「もう嫌だ。今すぐ仕事を辞めたい!」
「仕事を辞めたいけど、次の仕事が見つかるか不安」
人間関係が上手くいかない、残業が多く給料も安い、このままでは自分が壊れてしまう…
職場において、そんな風に悩む人は少なくありません。
何度も辞めようとしたけど「転職は上手くいくのだろうか」「逃げることになるんじゃないだろうか」と思い悩んで、なかなか一歩を踏み出せない、決心がつかないという人も多いでしょう。
いま自分が仕事を辞めることは正解なのか、自分一人で考えても答えは見つけにくく、できれば誰かに相談して客観的なアドバイスがほしいですよね。
仕事を辞めるか続けるかというのは、人生を左右するとてもセンシティブな話。
そのため、「誰でもいいから相談したいわけではないが、かといって誰に相談すればいいのか分からない」、そう考えている方もたくさんいると思います。
実は、退職に関しての相談は、するべき人としてはいけない人が存在します。
誰かに聞いてほしいから、と安易に相談をしてしまうと後悔することになりかねません。
この記事では、仕事を辞めたいが誰に相談したら良いかわからないという人のために、相談すべき相手とそうでない相手の特徴を紹介します。
8分ほどで読める記事なので、仕事を辞めたいと悩んでいる人は、誰かに相談する前に目を通しておくと参考になると思います。
相談してはいけない相手とは?
相談する相手を考える前に注意しなければいけないのは、相談してはいけない相手は誰かというのを知っておくことです。
相談相手を間違えてしまうと、自分の状況や気持ちを分かってもらえず自分の考えを押し付けられたり、今まで以上に苦しんでしまったりといった結果になってしまうからです。
まずは、相談してはいけない相手を知ることからはじめましょう。
相談してはいけない相手は大きく3つに分かれます。
- 頭の固い人
- 秘密を守れない人
- 自己保身が強い上司や同僚
それぞれ、どうしてダメなのか?を解説していきます。
1.頭の固い人
いわゆる頭の固い人というのは、退職することを全て“逃げ”と考えている人が多い傾向にあります。
仕事を辞めたいと考えている人の中には、ちょっとしたツラいことでもすぐに投げ出すような人もいますが、それは全員ではありません。
頭の固い人は退職することを全て“逃げ”だと決めつけ、相手の気持ちに寄り添うようなことはもちろん、状況を理解しようとしません。
そういった自分の考えを押し付けるような人にはいくら話をしても建設的な話はできないので、相談相手には選ばないようにしましょう。
2.秘密を守れない人
当然のことながら秘密を守れない人、特に同じ職場の人で口が軽い人に相談をするのは絶対NGです。
その場では親身に話を聞いてくれるかもしれませんが、上司や周りの人にそのことを話してしまい、気がついたら職場全員に知られてしまっている状況にもなりかねません。
周りに知られてしまうと、仮に退職する気持ちがなくなったとしても、会社にいづらくなってしまう状況に。
また、「この人は退職リスクを持っている」として、会社からの評価が悪くなる恐れもあります。
普段から口の軽い人に対しては、相談はもちろん、そういった素振りも見せないようにしましょう。
3.自己保身が強い上司
自己保身の意識が強い上司は「部下が退職することは自分の管理不足」という評価を会社からされてしまうため、そうならないように引き留めてくる人がいます。
退職したい原因を理解し、状況を改善してくれるような上司ならいいのですが、大抵そうはなりません。
自己保身の意識が強い上司かどうかは、普段から部下の面倒を見ているような人か、部下に対してミスの責任を押し付けるようなことをしていないかなど、見ていたら分かるはず。
自分の上司が自己保身の意識が強い人物だった場合、むやみに相談して、辞める意思があることを知られてしまうと、偏ったアドバイスなどをされて、執拗な引き留めに合う可能性があります。
そうなるとますます辞めることのハードルが高くなってしまうので、充分に注意してください。
相談していい相手とは?
