いまやプログラマーは社会に必要不可欠な存在で、IT人材の不足からますます需要が高まっています。
しかし、さまざまな理由でプログラマーから転職しようと考えている方も中にはいるでしょう。
ただ、応募先の採用面接の場で必ずきかれる「転職理由」がなかなか固まらずに悩んでしまうこともありますよね。
この記事では、そんな転職理由について悩んでいるプログラマーの方へ向けて、転職理由を考えるためのポイントや心構えなどを解説していきます。
また、未経験の方がプログラマーへ転職するためのヒントも併せて解説します。
ぜひ参考にしてみてくださいね!
転職理由が聞かれるのは企業の利益になるか判断するため
転職する方の面接で必ずきかれる「転職の理由」。
転職活動をしているプログラマーの中には、この「転職の理由」に悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
そもそもなぜ企業は面接で転職の理由について質問をするのでしょうか?
それは、応募者が企業にとって利益をもたらしてくれる存在かどうかを見極めるためです。
転職の理由によっては、会社の方針と合わない場合もあれば、ピッタリ合致する場合もあります。
加えて転職の理由をきく裏には、応募者の仕事に対する考え方を推し量ろうという企業側の意図があります。
以前働いていた職場の環境や仕事内容から、仕事に対する考え方や意欲などを推量することで、自社の仕事を任せられる人物かどうかを判断しているのです。
以上のことから、「転職理由」に関する質問は応募者、企業、双方にとって非常に重要なものと言えます。
プログラマーの転職理由のNG例
転職理由をきかれるワケがわかったところで、次は転職理由のNG例を見ていきましょう。
面接においては、「面接官に良いイメージを与えること」と同時に、「面接官に悪いイメージを与えない事」にも目を向ける事が大変重要です。
どれもプログラマーの転職理由としては多いものですが、転職理由の答え方によって面接の通過率は大きく違ってきます。
しっかり確認してくださいね!
- ブラック企業だったから
- 仕事に飽きてしまったから
では、順番にみていきましょう。
ブラック企業だったから
ひとつめのNG理由は、「以前の会社がブラック企業だったから」です。
どんな企業をブラック企業と思うかは人それぞれ違いますが、どんな職場であれ完璧な職場環境が整っている会社はありません。
もし自分がブラックと思われる環境でも、応募先の企業がそう思わない場合は「この程度の事でブラック企業と思ってしまうのか…」とマイナスのイメージを抱かせてしまう事もあるのです。
そればかりか、「転職の理由を職場環境のせいにしている」と捉えられかねません。
もしブラックな環境にウンザリして転職を決意した場合、言い回しを工夫することで、面接官に悪い印象を与えずに済むでしょう。
たとえば給料が安かった場合は「自分の仕事や成果に正当な評価が与えられなかった」、末端作業ばかりに従事することにウンザリしていた場合は「常に移り変わる最新のIT技術を学びたい」という具合です。
このように、言い回し一つで人に与える印象は大きく変わります。
ブラック企業に嫌気がさしてしまった場合は、いかに良い言い回しを考えるかがカギになりますよ!
仕事に飽きてしまったから
ふたつめのNG理由は「仕事に飽きてしまったから」という理由です。
確かに、プログラマーのお仕事は毎日長時間PCに向かってプログラムを打ち込むことがメインなので、時には仕事に飽きてしまうこともあるでしょう。
しかし、面接の場でその事を話してしまうのは厳禁です!
企業は「長く働いてくれる人材」を欲しがっています。
仕事に飽きてしまった事を理由に転職を考える人を積極的に採用してくれる企業は、皆無と言ってもいいでしょう。
しかし、この理由も先程と同じように言い回しや言葉選びを工夫することで、逆に面接官に良い印象を与えることもできます。
「日々の業務の中で、自分のレベルが目標に設定したレベルにまで到達した自負があります。レベルアップした自分のスキルを、新しい分野でも発揮したいと考えました。」といった具合に、「飽きた」という言葉を他の言葉に置き換えてしまうことが大切です。
以上のように、転職の理由がネガティブなものだった場合は言い回しを工夫することを心掛けましょう。
面接においては実績や経験だけではなく、人柄や意欲、働き方に対する考え方なども選考をする上で重要な要素であることをわすれずに!
プログラマーが転職理由を考える際のポイント
上では、プログラマーの転職理由としてよくあるものの2つを例にあげました。
では、転職理由を考える際のポイントとしてはどの様なものが考えられるでしょうか?
