「中途採用で三菱電機に転職してみようかな」と考えている方もいるのではないでしょうか。
ただ、会社のホームページを見ても良い面しか書かれていないし、実際はどんな職場なのだろうと悩みますよね。
また、三菱電機ほどの大企業になると、求人はどこで探せばよいか、準備や対策はどうすればよいのか見当がつかないというのが本音と思います。
ここでは、そんな悩みを解決するために、三菱電機の転職に役立つ情報を集めてみました。
三菱電機の企業概要
まずは、三菱電機の企業全体の概要から見てみましょう。
事業内容
三菱電機は、海外進出が進んでいる日本でも有数のグローバル企業で、家庭用の電化製品から人口衛星まで幅広い事業を展開しているのが特徴です。
さまざまな部門に分かれているので、ここでは三菱電機の代表的な事業をご紹介します。
重電システム
三菱電機の主力の一つになっているのが重電システムです。
家電と呼ばれるテレビや洗濯機などの他に、発電施設や商業・工業施設などで用いられる大型の電力設備などが生産されています。
例えば、タービン発電機をはじめ、水車発電機や原子力プラント用電機品・風力発電などの様々な発電システムが、独自または共同で開発されています。
中でも、太陽光発電システムにおいては、2009年に電力変換効率が業界最高の97.5%を達成。
また、2015年に発売が開始された高効率タービン発電機は、これまで水冷却方式でしか対応できなかった大容量域を世界で初めて水素間接冷却方式で実現し、安定した電力の供給とエネルギー効率をあげることに成功しています。
情報通信システム
情報通信システムは、電波を使った地上間や地上と人工衛星との情報のやりとりに欠くことができません。
三菱電気の情報通信システム事業は、私たちの生活に身近なデジタル放送機器から、テレビ中継車に搭載される通信機器やパラボラアンテナまで、先進的な通信技術を用いたさまざまな機器の開発・設計が行われています。
また、音声認識・画像認識装置や防犯カメラなどの設計・開発にも力が入れられています。
その他に、大型電波望遠鏡や高精度な制御技術を駆使した光学望遠鏡(すばる望遠鏡)の製作で天文学の発展に貢献していることは有名です。
高度な技術力とノウハウでたくさんの人工衛星を開発してきました三菱電機は、国際宇宙ステーションに関わる物資補給機などの技術を提供することで、宇宙事業に貢献しています。
住環境事業
三菱電機でよく知られているのが、冷蔵庫やエアコンなどの家庭家電ではないでしょうか。
三菱では、人々の暮らしを豊かで快適にしてくれる住環境関連機器の開発に力が入れられています。
中でも、三菱電機株式会社の登録商標であるロスナイは、熱を逃すことなく部屋の空気を入れ換えられる換気扇として高い人気を誇ります。
また、CO2の排出量を空気の熱を利用することで抑えて給湯できる家庭用電気温水器・エコキュートは、日本国内シェアが3割を超えています。
その他にも、IHクッキングヒータの日本国内シェアは2位で、快適で潤いのある住空間を創造しています。
トップのメッセージ、企業理念
2020年度に創立100周年を迎える私たち三菱電機グループは、「グローバル環境先進企業」として時代の要求に応えられる企業集団を目指すとともに、もう一段高い成長の実現に向けて変革に挑戦し続けたいと考えています。
私たちは、倫理・遵法など企業としての社会的責任(CSR)を常に念頭に置きつつ、グローバルな変化を先取りし持続的成長を追求することで、「社会」、「顧客」、「株主」、「従業員」すべてから信頼と満足を得られるよう、しっかりと取り組んでまいります。
三菱電機グループは、コーポレートステートメントとして「Changes for the Better」を掲げております。
この趣旨は、常により良いものを目指して変革していく意志を表したものです。
私たち、世界の三菱電機グループ従業員14万人の一人ひとりが、変革に挑戦し常により良い明日への探求を続けていく決意です。
これからも三菱電機グループにご期待ください。
執行役社長 杉山武史
会社概要
会社名 | 三菱電機株式会社 |
---|---|
所在地 | 〒100-8310 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビル |
資本金 | 175,820百万円 |
事業内容 | 重電システム部門、産業メカトロニクス部門、情報通信システム部門、電子デバイス部門、家庭電器部門、その他部門 |
従業員数 | 138,700人(2018年3月末時点) |
三菱電機の採用職種・仕事内容
現在、三菱電機では、どのような職種の募集が行われているのでしょうか。
三菱電機が募集している職種をみてみましょう。
空調機のソフトウェア開発、映像・画像処理開発
グローバル環境先進企業を目指す三菱電機では、成長牽引事業の一つである空調冷熱システム事業のスタッフを募集しています。