相談してはいけない相手の特徴を見てきましたが、ではどんな人に相談すればいいのでしょうか?
相談した相手が、あなたの人生の責任を負ってくれるわけではありませんが、話をして考えが変わることもありますし、相談することで気持ちがスッキリすることもあります。
また、親身になってアドバイスをしてくれる人もいます。
そんな相談するべき相手の特徴を7つ、ご紹介していきます。
- 信頼できる上司や先輩
- 仲のいい同僚
- 自分のことを分かってくれている友達
- 家族などの身内
- 恩師とよべる先生
- 退職経験のある人
- プロの相談員
1.信頼できる職場の上司や先輩
仕事を辞めたいと思ったとき、もしあなたの周りに信頼できる上司や先輩がいるなら時間を取ってもらい、相談してみるといいでしょう。
なぜ職場の上司や先輩かというと、同じ会社にいるからこそあなたの境遇を理解してもらえやすいからです。
会社の状況を知らないと人だと、内部事情などはどうしても細かく知ることはできません。
そのため社内のことを分かっている人の方が、他の人よりも具体的なアドバイスをもらえますし、あなた自身もイチから説明しなくていいので楽に相談できると思います。
また上司や先輩は、あなた以外にも過去に退職する人を見てきたはずです。
同じ会社にいて辞めた人が、その後どうなったかという話も聞くことができるでしょう。
2.仲のいい同僚
社内の仲のいい同僚も相談相手としては適任です。
同じ境遇にいるからこそあなたの気持ちを分かってくれやすいですし、同僚がどのような考えを持っているのか聞くことができると思います。
あなたが話したことがキッカケに、もしかしたら同じことで悩んでいたり、辞めたいと思ったりした時期があったことを教えてくれることもあるかもしれません。
そういった話が対等にできるのは、同僚ならではのこと。
辞める・辞めないの結論やアドバイスは得られなかったとしても、自分の気持ちに最も共感してもらいやすい相手なので、相談するだけでも気持ちがすっきりするでしょう。
3.自分のことを分かってくれている友人
学生時代の友人など、「社外で自分のことを分かってくれる人」がいたら相談相手としては適任と言えます。
職場の人と違い、どういう状況なのかイチから説明しないといけない面はありますが、同じ職場の人には言えないことも気兼ねなく言うことができます。
「社外の人」でかつ「あなたのことを分かってくれている人」だからこそ、利害関係なくあなたの気持ちに寄り添って相談に乗ってくれるはず。
また、会社以外の人と話すことで、仕事のこと以外の話もできますし、溜め込んでいたストレスの発散にもなります。
愚痴を言うことでスッキリとした気持ちにもなるので、相談する価値は充分にあるでしょう。
4.家族などの身内
両親や兄弟などの家族に相談するというのも一つの方法です。
特に年上の兄弟や親戚などがいれば、相談相手には最適。
なぜなら、身内は見返り無く、常にあなたの味方でいてくれるため、一番親身になってアドバイスしてくれるからです。
相談する相手によっては、耳の痛い話をされることもあるかもしれません。
それでも昔からあなたを知っている人で、心からあなたの幸せを願っている相手だからこそ、言えることがあるのです。
仕事を辞めることは、家族に対して少し後ろめたい気持ちを感じてしまう人も多いと思うので、相談を切り出しにくいということもあるかもしれません。
しかし、一番自分の味方になってくれるのはあなたの家族であり、身内です。
家族が本音で言ってくれているからといって、それがすべて正しいというわけではないので鵜呑みにする必要はないですが、本気で自分の幸せを願ってくれている人からの意見には、耳を傾けるようにしましょう。
5.恩師とよべる先生
あなたがお世話になった学校の先生や予備校の講師など、恩師と呼べるような先生がいたら相談してみるといいでしょう。
やはり年が離れた人は、人生経験が豊富で、周りでもそういう人を見てきたり相談されたりした経験を持っている人も多いため、的確なアドバイスがもらえやすいです。
なかには、退職を踏みとどまらせようとする人もいるかもしれませんが、それはあなたのことを思ってのことでしょうし、人生経験が豊富な人からの意見なので正しい選択である可能性も高いです。
