年収に対して、「手取りってこれだけしかないの?!」と驚いたことはありませんか?
収入アップを目指しているものの、税金や諸々が差し引かれて結局手元に残る金額が思うように増えないと悩んでいる人も多いです。
実際のところどのような計算方法で税金が差し引きされているのか、何を基準に年収から手取り金額を算出すればいいのか、気になるところですよね。
この記事では年収から手取りを計算する方法を、早見表とあわせて分かりやすく解説していきます。
記事後半では、年収は変わらないままでも節税で収入をアップできる方法を紹介するので、最後までチェックしてくださいね!
この記事で分かること
- 年収から手取りを計算する方法
- 手取りと額面の違い
- 年収と手取りの早見表
- 年収から手取りに差し引かれる税金の種類
- 節税して収入をアップする方法
年収から手取りを計算する方法
年収から手取りを計算する方法を解説していきます。
年収額によって異なりますが、基本的に手取りは年収の75%~85%が目安です。
下記のような計算式で、おおよその手取り額を算出できますね。
年収×0.75~0.85=手取り
例えば年収が400万円の場合、計算式と手取り額は下記のようになります。
400万円×0.75~0.85=300万円~340万円
年収とは、会社が支払う「基本給+賞与+各種手当など」を合計した、1年間の総支給額を指します。
手取りとは、年収(総支給額)から税金(所得税・住民税)と社会保険料を差し引いた、実際に支払われる金額を指しますよ。
つまり、給料として銀行に振り込まれる金額=手取り、と考えましょう。
年収や手取りについての詳細や年収の確認方法については、『年収とは?手取りや所得との違いや計算方法を解説!』をご覧ください。
手取りと額面の違い
手取りと額面の違いについて、解説していきます。
額面とは、「額面給与」「額面年収」などとも言われ、会社から支給される総支給額のことを指します。
額面と手取りを、混同しないようにしましょう。
よく面接や転職エージェントで質問される「希望の額面年収は?」とは、手取りではなく税金などが差し引かれる前の総支給額=額面のことですよ!
年収上がらない時の対策5選!給料を上げるための方法について解説
年収と手取りの早見表(200万円~1億円)
年収(200万円~1億円)の手取り額を、早見表にまとめました。
年収 | 手取り額 |
---|---|
1000万円以下 | 年収の約70%~80% |
1000万円~2000万円 | 年収の約60%~70% |
2000万円以上 | 年収の約50%~60% |
上記表のように、年収が「1000万円以下」「1000万円~2000万円」「2000万円以上」で、差し引かれる税金や社会保険料の割合はおおまかに3パターンに分かれます。
また、家族構成や年齢などによっても手取り額は異なりますよ。
今回は下記の4点を条件として、早見表を作成しました。
- 会社員(サラリーマン)
- 独身(配偶者・扶養家族なし)
- 賞与(ボーナス)なし
- 給与所得控除・基礎控除・社会保険料控除のみ
ざっくりとした条件と概算になるので、あくまで目安の手取り額であるとして考えてくださいね。
実際の手取り額は、個人の状況によって後述の表に記載された金額から増減しますので、あらかじめご了承ください。
年収400万の手取りは300万円?生活レベルや月収について解説
年収200万円~1000万円と手取りの早見表
年収が200万円~1000万円の人の、手取り額を下記早見表にまとめているのでご確認ください。
年収 (万円) |
所得税 (万円) |
住民税 (万円) |
社会保険料 (万円) |
手取り (万円) |
---|---|---|---|---|
200 | 3 | 6 | 29 | 163 |
250 | 4 | 9 | 36 | 201 |
300 | 6 | 12 | 43 | 240 |
350 | 7 | 14 | 50 | 279 |
400 | 9 | 18 | 57 | 317 |
450 | 11 | 21 | 65 | 354 |
500 | 14 | 24 | 72 | 390 |
550 | 17 | 27 | 79 | 426 |
600 | 18 | 31 | 86 | 466 |
650 | 24 | 34 | 93 | 499 |
700 | 32 | 38 | 101 | 530 |
750 | 39 | 41 | 108 | 562 |
800 | 47 | 45 | 113 | 595 |
850 | 56 | 50 | 116 | 629 |
900 | 65 | 54 | 118 | 662 |
950 | 75 | 59 | 121 | 696 |
1000 | 82 | 64 | 123 | 731 |
年収1000万円~2000万円と手取りの早見表
年収が1000万円~2000万円の人の、手取り額を下記早見表にまとめているのでご確認ください。
年収 (万円) |
所得税 (万円) |
住民税 (万円) |
社会保険料 (万円) |
手取り (万円) |
---|---|---|---|---|
1050 | 93 | 69 | 126 | 762 |
1100 | 104 | 73 | 129 | 794 |
1150 | 115 | 78 | 131 | 826 |
1200 | 118 | 83 | 134 | 865 |
1250 | 134 | 88 | 136 | 892 |
1300 | 149 | 92 | 139 | 919 |
1350 | 165 | 97 | 142 | 946 |
1400 | 181 | 102 | 144 | 973 |
1450 | 196 | 107 | 147 | 1000 |
1500 | 212 | 111 | 149 | 1027 |
1550 | 228 | 116 | 152 | 1055 |
1600 | 243 | 121 | 155 | 1081 |
1650 | 259 | 125 | 158 | 1108 |
1700 | 275 | 130 | 158 | 1136 |
1750 | 291 | 135 | 158 | 1165 |
1800 | 308 | 140 | 159 | 1193 |
1850 | 324 | 145 | 159 | 1222 |
1900 | 341 | 150 | 159 | 1250 |
