在職中に転職活動をすすめる場合、「現職への気配り」も必要となります。
なぜなら、在職中の職場には転職することを悟られるわけにはいかないからです。
当然のことながら、退職後の転職活動と比べて、在職中の転職活動は難易度が高いです。
転職活動のスケジューリング、求人の検索、応募先企業とのやり取りなど、転職活動のなかの面倒なことをすべて一人で行なう必要があるからです。
働きながらの転職活動は、転職活動自体に時間を割くのが難しいので、もどかしさを感じたりうまく活動自体が進まないことへのじれったさも感じるかもしれません。
ということで今回は、在職中の転職活動と退職後の転職活動の違い、そして在職中の転職活動をうまくすすめる秘訣もご紹介します。
私も個人的に経験がありますが、結論から言って在職中の転職活動のほうが遥かにメリットが多いです。
在職中に転職活動してもいい?
まずは、そもそも在職中に転職活動はしても良いものか。
在職中の転職活動のありなしという前提条件について、ここで学んでおきましょう。
転職活動を行なうタイミング自体は、「これ」と決めるのが難しいのも確かです。
ただ言えるのは、「転職したくなった時が転職しどき」と言えるかもしれません。
企業側の印象は悪くならない?
在職中の転職活動ですが、応募先企業として在職中に転職活動をすすめると、相手方の心象自体は悪くならないか?気になる人も多いですよね。
しかし在職中に転職活動すること自体、応募先企業へ悪い印象は与えません。
転職活動自体は労働者が皆持っている当然の権利です。
ただ労働者が権利を行使しただけのこと。
そこに対して、企業側が悪いと思ったり思わなかったりすることはありません。
しかし転職する際に、現職での引き継ぎの時期などを考慮する必要があります。
面接の際などに、「勤務開始は引き継ぎが終わった後」など、相手先の理解を求めることが必要になります。
在職中の転職活動のほうがメリットが多い
在職中に転職活動をすすめるメリットはたくさん思いつきます。
収入が途切れない
まず単純に、現職でもらっている給与が途切れないというメリットがあります。
転職活動によって、収入が途切れてしまうと生活そのものに響きます。
まずそうした「生活の最低水準を維持できる」のは大きなメリットなのです。
また、転職活動には地味にお金がかかります。
在職中の転職活動を行なうことで、そうした「転職活動にかかる費用」を賄うこともできるのです。
心に余裕ができる
在職中に転職活動を行なうことで、「最悪転職できなくても大丈夫」という心の余裕が生まれます。
心の余裕はそのまま態度に現れます。
転職活動における、特に面接では「余裕の態度」が求められます。
転職活動を順調に進めるためにも、在職中に転職活動を進めるべきなのです。
在職中に転職活動を行なうことで、転職活動の成功率自体を上げることにも繋がるということですね。
在職中の転職活動は時間が足りないのがデメリット
在職中に転職活動を進めるデメリットも当然存在します。
それはやはり「在職中の転職活動は時間が足りなくなる」ということでしょう。
応募先企業との面接は、平日の日中に受けることになるでしょう。
その際は、現在の職で有給を取ったり、早退したりと時間の調整が必要になるのです。
そうした時間の折り合いをつけるのが難しい、というのが在職中の転職活動を行なうデメリットと言えるでしょう。
在職中に転職活動をすすめる秘訣
在職中に転職活動を進めるのは難しいですが、不可能ではありません。
しかし、在職中に転職活動を円滑に進めるためには、秘訣、コツがあるのです。
在職中の転職活動のコツ、ここで紹介しておきたいと思います。
職歴は省略しない
転職活動で提出する書類は、履歴書と職務経歴書の2つです。
このどちらも、職歴を各必要があります。
この時各職歴は省略したりせず、時系列に沿って正しく記入するのがまずひとつめのコツです。
もし職歴に、在職期間が短いなど後ろめたい気持ちがあったとしても、時期などを省略することなくしっかり書くこと。
それを心がけてください。
最近では職歴の期間より、「在職中に何を学んだか」など在職中に身に着けたことを重視する企業が増えています。
職歴に書く在職期間が短いとしても、面接で「何を学んだか」を話す準備だけしっかり行ってください。
空き時間を有効活用する
空き時間をしっかり使って、無駄なく転職活動を進めるのも大切です。
前述した通り、在職中の転職活動は時間との戦い。
無駄ない転職活動で、確実に希望通りの転職活動を成功させましょう。
有給を活用して面接を受ける
面接を受ける時は、有給休暇を活用しましょう。
ほとんどの企業で、有給申請の際申請理由を聞かれないはずです。
有給の目的を聞かれるような会社は、はっきり言ってろくでもないです。
たとえ「転職活動のため」だったとしても、企業は社員が有給休暇を取ることを拒否してはいけないのです。
迷惑がかかってしまうので、当日に欠勤して面接を受けるのはなるべくやめましょう。