もちろん、そのアドバイスどおりにしなければいけない訳ではありませんが、あなたが信頼していた先生の言葉は、あなたの心に深く刺さるのではないでしょうか。
6.退職経験のある人
同じ職場にいた人や友達でも退職経験のある人がいたら、それは今あなたの気持ちを一番分かってくれる人かもしれません。
辞める理由は違ったとしても、「退職を決めたときの心境」や「退職した後の話」「退職するまでに踏むべき流れ」など、退職をした経験がある人だからこそ言える話、聞けることもあります。
すでに退職経験のある人からは、退職を考えているあなたにとって一番欲しいアドバイスをくれることでしょう。
もし周りで退職した人がいないのであれば、転職して同じ会社で働いている先輩や同僚でも構いません。
当時の状況やなぜ転職したのかなど、リアルな話を聞いてみるといいでしょう。
きっと参考になることがたくさんあるはずです。
7.プロの相談員
プロの相談員とは、転職などを紹介する「転職エージェント」や全国各地にある「労働局が行っている相談窓口」などのこと。
まず転職エージェントでの相談相手である、キャリアコンサルタントについて紹介します。
転職に関するサポートを無料で受けられるのが、この転職エージェントのキャリアコンサルタント。
このキャリアコンサルタントに相談することで、今の職場の悩みを相談でき、新しい職場を紹介してもらうことができます。
転職エージェントでは無料で相談に乗ってもらうことができますが、転職に重点をおいた話が中心になります。
そのため、今の会社で問題を解決したい場合や、話を聞くだけといったことを目的にするの場合は適していない可能性があるので、注意が必要です。
転職する人にとっては、現職を退職しようと思った原因などを明確にしてくれ、それらの条件を加味したうえで次の転職先を紹介してくれるので、同じことで悩む必要が無い職場である可能性が高いです。
もう一つのプロの相談相手として、労働局などが行っている相談窓口はさまざまありますので、次の項目で詳しくお伝えします。
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4つの利用するべき相談窓口
周りに退職の話ができる人がいない場合、転職エージェント以外のプロに相談することもおすすめ。
具体的には、ハローワークの相談員、各都道府県の労働局や労働監督署に相談コーナーがありますので、退職について話してみるといいでしょう。
どれも無料で利用することができ、転職する意思がない状態で相談しても問題ありません。
あなたの状況を冷静に分析し、転職すべきかどうかプロの目から見て的確にアドバイスをしてくれるので、きっと心強い相談相手となってくれます。
また、「今のあなたならどういうところに転職できるか」といった転職のアドバイスもしてくれるので一石二鳥でしょう。
厚生労働省の総合労働相談コーナー
ここでは、職場で起こったトラブルなどを解決するための相談に対応してくれます。
不当な解雇はもちろん、配置転換や賃金の引き下げなどの雇用条件に関すること、パワハラやセクハラ、社内いじめなどを職場で起こるさまざまな問題を専門の相談員に話をすることができます。
面談はもちろん、電話でも受け付けています。
各都道府県の労働局や全国の労働基準監督署内にあり、もちろん無料で相談することができます。
厚生労働省の総合労働相談コーナー
全国職業相談センター
株式会社日本技術総合研究所が運営している、就職や転職に関するトラブルに相談を乗ってくれるのがこの全国職業相談センターです。
会社での人間関係はもちろん、雇用に関する問題から個人の問題までさまざまなことに対しての相談に乗ってくれます。
もちろん秘密厳守のため、いま働いている会社に連絡がいくようなこともありません。
誰にも言えない悩みだからこそ、仕事のお悩み相談窓口として利用してみてはいかがでしょうか。
全国職業相談センター
日本労働組合総連合会
こちらは労働組合の相談センターになります。