以下に特に重要なポイントを二つ挙げました。
- 企業を選んだ理由を明確にする
- 経験や知識がわかる内容にする
先程の解説が主に「面接官に悪い印象を与えないもの」であったものに対し、ここで解説する内容は「面接官により良い印象を与えるためのもの」です。
順番に見ていきましょう!
企業を選んだ理由を明確にする
まず一つ目は、「応募先の企業を選んだ理由を明確にする」ということがあげられます。
企業としては、「数ある企業の中からなぜこの会社をえらんだのか」といった点は、応募者の熱意を見極める上で非常に気になるところです。
そのため、ただ漠然と「ソフトウェア開発がしたい」などと答えてしまうのは厳禁です。
漠然とした理由では「ソフトウェアの開発は他の企業でもやっているし、ウチの会社じゃなくてもいいんじゃない?」と思われてしまうでしょう。
そこで取り組みたい事の一つが「企業研究」です。
企業研究とは応募する企業の理念やサービス、経営方針などをHPなどを見て可能な限りリサーチすることです。
「数あるIT企業の中でも、御社の○○○○という企業理念に強く共感しました。」「御社が開発している○○○○というサービスに非常に興味があります。」といったやりとりができるようにしておくと、前職にはなかった魅力を応募先の企業に発見できます。
こうして発見した応募先の企業の魅力や強みを、以前の職場と比較してみることで転職理由を考える作業がよりスムーズになりますよ!
また応募先の企業の取引先についても調べておくと、応募先の業務範囲や強みにしているサービスなどの理解が、より深まるでしょう。
経験や知識がわかる内容にする
二つ目は、「経験や知識がわかる内容にする」という点です。
プログラマーに求められるものは、決してプログラミングスキルだけではありません。
作業スケジュールの管理能力や、仕事仲間や上司などとの円滑なやり取りのためのコミュニケーション能力など、様々な能力やスキルが必要です。
以前の職場で働く中で自分が心掛けていたことや意識していたことなどを一度じっくり考え直してみることで、今まで気が付かなかった強みが見つかるかもしれません。
「業務進行を円滑にするために、上司との報連相を徹底してきました。」「作業に余裕が出来たときは、積極的に周囲のサポートを行いました。」といったやり取りが出来るように対策を練っておきましょう。
もしプログラミングスキルに不安がある場合でも、こうしたやり取りをする中で、以前の職場での経験やスキルが、企業の求める人物像と合致する事もあるのです。
転職活動をする上では、応募先の企業についての情報を集めるだけではなく、自分自身の情報を集めることがたいせつですよ!
プログラマーが転職理由を考える前に気を付けるべきこと
ここまでは主に、プログラマーの転職理由を考える方法やポイントについて解説してきました。
では、プログラマーが転職理由を考える前に気を付けるべきことはあるのでしょうか?
ここでは、プログラマーが転職理由を考えるうえで意識して注意したいポイントを3つ解説します。
- 会社に魅力を感じたと書かない
- コピペしない
- 伝える内容を1つに絞る
では、順番に詳しく解説していきます。
会社に魅力を感じたと書かない
注意すべき点として、履歴書の志望動機に「会社に魅力を感じたと書かない」と言うことが挙げられます。
一見すると良い言葉のようにも思われますが、何がよくないのでしょうか?
「御社の業務に魅力を感じました」と一言だけ書かれていても「業務のどこに、どのような魅力を感じたのか」といった事が全く分かりませんよね。
確かに応募先の企業に興味や魅力を感じた事をアピールするのは大切ですが、どのように魅力を感じたのかが不鮮明なままだと、面接官も判断のしようがありません。
そのため、志望動機の欄は「会社に魅力を感じました。」と書くのではなく、「御社が開発中の○○○○というサービスの運用に強く興味を抱き、自分も開発や運営に携わりたいと思いました」といったように、企業が自社の何に魅力や興味を抱いたのかが一目で分かるような記載を心掛けましょう。
コピペしない
ネット上には様々な役に立つ情報があふれています。
プログラマーの転職理由も同様で、「プログラマー 転職理由」と検索すれば膨大な量の例文がすぐに見つかります。
転職理由を考えるうえでは大変有効な手段ですが、見つけた例文をそのままコピペする事は絶対にやめましょう。
面接官は人を見るプロです。
履歴書にかかれた言葉が今目の前で話をしている人が書いたものかどうかは、すぐに見破られてしまいます!