面接日程をこちらの要望と合わせてもらう
面接日程は、応募先の企業とこちらの予定で折り合いを合わせていかないといけないものです。
在職中に転職活動を進めるためには、なるべく在職中の仕事とスケジュールをあわせてもらいましょう。
提示してもらった日程の中で自分がスケジュールをあわせられる日程がなかったなら、無理せずこちらから要望を出すようにしてください。
面接日程で多少揉めたくらいでは、企業側の心象が悪くなることもありません。
双方にとって一番都合の良い時間帯を話あって見つけましょう。
転職が決まったら在職中の会社にも気を配る
転職活動は、自分だけの問題ではありません。
在職中の仕事があるなら、在職中のしごとに対してもしっかり気を配る必要があるのです。
「円満退社」という言葉がある通り、なるべく円満に、現職を辞める努力をする必要があるのです。
引き止められたら真摯に対応する
転職することを現職で伝えたなら、きっとあなたは慰留されることでしょう。
あなたは転職することが決まっているのだから、慰留されたところでそんなことは気にしなくていい…わけはありません。
慰留されてもしっかりと「申し訳ないが、退職させて頂きたい」旨を丁寧に伝えてください。
慰留が多少長引いても、イライラするのは厳禁です。
それだけあなたは会社的に必要な人材だったということです。
感謝しつつ、丁寧に慰留に対して対応してください。
引き継ぎ期間を長めに取る
実際に転職するのは、現職の仕事が後輩や同僚に引き継ぎが終わった段階です。
引き継ぎが終わらないまま、転職することはできません。
あなたの仕事が複雑なら複雑であるほど、引き継ぎの時間は長めに取ってください。
そして、転職先の企業に伝える「勤務開始時期」も、長めの引き継ぎを考慮した上で伝えてください。
「立つ鳥跡を濁さず」を意識する
昔から、その場を去る人は「立つ鳥跡を濁さず」を心がけろと言われています。
それまでいた場所に、迷惑をかけることなく、何もかも片付けが済んだ段階で、次の場所に移るようにしてください。
現職でかけた迷惑が、後々またどんな形で自分に帰ってくるかわかりません。
後々の自分のためにも、現職で迷惑をかけることなく、立つ鳥跡を濁さずで転職しましょう。
在職中に転職するなら「転職エージェント」の利用がおすすめ
在職中に転職活動を進めるなら、転職エージェントを活用するのがおすすめです。
詳しくはこれからお伝えしますが、転職エージェントを活用した転職活動なら、「在職中転職」のデメリットをカバーできます。
どうして転職エージェントがこれほど多くの数存在するか。
それは利用者にとって利点が多いからです。
キャリアコンサルタントが利用者に代わり転職活動を進めてくれる
転職エージェント利用者にとって一番大きなメリットはここでしょうか。
在職中に転職活動を進めると「時間が足りない」という最大の弱点を、転職エージェントを利用すればキャリアコンサルタントがカバーしてくれるのです。
キャリアコンサルタントが、利用者の希望に沿った求人を探してくれるだけでなく、応募先とのやり取りも代行してくれます。
さらに面接のアドバイスや、書類作成のアドバイスもしてくれるので、キャリアコンサルタントのある無しで転職活動の成功率が大きく変わるのです。
一人ぼっちになりがちな転職活動ですが、転職エージェントを頼ればキャリアコンサルタントがいるので、一人ぼっちではなくなるということです。
在職中の転職活動におすすめの転職エージェント
実際に「転職エージェントを使いながら、在職中の転職活動を行おう」と思っている方におすすめしたい転職エージェントがあります。
リクルートエージェント
転職エージェント最大手「リクルートエージェント」はやはりおすすめです。
リクルートエージェント最大の武器である「求人数」。
そして数々の実績が裏付ける、エージェントが持つ「ノウハウ」を武器に、在職中であっても転職活動を円滑に進めることができます。
求人数が多いというのは、とにかく魅力的です。
転職活動は選択肢の中で自分がふさわしいと思う方を選ぶ、という行動の連続です。
その選べる選択肢が多いのが、リクルートエージェントの強みということです。
dodaエージェント
業界第二位のdodaエージェントも、在職中の転職活動で活用するのにおすすめです。
dodaは、リクルートエージェントとの差別化を測る目的もあり、キャリアコンサルタントの対応にとても力を入れています。
dodaエージェントなら、リクルートエージェント以上に手厚いサポートを受けながら、在職中の転職活動をスムーズに進めることができるはずです。
在職中の転職活動 まとめ
ここまで読んだことで、在職中に転職活動を行なうことについてわかっていただけたでしょうか。
在職中に転職活動を行なうことで、「収入が途切れない」「心に余裕が出る」など多くのメリットがあります。
しかし在職中仕事していることもあり時間的に厳しくなるというデメリットにだけ、注意を怠らないでください。