1950 | 357 | 155 | 159 | 1279 |
2000 | 374 | 160 | 159 | 1307 |
年収2000万円~1億円と手取りの早見表
年収が2000万円~1億円の人の、手取り額を下記早見表にまとめているのでご確認ください。
年収 (万円) |
所得税 (万円) |
住民税 (万円) |
社会保険料 (万円) |
手取り (万円) |
---|---|---|---|---|
2100 | 399 | 170 | 160 | 1371 |
2200 | 439 | 180 | 160 | 1421 |
2300 | 479 | 190 | 160 | 1471 |
2400 | 519 | 200 | 160 | 1520 |
2500 | 559 | 210 | 161 | 1570 |
2600 | 605 | 222 | 161 | 1612 |
2700 | 658 | 234 | 161 | 1646 |
2800 | 698 | 244 | 162 | 1696 |
2900 | 738 | 254 | 162 | 1746 |
3000 | 778 | 264 | 162 | 1796 |
年収 (万円) |
所得税 (万円) |
住民税 (万円) |
社会保険料 (万円) |
手取り (万円) |
3500 | 977 | 314 | 164 | 2045 |
4000 | 1176 | 364 | 165 | 2295 |
4500 | 1383 | 414 | 167 | 2537 |
5000 | 1607 | 464 | 168 | 2761 |
5500 | 1831 | 514 | 170 | 2986 |
6000 | 2056 | 563 | 171 | 3210 |
6500 | 2280 | 613 | 173 | 3434 |
7000 | 2504 | 663 | 174 | 3658 |
7500 | 2729 | 713 | 176 | 3883 |
8000 | 2953 | 763 | 177 | 4107 |
8500 | 3177 | 813 | 179 | 4332 |
9000 | 3402 | 863 | 180 | 4556 |
9500 | 3626 | 912 | 182 | 4780 |
10000 | 3850 | 962 | 183 | 5004 |
年収から手取りまでに差し引かれる税金の種類
区分 | 項目 |
---|---|
税金 | 所得税 |
住民税 | |
社会保険料 | 健康保険 |
厚生年金 | |
雇用保険 | |
介護保険 |
上記のように年収から差し引かれる(控除される)のは、税金と社会保険料の2つあります。
年収から控除される税金や社会保険料について、詳しく解説していきますね。
- 所得税
- 住民税
- 健康保険
- 厚生年金
- 雇用保険
- 介護保険
所得税
所得税率 | ||
---|---|---|
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 (概算) |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円~330万円 | 10% | 9万円 |
330万円~695万円 | 20% | 42万円 |
695万円~900万円 | 23% | 63万円 |
900万円~1800万円 | 33% | 153万円 |
1800万円~4000万円 | 40% | 279万円 |
4000万円以上 | 45% | 479万円 |
所得税とは、所得に対してかかる税金を指します。
所得税は累進課税なので、上記表の通り課税される所得金額に応じて税率が変わり、最終的な控除額が決定します。
ちなみに所得は、総支給額(額面給与)から給与所得控除を差し引いた額です。
給与所得控除は、仕事で必要な服・靴・文房具など自己負担した分を必要経費とみなし、年収に応じて額が決められていています。
所得税は、下記の計算式で算出しますよ。
①所得金額 = 額面給与 ー 給与所得控除
②課税所得金額 = 所得金額 ー 所得控除
③所得税額 = 課税所得金額 × 所得税率
毎月給与から天引きされている所得税は源泉徴収ともいい、会社を通して暫定的な額を納付している状態です。
正確な所得税額は、12月の年末調整で清算されますよ。
所得税を支払い過ぎた場合は還付されるので、安心してください。
逆に足りていなかった場合は、追加で支払わなければなりませんよ。
このように課税される所得金額は、1年の区切りに正確な計算をしてようやく金額が確定します。
住民税
住民税とは、住んでいる都道府県・市区町村に納める税金を指します。
前年の年収に応じて決まった額を、翌年6月から均等割り(分割)して納めていきますよ。
新卒1年目の給与では、前年の年収がない場合は住民税が天引きされません。
ただし2年目から住民税控除が発生するので、いきなり手取りが減ったように感じるので要注意ですよ。
健康保険
健康保険とは、病院に3割の自己負担でかかれる国の医療保険制度に加入するための社会保険の一つです。
医療費が高額になったときの軽減措置や、怪我や病気で働けなくなったときに手当金を受け取れます。
保険料の金額は収入や会社が加入する健康保険組合によって異なりますが、半額は会社負担です。
厚生年金保険
厚生年金に加入するために、厚生年金保険料を支払います。
公的年金制度には国民年金保険と厚生年金保険の2種類ありますが、だいたいの会社員は厚生年金保険に加入しますね。
保険料は収入や会社が加入する厚生年金基金によって異なりますが、半額は会社負担です。
雇用保険
雇用保険に加入するための支払う保険料です。
一定期間加入していると、失業時に失業手当を受給できますよ。
保険料は、収入や会社の事業内容によって変動します。
介護保険
介護保険とは、国の各種介護サービスを1~3割の負担で受けられる制度を指します。
40歳~64歳の人は、健康保険料とあわせて支払わなければなりません。
保険料は収入や会社が加入する保険組合によって異なりますが、半額は会社負担です。
節税して収入をアップする方法
「年収が増えても手取りが思ったほど増えていない」
「年収に対して手取りが少ない」
上記のように考えている人は、これから節税で手取りを増やす方法を解説していくので要チェックですよ!
