「システムエンジニアの残業時間」と聞いて、みなさんはどんなイメージを抱くでしょうか。
SEの残業時間って長そう…そんなイメージの方も多いのではないでしょうか。
確かに、世のエンジニアとのなかには、様々な開発案件に追われて、日々長い残業に追われている人も少なくありません。
具体的にSEのどんな仕事が、どれくらいの残業を発生させているのか。
SEの残業時間を短くするためにはどうすればいいのか。それぞれ考えていきましょう。
SEの平均残業時間は長い?
まずは「SEの平均残業時間」から調べていきましょう。
厚生労働省の発表によると、東京都内で働くSEの平均残業時間は「一日平均1.5時間」だそうです。
つまり月平均で「23時間」ということになります。
これだけ見ると、「意外と残業時間が短い」なんて思ってしまいますよね。
しかし他の職種とくらべてみるとその残業時間は長めです。
しかし、この数字はあくまで全体の平均であること。
また、企業側が残業時間を正確に申告していないパターンを考えると、どこまで信用できるものかわかりません。
「デスマーチ」の存在が平均残業時間を長くしている
実際、SEの残業時間は長いです。
私の知る限り、過労死ライン以上の残業時間で働くSEも多く、気の毒なほど。
この残業時間を長くする要因が「デスマーチ」です。
他社システム開発を担う下流SIerが、無茶なスケジュールを背負い込み発生する「デスマーチ」。
このデスマーチの存在により、一気にSEの平均残業時間は長くなるのです。
また後でも説明しますが、デスマーチに組み込まれて仕事するSEは、早めの脱出を考えるべきでしょう。
SEの働く業界によって平均残業時間が変わる
SEの残業時間というのは、SEが働く業界によって、かなり差が出ます。
SEといえば、IT業界だけでなく、様々な業界で働くことができ、それぞれの業界により残業時間がまったく異なります。
SEという仕事には満足していても、残業時間に不満を抱いている方は、「別の業界で働く」ことを念頭に置いてみてください。
SEの平均残業代
残業時間と同じく考えるべきなのが「残業代」です。
残業時間が長くても、それに見合った賃金が払われていれば、それなりに我慢できます。
しかしSEの中には、「働きに見合った残業代」が支払われていないケースがあります。
ブラック企業は「残業時間過少申告」「残業代なし」なんてところも
日本の法律で「36協定」というものがあります。
労働基準法36条で、「1日8時間、週40時間残業を行った場合、労働基準監督官に届け出る義務がある」というもの。
しかし、企業の中には、ある程度以上の残業時間において申告しない。
もしくは少なく過少申告することで、労働基準法違反を免れるのです。
SEの残業時間を短くする方法
それでは、すでに働いているSEの残業時間を短くする方法を調べていきましょう。
SEという仕事は、たしかにきつい仕事が多くなります。
しかし、働き方に高い自由度があり、働き方を選ぶことができるという魅力があります。
働き方を変える
残業時間が長いということは、それだけ作業がもたついてるということ。
それならばもっと作業効率を上げて、業務時間内に自分のタスクを片付けられる努力をするべきです。
作業能率を上げる
作業スピードアップという観点から考えていきましょう。
自分の抱えているタスクを4つに分けます。
最優先でやること、優先度は高いが今日やらなくても良いこと、数日後でも間に合うもの、期日が設定されてないもの。
いかに「最優先事項」を片付けつづ、優先度が高いが期日の迫っていないものも片付けるか。
それが大切です。
転職という選択肢
手っ取り早いのが、今の働きを根底から変える「転職」です。
今現在のあなたが、残業時間の長いSEならば、残業時間の短いSEへと転職すれば良いのです。
「自社システム開発」を行うSEに転職する
残業時間の短いSEの代表格が「自社システム開発」を行うSEです。
「他社システム開発」を行う弱小SIerで働くSEは、上から支持された「タイトなスケジュール」で働くことを強いられるので、必然的に残業時間が長くなります。
これが「自社システム開発」を行う会社なら、社員に無茶なスケジュールを割り振らないため、残業の少ない無理ないスケジュールで働くことができるのです。
元請けのSEに転職する
残業時間の長いSEというのは、「SIピラミッドの下層SIer」ではたらいている人が多いです。
2次請け企業、3次請け企業と、下請けになればなるほど厳しい労働環境で働くことになり、残業時間も長くなります。
