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JAXA(宇宙航空研究開発機構)へ転職(中途採用)は可能か?年収はどの程度?

JAXA 大企業への転職

日本最大規模の航空宇宙開発政策を行う研究・開発機関であるJAXA。

日本国内で宇宙に関わる仕事が出来る企業はかなり少なく、その中でもトップに当たるJAXAで働いてみたいと思っている方は多いのではないでしょうか。

ただ、JAXAのような大企業への転職となると、どのように転職活動を進めて行けば良いのかわかりませんよね。

そこで、JAXAとはどのような企業なのか、どのように転職対策を立てれば良いのかなどといったJAXAへの転職活動に役立ちそうな情報をまとめました。

JAXAの企業概要

まず、JAXAがどのような企業なのか紹介します。

事業内容

JAXAでは、宇宙に関わる様々な事業を展開しています。

ここでは、JAXAの数ある事業の中でも代表的な事業を紹介します。

人工衛星関連事業

地球での生活を安全に過ごすことが出来るように、気象観測用・地球観測用、通信・放送用など様々な用途の人工衛星の管理・開発を行っています。

宇宙環境利用・有人宇宙活動事業

人類が宇宙に進出することを実現するために、宇宙飛行士を宇宙に派遣し、様々な研究を行います。

宇宙科学捜査事業

小惑星探査機や惑星科学観測機を利用して、地球周辺の惑星を観察・研究します。

トップのメッセージ、企業理念

皆さまこんにちは。このたび、宇宙航空研究開発機構、JAXAの理事長を拝命いたしました、山川宏でございます。どうぞ宜しくお願いいたします。

私自身は、12年前の2006年までJAXAに在職しておりました。

当時、ロケットの開発などに従事しておりまして、また、今年10月に打上げが迫っている、日本と欧州宇宙機関ESAの国際共同プロジェクトである水星探査ミッションBepiColombo(ベピ・コロンボ)のプロジェクトマネージャも務めておりました。

また、米国航空宇宙局NASA及び欧州宇宙機関ESAにも客員科学者として長期滞在をして研究を進めていた経験もあります。

また、2006年からこの3月まで勤務していた京都大学では、スペースデブリの観測技術あるいは低減技術、更には地球接近小惑星への工学的対処方法等の研究に取り組んでおりました。

また、2010年から2012年にかけては内閣官房宇宙開発戦略本部事務局長、2012年以降は内閣府の宇宙政策委員会の委員として、日本の宇宙政策に携わって参りました。

民間出身の理事長が3代続いた中で、研究者として初めての理事長ということで、身が引き締まる思いです。

さて、これまでJAXAは奥村前理事長の舵取りの下、宇宙利用による産業化・社会インフラ化を目指して、準天頂衛星技術の内閣府移管、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の民間利用促進、地球観測衛星データの防災利用への実用化を着実に進めてきました。

また、内部改革による経営基盤の強化とともに、プライムメーカー方式による次世代大型国産ロケットH3や通信衛星市場獲得を目指した技術試験衛星9号機の開発、更には将来探査に向けた宇宙探査イノベーションハブの新設や宇宙状況把握システムの強化など、日本の宇宙・航空分野の国際競争力強化に貢献し、社会課題の解決や産業振興の発展に重要な役割を担ってきました。

昨今、宇宙・航空分野は、欧米でのNew Spaceの登場や中東・アフリカ等の新興国の参画が増える等世界的に変化が激しい状況にあり、我々は厳しい競争環境にさらされていると認識しております。

また、宇宙開発機関に求められる役割が変化していると考えています。

その認識の下、JAXAが一丸となって日本の宇宙・航空分野の発展に取り組む姿勢を、国民の皆様にも、また職員一人ひとりにも感じてもらえるような活動を進めていきたいと考えております。

そのためには、二つのことを考えています。

一つ目は、これまで取り組んできた研究開発成果が社会に活用され根付いていく世界を実現すること。

二つ目は、JAXAは宇宙・航空分野の新たな世界を切り開く挑戦的な研究開発に取り組み、日本の宇宙・航空分野を牽引して行かねばならない、ということです。

取り組みの一つ目については、奥村理事長時代に方向性を定めた様々なプロジェクトや施策の検討を更に進めて、衛星測位技術の向上・発展やリモートセンシングデータのオープンフリー化等を通じて、衛星利用を社会インフラとして定着させていきたいと考えております。