そのため、スタンスとしては職場の人と労働組合を作って、もしくは労働組合に加入することで、「会社と戦って解決する」ことになりますので、ひっそりと話を聞いてほしい、相談に乗って欲しいという人には少し不向きになります。
もし抱えている問題が自分だけでなく、周りにも多いようでしたらこちらに相談してみるといいでしょう。
日本労働組合総連合会
心療内科/カウンセラー
お金はかかってしまいますが、仕事のことを考えると具合が悪くなってしまったり、何もやる気が出なかったりするという方は、心療内科やカウンセラーに相談することをおすすめします。
「カウンセリングに行くほどのことではない」「心療内科はちょっとハードルが高い」と、思う人もいるかもしれませんが、身体や心に影響が出ている状態で放置してしまうと症状が悪化して取り返しがつかない事態に発展する恐れもあります。
「自分は大丈夫」と思っている人こそ、実は危険な状態にあるということもしばしば。
精神的な負担やストレスは誰かと比較することができないため、自分の尺度で捉えてしまって、我慢強い人ほど気が付いた時には重症化していることもあります。
彼らは「相談を受けるプロ」なので、悩みを解決するだけでなく、あなたの話に耳を傾けて聞いてくれ、どうするべきか一緒になって考えてくれます。
このようなところに行くことは、決して恥ずかしいことではないですし、「行ってみたら思っていたより安心した」という方も多くいます。
話を聞いてもらうだけでも心が安らぐこともありますし、優しく丁寧に話を聞いてくれるので、重く考えすぎずに「なんでも経験」と思って、軽い気持ちで一度足を運んでみることをおすすめします。
今回はさまざまな相談相手・相談先をご紹介しました。
大事なのはあなた1人で抱え込まずに、誰かに一度話を聞いてもらうことです。
話すことで解決しなくても、あなたの心の負担を減らすことにも繋がります。
1人で抱え込まずに遠慮なく相談するといいでしょう。
相談前に「なぜ辞めたいと思ったのか」を整理しておこう
様々な相談相手をご紹介してきましたが、相談する前にするべきことがあります。
それは「なんで会社を辞めたいと思ったのか」を考え、整理しておくこと。
自身の考えを整理しておくと、仕事を辞めたいと思っていざ相談するときに話がスムーズに進みます。
また、問題に対する解決策も見つかりやすくなります。
もちろん誰かに見せるわけではないので綺麗にまとめる必要はありませんが、「なぜ辞めたいと思っているのか」「今の会社で問題を解決してもう一度頑張ってみたいと思っているのか」など、大まかな内容でも構いません。
ここでは、自分の気持ちを整理するためにも、あなたが「辞めたいと思った理由」は何なのかを、その解決策を含めて一緒に考えてみましょう。
人間関係が合わない
上司や同僚などの人間関係で悩んでいる方はとても多くいます。
むしろ会社を辞めたい理由の9割が、人間関係が原因といっても過言ではないでしょう。
一日の大半を一緒に過ごすことになる職場の人との人間関係は、働くモチベーションを大きく左右します。
相談するときは、どんな人間関係にあるのかを、なるべく具体的に説明できるようにしておくのがポイント。
また、解決策のひとつとして、「部署の異動を申し出る」というものアリです。
労働条件も良く、会社自体に不満がない場合は特に、部署の異動を人事や上司に相談してみることをおすすめします。
部署の異動は決して珍しいことではなく、部署を異動したことによって活躍し、人間関係も含めて全て上手くいくようになったという人も。
当然、最後は会社の判断なので、必ずしも希望が通るとは限りませんが、もしあなたが優秀で「異動させても会社にいて欲しい存在」なら、できるだけ希望通りに対応してくれるでしょう。
労働条件/環境が合わない
「サービス残業があまりにも多い」「ノルマが厳しいうえに給料が安い」など、労働条件や労働環境が悪い場合、無理をしてしまっては身体を壊すことにもなりかねません。
毎日家に帰るのが遅くて身体の疲れが取れなかったり、どれだけ働いてもサービス残業で給料も上がらなかったりする職場では、とても長く続けることはできないですよね。
会社に言って労働環境が変わればいいのですが、そうならないケースも大いにあります。
この場合の解決策は、転職がベター。
