テレワークを導入する企業は年々増えてきています。
課題として挙がるのは、「コミュニケーション」に関するものが多いです。
コミュニケーションの課題を放置しておくと、社員の離職にもつながりません。
社員側でも意識すれば解決できる課題も多いですから、ぜひ参考にしてみてくださいね。
コミュニケーションを上手くとって、仕事のモチベーションにもつなげていきましょう。
リモートワークのメリット・デメリット21選!リモートワーク(テレワーク)導入のポイントは?
テレワーク(リモートワーク)の普及
総務省によれば、テレワークを導入している企業の割合は令和3年時点で51.9%です。
半数以上が導入しており、テレワークがかなり普及していることがわかります。
メリットがあるからこそここまで普及しているとも言えますが、コミュニケーションを取りづらいというデメリットもあります。
とはいえ、年々テレワークを導入する企業は増えており、リモートで働くことが一般的になってきているのは事実です。
テレワークのコミュニケーションでの課題は?
テレワークにはコミュニケーション上の課題があります。
メリットだけでなく、テレワークの悪い面にも目を向けましょう。
課題を確認したうえで、導入するかを決めるべきです。
テレワークのコミュニケーションでの課題
- コミュニケーションが取りづらい
- 勤怠管理しにくい
- 評価しづらい
- 社員が疎外感を感じる
- ITリテラシーが必要になる
コミュニケーションが取りづらい
社員同士が同じ空間にいないため、テレワークではコミュニケーションが取りづらくなってしまいます。
話す時間も短くなりますし、そもそも話す機会がなくなってしまうことも。
またZOOMなどのツールで会話をするにしても、直接話すよりは伝わりづらくなってしまいます。
気軽にコミュニケーションを取りづらくなってしまい、次第に話す機会が減ってしまう可能性は高いです。
会話が減れば、チーム全体への悪影響も起こりうるでしょう。
業務に関する内容だけのやりとりだけでも仕事は成立するかもしれませんが、社員同士の連携は取りづらくなってしまいます。
勤怠管理しにくい
社員の勤務を管理しにくいのもテレワークのデメリットです。
同じオフィスで働いていれば、社員がどのように働いているのかすぐに確認ができますよね。
業務が滞りなく進んでいるのか、困っていることがないのかも同じ空間にいれば把握しやすいです。
しかしテレワークでは離れた場所で働くことになりますから、業務がどれくらい進んでいるのかわかりづらくなってしまいます。
評価しづらい
社員の姿が見えなくなるため、評価もしづらくなる可能性があります。
どれくらいのスピードで進めたのか、きちんと連絡を取り合って確認しなければ正しい評価はできませんよね。
勤怠管理が難しくなることで、評価も難しくなるというわけです。
正しい評価ができなくなるのは、上司にとっても部下にとってもデメリットといえるでしょう。
社員が疎外感を感じる
コミュニケーションを取る機会が減るテレワーク。
相談しづらい環境になってしまえば、社員は悩みを抱えたままになってしまいます。
疎外感を感じてしまうことで、日々の業務に支障をきたしてしまう可能性もあります。
毎日一人で自宅勤務しているという状況では、チームという意識も薄れ孤独を感じることは当然の流れです。
最終的には離職につながる危険もありますね。
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ITリテラシーが必要になる
テレワークをすることで、社内のデジタル化が推進されるメリットがあります。
一方で、さまざまなツールを使いこなすためにある程度のITリテラシーが必要になることに。
環境が整ったとしても、使いこなせていなければ業務は停滞しかねません。
ツールが使えず、結局コミュニケーションがうまく取れなくては意味がないですよね。
コミュニケーションをスムーズにとるためには、テレワークという状況でも問題なくツールを使いこなせるようにしておく必要があるのです。
テレワークのコミュニケーションにおける課題の解決策7選
テレワークではコミュニケーションの面で課題が多いです。
とりあえず導入しているだけでは、さまざまな問題が発生してしまうかもしれません。
事前に課題の解決策を把握しておきましょう。
今まさに問題が発生している場合でも、すぐに解決策を実行すれば問題ありませんよ。
テレワークのコミュニケーションにおける課題の解決策7選
- チャットツールを導入
- ビデオ通話・WEB会議を導入
- コミュニケーションツールのルール作成
- 業務の可視化
- 意識的に雑談の時間を作る
- 定期的に認識のすり合わせをする
- 大切な話は顔が見える状況で
解決策①チャットツールを導入
コミュニケーション不足を少しでも解消するために、チャットツールは必ず導入しておきたいところです。
映像はついておらず文字だけですが、やり取りができる貴重な場といえます。
ただ業務連絡として使うのではなく、コミュニケーションを取る意識で使うのがオススメ。
また履歴も残るため、後から確認がしやすいのも業務的に嬉しいポイントですね。
解決策②ビデオ通話・WEB会議を導入
テレワークでなくてはならないといってもいいのが、ビデオ通話・WEB会議です。
チャットでは足りないコミュニケーションを、映像で補いましょう。
映像OFFで使うのではなく、映像ONで表情を読み取れる状態で活用することをオススメします。
使い方がわからない社員がいたら、優しくレクチャーしてあげましょう。
解決策③コミュニケーションツールのルール作成
コミュニケーションのためにツールを導入するのは有効な手段です。
とはいえ、ツールを導入すればそれで安心というわけではありません。
ツールの使用に関するルールを作成しておきましょう。
特に業務に関わることは、できるだけ決めておいた方がスムーズに進みますし社員にとってもストレスが少ないです。
