最近は結婚しても仕事を続ける人が増え始めましたが、出産となると出産・育児休業を取得して、再就職を果たす女性や主婦の方は意外に少ないのが現状です。
様々な理由で出産を機に会社を辞めて子育てに専念する事を決意しても、子供が中学校に通い始めると、子供も勉強や部活で手がかからなくなり、主婦は昼間独りで家にいる、という空白の時間をもてあますようになってしまいます。
そんな時に、出産前の若かりし頃の華やかだった自分を思い出し、妻や母でなく、一人の女性として、社会に復帰したいと思うようになる女性も少なくありません。
しかし、突然働きたいと思って就活を始めても、ブランクが10年もあると、書類審査にまず通らず、返送されてくる履歴書が増えるばかりです。
会社から返送された履歴書と共に同封される送付書の「検討した結果、今回は残念ながら…」という文章に、働く自信や意欲が徐々にそがれていくような気分になるものです。
当記事では、そんなブランク10年以上の主婦(ブランク主婦)が、1年以上の時間がかかるものの、長いブランクを補って希望の再就職(正社員)をするための必殺技をご紹介したいと思います。
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い
会社は即戦力を求めている?ブランク主婦は昔の経歴のプライドは捨てよう
会社の人事の管理職は40代以上の男性が占めています。
彼らは、会社の利益と即戦力を求めています。
女性社員の中途採用も同様です。
でも、女性の社会進出を国が応援している今が再就職のチャンスであるかのようにも思えます。
しかし、国は、「女性だから」、「専業主婦だから」といった職業選択上の性差別を禁止していますが、企業側はブランクのある女性を採用枠から外す事も自由です。
最初から正社員として再就職することは厳しい
そのため、悲しいことですが、初めから昔の栄光や資格を糧に正社員再就職を試みるのは不可能であることを受け入れましょう。
20代~30代で培った仕事の能力は、身体が覚えていますので、例え10年ブランクがあってったとしても、初めはブランクによる多少の時代のズレがあっても、勉強して慣れれば社会人としての仕事能力は、ブランクを簡単に補ってくれます。
男性社員は主婦に対する理解が乏しい
しかし、男性の人事の管理職がそれを理解してくれるかどうかが問題なのです。
書類審査は、過去の学歴・職歴をみるものではなく、以下に「戦力として使えるかどうか」の判断ができる最近の職歴です。
いわば、「私はこれだけ貴社にお役に立てます!」というラブレターのようなものです。
過去どれだけ華やかだったかは関係ないのです。
ですから、10年もブランクがあれば、いくら過去の学歴や仕事能力が高くても、そんなものは関係ありません。
それどころか、悲しいことに、学歴や過去の経歴が華やかな人ほど敬遠されてしまいます。
人事には、「役に立たないのにプライドばっかり高いのではないか?」とか、「他の若い社員と上手くやってくれるかどうか?」とか、失礼なことばかり思ってしまうのです。
採用担当の人事決裁権は、40代以上の人事の管理職です。
この世代の男性社員は、専業主婦の能力を低くみています。
専業主婦ほど、仕事のスケジュール管理や仕事の同時進行が上手なのに、それを男性はわかっていないのです。
履歴書に書ける社会復帰後の実績を作る
そんな男性を見返すために、ブランクのある主婦は、自分の仕事の能力を履歴書で表現しなければならないのです。
いくらブランクが長くても、社会復帰して1年以上の勤務経験があれば、過去の経歴と合わせてそれが確かな実績になります。
子供の手が離れた今からの人生を主婦や母だけでなく、一人の女性として社会で活躍したい、と思っている女性は、まずは即戦力になることを証明するために、履歴書に書ける経験を積むことから始めましょう。
ブランク主婦の再就職は派遣から始めてみよう
複数の派遣登録をして、今の時代を知ることから始めよう!