どんな労働環境なのかを明確に、かつ具体的に整理したうえで、ハローワークや転職エージェントに相談してみることおすすめします。
給与が安い
給与が安いことも、多くの人から挙げられる退職理由のひとつです。
福利厚生に関することもここに入ります。
「お金が退職理由というのは…」と躊躇してしまう方も多くいますが、自分の能力や成果と給与が見合っていないと感じている場合、仕事へのモチベーションがどんどん下がっていき、仕事をすることが苦痛になってきます。
好きなだけでは、生活はできません。
仕事に対する対価として給与をもらっているわけですから、給与が低いと感じ、それが今後も上がらないと判断しならば、それは立派な退職理由。
相談する際は「最低これぐらい欲しい」と言える額を、事前に計算して持っておくといいでしょう。
体調不良になった
仕事による過労や精神が消耗してしまい、体調を壊してしまう方も少なからずいます。
それでも頑張って無理して仕事を続けた場合、うつ病などになってしまい転職どころではなくなってしまう恐れもあります。
このような状況の人は、相談する以前に一刻も早くその職場から逃げてください。
身体から発せられる危険信号をキャッチし、早めに判断することが必要です。
【身体から発せられる危険信号】
- 頭痛や肩こりの慢性化
- 腹痛が増えた
- 凡ミスが増えた
- 沈んだ気持ちが続く
- 些細なことで自分を責めてしまう
- 食欲がない
これらの症状が続く場合は、あなたはすでにとても危険な状態。
ひとまず一定期間休職するなど、身体を壊してしまう前にまずはその職場から距離を置くことを最優先にするようにしましょう。
退職を決めたらするべきこと
退職する意思を固めたら、次にするべきことはどんなことがあるのでしょうか?
この章では、退職を決めた後、どんなことをすればよいのかをご紹介していきます。
退職に伴うリスクを知っておく
退職を決めたからといって、すぐに仕事を辞めるのはリスクがあること。
退職することでの主なリスクは、2つあります。
まずはこのリスクを知ったうえで、事前に対策をしておくことが重要です。
金銭的なリスク
1つめのリスクは「失業手当の給付まで3ヵ月以上かかる場合があるため、金銭面でのリスクがあること」。
リストラなどの会社都合ではない場合、失業手当の給付に最低3ヵ月かかります。
3ヵ月もの間、お金が入ってこないことには生活することができなくなってしまいます。
実家住まいならいいのですが、一人暮らしだと貯金に余裕がなければ生活自体に支障が出る恐れがあるので注意しましょう。
対策としては、辞めると決めたらまずは転職活動をして、次の就職先が決まってから退職を伝えるようにしましょう。
また、とりあえずのつなぎとして、収入が確保できる「日雇いの仕事」を探しておくことも一つの方法でしょう。
ブランクができるリスク
2つめのリスクは「失業している期間があると転職に不利になるとこと」です。
失業している期間が長いと、転職活動で面接の時に聞かれる可能性が大いにあります。
素直に伝えるのもいいですが、働いていない期間が長いことを良く思わない採用担当もいます。
対策としては、できるだけ失業期間がない状態で転職することをおすすめします。
転職先が決まり、入社日を退職してすぐのタイミングになるように調整することで、ブランク期間を回避できるでしょう。
とはいえ、辞めたあとに少し休みたいという人もいると思うので1週間~1か月程度であればブランクとは見られないため、休息期間を設けるのもありだと思います。
これらのリスクを最大限排除するために、どういった形を取るのがベストなのかは、キャリアコンサルタントやハローワークの相談員に一度相談してみるといいでしょう。
退職を伝えるタイミングを把握しておく
退職を伝えるタイミングは、法律上では退職の2週間前までに会社に伝えれば良い旨が定められているので、基本的にはそれでOK。
しかし会社によっては就業規則で1か月前と規定されているところもありますし、常識から考えても1か月くらいは見ておいた方が、会社との関係も崩れずにスムーズに退職できるでしょう。
退職を伝えることは一番気が重いことでもあります。
