年収が下がる転職は、できれば避けたいところですよね。
とはいえ、転職によって年収が下がるケースがあるのも事実です。
転職後、約3割の人の年収が下がったというデータもあります。
年収を下げたくない人や年収を下げてでも転職したい人など、転職の理由は人それぞれです。
このページでは、年収が下がる理由や年収が下がる転職でも納得できる方法について解説していきます。
その他、下記の内容もあわせて解説していきますので、転職活動の参考にしてください!
このページで分かること
- 年収が下がる理由
- 年収が下がる転職でも納得できる方法
- 転職で年収が上がる人の特徴
- 年収を下げたくない人が押さえておくべきポイント
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年収が下がる転職とは?年収が下がる7つの理由を解説
参照元:厚生労働省『令和3年雇用動向調査結果の概況』
厚生労働省の調査によると、転職後年収が増加した割合は35%、減少した割合は36%、変わらなかった割合は29%という結果でした。
年収が減少した人の割合の方が、増加した人の割合をやや上回っていますね。
ではなぜ年収が下がる転職になるのか、その理由を確認していきましょう。
年収が下がる転職になる理由
- 未経験の業界・職種への転職
- 役割や階級が変わるから
- 自分の市場価値をアピールできなかった
- 事前の企業研究が不十分だった
- 年齢による理由
- 残業など労働時間が短くなる
- 賞与や手当が少ない給与制度
①未経験の業界・職種への転職
これまでの経歴とは異なる業界や職種へチャレンジする人は、年収が下がる転職となる傾向にあります。
未経験での転職の場合、これまで培ってきたスキル・経験に対する評価がリセットされがちです。
入社後は育成のための研修期間が設けられていたり、即戦力となるまでに時間がかかります。
未経験の業界・職種へのキャリアチェンジは、年収が下がるリスクがあると覚えておきましょう。
②役職や階級が変わるから
これまでに役職や階級があった人は、転職によってポジションが下がる場合がほとんでです。
「前職では管理職に就いていたけれども、転職先では平社員からのスタートになった。」という人は多いですね。
ただし、マネジメントスキル・経験がある人を採用する場合、将来的に管理職やマネジメント職へのキャリアアップを前提としている場合があります。
企業に応募する際は昇格制度についてきちんと確認し、どのようなポジションへの転職をするのか自分の立ち位置を把握しておきましょう。
一時的に年収が下がったとしても、将来的に昇格して年収が上がる可能性は大いにありますよ。
③自分の市場価値を評価されなかった
転職活動において、自分の市場価値を正しく把握しておくことはとても重要です。
自分の市場価値と企業の求める人物像がマッチしていなければ、年収を上げる転職は難しくなります。
もしくは、これまで培ってきたスキル・経験を面接で十分にアピールできなかったために、評価が低くなってしまうことに注意してください。
入社までにする年収交渉でも、自分の市場価値をうまくアピールできなければ年収が下がってしまします。
④事前の企業研究が不十分だった
事前に十分な企業研究をしていなかったために、年収や待遇面で前職より待遇が悪い企業へ転職してしまう人もいます。
転職活動で企業研究を徹底することは、とても大切ですよ。
「とにかく早く転職したい!」と企業研究や募集要項の確認を怠り、入社後に後悔する人は多いです。
転職活動はよほどの理由がない限り、中長期で計画的にしていきましょう。
特に離職してから転職活動を始めると、資金面での焦りも重なり、熟考せずに転職先を決めてしまいがちです。
⑤年齢による理由
転職する時の年齢によっても、年収が下がる人はいます。
10代~40代までは、転職で年収が下がる人の割合は20~30%です。
しかし50代後半になると約50%、60代を超えると66%の割合で年収が下がります。
転職のタイミングは、年齢も考慮したうえで本当に必要なのかを考えてみてください。
参照元:厚生労働省『令和3年雇用動向調査結果の概況』
⑥残業など労働時間が短くなる
基本給はさほど変わらないのに、年収が下がる場合があります。
その大きな要因の一つは、残業により労働時間が短くなったことです。
