お菓子メーカーとして有名な「カルビー株式会社」。
カルビーのような大きな企業の場合、職種や事業の数が豊富で転職を希望したとしてもどこから企業研究を始めていいのか、調べるポイントが多く難しくなっています。
転職のために効果的な対策を取るためにも、必要な情報をまとめて把握しておくことが大切です。
そこで今回は、カルビーが展開している事業内容や募集している職種、平均年収といった情報をまとめて紹介していきます。
カルビーの企業概要
カルビー株式会社はお菓子の製造や販売を中心とした事業を展開する日本のスナック菓子メーカーです。
1949年に設立されて以降、子供から大人まで食べられるお菓子を販売しています。
現在でも新しいお菓子の開発を続け、お菓子メーカーとして第一線で事業を展開し続ける企業です。
事業内容
カルビー株式会社ではお菓子の製造販売以外にも、それに関連するいくつかの事業が展開されています。
転職を検討する際は、志望する職種を決定するためにも、どのような事業が展開されているのかを把握する必要があります。
ここからは実際に展開される事業について見ていきましょう。
食品製造販売事業
この事業ではスナック菓子部門、ベーカリー部門、シリアル食品部門の3つに区分が分けられ、各部門で新しい食品の開発・販売が行われます。
スナック菓子部門ではポテトチップスをはじめ、じゃがりこ、かっぱえびせんなど、国内でも有名なお菓子が開発・販売されています。
ベーカリー部門は小売業者向けの菓子パンや惣菜系のパン、シリアル食品部門は身体の健康を意識したシリアルなどが取り扱われます。
物流事業
物流事業では販売している食品を適切に各地へ届けるための仕組みづくりが行われています。
具体的には、受注から納品までのプロセスや社内外との協力体制を構築し、物流の仕組みを維持・改善することなどがあります。
海外事業
海外事業はカルビーの成長戦略において重要なポジションの事業です。
事業内容は食品製造などに関わる機械・設備の輸出入や生産技術の支援、現地協力会社と新規事業立ち上げのための検討などがあります。
現在の売上比率は11.5%ですが、将来的には30%を目指す事業です。
トップのメッセージ、企業理念
当社は創立以来、「私たちは、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献します。」という企業理念のもと、品質にこだわりを持って商品・サービスを提供してまいりました。
例えばポテトチップス事業においては原材料であるじゃがいもの品種開発や栽培、貯蔵技術の開発にはじまり、その調達から製造、店頭での販売に至るまですべての工程において品質管理を徹底し、お客様にご安心いただける商品をお届けしています。
また、新たなマーケットを創造するユニークな商品の開発や、業界初の製造日付の記載など、徹底した品質管理体制の構築をはじめ、さまざまな変革を行ってまいりました。
取り組みにあたっては、一方的な情報発信にとどまらず、お客様の新しいニーズや価値をとらえるとともに、いただいた貴重なご意見やご要望を経営課題と認識して、企業活動に反映させる仕組みを整えています。
当社はこれらの取り組みをさらに進化させ、継続的成長と高収益体質の実現を目指し、イノベーションとコスト・リダクションを経営の二本柱に据えました。
従業員一人ひとりが「自立的な実行力」を高め、自分の役割と責任を理解し、当事者意識を持って積極的に課題にあたり、さまざまな改革を進めています。
ビジネスチャンスを創出するためのイノベーション(成長戦略)においては、(1)海外事業の拡大 (2)フルグラ事業の成長 (3)新製品開発 (4)国内マーケットシェア拡大 (5)ペプシコ(2009年に業務・資本提携)との連携強化 (6)L&A(Licensing & Acquisition) (7)新規事業開発 という7つを柱として、新たな展開を進めています。
今後も、コーポレートメッセージ「掘りだそう、自然の力。」のもと、ビジョンである「顧客・取引先から、次に従業員とその家族から、そしてコミュニティから、最後に株主から尊敬され、賞賛され、そして愛される会社になる」をめざして、グローバル食品企業への変革を続けてまいります。
会社概要
会社名 | カルビー株式会社 |
---|---|
所在地 | 〒100-0005東京都千代田区丸の内1-8-3 |
資本金 | 12,033百万円(2018年3月31日現在) |
事業内容 | 菓子・食品の製造・販売 |
従業員数 | 3,798人(2018年3月31日現在) |