退職理由は、「一身上の都合」でも法的には問題ありませんが、それでは会社は納得してもらえないケースが多くあります。
そのため、理由は個人的なもので前向きなものであることを伝えるといいでしょう。
会社に伝える退職理由を考えておく
退職しようとするとき、会社側に伝えなければいけないのが「退職理由」。
この退職理由があいまいだと、「執拗な引き留め」にあったり、しこりを残したままの退職となって気まずい思いをしたりすることになりかねません。
退職理由としておすすめなのは「将来やりたいことが見つかり、今の会社では実現できないため」や「転職することでステップアップしたい」というもの。
この理由は会社に対する不満ではなく、未来に向けた前向きな理由であるため円満な退職となる可能性が高いからです。
何がやりたいかを詳しく聞かれることもあるでしょうが、それは今の会社でできないことであなたが興味のあることであれば、問題ないでしょう。
円満退職のためにするべきこと
辞めた後や、辞めると伝えてから実際に退職するまでの間、できることならストレスや後悔なく過ごしたいですよね。
今の職場となるべくトラブルなく、可能な限り円満退職したいという方のために、補足として最後に、職場と円満退職する方法をお伝えします。
中には身体を壊してしまうなどして、「円満退職のことまで考えられない」といった方もいると思いますので、そういった余裕がない場合は無理して考える必要はありません。
引き継ぎを行う
どんな業務にも引き継ぎが重要です。
自分しかやっていない業務がある場合はマニュアルを作ったり、引き継ぐ人が業務に取り掛かりやすいように項目をまとめておいたりしておきましょう。
あなたが辞めることによって新しい人を採用しなければいけない可能性もありますので、可能な限り誰が見ても分かりやすいように、引き継ぎ書をまとめておくと親切です。
社外の人への連絡
社外の人と取引があった場合、あなたが退職することを伝える必要があります。
その場合、後任が決まっていれば、紹介することに加え連絡先なども伝えておく必要もあります。
取引先の人にしっかり連絡をしたうえで、迷惑をかけずに退職することができれば、会社としても円満に退職させざるを得ません。
また社外の人に最後に挨拶をしておくことは、自分にとってもメリットがあります。
なぜなら会社を辞めたからといって、その取引先の人と一生合わないという確証はなく、いつどこでまたお客様になるかわからないから。
できるだけ関係を保ったまま退職するのがベターでしょう。
直接会う機会があればそのとき紹介をして、会う時間が作れないようならメールで結構ですので、お世話になった方への連絡は必ずするようにしましょう。
以上の2点を最低限として行うことで、スムーズに退職することができるでしょう。
まとめ
今の仕事が辛くて辞めたいにもかかわらず、退職を躊躇してしまう理由として多いのが「会社を辞めたら自分のキャリアが終わってしまう」「もうどこにも就職できないんじゃないか」と思ってしまうことです。
ただ実際は、そんなことはありません。
最後に、2018年12月に発表された総務省の統計をご紹介しておくと、日本の失業率はなんと「2.4%」となっています。
失業率は「3%以下」で、働く意思があれば職に就ける「完全雇用」の状態と言われている中で、この数値は驚くべきものです。
参考元:労働力調査(基本集計) 2019年(令和元年)8月分 (2019年10月1日公表)
これはつまり、ほとんどの人が仕事を辞めても、次の仕事が見つからないということはないということを示しています。
「仕事を辞めたい」というのは決してネガティブな感情ではなく、新しい自分自身を見つめ直すチャンス。
今の仕事が合わなくても、他に仕事は山ほどありますし、次の仕事ではもっと楽しく働けるかもしれません。
1人で抱え込まずに、まずは相談するべき「信頼のおける周りの人」や「プロの相談員」などに相談して、新たな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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