自分が就職したい企業の即戦力を身につけるのは、派遣がお勧めです。
最近では、子育て主婦専門の派遣も多いのです。
まずは、主婦専門の派遣会社に数社登録をすることからスタートしてみましょう。
将来のことも考えて、正社員のエージェント会社がグループ企業にある派遣会社にも登録しておくことをお勧めします。
大きな派遣会社は多くの場合、転職エージェントのグループ会社です。
大手ほど、ブランクのある女性専門の派遣担当部署があります。
または、ブランクがある主婦専門の小さな派遣会社もあります。
このような派遣会社は、アットホームで良いかもしれませんが、派遣先企業も中小企業が多いかもしれません。
それでも、初めのうちは、小さな会社のアットホームな環境で働く方が、やさしい環境で、働きやすいかもしれません。
自分に合った派遣会社を探すためにも、複数の登録をお勧めします。
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まずは、短時間の労働から始めてみる
そういった派遣で、夫の扶養の範囲内の短時間労働者から始めましょう。
仕事と家事の両立には、家族の協力が必須です。
夫の理解も、今後の仕事を左右しかねません。
今まで、あなたが1日家にいることに慣れている家族に、あなたが外で仕事をする不自由さにも少しずつ慣れていってもらう必要があります。
そのためにも、いきなりフルタイムではなく、短時間労働が良いのです。
しかし、「家族には迷惑をかけない自信があるし、私は正社員になりたいんだけど」と思う人もいるでしょう。
たとえそうであったとしても、まずは夫の扶養の範囲内から始めるのがお勧めです。
その理由は、後で解説しますので、取り敢えず先に読み進んでいただければ幸いです。
そういった派遣会社には、即戦力になるためのパソコン操作の自習室や講習会や勉強会が無料や数千円で開催されています。
この講習や勉強会に参加して修了しているだけで、派遣会社がパソコンに関しては即戦力になることを証明してくれます。
派遣会社独自のPCスキルテストも行われていますので、そのスキルも即戦力を証明してくれます。
また、主婦業で培った様々な経験からできそうな仕事を探してくれます。
人間関係やコミュニケーション力や仕事に対するモチベーションや性格についても、企業の人事に積極的にアピールしてくれます。
派遣会社で社会経験を実際に積んで、現在の自分の仕事力を試してみよう
そもそも、派遣の場合は履歴書には「○○派遣会社登録」と書いて、職務経歴書で派遣先企業を書くことになります。
例えば、10年のブランクは、社会自体が10年前とまったく異なっています。
10年前の常識はまず通用しません。
そのため、初めての派遣先では常識の違いから様々な失敗をしてしまうかもしれません。
若い人たちと上手くコミュニケーションをとれないかもしれません。
そういった事情から、仕事を上手くこなせなくて、契約を更新できないこともあります。
そのとき、扶養の範囲内であることが役に立ちます。
長期契約で扶養の範囲を超えて派遣契約をした場合、1ヶ月~3ヶ月の試用期間の後、もしくは初めから、雇用保険だけでなく社会保険が付いてしまいます。
社会保険が付くということが、臨時雇いではなく、長期契約をした証明になってしまいます。
社会保険は、年金手帳に記録がつきますので、就職したときに、社会保険が次々と切り替わっていては、「3ヶ月更新の長期契約なのに、何らかの事情で契約更新しなかった」ということがわかってしまうのです。
会社を点々とするのは、正社員として企業が雇うときに最も嫌う事です。
しかし、扶養の範囲内の場合は、辞めた理由を「短期の契約でしたので、契約が終了したからです」という退職理由が通用します。
「ブランクが長いのでさまざまな職種を経験して、新たな分野で、自分に合った仕事が何かを見つけたかった」とか、言い訳は何とでも言えるのです。
しかし、あまり自分から会社を辞めたり、会社から契約を解除されることが多いと、派遣会社からも信用を失ってしまいますので気をつけましょう。
それに、派遣で続かないようなら、正社員なんて夢のまた夢でもあります。
まだ社会に慣れなくて失敗するのは、派遣会社の担当者が、あなたの仕事の悩みの相談に個別に乗ってくれますので、辛いことも乗り越えて、できるだけ1年以上同じ会社で実績を積むことを目標にしましょう。
プライドを捨てて素直になることを心掛ける
自分よりも年下の女性社員に指導されることになります。
中には、イチイチ言葉が気に触るような、あまり好きになれない若い世代の社員に指導されることもあります。
仲良くなる必要は無いので、とにかく素直に、謙虚にしている事がお勧めです。
10年のブランクを短時間で埋めようとしているのですし、今の時代の仕事だけでなく、若い世代の考え方を教えてくれる先生だと思いましょう。
その若い社員が意地悪だと感じても、それはただの世代の違いだけかもしれません。
どこに行ってもあることですから、そのギャップを乗り越えてコミュニケーションを上手にとれないと、正社員になっても失敗してしまいます。
あくまで練習台だと思えば、多少の意地悪にも耐えられますし、不思議なことやわからないことを素直に聞いて、その指導係の若い社員を頼ってしまいましょう。
教えてもらったら「ありがとう」と笑顔で言うのです。
そこは、「栄光ある未来のため」と割り切って、年の功で乗り切りましょう。
仕事を身につけてしまえばこっちのものなのですから。
そして、どうしても辛い事や、意地悪が激しい場合は、派遣の担当者に相談しましょう。
何かしらの解決策があるかもしれません。
また、あなたに非がなければ、新しい働きやすい職場を紹介してくれます。
ブランク主婦が正社員になれる早道は再就職に役立つ資格の取得?