カルビー採用職種・仕事内容
カルビーでは食品の開発・製造・販売に関わる様々な職種があります。
職種の種類が豊富なため、自身が持つ能力を発揮できる仕事を見つけやすくなっています。
中には、専門的な知識やスキルを必要とする職種もあります。
具体的に、どのような職種があるのか、代表的なものを6つ紹介します。
製品開発
製品開発では、新製品の開発や既存製品の品質向上・改良を行うことが主な仕事です。
部署によっては、新しい製法を考えたり、新しい素材を使って製品を開発したりしています。
さらに、これまでカルビーが培ってきた技術を応用して、これまで扱ってこなかったジャンルの製品の開発を進める、といったことも行われます。
給与
- 大学卒:220,000円
- 修士了:240,000円
※年齢、経験により個別に相談
国内営業
国内営業はカルビーと小売業・消費者を繋ぎ、接点を作ることが仕事です。
実際には、バイヤーと商談を行い、商品を展開する期間や数量、商品の特徴について打ち合わせを行います。
さらに、店頭では商品のPOPの飾り付けを行い、商品の特徴を消費者に伝えるといったことも大切な仕事となっています。
給与
- 大学卒:220,000円
- 修士了:240,000円
※年齢、経験により個別に相談
海外事業
海外事業では、担当する地域ごとに部門が分かれており、各地域にある関連会社への支援の他、現地ビジネスを拡大するための仕事を行っています。
例えば、現地の社員と協力してローカルな味覚に合わせた新商品の開発やテストを行い、よりカルビーの商品を世界の人たちに知ってもらう、といった仕事です。
給与
- 大学卒:220,000円
- 修士了:240,000円
※年齢、経験により個別に相談
生産統括(品質保証)
品質保証では生産した食品が安全で美味しく食べられるかどうかをチェックし、品質を維持する仕事を行っています。
具体的には、商品毎に応じた正しい方法で製造を行う、衛生的な製造環境を維持する、品質の良い原材料を調達するなどが仕事です。
給与
- 大学卒:220,000円
- 修士了:240,000円
※年齢、経験により個別に相談
生産統括(エンジニア)
エンジニアは事業の実現に向けて技術的な支援を行うことが仕事となっています。
例えば、安全で美味しい商品の製造を実現することや、新規事業の実現、生産ラインの効率化の実現などが挙げられます。
さらに、各部門と協力して事業を実現させることも重要です。
給与
- 大学卒:220,000円
- 修士了:240,000円
※年齢、経験により個別に相談
商品企画
商品企画はカルビーが取り扱っている商品ごとに部門が分かれ(ベーカリー部門やスナック部門)、各部門でロングセラー商品のマーケティング調査などを行っています。
消費者からのニーズや世の中の流行りなどをチェックし、かっぱえびせんやサッポロポテトなどのロングセラー商品の売上を伸ばすことが目的です。
給与
- 大学卒:220,000円
- 修士了:240,000円
※年齢、経験により個別に相談
カルビーの給与・年収
ここからの段落ではカルビーの給与・年収に関して紹介します。
入社後に自身の年収がどのくらいアップしていくのかを事前に確認できるよう、年齢別の年収についても触れています。
給与・年収は転職時に必要な情報なので必ずチェックしておきましょう。
全体の平均年収
カルビーの年収の平均は731万円です。
お菓子メーカーの中でも規模が大きく、ロングセラーのヒット商品も多数あり売上も安定していることから、過去6年の年収推移にはあまりバラつきがなく給与の安定した企業となっています。
年代別の年収
年代 | 年収 |
---|---|
20~24歳 | 306.0万円~336.0万円 |
25~29歳 | 514.7万円~564.7万円 |
30~34歳 | 547.5万円~647.5万円 |
35~39歳 | 566.1万円~670.1万円 |
40~44歳 | 631.9万円~752.9万円 |
45~49歳 | 721.3万円~843.3万円 |
50~54歳 | 793.5万円~903.5万円 |
55~59歳 | 786.0万円~896.0万円 |
60~65歳 | 509.9万円~896.0万円 |
カルビーの競合企業と平均年収比較
企業名 | 年収 |
---|---|
カルビー | 731万円 |
フレンテ | 645万円 |
亀田製菓 | 524万円 |
森永製菓 | 693万円 |
岩塚製菓 | 445万円 |
他の競合企業とカルビーの平均年収を比較すると、カルビーが最も高い平均年収となっています。