前中長期計画に始まった「安全保障分野での宇宙技術の利用」については、我が国としての重要事項としてとらえ取り組んでいきたいと考えております。

また、宇宙探査及び航空分野でのオープンイノベーションの活動や「きぼう」利用における、これまで宇宙分野には参画していなかった新しいプレーヤーとの協働や、ベンチャー企業等民間事業者の参加についても更に進めてまいりたいと考えております。

二つ目の、新たな世界を切り開く挑戦的な研究開発については、先日東京で開催されたISEF2での国際的な月探査の議論に対応できる組織をしっかりとJAXAに立上げるなど、その活動を牽引する研究開発を進めたいと考えております。

その際は、新しいパートナーや新しい技術を積極的に取り込み、宇宙・航空分野の新たなイノベーションを生み出す研究開発を進めていきたいと考えております。

私が預かる第4期中長期計画期間中、これまでの私の経験、すなわち、政府における政策立案の経験、国内外での宇宙機関での勤務経験を活かしてJAXAが挑戦し続ける組織となるよう、尽力して参りたいと思います。

今後の、日本の宇宙航空研究開発の発展のために全力を注ぐ所存でございますので、皆様のご支援、ご協力を賜りますよう、どうぞ宜しくお願いいたします。

[2018年4月2日 山川理事長就任記者会見より]

会社概要

会社名 宇宙航空研究開発機構
所在地 〒182-8522 東京都調布市深大寺東町7-44-1
資本金 5,442億円
従業員数 1,529人
事業内容 人工衛星関連事業・ロケット関連事業・宇宙環境利用/有人宇宙活動事業・宇宙科学/捜査事業

JAXAの採用職種・仕事内容

さて、JAXAではどのような職種の募集が行われているのでしょうか。

募集されているJAXAの職種を紹介します。

宇宙機の運用・軌道解析に関する研究開発

国際的な宇宙捜査事業いおいて、日本がリード出来るように宇宙探査計画を進めます。

また、宇宙空間を安定して利用できるように、宇宙状況把握やデブリ対応技術など世界的な取り組みをリードします。

応募の際には宇宙機の運用・軌道解析に・力学的な数値解析の知識・経験、これらに関連するソフトウェアの開発・管理・運用に関する知識・経験を持っていること、宇宙航空分野もしくは業務に関連した分野での実務経験が3年以上あることが必須です。

また、海外機関とコミュニケーションを取って調整することが出来る能力があるとなお良いでしょう。

給与

能力・経験を考慮の上、機構の規定により決定。

ロボティクス技術を用いた宇宙機の研究開発

日本の強みであるロボティクス事業を宇宙機に適用し、ハイレベルで新しい軌道上サービスの開発を目指します。

応募の際には宇宙航空分野もしくは業務に関連した分野での実務経験が3年以上あること、独創的な洞察力・研究戦略を立てられること、他動力学・力覚制御・自動化・自立化・学習機能に関する専門知識を持っていることが必須です。

また、マン・マシンインターフェースのシステム設計経験があるとなお良いでしょう。

給与

能力・経験を考慮の上、機構の規定により決定。

情報システム・ネットワーク技術

サイバーセキュリティ・技術情報の防護強化を図り、業務改善などによって組織運営がよりスムーズに進むようにサポートを行います。

応募の際にはITシステム・ネットワーク分野で5年以上の実務経験があることが必須です。

また、1,000名以上の企業・官公庁などの情報システム・ネットワークの企画立案・開発・運用経験、PMP・情報処理技術者試験関連の資格を所持しているとなお良いでしょう。

給与

能力・経験を考慮の上、機構の規定により決定。

プロジェクトマネジメント・システムズエンジニアリング推進業務

社内標準・体制の改善・新党及び人材育成やプロジェクトの課題抽出・提案、支援を進め、JAXAのプロジェクトの改善を行います。

応募の際には工学・理学系の分野で修士以上の学位を持ち、エンジニアとして3年以上の業務経験を持っている喝チームリーダー経験があることが必須です。

また、プロジェクトマネジメントオフィス・システムズエンジニアリングの経験、PMPなどの資格を持っているとなお良いでしょう。

給与

能力・経験を考慮の上、機構の規定により決定。

産業保健師

職員が健康的に日々の業務を遂行することが出来るように保健指導・健康相談、メンタルヘルス対策や過重労働対策などを産業医や衛生担当者と連携して行います。

応募の際には保健師の資格を持ち、産業保健師の実務経験が3年以上あることが必須です。

給与

能力・経験を考慮の上、機構の規定により決定。

広報・報道業務(サイエンス・コミュニケーション)