三菱電機の中でも一番大きい構成比を占めており、今後の躍進が非常に期待されています。
主な業務内容は、
- 映像・画像処理開発・プロジェクトマネージメント全般
- 空調機、冷蔵庫向けのIoT先行開発、画像見える化による製品訴求力向上
- 空調機のネットワーク接続に関するシステム設計・開発・企画
(1)~(3)のいずれかを担当します。
- 280,000円~
- 想定理論年収:3,500,000円~7,500,000円(経験・役割等による)
- 月給:基本給、諸手当などを除く、想定理論年収:賞与年2回(6月・12月)を除く
電力保護/監視制御装置の開発
主な業務内容は、国内・海外の電力会社、および一般産業(工場、ビル、電鉄等)向けの電力保護・監視制御装置(保護リレーなど)に使用する「組込みソフトウェアまたはプリント基板等のハードウェア」の開発設計です。
将来的には、上記のノウハウを活かした新ビジネス向けの開発設計を担当する可能性もあります。
給与
- 月給:230,000円~
- 想定理論年収:3,500,000円~7,500,000円(経験・役割等による)
- 月給:基本給、残業時間に応じて手当支給、深夜勤務・休日手当は別途支給有、想定理論年収:賞与年2回(6月・12月)を除く
光学機器の研究開発
近年光学技術を用いた製品の適用範囲が広がっており、新たに人員強化すべく光学系のエンジニアを募集しています。
業務内容は、三菱電機製品における光学機器の研究開発(構造の考案、設計、解析、施策および評価)です。
担当製品はこれまでの経験に応じて決定されますが、光センサー、車載用ディスプレイ、LED照明などが想定されています。
給与
- 月給:230,000~
- 想定理論年収:4,000,000円 ~ 10,000,000円
- 月給:基本給、残業時間に応じて手当支給、深夜勤務・休日手当は別途支給有、想定理論年収:賞与年2回(6月・12月)を除く
生産管理システムの企画・設計(モーター製造)
モータ製造における、生産管理システムの企画・開発の募集です。
主な業務内容は、工場内現有データや新規データの収集・分析と、生産計画や在庫管理等の工場生産管理を効率よく実施するためのシステム企画・開発・保守になります。
給与
- 月給: 230,000円~470,000円
- 想定理論年収:5,000,000円~8,000,000円(各種手当含む)
- 月給:基本給、残業時間に応じて手当支給、深夜勤務・休日手当は別途支給有、想定理論年収:月給、賞与、各種手当を含む
電力・エネルギー分野向けシステムの研究開発
電力の自由化に伴い、電力業界でもさまざまな変化が起きています。
三菱電機では、この変化に対応するために幅広い技術を導入すべく、様々なバックグラウンドを理解している人材が募集されています。
業務内容は、電力システムにおける効率的な需要計画の作成など、電力システム全体におけるシミュレーションなどの研究開発です。
例えば、近年ではバッテリーや風力発電について個別で管理していたものも、マンションなどを集めて集約管理するようになっています。
そのような電力管理、システムにおける効率的な方法をシミュレーションします。
給与
- 月給:230,000円~
- 想定理論年収:4,000,000円~10,000,000円(経験・役割等による)
- 月給:基本給、残業時間に応じて手当支給、深夜勤務・休日手当は別途支給有、想定理論年収:賞与年2回(6月・12月)を除く
エレベータ制御システムの研究開発
三菱電機は、エレベータ制御の群管理システムなど、最適な制御設計について取り組んでいます。
近年、新たな電子安全装置などの機能ニーズが増したことにより、研究開発スタッフの募集が行われています。
業務内容は、エレベータの最適な群管理(スケジューリング)アルゴリズムの検討と、シミュレーションエレベータの安全装置における研究開発です。
給与
- 月給:230,000円~
- 想定理論年収:4,000,000円~10,000,000円(経験・役割等による)
- 月給:基本給、残業時間に応じて手当支給、深夜勤務・休日手当は別途支給有、想定理論年収:賞与年2回(6月・12月)を除く
三菱電機の給与・年収
三菱電機へ転職後の自分の年収をおおよそ把握するために、三菱電機社員の平均年収を調べておきましょう。
全体の平均年収
三菱電機社員全体の平均年収は「792万円」でした。
近頃三菱電機はグローバル事業を大きく拡大していることもあり、平均年収も増加傾向にあります。
年代別の年収
年代 | 平均年収 |
---|---|
20~24歳 | 298.0万円~328.0万円 |
25~29歳 | 549.5万円~599.5万円 |
30~34歳 | 587.4万円~687.4万円 |
35~39歳 | 607.4万円~711.4万円 |
40~44歳 | 678.3万円~799.3万円 |
45~49歳 | 773.2万円~895.2万円 |