これまで残業代で稼いでいた人は、残業が減ったために年収が下がる転職になってしまいます。
近年は働き方改革などから、みなし残業制度を取っていたり、残業を推奨しない企業は増加傾向です。
応募企業が残業に対してどのような考えを持っているか、残業代を期待している人はよく確認しておきましょう。
ただし、転職理由が「残業による拘束時間の長さ」であれば、年収が下がっても問題ないと考える人もいますね。
⑦賞与や手当が少ない給与制度
基本給は前職と変わらずとも、賞与や手当が少なければ年収が下がる転職になるので注意してください。
賞与制度は、下記の通り企業によって異なります。
賞与制度のパターン
- 業績に応じた賞与額
- 賞与は年1回のみ
- そもそも賞与がない
また、手当に関しても同様です。
残業手当・通勤手当・住宅手当など、各種手当がどれだけ充実しているのか、自分が当てはまるのかを事前にきちんと確認しておきましょう。
賞与・各種手当の支払い額については、企業によります。
前職では当たり前だと思っていた金額が、同じように支払われるとは考えないでください。
年収が下がる転職でも納得できる方法
年収が下がる転職は、誰でもできれば避けたいものです。
ただし、必ずしもネガティブな理由で、年収が下がる転職を選択する人ばかりではありません。
年収が下がる転職をしても納得する人のケースについて、確認していきましょう。
そして、なぜ自分が転職したいと考えているのか、その理由を改めて見つめ直しましょう。
年収に納得できる方法
- 将来的に年収が上がる見込みがある
- 自分の好きなこと・興味があることへの転職
- 労働環境や条件を改善できる
- キャリアプランに沿っている
①将来的に年収が上がる見込みがある
年収が下がる転職をしたとしても、中長期で考えると将来的に年収が上がる見込みがある人もいますね。
そういった人は、きちんと自分のキャリアプランを明確に持っています。
一時的に年収が下がったとしても、キャリアアップできれば年収アップは可能です。
専門的なスキル・知識が身に着く転職で、経験を積み高収入を狙っている人もいるでしょう。
年収が下がるからと転職を躊躇せず、キャリアプランを明確にしおけば最終的に生涯年収は前職を上回る可能性は十分にありますよ。
②自分の好きなこと・興味があることへの転職
自分の好きなことや興味のあることを職にしたいと、強い意志がある人は年収が下がることは承知で転職しています。
転職の理由は、人によって異なりますよね。
日々の仕事へのモチベーション・やりがいを重視する人にとっては、年収が下がる転職でも後悔する人は少ないです。
しんどい思いをしてでも年収を下げたくないのか、年収が下がったとしても仕事内容に満足できる転職をするのか、転職の軸が重要ですね。
なぜ自分が転職をしようと考えているのかを、改めて振り返ってみましょう。
③労働環境や条件を改善できる
前職での労働環境や条件が合わず、年収が下がったとしても環境を変えるために転職する人は一定数います。
残業・人間関係・業務内容などに不満を抱えている人は、年収が下がったとしても現状を改善できるのであれば転職しますね。
転職によって環境を変えることで、ワークライフバランスが実現しやすくなります。
出産・育児などのライフイベントのために、労働時間を減らそうと転職をする場合もありますよ。
④キャリアプランに沿っている
中長期のキャリアプランが明確にある人も、年収が下がる転職でも良いと判断しますね。
上述の解説の通り、キャリアプランを明確にしていれば、一時的に年収が下がっても将来的に収入が上がる見込みがあります。
例えば資格支援制度のある企業であれば、働きながら資格を取得しやすくなり、試験に合格すれば資格手当が付く可能性もありますよ。
転職で年収が上がる人の特徴
年収が下がる人とほぼ同じ割合で、転職で年収が上がる人もいます。
転職で年収が上がる人の特徴は、下記の通りです。
転職で年収が上がる人の特徴
- 働きながら転職活動をしている
- 培ってきたスキル・経験を活かせる職場への転職
- キャリアビジョンを中長期で練っている
- 転職の軸を明確にしている
- 自分の市場価値を正確に理解している
それぞれの特徴を理解して、あなたも年収が上がる転職ができるよう参考にしてください。