JAXAの科学技術が社会に与える影響を考え、新たな課題を発見できるように広報業務を行います。

応募の際には研究所・大学・企業などでの広報・報道業務経験が必須です。

また、広報部門以外で企業の企画分野での勤務経験があるとなお良いでしょう。

給与

能力・経験を考慮の上、機構の規定により決定。

JAXAの給与・年収

JAXAへの転職後の自分の年収をおおよそ把握するために、JAXA社員の平均年収を調べておきましょう。

全体の平均年収

JAXAの平均年収は「781万円」です。

JAXAは内閣府などによって所管されている国立研究開発法人であるため、給与は法律によって定められています。

年代別の年収

年代 平均年収
20~24歳 445万円
25~29歳 554万円
30~34歳 609万円
35~39歳 695万円
40~44歳 781万円
45~49歳 874万円
50~54歳 937万円
55~59歳 929万円

JAXAの競合企業と平均年収比較

企業名 平均年収
JAXA 781万円
株式会社IHI 733万円
三菱日立パワーシステムズ株式会社 733万円
日本電気航空宇宙システム株式会社 700万円
株式会社菱友システムズ 606万円

JAXAと他の航空宇宙関連事業を取り扱っている企業で平均年収を比較しました。

元々JAXAはISIS・NAL・NASDAの国内でも宇宙開発に特化し、競合状態にあった法人3つが統合されて発足したため、宇宙航空関連事業では国内トップシェアを誇っており、年収においてもトップであると言えます。

給与に関する口コミ・評判

給与に関しては安定して良いです。景気に左右されることなく安定して高い給与が支給されるので安心して働くことが出来ます。

国家に関わる仕事で好待遇は良く思われないことが多いですが、その分高い技術・知識が問われる職務なので妥当な給与だと思っています。

年功序列制なので若いうちに結果を出してもあまり給与は変わりませんが、安定して給与が上がっていくので働きやすいです。

かなり給与待遇は良い企業だと思います。最先端の航空科学に関する研究を行っているため、残業になることも多いですが、しっかり残業代なども支給されるので不満はありません。

JAXAの福利厚生制度

JAXAで働く上で心配なのが福利厚生制度ですよね。

そこで、JAXAの代表的な福利厚生制度を紹介します。

保養施設

JAXAは科学技術健康保険組合に加入しており、こちらで契約している保養施設を格安料金で利用することが出来ます。

スポーツ施設利用サポート

格安料金で契約しているスポーツクラブを利用することが出来ます。

社員用宿舎

転勤など個人の事情・空き室状況により、独身用・世帯用の宿舎が用意されています。

最長7年まで利用することが可能です。

住宅手当

宿舎を利用していない社員には機構の規定に基づき住宅手当が支給されます。

福利厚生に関する口コミ・評判

福利厚生も国の法人なのでかなり充実していると思います。

 

住宅手当か社宅かのどちらかを選べる点が良いです。

保養施設が多く、毎年違う場所に格安料金で旅行が出来るのでありがたいです。

勤務時間・休日休暇

原則、始業:午前9時30分、終業:午後5時45分(うち、午後0時15分から午後1時まで休憩時間)

※ フレックスタイム制度、テレワーク勤務(在宅勤務)制度あり(全職員対象)

配偶者同行休業

職員が勤務を継続できるように、配偶者が外国にて勤務をする際に、最大3年間配偶者同行休業として休暇を取得できます。

この制度を利用するにあたって、同行期間中は給与は支払われないため、注意が必要です。

また、この制度を利用している間、所轄庁の長の許可があれば兼業が可能となっています。

年次有給休暇

JAXAでは毎年4月1日に勤務年数に関係なく20日分の年次有給休暇が付与されます。

育児休業

JAXAでは子供が3歳になるまで育児休暇を取得することが可能です。

また、育児休業は男女関係なく取得することが出来、男性職員の取得実績もあります。

子の看護休暇

子が小学校4年生になるまでの間、子の看護をするために休業が必要であると認められた場合、子供1人の場合は年5日、2人以上は年10日の看護休暇を取得することが出来ます。

付与単位は1日単位もしくは1時間単位です。

勤務時間・休日休暇に関する口コミ・評判

育児休暇・介護休暇制度は一般企業と同じ程度で、生活に不便が無い程度には整っています。ただ、大企業なのでもう少し休みに関して規則を緩くしてくれても良いのではと思います。