50~54歳 | 849.1万円~959.1万円 |
55~59歳 | 841.1万円~951.1万円 |
60~65歳 | 547.4万円~951.1万円 |
三菱電機の競合企業と平均年収比較
企業名 | 平均年収 |
---|---|
三菱電機 | 792万円 |
パナソニック | 768万円 |
日立製作所 | 871.5万円 |
東芝 | 827.5万円 |
シャープ | 633.7万円 |
三菱電機と、他の国内電気大手で平均年収を比較してみます。
三菱電機の有名な競合である日立製作所や東芝と比べると平均年収は低いです。
ただ、日本でもトップクラスのパナソニックやシャープよりも高く、三菱電機の平均年収は業界内でトップではないですが、比較的高い方だと言えます。
給与に関する口コミ・評判
他の業種と比べると、年収は高い方だと思います。役職になると高級がとれ、文句はないでしょう。
業務量が多いので必ず残業しますが、きちんと手当てが出るので給与は高いです。ただ、昇給に関する評価が不透明なのが心配です。
大手電機メーカーだけあって、他の同年代の人よりも多くもらっています。
ボーナスはエスカレーター式に上がっていくので、長く務めるほど年収は高くなります。
残業が多い月と少ない月があり、月によって給与に差が出るのが不満です。
三菱電機の福利厚生制度
三菱電機社員には大切な「福利厚生」も調べておきましょう。
住居関連
三菱電機では、生活の土台となる住居の心配をせずに暮らしてもらうための制度が整っています。
入社後の寮の提供や結婚後の社宅の提供・家賃補助制度・マイホーム購入の際の低金利での借入制度などがあります。
出産・育児関連
三菱電機では、出産を迎えた女性スタッフをサポートするための休業・休職や短時間勤務制度が設けられています。
また、配偶者が出産を迎えた男性スタッフは、配偶者出産休暇や休職・短時間勤務制度も利用できます。
入学式や授業参観など子どもの学校行事や病気の看病などのセルフサポート休暇など、出産や育児を支援する制度が充実しています。
その他にも、託児所などの利用料や学校・塾の教育費用の補助が行われます。
余暇関連
三菱電機では、保養所や旅行費用補助制度を設けてスタッフの余暇を充実させたり、特別休暇(チャージ休暇)が満30歳・40歳・50歳の節目の年に用意され、心身の一層の充実が図られていたりします。
また、満59歳になるスタッフとその配偶者を対象に、長年の会社への貢献に感謝する目的で海外旅行(ハワイ・オーストラリアなど)に参加してもらうダイヤモンドプラン制度があり、今後の人生設計を考える機会とし活用されています。
介護関連
三菱電機では、在職中に親の介護が必要になった場合、介護休職制度や介護サービス利用料補助制度などを利用することができます。
毎年一定のポイントがスタッフに付与されるセレクトプランがあり、旅行や育児・介護などの多様なメニューの中から自由に選択して、ポイントに応じた費用補助を受けることができます。
福利厚生に関する口コミ・評判
福利厚生が充実しているのはとてもありがたいのですが、それ故に会社を休んで手当てを受けると、働くことがむなしくなることがあります。贅沢な悩みなんですけど。
すべてのことに関してとても充実していると思います。特に、家族を持っている人は、役に立つ制度が多いです。
スタッフ全員に補助金についての細かな説明がされていないので、消化率が悪いです。保養所も申し込みが多くて、抽選で外れると何か月か待たなければいけません。
毎年決まった金額の補助金がスタッフに支給され、子どもの教育費や自社製品の購入などに充てることができて助かります。
寮が完備されているので、水道・光熱費を合わせても、とても安い金額になるのがありがたいです。
勤務時間・休日休暇
勤務時間・休日休暇はとても大切な要素です。
三菱電機ではどのようになっているのでしょう。
三菱電機の労働時間は7時間45分(時間帯は事業所によって異なる)です。
事業所・部署によってフレックスタイム制度の適用あり
- 週休2日制(弊社カレンダーによる)
- 国民の祝日
- 労働祭
- 年末年始
- 会社創立記念日
- 8月第1・第2金曜日など
年次有給休暇
三菱電機は、年次有給休暇が入社年数に応じて付与されます。
※半日単位で年次有給休暇の取得が可能になります。
年次 | 日数 |
---|---|
1年目 | 10日 |
2年目 | 15日 |
3年目 | 16日 |
4年目 | 17日 |
5年目 | 18日 |
6年目 | 19日 |
7年目以降 | 20日 |
長時間労働の是正
2016年から三菱電機は経営施策の中に働き方改革を掲げ、2018年度の時間外労働を1年間で720時間以内にするとしています。
改革案の中には、誰もが仕事と生活を両立できる職場環を実現するために、経営トップ層からメッセージを発信することで、仕事に対する意識の改革を図ることが盛り込まれています。