できるだけ公平なルールを作って、テレワークで問題が発生しない状況を作りましょう。
解決策④業務の可視化
オフィスと違って、テレワークでは社員の仕事をしている姿が見えません。
だからこそ、業務の可視化をすることが重要になってきます。
進捗状況がリアルタイムでわかる状況にしておけば、作業も効率よく進められますよね。
チームの連携も取りやすくなるでしょう。
カレンダーにスケジュールを入力したり、ツールを導入したり、可視化する方法はさまざまです。
業務状況にあった方法で、可視化していってくださいね。
解決策⑤意識的に雑談の時間を作る
雑談は意識的に行うようにしていきましょう。
テレワークにはメリットもありますが、気軽にコミュニケーションが取れないというデメリットがあります。
気軽に会話できる場を作ることで、社員のストレスを緩和させるのです。
何気ない会話が業務のヒントになることもありますし、社員同士の関係性構築につながります。
雑談を行わないような状況は避けましょう。
解決策⑥定期的に認識のすり合わせをする
コミュニケーションを取っているつもりでも、テレワークでは認識のずれが起こる可能性が高いです。
業務に支障が出る前に、認識のずれは直しておきたいですよね。
定期的に認識のすり合わせる場を作りましょう。
雑談の時間でもいいですし、会議でも構いません。
上司と部下の間で誤解が生じている部分がないか、仕事で間違った方向に進んでいるものはないか改めて確認しなおすのです。
認識のずれは随時修正していってください。
解決策⑦大切な話は顔が見える状況で
テレワークでは、何かとチャット上で話を終わらせてしまいがちです。
大切な話は、できるだけ顔が見える状況で話すようにしましょう。
また週に一度は、部全体でWEB会議を行うなどして顔を合わせるのも良いです。
テレワークにおけるコミュニケーションでは、思わぬ勘違いが発生してしまうこともあります。
重要度が高いものは、チャットで済ませないようにしてくださいね。
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コミュニケーションを取る際の注意点
テレワークでのコミュニケーションを取る際には、いくつかの注意点が存在します。
多くの社員のためにも、注意点を確認しておきましょう。
コミュニケーションを取る際の注意点
- 急な打ち合わせ・会議は避ける
- 雑談しすぎない
- 雑談が必要でない人もいる
- チャットの反応を気にしすぎない
- 厳しすぎるルールに注意
- プライベートに踏み込みすぎない
急な打ち合わせ・会議は避ける
テレワークでは、柔軟な対応ができるというメリットがあります。
だからといって、急な打ち合わせ・会議を遠慮なく開催するのは厳禁。
社員それぞれに業務がありますから、都合が悪い時も当然あります。
相手の状況が見えないからこそ、予定は事前に入れておくと安心です。
育児や介護と両立している社員がいればなおさらですね。
雑談しすぎない
雑談は定期的にすべきですが、ついつい雑談が長くなってしまうときもあります。
話が盛り上がって、業務時間がどんどんなくなってしまうのは本末転倒ですよね。
いつでも雑談ができる状況になりがちなテレワーク、きちんと時間を決めて実施することが重要です。
必要以上の雑談タイムを作らないようにしましょう。
雑談が必要でない人もいる
そもそも雑談を必要としていない社員もなかにはいます。
雑談タイムがあることが原因で仕事に集中できないこともあるでしょう。
そういった社員のためにも、雑談は強制参加にしない形式が望ましいです。
また雑談時に話さない社員がいたとしても無理に話させる必要がありません。
社員同士ストレスのない状況にしていきたいですね。
チャットの反応を気にしすぎない
テレワークではチャットでのやり取りが多くなります。
ここで注意しておきたいのが、チャットの反応を気にしすぎないことです。
「あの人だけリアクションがない」「急に返信が遅くなった」
気になることがあるからと言って、一方的に相手を責めないようにしてください。
相手側にもそれ相応の事情がある可能性は高いです。
チャットの反応が気になる場合は、相手を責めずに理由を聞きだすようにしましょう。
厳しすぎるルールに注意
テレワークを実施するにあたって、ルールを設定する企業も多いはず。
注意しておきたいのが、ルールが厳しすぎないかどうかです。
「分単位で業務を報告しろ」「チャットの回数は1日100回以上にしろ」
勤怠管理をしたいがあまりに、社員に過度な負荷をかけないようにしましょう。
社員からすれば、業務を進めたいのに他にしなくてはならないことが増えてしまうわけですから、離職につながりかねない要素といえます。
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プライベートに踏み込みすぎない
テレワーク時、自宅で勤務する社員も多いです。
WEB会議の際は、ペットや子供など社員それぞれのプライベートが映ることも。
部屋の内装が見えることもあるでしょう。
そんな時に、必要以上にプライベートへ口出ししないようにすることが大切です。
自宅で働いているからといって、仕事の付き合いであることは変わりません。
プライベートに対して意見をしすぎれば、最悪ハラスメントととらえられてしまう可能性もあります。
必要であれば、そういった教育を行うプログラムも導入しましょう。
テレワークのコミュニケーション不足を解消しよう
テレワークのコミュニケーション不足は、ツールの導入やルールの設定、意識の変化で解消できます。
まずはテレワークに適した環境に整備することが大前提。
そのうえで、コミュニケーションを気軽にとれる環境にしていきましょう。
テレワークを導入する企業が多い昨今、テレワーク向けの便利なサービスも多いです。
活用できる仕組みはどんどん活用していってください。
働きやすい環境かどうかで転職を決める方もいます。
最適な勤務環境を作り、維持していくことが大切ですよ。