昨今は、20代など若年層から、40代移行のシニア総まで転職市場、就職市場も空前の売りて市場でした。
人材に関するサイトをやっているとなおさら、何度「売り手市場」という言葉を聞いたかわかりません。
「職歴がなくともスキルがなくとも、順序を踏んで転職活動を行えば必ず職がみつかる」
かつて日本はそういう言葉で溢れていました。
しかし現状コロナウイルス感染拡大によって、多くのモノとヒトの選別がはじまっています。
景気が悪くなったことで、俗に言う「コロナ失業」が連続しています。
そして多くの企業で業績が悪化したことで、しばらく続いていた売り手市場も終わりました。
今後は、特定の業界、特定の業種のみ売上を上げ続けて、特定の業種は失業者が続出する…。
そんな時代です。
懸念されている「コロナ失業リスク」。
あなたやあなたの周りの業種、業界は大丈夫ですか?
コロナショックで失業するリスクが高い業種、業界は?
コロナショックで失業するリスクは、特定の業界、特定の業種に集中しています。
コロナウイルスの感染リスクの特徴を考えれば、どの業種に高い失業リスクがあるかわかります。
そうしてそうした「失業リスクの高い業種」ではすでに、非正規雇用者を中心に多くの失業者が出ています。
具体的に、コロナショックの影響を受けやすい業界を順番にみていきましょう。
ホテル業界
ホテル業界をはじめとした「インバウンド需要」をあてにしていた業界は今後厳しいです。
国内の多くのホテルは現在営業しておらず、非正規雇用を中心に多くの人が解雇されて、失業しているのが現状です。
今後もお客が見込めないホテル業界は、コロナショックの影響をもろに受け続けることでしょう。
飲食業界
飲食業界の大部分も、インバウンド需要をあてにしていたことなどがあり、コロナショックで多くの失業者が出ています。
そうでなくても、ただでさえ営業自粛や営業時間縮小を強いられている都市部の飲食店は、とても経営が持ちません。
飲食業界は今後も継続してコロナショックの影響を受け続けることでしょう。
小売業
百貨店をはじめとする小売業界では、新型コロナウイルスの感染リスクが高いなどして、多くの店舗で営業が停止しています。
実店舗で商売すると、営業が止まることで家賃だけ無駄にかかってしまうので、それだけで経営が成り立ちません。
小売業で働くヒトの多くが非正規雇用なので、すぐに解雇されて失業してしまいます。
しかも今後も売上が戻ってくる目処が立たないので、小売業は今後しばらく苦境に立たされるはず。
巣ごもりが続くことで、人は外見に気を配らなくなり、服や化粧品などが売れなくなっています。
緊急事態宣言、コロナショックが長引けば長引くほど、小売業への経営被害は大きくなってくるはず。
自動車業界は今後危ない
日本の生産を支えるのが「自動車業界」ですが、コロナショックで自動車業界も大きな影響を受けています。
自動車業界は体力があるので、まだ大きな影響は出ていません。
とはいえすでに、工場の稼働が縮小するなど、主に派遣社員の失業には繋がっているそうです。
必需品でない製品を作る工場は、コロナショックで経営被害を受けやすいです。
ますます増え続けるコロナ失業…影響は?
コロナショックの影響は、飲食業界など経営が止まっているなど、わかりやすい業界以外にも被害を与えます。
人が外に出ないわけですから、お金が動きません。
経済というのは人がお金を使って、そのお金を対価に企業がサービスなり商品を交換することで回ります。
しかし現在人は外に出ず、移動も制限されてお金の使い所もないとなると、当然どの業界、どの業種も経営が苦しくなります。
失業者も増える一方で、それにより派生して社会に与える悪影響の懸念も多いです。
犯罪率増加
失業者が多くなると、生活に困窮した人による犯罪が多くなります。
結果的に、犯罪率が高くなるということ。
貧困と犯罪の相関関係は高いので、コロナショックの影響が今後も続くようなら、ますますあらゆる年代での犯罪も多くなっていくことでしょう。
自殺率増加
失業率が上がると、比例して自殺率も高くなっていきます。
近年日本は自殺率が緩やかに下っていました。
2008年のリーマンショックのよくよしが自殺率増加の最後の年でした。
しかし今回のコロナショックは、リーマンショック以上の衝撃というころで、それ以上の自殺率増加も考えられます。
失業と自殺の因果関係を考えると、色々思い当たるところがあります。
わかりやすいのが、「失業における生活問題の悪化」です。
また、失業でメンタルヘルスの健康を害して自殺、もあり得るでしょう。
日本はようやく経済が安定してきたこともあり、自殺者数がようやく2万人をきっていましたが、コロナショックで再び自殺者数は3万人を超えると言われています。
10年連続で自殺者数が減っていた日本社会も、ここにきて再び自殺者数増が予想されます。
コロナショックによる失業率はリーマンショック越え?