①働きながら転職活動をしている
年収を上げるためには、在職中に転職活動をすることをおすすめします。
辞めてから転職活動を始める人は、資金不足への不安から転職先を焦って決めてしまいがちです。
なるべく働きながら転職活動をし、転職先の企業研究を徹底するなど計画を練り、後悔しない転職にしましょう。
②培ってきたスキル・経験を活かせる職場への転職
これまで培ってきたスキル・経験を活かせる転職先を、見つけるようにしてください。
採用担当者に即戦力であること、企業の求める人物像とマッチすることをアピールします。
スキルや実務経験が魅力的だと判断されれば、年収交渉の際有利にすすめることができますよ。
③キャリアビジョンを中長期で練っている
上述の解説ではキャリアプランについて触れましたが、キャリアビジョンを中長期で練ることも重要です。
具体的に練るキャリアプランよりは抽象的になりますが、最低限「自分が将来どうなりたいか」明確な目的を持っておきましょう。
キャリアビジョンがあることで、将来の目的に向かってどのような行動を取ればいいのかのキャリアプランに自然と繋がっていきます。
自分が将来これだけは譲れないこと(年収・プライベートの充実など)を、しっかり練っておきましょう。
④転職の軸を明確にしている
上記のキャリアビジョンと同様に、転職の軸を明確にしておくと良いですよ。
転職の軸とは、転職で絶対に譲れない条件を指します。
年収が最優先すべき条件であれば、まずはその軸がぶれない転職活動にしましょう。
企業を比較しているうちに年収以外の条件に目移りしてしまい、労働時間や勤務地も考慮に入れていると企業が絞り込めなくなってしまいます。
どの条件にも当てはまる企業選びとなってしまい、結果的に妥協してしまい年収が上がらない企業に転職してしまうかもしれません。
転職の軸を明確にしておくことで、年収がアップする転職がしやすくなりますよ。
⑤自分の市場価値を正確に理解している
自分の市場価値を正確に理解できていない人は、後悔する転職をする傾向にあります。
重要なのは、自分の市場価値を過大評価も過小評価もせず、客観視することです。
自分が思う市場価値と、周囲から見た市場価値のギャップがなくなります。
転職活動や年収交渉の際に、正当に評価されていないと感じることが減ったり、自分の価値に自信が付くようにもなりますよ。
自分の市場価値を正確に測れない場合は、転職エージェントを利用してプロの手を借りると良いですよ。
年収を下げたくない人が押さえておくべきポイント
年収を下げたくない人は、転職の際下記のポイントを意識してください。
年収を下げたくない人が押さえておくべきポイント
- これまでのスキル・経験を棚卸しする
- 仕事に求める条件を整理する
- 周囲に相談する
- 副業も検討する
- 転職エージェントを利用する
ポイントを押さえておくことで、より納得のできる転職活動ができますよ。
これまでのスキル・経験を棚卸しする
転職の際は、これまでのスキル・経験を棚卸して整理しましょう。
自分ができること・できていないこと・足りないことを把握するのは重要ですよ。
転職したい業界・職種で求められているスキルなどが足りていなければ、習得していくよう普段から意識してください。
また、棚卸して整理しておくことで自分の市場価値を客観視するのに役立ちますよ。
スキル・経験の棚卸しして、自分のアピールポイントを把握しておきましょう。
仕事に求める条件を整理する
上述で転職の軸について解説しましたが、転職先に求める条件を整理しておきましょう。
転職の軸はもちろん、妥協してもいい条件などもリストアップしてください。
応募したい企業を、効率よく選んでいけますよ。
迷った際も条件を整理して明確にしておくことで、後悔する選択を防げます。
周囲に相談する
年収が下がる転職をしたくない人は、転職の際は周囲に相談するようにしましょう。
一時の感情で転職に焦っている場合、周囲の意見を聞くことで冷静な判断ができます。
特に家族や配偶者がいる人は、年収が下がるリスクがある場合は事前に同意を得てから転職を決断しましょう。
周囲への相談が苦手な人もいるかもしれませんが、客観的に自分の状況を見ておくことは大切ですよ。
副業も検討する
転職先に納得していても、やはり年収が下がることが気になる人もいます。