年休の取得促進
三菱電機では、年に3日マイカレンダー休暇を設け、誕生日や記念日などに計画的に休暇を取得することが奨励されています。
その他にも、週末(土日)と連続した休暇取得の奨励や、管理職が率先して年休を取ることでスタッフが休暇を取りやすい環境作りが実践されています。
柔軟な働き方の促進
三菱電機では、働き方改革意識調査を継続的に実施し、仕事と生活のバランスについて柔軟な働き方の促進に努めています。
勤務時間・休日休暇に関する口コミ・評判
年に3日必ず休みを取ることができ、完全週休二日制や週に2日定時退社があります。ただ、休みが多い分、仕事が溜まって他の日に残業しなければ終わりません。
真面目過ぎるくらい働き方改革の影響があるのではと思います。自分は研究職で、残業してでも仕事をしたいんですが、残りづらい雰囲気があります。
早く帰れるのは嬉しいですが、残業代で給与アップしていたので、何だか損をしているような気持になることがあります。
子どもが小さいので、休日が多く取れるのは親子の触れ合いができ、とてもありがたいです。
働き方改革で、以前より自由に休みが取れるようになりました。リフレッシュ休暇など、年齢に応じて充実しているので、頑張りがいがあります。
社内の教育・研修制度
- 基礎的育成期間(教育主任制度)
- 新入社員研修
- 事務技術別研修
- 課長研修・部長級研修
- セルフディベロップメント支援制度
教育・研修制度に関する口コミ・評判
所属している部署で、必要に応じて研修を受けさせてもらえるので、キャリアアップに繋げることができます。
入社して3カ月間は、オンデマンドや講師によるさまざまな講座が開催され、内容も豊富で勉強になります。
必須研修が比較的多く、会社が社員教育に力を入れているのが感じられ、モチベーションが上がります。
各部署の事業内容に沿った研修が設けられることが多いので、技術や知識を磨くには良い環境が整っていると思います。
研修の案内の中で必要な講座や研修を自由に選べる点が良いと思います。
職場の雰囲気や社風
三菱電機で働く時に、職場の雰囲気や社風は気になりますよね。
スタッフが感じる会社の雰囲気について調べておきましょう。
組織の三菱
三菱電機は、三菱グループの御三家と言われる三菱東京UFJ銀行・三菱商事・三菱重工業に続く中核企業の一つに位置付けられています。
開業以来、たった4回しか赤字を出したことがなく、堅実な社風が受け継がれています。
組織間の連携が強く、スタッフ全員で業績を上げようとするモチベーションの高さがあります。
海外市場を視野に入れたグローバルな大企業
三菱電機は、積極的に海外留学制度や海外OJT制度を取り入れ、グローバルで活躍する人材を育成することで海外事業を拡大してきた経緯があります。
多くの社員が海外市場を視野に入れ仕事をしているので、ものの見方や考え方が柔軟です。
職場の雰囲気や社風に関する口コミ・評判
組織の体制は厳格ですが、職場の雰囲気は比較的自由で和気あいあいとしています。
一度決めたことは、良くも悪くも確実に実行します。
組織意識が強く、スタッフ同士のコミュニケーションがよく取れていると思います。
三菱電機への転職で役立つ転職サイトorエージェント
大企業の三菱電機の求人は、一般の人には公開されないので、転職エージェントの活用が必須です。
三菱電機と独自のつながりがある転職エージェントの非公開求人から探すのが、一番現実的です。
キャリアコンサルタントが在籍しているので、大企業へ転職するコツを教えてもらえるなど、メリットがあります。
どの転職エージェントを使うべきなのか、具体的に紹介します。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは業界最大手で、求人数が圧倒的に多いので、是非登録をしておきたい転職エージェントです。
三菱電機のような大手企業の非公開求人も多数持っており、転職できる可能性が高くなります。
JACリクルートメント
JACリクルートメントは、ハイクラスな求人を扱う転職エージェントなので、三菱電機のような大手企業の求人を紹介してもらうのに適しています。
転職のための適切なアドバイスも、キャリアコンサルタントから受けられます。
doda
求人数 | 約260,000件 |
---|---|
対応地域 | 全国47都道府県 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
dodaは、キャリアコンサルタントが、一人一人の転職の悩みや相談を丁寧に聞いてくれることで定評があります。
他の転職エージェントと合わせて利用すると良いでしょう。
まとめ
日本の電気産業を代表する三菱電機へ転職する際に役立つ情報を紹介させていただきました。
一般企業への転職と比較すると難易度は高めと言えますが、これまで培ってきたスキルや経験と転職エージェントを上手に活用して、転職を成功させてください。