コロナショックによる失業者数は、リーマンショック時を超えると言われています。
リーマンショックで失業者は100万人増でしたが、今回の失業者数はそれ以上と言われています。
先述したようにサービス業や観光業で多くの失業者が出て、その後も経済が戻ってこないとなると、失業者の数は増え続けることに。
先月28日の総務省が発表した3月の労働力調査によるとすでに2.5%の完全失業率が出ています。
コロナショックの煽りを受けた多くの企業で失業者が出ているのです。
米国の失業率は世界恐慌以降最悪
米国の人材事情は日本より流動的で、解雇がより簡単なのですが、その影響もありアメリカの失業率はすでに世界恐慌移行最悪の14.7%になっています。
米国は世界でもっともコロナウイルスの感染者が多く、コロナショックの影響が世界全体でみても大きいということもあり、結果的に失業者数も多くなってしまっているのです。
この失業率増加には、米国経済の被害を食い止める意味もあるとはいえ、2ヶ月前の米国失業率3.5%から短期間であまりにも増加率が高いです。
これほどの増加は、世界中の誰も経験したことがないはずです。
今後伸びる業界
逆に、コロナショックだからこそ経営が上向きの業界もあります。
「人々が外に出られない」
「家の中で生活が完結する」
ことを考えれば、どの業界の経営が安定するか見えてくるはず。
ネット業界
やはり、家の中で生活するためにはネットが不可欠です。
ネットショッピングからはじまり、ネットで受けるセミナー、オンライン授業、動画、ネットゲームなど、ネットを使った事業は軒並みコロナショックで良い影響を受けています。
テレワークを行う会社が増えていることもあり、ネットが生活の大部分を占める状況は今後も続いていきそうです。
システム開発
人との接触を避けるために、半強制的ではありますが社会はIT化が推し進められています。
しかし社会はまだIT化に慣れていないところがほとんど。
そうしたIT先進社会を支えるためには、多くのシステム開発事業の助けが必要です。
システム開発を一任される企業は、今後も事業が安定するはずです。
「外出しなくても価値が与えられる」仕事
他にも、私が書けないくらいコロナショックでいい影響を受ける業界があるはずです。
そうした企業の特徴として言えるのが、「家から出なくても自社サービスが完結する」ことです。
巣ごもり需要、例えばテレビゲームが売れている「任天堂」などは業績が好調ですね。
今後必要とされる人材
コロナショックで失業する業界を今回メインに考えてきました。
そしてここからは、コロナショック以降の時代であらゆる業界、あらゆる企業で必要とされる人材について考えていこうと思います。
テレワークに対応できる人材
今後外出自粛がおさまったとしても、テレワークやフレックスといった働き方は今後一般化すると思われます。
それにより、今後はテレワークに対応できる人材がより重要視されるでしょう。
テレワーク、在宅勤務は、それまでの「出勤して働く」のとは全く違う働き方になります。
上司や同僚とのコミュニケーション方式がまったく異なるので、変わった環境でしっかり対応していけるかが、テレワーク時代に求められる働き方です。
PCスキルは必須
テレワークには、PC上のオンラインコミュニケーションツールを使うことが必須なので、PCを操作するスキルが必須です。
今後はあらゆる業種でPCを使った業務が多くなるので、PCスキルが乏しい人のし仕事はどんどん少なくなっていくと思われます。
「機械音痴」などの言い訳は通用しない時代になっていくでしょう。
同僚にしっかりアウトプットできる人
テレワークにおける仕事では、アウトプットの質が大切です。
対面してのコミュニケーションよりずっとオンラインでのコミュニケーションは難しいです。
それゆえ、コミュニケーションスキルの高い人の需要は高まっていくはずです。
セルフマネジメントできる人材
テレワークは、上司からのマネジメントが及びにくいです。
それゆえ、自分のマネジメントは自分で行える人が、今後は強いです。
「人から言われないとできない人」は今後必要なくなっていくのです。
コロナショックで失業 まとめ
コロナショックで国全体の失業者は上がります。
観光業界や飲食業界など、インバウンド需要で儲けを出していた業界ほど、経営が悪化して失業者の数が多くなるはず。
コロナショックによる失業者数増加によって、今後は「犯罪率増加」や「時差率上昇」の懸念があります。
誰にとっても他人事の話ではないので、これからの働き方をしっかり考えていきましょう。