もしもコピペが見破られてしまった場合、その時点で採用は絶望的と考えてよいでしょう。
ただし、「見つけた例文を参考に自分自身の言葉で再構成し、新しいものを作り上げる」といったやり方はオススメです。
伝える内容を1つに絞る
3つ目に注意すべき点は「伝える内容を1つに絞る」という点です。
志望動機にあれこれと色々な要素を詰め込んでしまうと、まとまりや一貫性にかけるものに仕上がってしまうことになりかねません。
特にプログラマーが転職する上では、論理的思考力の有無や伝えたいことを簡潔に伝えるコミュニケーション能力が重要視されます。
転職理由がたくさんあってどれを選べば良いか迷ってしまう場合は、転職理由の中でも特に重要なものを1つえらび、それを軸に転職理由や志望動機を組み立てていきましょう。
こうすることで、余分な要素の排除につながるだけではなく、面接官にも伝わりやすいより一貫性のある転職理由や志望動機を組み立てることができますよ!
プログラマーの転職に求められているスキル
プログラマーに転職する上で重要視されるものは、転職理由や志望動機だけではありません。
プロとして現場で働いてもらうからには、相応のスキルも求められます。
そこでここでは、プログラマーの転職に求められているスキルを、経験者の場合と未経験者の場合とにわけて解説します。
- 未経験者:プログラミングの勉強意欲
- 経験者:実務経験
一つ一つ見ていきましょう!
未経験者:プログラミングの勉強意欲
未経験者がプログラマーへ転職する場合には「プログラミングの勉強意欲」が非常に重要視されます。
最近ではIT人材の不足から、未経験者でもプログラマーに応募できる求人がたくさんあります。
ただし気を付けておきたい点は、「未経験者とはプログラマーとしての実務経験がない人の事で、プログラミングの知識やスキルがない人の事ではない」という点です。
実務経験がない分をいかに知識や勉強意欲でカバー出来るかが、未経験者がプログラマーへの転職を成功させるカギといえます。
最近は書籍やプログラミングスクールなど、勉強をする手段はたくさんあります。
にもかかわらず、まったくプログラミングの勉強をしてこなかった人に対しては、面接官がいいイメージをもつはずがありませんよね。
充実している環境の中で、どれほどの知識やスキルをどのように得てきたかという点をアピールすることは大変重要です。
得た知識を活用して作成した成果物や、ITパスポートや基本情報技術者などのプログラミングに関する基礎的な資格を取得しておけば、高い勉強意欲を評価されるでしょう。
成果物を作ることは決して簡単なことではありませんが、未経験者が成果物を作る場合は、今の身の丈以上に完成度の高いものを作ろうと無理をする必要はありません。
今の自分がもっている知識やスキルを精一杯活かした成果物であれば、面接官もスキルの程度がはかりやすく、意欲も考慮してもらえるでしょう。
また、日々新しい技術やトレンドがうまれるIT業界に取り残されないよう、日々最新の技術に触れ続ける意欲もしっかりとアピールできると、より良い印象を与えられますよ!
経験者:実務経験
経験者がプログラマーに転職する上で重要視されるのは、やはりなんといっても「実務経験」です。
多くの場合、企業は即戦力になってくれる人材を募集します。
そのため、プログラマー経験者が転職する場合は、以前の職場でどのような活躍をしてきたかをアピールすることが必須と言えます。
ただし、面接を担当する人は、必ずしもプログラミングのスキルがある人とは限りません。
IT業界で働いているとはいえ、人事部の社員までもプログラミングができるというわけではないのです。
そのため、以前の職場での実務経験や実績をしっかりと、かつ分かりやすくアピールすることは、経験者が転職する上では必須の要素といえます。
自分が以前の職場でどのような案件に携わってきたのか、どのような開発環境で仕事をしてきたのか、といったことを明確に答えられるようにしっかりと対策を練っておきましょう!
プログラマーの転職におすすめの転職サイト・転職エージェント
ここまでは、プログラマーが転職する上で押さえておきたいポイントや心構え、求められる能力などを解説してきました。
プログラマーが転職する上で、忘れてはならないものがもう一つあります。
それは、「転職サイト・転職エージェント」の力です!
経験者、未経験者を問わず、転職活動を自力で行うことは非常に困難です。
以下にオススメの転職エージェントや転職サイトをご紹介します。
ぜひ転職活動に役立ててくださいね!
また、転職エージェントは1つだけ登録するよりも、複数登録することをオススメします。
紹介してもらえる求人が増えるだけではなく、様々な視点から的確なアドバイスを受けることが期待できますよ!