30分・1時間単位で休暇を申請出来るので、ちょっとした公的手続きのためなどの休みを取りやすいのがありがたいです。

勤務年数に関係なく20日有給を貰うことが出来、全消化も可能な環境なので休みに関して不満はありません。

社内の教育・研修制度

JAXAでは適正や所属する部署に応じて研修を行います。

  • カフェテリア研修
  • キャリア形成研修
  • フォローアップ研修
  • 主幹職員研修

教育・研修制度に関する口コミ・評判

長期的なキャリア形成計画を立て、教育・研修を行ってくれるので順調に上を目指すことが出来る職場です。

専門職とマネジメント職のどちらを希望するかどうかで研修内容が大幅に変わります。専門職希望の場合はその分野のエキスパートとしてより深い内容を、マネジメントであればリーダーとして必要なことを学びます。

年功序列制で10~15年かけてじっくり人材を育てる方針の法人です。研修は段階別に分かれており、無理のない範囲でキャリアアップをすることが出来ます。

まず、色々な分野を試してみて適性を見て、6~7年目でマネジメントか専門分野のエキスパートを目指すかが判断されます。そのため、入社して6~7年の間で希望する職種に就くことが出来るかどうかが決まります。

職場の雰囲気や社風

働く上で心配なのが、職場の雰囲気や社風ですよね。そこで、JAXAで実際に働く職員の職場の雰囲気や社風に関する口コミをまとめました。

職人気質の人が多い

宇宙航空分野というかなりハイレベルかつ専門的な業務を行う法人のため、働いている人もその分野におけるエキスパートであり、職人気質の人が大半となっています。

ただ、最初は気難しく感じても時間とともに関係性が深まって楽しく仕事が出来ている人が多いです。

仕事に没頭出来る環境

基本的に自分の仕事に関して興味が深く、愛着を持って働いている人が大半なので、私語も少なく静かな環境で仕事を進めることが出来ます。

職場の雰囲気や社風に関する口コミ・評判

専門職が大半なので、会話の内容が難しいですが、わからないことは理解できるまで教えてくれますし、仕事に慣れていくうちに専門的な技術・知識も身に付きます。

賢い人が多い職場なので、意思疎通がとても楽でした。

ハイレベルな人材が揃っているのでハイレベルな知識・技術が要求されますが、無理なことは無理と言っても大丈夫な環境で安心して働けています。

プロフェッショナルが揃っている職場なので、色々なことを学べて忙しくはありますが楽しいです。

転職で役立つ転職サイトorエージェント

JAXAのような規模の大きな法人で働きたいと思っている場合、しっかりとした転職対策をした上で転職活動に臨まないと成功は難しいです。

そこでおすすめなのが、大企業の転職サポート経験が豊富な転職エージェントと言えます。

ここでは、JAXAへの転職を考えている方におすすめの転職サイト・エージェントを紹介します!

JACリクルートメント

JACリクルートメントは管理職・技術職に特化した転職エージェントです。

大企業でも特にハイクラスの求人に特化している転職エージェントのため、AXAのような専門的な法人への対策に関しても知識を持っているエージェントが在籍している可能性が高いと言えるでしょう。

ただ、JACリクルートメントではハイクラス求人しか取り扱っていません。

そのため、JACリクルートメントのターゲット層に当てはまらない場合はJAXAどころかはるかにレベルが下の職場を紹介されたり、求人を紹介してもらえなかったりする可能性もあり、自分の経歴にあまり自信が無い場合はおすすめしません。

リクルートエグゼクティブエージェント

リクルートエグゼクティブエージェント

リクルートエグゼクティブエージェントは多数の転職サイトを運営するリクルートの専門職や上級役職に特化した転職エージェントサービスです。

外資系企業などハイクラスの転職に強く、特に技術職のエキスパートを目指したい方におすすめの転職エージェントと言えるでしょう。

マイナビ転職エージェントサーチ

マイナビ転職エージェントサーチ

マイナビ転職エージェントサーチは自分が希望する条件から自分に合った転職エージェントを探すことが出来るサービスです。

独立行政法人を取り扱っている転職エージェントを探すことも可能なので、JAXAへのコネクションを持っていそうな転職エージェントを探すのに便利と言えるでしょう。

登録されている転職エージェントのレベルも主に若年層向けからハイクラス・ミドルクラス向けまで幅広いです。

まとめ

JAXAへの転職活動に役立ちそうな情報をまとめましたがいかがでしたか?

宇宙航空分野は憧れている人が多く、この分野においてトップに当たるJAXAへの転職はかなり難しいと言えます。

しかし、JAXAへの転職に必要な経歴とスキルを持った上で転職エージェントなどの転職に関する専門的な知識を持ったプロからのアドバイスを貰いながら転職活動をすれば転職は不可能ではありません。

ここで紹介した情報を活かしてJAXAへの転職を成功させてくださいね!

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