展開している事業数は他とあまり差はありませんが、ロングセラーとなる商品の数や、海外事業も展開していることから売上を伸ばしているため、平均年収も高い水準を維持しているようです。
給与に関する口コミ・評判
私は契約社員として働いていますが、ボーナスは年に3回もらうことができる他、夜勤用の手当ももらうことができるので、しっかりと稼ぎたい人には向いているかもしれません。
仕事内容はハードですが、給与面に関しては他のアルバイトよりも高くなっているので、満足しています。
事業所ごとにノルマを達成することで、特別な手当をもらうことができます。それは自身のモチベーションにも繋がっています。
契約社員として働いていても入社してから5年間は給料のベースが上がります。それ以降は社員になるための難しいテストを受ける必要があり、私としてはハードルが高く感じます。
カルビーの福利厚生制度
カルビーには他の企業でも導入されている一般的な福利厚生制度の他に、いくつかユニークな制度も導入されています。
どれも従業員が元気に安心して働けるように導入された制度です。
福利厚生制度は転職時の判断材料の一つにもなるので、確認しておく必要があります。
育児勤務
カルビーでは、出産を控えた女性社員や、出産後に育児をしなければならない女性社員に対して育児勤務・休暇を取れる制度を設けています。
育児勤務に関しては国が定めている制度よりも長期間(小学3年生になるまで)取ることができるため、出産後に復帰して働き始める方が多い傾向にあります。
各種クラブ活動
国内にあるカルビーの各事業所ではクラブ活動を設け、積極的に各社員が活動しています。
活動内容はマラソンや華道、英会話などがあります。
さらに、個人で行うケーキ教室やバーベキューなど、社員同士が活発に交流できる場が設けられています。
サンクス・ファミリー制度
この制度では、20年以上勤務している社員を対象に、勤務年数に応じた休暇や旅行代金が支給されます。
さらに、カルビー本社においては、ファミリーデーが設けられ、社員の家族を招いた見学会やゲームを開催し、家族が会社について理解を深められる環境となっています。
ヘルスケア委員会
カルビーでは、社員が健康的に働けるようヘルスケア委員会を立ち上げ、人間ドックや女性の乳がん検診などを35歳以上の社員を対象に無料で受けられるようにしています。
さらに、一般的に販売している栄養価の高いフルグラを従業員へ配布して、朝食を食べることを推奨する取り組みも実施されました。
福利厚生に関する口コミ・評判
この会社では女性であっても管理職に就くことができます。実際に管理職として働いている方も多く、女性が働きやすい環境が整っていると感じています。
資格を取得する場合は上司の承認が必要です。承認をもらわなければ制度を利用して資格取得にかかる費用を自己負担しなければなりません。上司次第となるところが難しいです。
保険関係に関しては、カルビーの組合保険に変わったことで面倒な手続きがなくなり、感謝しています。お金の振込も早くなったと聞いているので、メリットが大きいと感じます。
勤務時間・休日休暇
カルビーは社員の体力的・精神的負担と作業効率を考慮して、勤務時間や休暇に関する制度をいくつか設けています。
具体的にどのような環境になっているのか、ここからの段落では代表的な4つの制度に関して紹介します。
勤務時間
カルビーの勤務時間は事業所により異なります。
本社や支店・営業所の勤務であれば勤務時間は8:30~17:00、交代制の工場勤務では6:15~14:55、13:15~21:55といったように決められています。
休日・休暇
休日・休暇に関しては、週休2日制(土・日)が導入されています。
ただし、各地の事業所によっては土・日に出勤するケースもあります。
さらに、祝日やお盆、年末年始なども休みになっており、年間休日は123日です。
年次有給休暇
カルビーの事業所では年次有給休暇の取得を促進する取り組みがあり、バースデー休暇などの名目で休暇を取得することができます。
さらに、1週間程の長期的な休暇の取得も促し、社員が休暇を取りやすい環境となっています。
残業時間
基本的には長い時間働くことは効率的ではない、という経営者の考えの元でカルビーの社員は働いているため、業務改善の取り組みが行われ、残業している方は少ない傾向にあります。
さらに、事業所ごとにノー残業デーを実施しています。
勤務時間・休日休暇に関する口コミ・評判