- type転職エージェント
- Direct type(ダイレクトタイプ)
- 転職ドラフト
- レバテックキャリア
- ワークポート
- doda
一つ一つ詳しくご紹介します!
type転職エージェント
type転職エージェントのおすすめポイント
- IT業界やコンサルタントに強い
- Web業界やエンジニア職種に関連する求人が多め
- 年収交渉に強い
プログラマーの転職を成功させるためには、豊富な求人情報と経験豊富なキャリアコンサルタントのサポートが必要です。
type転職エージェントは、IT業界に特化した転職エージェントであり、プログラマーの転職に強みを持っています。
type転職エージェントでは、キャリアカウンセリングや求人紹介、応募書類の添削、面接対策など、転職活動の全行程をサポートしています。
キャリアコンサルタントは、転職の目的や希望条件をヒアリングし、最適な転職プランを作成します。
転職を考えているプログラマーにおすすめです。
Direct type(ダイレクトタイプ)
Direct type(ダイレクトタイプ)の特徴
- エンジニア特化型のスカウト型転職サービス
- IT転職に強い「type」関連サービス
- 待っているだけで転職活動が進む
「Direct type(ダイレクトタイプ)」は、エンジニア特化型のスカウト型転職サービスです。
IT転職に強い「type」関連サービスの中でも、「エンジニア向け」「スカウト型」という2点が特徴となっています。
待っているだけで転職活動が進むので、忙しい人にもおすすめです。
転職ドラフト
転職ドラフトの特徴
- エンジニア向けの競争入札型転職サービス
- 経験やスキルを見た企業から「ドラフト」で指名が来る
- 年収を上げたい経験者におすすめ
「転職ドラフト」は、エンジニアを対象にした競争入札型の転職サービスです。
エンジニアが自分のスキルや経験に基づいてレジュメを登録すると、企業が登録されたレジュメを見て、エンジニアをスカウトします。
スカウトには年収の情報が含まれているため、条件次第で選考に進むかどうか決められます。
特に経験者におすすめです。
レバテックキャリア
レバテックキャリアの特徴
- コンサルタントがエンジニア出身
- キャリアコンサルタントの徹底サポート
- 内定率が高い
一つ目にオススメする転職エージェントが、こちらの「レバテックキャリア」です!
プログラマーやシステムエンジニアなど、IT業界の求人に特化した転職エージェントで、主に経験者にオススメの転職エージェントです。
プログラマーとしてのスキルや経験を活かせる、様々な求人を紹介してもらえるだけではなく、難しい職務経歴書の添削なども丁寧に行ってくれますよ!
ワークポート
ワークポートの特徴
- IT・WEB分野に強い
- 紹介してもらえる求人量が多い
- コンサルタントの手厚いサポート
つづいてオススメする転職エージェントは、こちらの「ワークポート」です。
こちらもIT業界に特化した求人を多数扱っているだけではなく、未経験者でも応募可能な求人も保有しています!
エージェントの対応が早いことも嬉しい点の一つです。
doda
求人数 | 約260,000件 |
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対応地域 | 全国47都道府県 |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
最後にオススメする転職エージェントが、こちらの「doda」です!
経験者はもちろん、未経験者でも応募できる求人が豊富に用意されています。
さまざまな業界の求人を取り扱っている「doda」ですが、中でもIT業界の求人が多いのも嬉しい点です。
また、面接でのコツや履歴書、職務経歴書の添削なども指導してくれるため、転職が初めてという方にも非常にオススメですよ!
【まとめ】プログラマーはポジティブな転職理由にするのがおすすめ
この記事では、プログラマーが転職理由を考えるために役立つ情報を、さまざま解説してきました。
プログラマーが転職理由を考える上で大切な事は、「ポジティブな転職理由をめざす」ということです。
また未経験からプログラマーへ転職する場合は、仕事への意欲や勉強の成果などを余すところなくアピールしましょう!
面接突破のためには、実績やスキルなどの自己アピールを上手に行うことが非常に重要です。
しかし同時に、応募者個人の人柄や人物像、意欲なども選考をする上で大切な要素といえます。
うまく言い回しを変えたり、言葉選びに気を遣うことで、面接官にマイナスのイメージを植え付けないばかりか、逆に良いイメージを与えることもできるのです。
面接官に良い印象をたくさん植え付けられるように、たとえネガティブな事情から転職を決意した場合でも、うまく言い回しや言葉選びに気をつけましょうね!
また、複数の転職エージェントの力をかりることもわすれずに!