「いまは保育士だけど、社会福祉士に転職したい!」
「社会福祉士に転職したら、どんなメリットがあるの?」
こうお考えの方も多いのではないでしょうか?
保育士から社会福祉士になれば活躍できる場が大きく広がりますし、収入アップも期待できます。
しかし、
「保育士から社会福祉士に転職するにはいったいどうすればいいの?」
「そもそも保育士から社会福祉士に転職できるの?」
という疑問をお持ちの方も少なくないと思います。
そこで、今回は保育士から社会福祉士に転職するのは可能なのか、可能だとすればどうすればいいのかを解説します。
社会福祉士として働くメリットもご紹介しますので、保育士から社会福祉士に転職したいとお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
社会福祉士ってどんな仕事?
保育士から社会福祉士になる方法を解説する前に、社会福祉士という仕事がどんな仕事なのか?という部分を簡単に触れておきます。
社会福祉士とは、一言でいうと「日常の生活を送るのに問題を抱えている人からの相談にアドバイスやサポートをする」仕事。
またの名を、「ソーシャルワーカー」とも言います。
福祉系では、保育士や精神保健福祉士、介護福祉士と並んで、「名称独占資格」の国家資格。
社会福祉士の具体的な仕事内容
社会福祉士の具体的な仕事内容は、高齢の方や障碍のある方、身寄りのいない方などの相談に乗って、他の分野の専門職、例えば看護師や介護士などと連携を取りつつ、個々人の状況に応じて様々なサポートを行っていきます。
中には、シングルマザーなど1人で子供を育てている家庭からの相談にも乗るため、保育士としての知識も活かすことが可能で、保育士から社会福祉士になれば有利になるでしょう。
また社会福祉士は、行政や病院などの関連する施設につなぐ役割も担っています。
医療や行政期間など、様々な機関で活躍の場があります。
保育士から社会福祉士になるための方法
早速、保育士から社会福祉士になるための方法を網羅的に解説していきます。
その前に、保育士から社会福祉士に転職することは可能ですが、必要なものがあることを認識しておきましょう。
保育士から社会福祉士への転職は可能だが「国家試験」に合格する必要あり
保育士から社会福祉士へ転職することは、もちろん可能です。
しかし、社会福祉士として働くためには「資格」が必要です。
養成学校を卒業すれば資格が取れる保育士とは異なり、社会福祉士の資格を取るためには「国家試験に合格する」必要があります。
そこでまず、社会福祉士の国家試験がどのようなものなのかをみてみましょう。
社会福祉士国家試験の概要
社会福祉士国家試験の概要は、以下のとおりです。
年1回、2月上旬に行われます。
前の年の9月上旬~10月上旬となっています。
午前(10時00分~12時15分)と午後(13時45分~15時30分)に分けて、合計4時間です。
五肢択一のマークシート方式です。
全体で60%の正解、かつ18科目群のすべてで得点することです。
例年30%弱です。
きちんと勉強すれば特別な才能がなくても合格できますが、簡単な試験ではありません。
詳細は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公式サイトでご確認ください。
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験
受験資格を得るには12種類のルートがある
社会福祉士国家試験は、誰でもすぐに受験できるわけではありません。
受験資格を得るためには、学歴や実務経験に応じて「12種類のルート」が定められています。
福祉系の大学で指定科目を履修して卒業すればストレートに受験資格が得られます。
福祉系の短大や一般の大学・短大を卒業した場合は、実務経験を積んだり養成施設を卒業したりすることが受験資格を得る要件となります。
学歴がなくても実務経験があれば、養成施設を卒業することで試験を受けることができるようになります。
12種類のルートの詳細は、以下の公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公式サイトでご確認ください。
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター 受験資格(資格取得ルート図)
保育士の仕事が「実務経験」として認められるケースとは?