社内規則で決められている早出の時間帯では始業開始までの準備がなかなか終わりません。そのため、より早い時間に出勤する必要がありますが、その分の手当てをもらうことができない状態です。
残業が発生したとしても、長時間残業は削減する方針なので、2時間以上の残業が強制されることはなく、ワークライフバランスが保ちやすくなっています。
オフィス内以外の仕事においても家庭の事情で交替勤務ができない人は、申請しておくことで定時に帰宅することができます。労働時間の融通がききやすい点は私にとって嬉しいポイントです。
社内の教育・研修制度
カルビーは新入社員教育に力を入れており、以下のような教育制度があります。
- 入社時研修(本社座学を中心に実施約2週間)
- 工場実習(工場現場作業の体験実習等約1ヶ月)
- 馬鈴薯研修(北海道馬鈴薯(じゃがいも)の収穫・貯蔵業務の体験実習1ヶ月)
新入社員研修の後には、入社3年目の方を対象にしたステップアップ研修や職種別の研修なども用意されています。
教育・研修制度に関する口コミ・評判
必要な資格ごとに社内で勉強会が開かれ、社員同士が切磋琢磨できる環境となっています。
取得が推奨されている資格に関しては、会社で団体申し込みを行ってくれるため、手間が省けて助かります。
新人として入社してから様々な研修で先輩方に助けてもらいました。できる仕事の割り振りをしっかり行ってくれたこともあり、仕事がしやすいと感じます。
社内で定期的に行われる講習会では、外部から専門の講師を招いて行われるため、より深い知識を学ぶことができました。
職場の雰囲気や社風
転職時の判断材料にもなる職場の雰囲気や社風。
自分の性質や特徴にピッタリの職場へ就職するためにも、事前にチェックしておきたいポイントです。
ここからは、カルビーの社内における雰囲気と社風に関して紹介します。
経営者とも活発にコミュニケーションが取れる
経営方針を社員に伝えるために、カルビーでは経営者と直接対話する機会が設けられています。
国内の工場や営業拠点に経営者自らが出向き、経営方針に関する説明と、社員からの質問に答えてもらうことができます。
経営者の考え方が社員へ伝わり、会社全体が同じ方向を向いて成長できるようになっています。
個人がチャレンジできる環境
社員一人一人が自ら成長できるよう、様々なチャレンジ制度が設けられています。
例えば、希望する職種や部署に移動できるような仕事チャレンジや、準社員から正社員を目指せる社員チャレンジなどがあります。
自身のキャリアを考えられるような社風となっています。
職場の雰囲気や社風に関する口コミ・評判
創業当時から自然を大切にするという意識が社内に浸透し、特に上のクラスの人はこの意識を徹底していることが凄いと感じています。
消費者が安心・安全に自社の食品を食べられるよう、常に細心の注意を払っていることは、素晴らしいことです。
私の場合、成果主義であるこの会社は働きやすいと思っています。成果を出していれば給与や待遇が保証されているので、やりがいを感じながら仕事ができます。
カルビーへの転職で役立つ転職サイトorエージェント
カルビーのような大きな企業では多くの就職希望者が集まり倍率が高まる傾向にあります。
そのため、転職を希望する方は少しでも転職活動を有利に進めるためにも、転職サイトや転職エージェントを利用することが大切です。
マイナビジョブ20’s
この転職サイトでは専門のキャリアコンサルタントによって個別にカウンセリングを行ってもらうことができます。
特に、若手の転職市場に強く、初めて転職を希望する20代の方は、転職の基本的なところから相談に乗ってもらえます。
さらに、自己分析に役立つ適正診断のサービスも展開されています。
type転職エージェント
この転職エージェントでは大手有名企業からの独占求人や非公開求人も多数取り扱っており、一般的に募集されていない職種へ応募することができます。
また、キャリアアドバイザーから面接のコツ(マナーや受け答えの方法など)や職務履歴書のアドバイスをもらうことも可能です。
JAC Recruitment
JAC Recruitmentはミドル~ハイクラスの求人に強く、大手メーカーへの求人案件が多数掲載されています。
さらに、課長やマネージャークラスへの求人もあり、キャリアアップを図ることができる転職サイトです。
まとめ
大手お菓子メーカーであるカルビーには募集している職種の種類は多いですが、公式HPには載っていない求人もいくつかあります。
そのような求人に応募するには転職サイトや転職エージェントを利用しなければなりません。
希望の転職先へ就職するためにも、これらのサービスを利用しましょう。