そういった場合は、別の収入源を確保するために副業も検討してみてください。
休日や終業後などスキマ時間にできる副業は、意外と多いですよ。
ただし、企業によっては副業を禁止していたり、認可制にしている場合があるので事前に確認しておきましょう。
副業をすることで、年収を下げずによくなりますよ。
転職エージェントを利用する
年収が下がる転職を防ぐためには、転職エージェントを利用することを強くおすすめします。
転職エージェントを利用することで年収が下がらない求人を紹介してもらうなど、転職を有利にすすめることができますよ。
スカウト制のある転職エージェントを利用すれば、登録しておくことであなたに興味を持った企業からスカウトの連絡が来るかもしれませんね。
転職エージェントではさまざまなサポートを受けられますが、年収交渉を任せられるのも大きなメリットです。
個人では難しい年収交渉も、プロに任せられるので安心ですよね。
年収を下げずに転職したい人におすすめの転職エージェント
上述でも触れましたが、納得のいく年収で転職を成功させるためには、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントを利用することで、書類作成や面接対策などのサポートだけでなく、企業との年収交渉を代行してもらえます。
エージェントに年収交渉を任せることで、極端な額は厳しいですが、1~2%の年収アップに期待できますよ。
おすすめしたい転職エージェントは、下記の3社です。
- ビズリーチ
- リクルートダイレクトスカウト(旧:キャリアカバー)
- doda
それぞれ解説していきますので、自分に合った転職エージェントを見つけてください。
ビズリーチ
ビズリーチの特徴
- スカウト型の転職エージェント
- 登録に審査がある
- 有料プランが用意されている
ビズリーチは、スカウト型の転職エージェントです。
最初に登録手続きをするだけで、基本的に自分から転職活動をする必要がありません。
あなたに興味を持った企業から直接スカウトされるので、その求人票を見てマッチすれば選考にすすめます。
効率的に転職活動をしたい人には、ビズリーチがおすすめです。
年収600万円以上の高年収求人が多いので、年収を上げたい人はビズリーチの利用を検討してください。
ただしビズリーチに登録するには審査があり、誰でも登録できるわけではないと覚えておきましょう。
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リクルートダイレクトスカウト(旧:キャリアカーバー)
リクルートダイレクトスカウトの特徴
- ヘッドハンターの質がいい
- コンサルティングのサポート体制も丁寧
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リクルートダイレクトスカウト、スカウト制の転職エージェントです。
ハイクラス求人が多数掲載されており、ヘッドハンターの質の高さに定評があります。
ヘッドハンターからスカウトが届き、興味があれば選考にすすめるので効率よく転職活動ができますよ。
スカウト制で効率よく転職活動をすすめたい人は、ビズリーチと同様に登録しておけばスカウトされるチャンスが広がりますよ。
リクルートダイレクトスカウト(旧:キャリアカーバー)の評判の真相は?サポートの充実性や口コミも解説
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【まとめ】年収が下がる転職でも納得できていることが重要
このページでは、転職で年収が下がる理由や年収に納得できる方法を解説していきました。
また下記5つの年収上がる人の特徴、転職で押さえておくべきポイントを解説しましたのでもう一度確認しておきましょう。
年収が上がる人の特徴
- 働きながら転職活動をしている
- 培ってきたスキル・経験を活かせる職場への転職
- キャリアビジョンを中長期で練っている
- 転職の軸を明確にしている
- 自分の市場価値を正確に理解している
転職のポイント
- これまでのスキル・経験を棚卸しする
- 仕事に求める条件を整理する
- 周囲に相談する
- 副業も検討する
- 転職エージェントを利用する
上記を踏まえて、年収に納得できる転職をしていきましょう!