解説する節税方法は、下記の6つあります。
- 社会保険料控除
- 生命保険・地震保険控除
- iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)
- 医療費控除
- 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
- ふるさと納税(寄付金控除)
結婚や引っ越しなど、ライフイベントにあわせて節税対策をして、手取りをアップさせていきましょう。
社会保険料控除
社会保険料控除とは、健康保険料や厚生年金など、支払った各種保険料を所得から控除することを指します。
社会保険料については上述で触れましたが、「生計を一つにする配偶者や家族」も控除の対象になります。
生計が同一であれば、配偶者だけでなく親や子の健康保険料や厚生年金も、社会保険料控除に含めることができますよ!
心当たりがある人は、控除の申請を検討してみましょう。
生命保険と地震保険控除
個人で支払っている生命保険料や地震保険料も控除の対象です。
どちらも、年末調整で控除申請ができますよ。
生命保険料控除は最大で12万円、地震保険控除は最大で5万円の控除を受けることができます。
合わせて最大で17万円もの控除を受けられると、かなりの節税になりますよ!
iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)
iDecoは、小規模企業共済等掛掛金控除の対象です。
いわゆる個人型確定拠出年金のことで、利用者が近年増加していますね。
iDecoで支払った掛金は、全額所得控除を受けられます。
「小規模企業共済等掛金払込証明書」を用意しておけば、会社の年末調整で申告できますよ。
医療費控除
医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間で支払った医療費が10万円を超えた場合に対象となります。
医療控除は、「生計を一つにする配偶者や家族」の医療費も控除の対象になります。
ただし医療費と認められる条件は、明確に定められています。
医療費控除に含まれる医療費か、確認しておきましょう。
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)
住宅ローンを組んで住宅の購入・増築などの改修工事などする場合に、住宅ローン控除を申請すると住宅ローンの残高に応じて税金の控除を受けられます。
銀行などの住宅ローンを利用してマイホームを購入・建築する際に、利用する人が多いですね。
ただし住宅ローン控除を受けるには、下記のような細かい条件を満たしていなければなりませんよ。
- 年間の合計所得
- 住宅ローンの返済期間
- 住宅の床面積
住宅ローン控除は最大13年間、5000万円を上限としたローン残高の1%にあたる金額が控除されます。
ふるさと納税(寄付金控除)
近年注目され始めたふるさと納税(寄付金控除)も、おすすめの節税対策の一つです。
ただし、ふるさと納税をして控除を受けたい場合は、個人で確定申告が必要になるので注意してください。
控除できる金額は、下記どちらかの金額の低い方から2000円を差し引いた額になります。
- その年に支出した特定寄附金の額の合計額
- その年の総所得金額等の40%相当額
転職活動におすすめの転職エージェント
上述で解説した手取りの計算方法や年収についての基礎知識を把握しから、転職活動をするとスムーズにすすみますよ。
特に気になる収入についても、手取りが計算できれば生活のイメージが湧きやすくなり、応募する企業も絞りやすくなりますよ。
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【まとめ】年収から手取りを計算できると転職で役立つ
このページでは、年収から手取りを計算する方法を早見表を使って、分かりやすく解説してきました。
計算方法を理解しておくと、求人票チェックや面接などで役立つので、転職活動がスムーズにすすみますよ!
早見表からは、年収が上がるほど控除される金額が高額になることが分かりましたね。
高年収になればなるほど、税金や社会保険料によって手取りは半額近くまで減っていました。
しかし、できるならなるべく手取りを増やしたいですよね。
そんな時は、節税対策も検討してみてください。
上述でいくつか解説しているので、チャレンジできるものがあれば是非申請してみましょう!