現在多くの企業で必須条件であるPC操作は網羅しておきましょう。
Word、Excel、PowerPointは必須、Accessはあれば良しです。
さらに技術職なら3DCADも操作できればもっと良しと言ったところです。
とにかく、自分が就職したい職種の多くの企業に通用するためにも、PC操作は網羅しておきましょう。
働きながらの資格取得を目指す
その次は資格の取得です。
資格の取得は、ブランクの前の職種に関係のあるものでしたら、今でも通用する仕事力の証明になります。
また、新たな職域の資格でしたら、派遣会社やパート等で、一般事務やアシスタントから入るのがお勧めです。
見習い気分で、将来自分が一人前になるための修業だと思いましょう。
困難にぶつかったら、派遣会社の担当者に相談です。
とにかく、続けることを目標に、1年の辛抱です。
どうしても辛かったら、1回は辛抱して、2回目の更新時に契約を終了させてもらいましょう。
担当者に、都度相談していれば、あなたが苦手な人や苦手な事を理解してもらえますので、次はあなたが働きやすい職場を見つけてくれます。
修業を積んだブランク主婦の再就職は紹介予定派遣もおすすめ
1年~3年、派遣社員生活を続けていけば、現在の社会事情も、人間関係にも慣れるでしょうし、即戦力の実績も作れます。
いざ、「正社員にチャレンジ」のときも、やっぱり働きやすい企業に就職したいですよね。
そんなときに、転職エージェントの一部門やグループ企業である派遣会社であることが役に立ちます。
派遣の担当者が、あなたの今までの実績や会社での評判をもれなく転職エージェントの担当者に伝えてくれます。このような連携がある事が転職に有利です。
紹介予定派遣もお勧めです。今まで短時間労働者だったのです。
いきなり毎日フル勤務は難しいかもしれません。
紹介予定派遣は、3ヶ月~半年のお試し期間(派遣期間)がありますので、その間は派遣会社の社員ですから、様々な相談や労働環境の不満も相談することもできます。
正社員になるときの契約関係についても、普通の中途採用の面接では聞きにくいような、給料や賞与、福利厚生、その他労働環境や労働条件について、派遣会社の担当者に詳しく質問することができます。
紹介予定派遣に入る前に人間関係も含めて、様々な質問ができるので、不安を抱えることなく就職が可能です。
まとめ
いかがでしたか?
10年ものブランクは、思った以上に大きいものです。
○○さんの奥さんや△△ちゃんのママでのお付き合いの人間関係も大変ですが、会社の人間関係は、また別物です。
ご近所やママ友関係で人間関係が上手くいっていても、会社で同じように行くとは限らないのです。
育った環境も世代も違い、自分よりも年下の女性から様々な指導を受け、それをこなしていかなければならないのです。
女性同士の人間関係は微妙ですから、出る杭は打たれるようなこともあるかもしれません。
そんな中で、実力を発揮し、周囲に認められていくのは、至難の業ではありません。
仕事と家庭の両立もコツを掴むまで大変です。
派遣で人間関係と実績を積んで、仕事と家事を上手にこなして、いざ正社員になるときは、初めから高い能力として正社員として雇ってもらいましょう。
社会復帰後の初っ端は、派遣等の短時間労働がお勧めです。
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い