうすればいい?
仮眠を取ると言っても、30分や1時間といった長時間の仮眠は取る必要はありません。
お昼休憩などに15~20分程度の仮眠を取るだけでも頭をスッキリさせることができます。
逆に30分以上の仮眠を取ってしまうと眠りが深くなりすぎて、起きると余計に眠くなってしまうため注意が必要です。
15時以降の仮眠は控えめに
また、仮眠は15時までに取るようにしましょう。
15時以降に仮眠を取ってしまうと体内時計のリズムが崩れてしまい、夜に寝付けなくなってしまう恐れがあります。
もし、勤務中に仮眠を取る時間が無い方は、1分間仮眠を試してみましょう。
椅子に深く腰を掛けた状態で1分間目を閉じるだけでも、脳の中に入った情報を整理し、脳を休ませることができます。
すると、ボーっとしていた頭を少しでもスッキリさせ、集中力を高められます。
不規則な生活習慣を見直してみる
夜更かしが毎日のように続いていたり、睡眠時間が不足してしまうと、当然のことながら日中に眠くなってしまいます。
これでは仕事に支障をきたしてしまう恐れがあるので、何かしらの対策方法が必要です。
規則正しい生活を送ろう
例えば、夜遅くまでかかる作業があった場合、急ぎの仕事でなければ翌朝の始業時間よりも前に出勤して、予定していた作業を行ったり、休日を利用して作業を行い、いつも通りの睡眠時間を確保します。
また、毎日決まった時間に決まったことをする、というのも効果的な対策方法です。
出勤・退勤や食事、入浴といった行動を毎日何時に行うか決めておくことで、睡眠時間の確保に繋がります。
他にも、自分にとって必要な睡眠時間を知ることも、規則正しい生活を送るには必要なことです。
この睡眠時間を知るには、起床後4時間の眠気の状態をチェックします。
起床後4時間というのは脳が覚醒する時間となっているため、この時間内に眠気が覚めなければ適切な睡眠時間を確保できていないことになります。
この必要な睡眠時間を把握して、適切な睡眠習慣をキープできれば、仕事中の眠気解消に繋がっていきます。
疲れ目と眼精疲労に注意
デスクワーク中心の仕事では、目が疲れやすく、脳は自動的に目を休ませようとしてしまいます。
すると、仕事中であっても眠気に襲われてしまうことがあります。
デスクワークの中でも、パソコンを使って仕事をする方は、目に疲れが溜まらないように意識をすることが大切です。
目に疲れを蓄積させないためには、ブルーライトをカットできるメガネをかけながら仕事をしたり、目の疲れを癒しながら仕事をする必要があります。
ここからは、目に疲れを溜めないための具体的な方法を見ていきましょう。
目元の疲れをとる方法
疲れ目の場合は一晩寝て休むことで回復しますが、眼精疲労の場合は寝ただけでは解消することができません。
そこで、対策方法としては、目を温めて目の筋肉をほぐしていく方法があります。
温めたタオルでも構いませんが、コンビニや薬局などで購入できるホットアイマスクを10分程度、装着しているだけで目の疲労を回復させる効果に期待できます。
また、パソコンやスマートフォンからはブルーライトという光が照射され、この光を見続けると目に疲れが溜まってしまいます。
そのため、1時間おきに画面からしばらく目を離す時間を確保したり、ブルーライトをカットしてくれるメガネをかけながら仕事をすることで、疲れ目や眼精疲労を予防し、眠気に襲われにくくなります。
他にも、目の疲労を回復させたり、ブルーライトをカットするには以下のような方法も存在します。
- 目の周りの筋肉をマッサージする
- ブルーライトをカットできる防護フィルムをPCやスマホの画面に貼る
- できるだけまばたきをして目の周りの血行を促進させる
会議中に眠くなってしまったら?
会議中で集中しなければならない状況であっても眠いと感じてしまうことがあります。
これは、室内の二酸化炭素濃度が高まることで、上手く体内に酸素を取り込めなくなり、脳の機能が低下して眠くなることが原因となっています。
会議室内では締め切った空間の中で複数の人が呼吸をしているので、二酸化炭素濃度が通常の3倍とも言われています。
この濃度では眠くなってしまうのも自然なことです。
しかし、何かしらの対処方法を考えなければ、会議中に寝てしまう恐れがあります。
そこで、以下の対処方法を使って会議中の眠気を覚ましましょう。
- 会議室内の空気を入れ替えるために、定期的に窓を開けて二酸化炭素濃度を低くする
- 換気扇がついている場合は、常に電源を入れて室内の空気を入れ替える
- 窓が無い場合は会議室のドアを常に開けて、外の空気が入りやすいようにしておく
もし、これらの方法が取れない場合、身体の中に室内の酸素を少しでも多く取り込めるように、正しい姿勢を意識して沢山の空気を体内に入れるようにしましょう。
自分なりの生活リズムを整えていく
仕事中に眠いと感じてしまう原因には生活習慣も関係してきます。
生活習慣が原因で日中でも眠くなっているのであれば、普段の生活を見直して、改善していくことができます。
しかし、生活習慣の改善は短期間で簡単にできるものではありません。
数週間から長い人では数か月かけて生活習慣を改善し、生活リズムを整えていく必要があります。