社会福祉士国家試験の受験資格を得るための要件としての「実務経験」は公益財団法人社会福祉振興・試験センターが指定する職種に限られます。
そして「保育士」の場合は、以下の施設で働いていた場合に「実務経験」として認められます。
- 児童相談所
- 児童養護施設
- 児童心理治療施設
- 乳児院
- 障害児入所施設
- 知的障害児施設
- 知的障害児通園施設
- 盲ろうあ児施設
- 肢体不自由児施設
- 重症心身障害児施設
- 障害児通所支援事業(児童発達支援センターを除く)
- 指定発達支援医療機関
- 重症心身障害児(者)通園事業を行なっている施設
ただし、以上の施設のうち⑤~⑬の施設で働いていた保育士のうち、「入所者の保護に直接従事する保育士」として介護福祉士国家試験を受験した方については、その実務経験は社会福祉士国家試験の「実務経験」としては認められません。
社会福祉士国家試験の受験資格が認められるためには、別途実務経験が必要になります。
引用:公益財団法人社会福祉振興・試験センター 受験資格
受験資格が認められるルートの一例として、「2年生の一般の短大を卒業した方」であれば、2年の実務経験と1年以上の一般養成施設の課程を履修すれば、社会福祉士国家試験を受験できるようになります。
その場合、上記のいずれかの施設で2年以上働いた経験があれば「実務経験」の要件は満たし、あとは一般養成施設を卒業すれば受験資格が得られます。
国家試験合格後にやるべきこと
国家試験に合格しても、すぐに社会福祉士として働けるわけではありません。
正式に社会福祉士として働くためには、まずは「公益財団法人社会福祉振興・試験センターに登録をする」必要があります。
さらに、当然のことですが実際に働く職場を探さなければなりません。
登録は早めに申請しよう
国家試験に合格すると、合格通知書と一緒に「登録の手引」が郵送されるので、それにしたがって登録申請をします。
登録申請をする際は、登録申請書のほかに戸籍抄本などの書類を提出する必要があります。
登録する費用として、
- 登録免許税(15,000円)
- 登録手数料(4,050円)
もかかるので、必要書類と併せて準備しておきましょう。
登録申請後、登録証が届くまでに1ヶ月程度かかるので、合格したら早めに登録申請を行いましょう。
社会福祉士の働き口は幅広い
社会福祉士の資格を取得した後、保育士としての経験を活かして「児童養護施設」や「乳児院」など子どもを相手にする職場で働くことも、もちろんできます。
ほかにも、社会福祉士の働き口は幅広くあります。
特に、求人が豊富にあるのは、高齢者福祉施設や障がい者福祉施設、医療施設など。
今までの職場とはまったく違う分野の施設に就職すると、最初は戸惑うかもしれませんが、保育士としての経験を活かせる場面も多々あるので安心してください。
社会福祉士の仕事は、困った人の相談に乗る場面がとても多いです。
保育士として子ども相手に明るく元気に対応し、わかりやすい話し方や保護者に寄り添った経験は、社会福祉士としての仕事で活かせることでしょう。
社会福祉士として働くメリット
社会福祉士の国家試験に合格するのは、決して簡単ではありません。
そのように苦労してまで保育士から社会福祉士に転職することには、どのようなメリットがあるのでしょうか?
待遇がアップする
第一のメリットとしては、やはり待遇のアップが期待できることです。
現在保育士として働いている方のなかには、待遇に不満がある方も多いのではないでしょうか?
社会福祉士の待遇も就職先によってさまざまですが、全体的に見て保育士よりも待遇が良いことは間違いありません。
介護福祉士などと比べても社会福祉士の待遇は良いので、目指す価値はあるといえます。
働きやすくなる
保育士の場合、たくさんの子どもを相手にする肉体労働が多い上に、勤務時間が長いことに悩んでいる方も多いでしょう。
夜勤があって、生活リズムが崩れがちな方も少なくないかもしれません。
社会福祉士の働き方もさまざまですが、夜勤のない生活相談員であれば肉体的・時間的な負担は軽くなりますし、生活リズムも整えやすくなります。
長く働くなら、働きやすさも大切ですね。
感謝されることが増える
何に働きがいを感じるかは人それぞれですが、人から感謝されると非常に大きな働きがいを感じるものです。
保育士の仕事でも感謝されることはあるでしょうが、どちらかといえば「きちんと子どもの世話をして当たり前」と思われ、感謝されることは少ないのではないでしょうか。
社会福祉士の場合は、何らかの事情で困った人を相手にするぶん、大変なこともありますが感謝される機会は格段に増えます。
きっと、大きな働きがいを感じることができるでしょう。
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転職を検討している方は、保育士ワーカーを利用してみてくださいね。
まとめ
保育士から社会福祉士への転職について解説してきました。
最後にポイントをまとめておきましょう。
- 社会福祉士は、別名ソーシャルワーカーとも呼ばれ、生活困難な人をサポートする仕事
- 保育士から社会福祉士への転職は可能だけど国家試験に合格する必要がある
- 受験資格を得るために学歴や実務経験が必要になる
- 国家試験に合格した後も登録申請や職場探しなどやるべきことがある
- 社会福祉士は待遇が保育士よりも良い傾向がある
- 肉体的、時間的にも働きやすい職場が多い
- 感謝される機会が増える可能性が高い
社会福祉士の国家試験に合格するためにはそれなりに勉強することも必要ですが、合格するとメリットも大きいです。
興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?