残業時間の短いSEとして働くならば、システム開発の「元請け企業」のSEになると、残業時間を短くすることができるでしょう。
「大企業のSE」として働くことを一度目標としてみましょう。
「ハイクラス向け求人」を扱う転職エージェントなんかに、一度相談してみてはいかがでしょうか。
フリーランスエンジニアになる
一企業で働くから、残業時間の長さで一喜一憂することになるのです。
どの企業にも属さない「フリーランス」として働けば、残業時間の長さに悩む必要もなくなります。
年々増えつつ有る「フリーランス」のエンジニア。
いっそフリーランスとして働く選択肢も、一度見当してみてください。
別業界の「社内SE」に転職する
IT業界の、それもSIerで働いていては、いつまで経っても「残業」という呪縛から逃れることができません。
IT業界以外の、別業界企業の「社内SE」として働くことで、残業時間を短く働くことができるはず。
それに、「金融業界」や「医療業界」などに転職すれば、今より「年収アップ」も狙えます。
長い残業はあなたの思考を鈍らせる
日々長い残業時間に耐えながら働いていると、だんだん思考が鈍ってきます。
思うに、心身のプログラムが働いて、「今の状態に適用しよう」として、思考停止の状態となるのではないでしょうか。
そうなってしまうと、再び動き出すのは大きなエネルギーが必要となります。
現状維持バイアスに惑わされることなく、転職するなら転職する。
今の場所で働き方を変えるなど、判断をはやめに下すのをおすすめします。
SEにおすすめの転職サイト・転職エージェント
今の職場は残業が多くてつらいと感じたら、心身を壊す前に転職を検討してみてください。
SEにおすすめの転職サイト・転職エージェントをご紹介します。
おすすめ転職エージェント・転職サイト3選
- type転職エージェント
- Direct type(ダイレクトタイプ)
- 転職ドラフト
type転職エージェント
type転職エージェントの特徴
- IT業界の求人の割合が高い
- 一都三県の転職サポートに強み
- 知名度が高い「type」の転職エージェント
- サービス開始から25年以上のノウハウ
「type転職エージェント」は、全国のさまざまな業界の求人を取り扱う転職エージェントですが、中でもIT業界の求人の割合が高いです。
また、一都三県の転職サポートには力を入れています。
「首都圏の残業が少ない優良企業に転職したい!」と考えているSEにおすすめです。
また知名度が高い「type」の転職エージェントである点も、信頼感を高めています。
初めての転職でも、安心して相談できるでしょう。
Direct type(ダイレクトタイプ)
Direct type(ダイレクトタイプ)の特徴
- スカウト型の転職サービス
- 効率的な転職活動が可能
- typeが運営しているので信頼度が高い
Direct type(ダイレクトタイプ)は、エンジニア専門のスカウト型転職サービスです。
エンジニアに特化したさまざまな登録項目を活用して、自分の情報を登録しておくと、企業からスカウトが届きます。
自分で求人を検索するのは大変だと感じる人でも、スキマ時間を利用して受動的な転職活動が可能です。
「残業が多くてなかなか転職活動をする時間がない」というSEにとって嬉しいサービスとなっています。
また自分と関係がない求人が届くことは少なく、マッチングの精度が高い点も魅力です。
転職ドラフト
転職ドラフトの特徴
- エンジニアに対して、企業から指名が来る
- 年収や仕事内容などを選考前に提示してもらえる
- 前職の年収を記入する必要がないから、年収アップしやすい
- 自分の本当の市場価値を把握できる
転職ドラフトは、ITエンジニアを企業が奪い合う点が特徴的な転職サービスです。
このサービスを利用するには、まず経歴やスキルをレジュメに記入し、審査を受けます。
審査を通過したら、企業からの指名を待ちましょう。
スカウトでは年収や仕事内容などの条件を提示してもらえます。
より好条件な企業の選考に進むことが可能です。
前職の年収は記入する必要がないので、自分の本当の市場価値が明確に把握できます。
年収アップを目指す方におすすめのサービスです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
残業時間に悩むSEは、今回の記事で少し働き方を考え直すことができたでしょうか。
大切なのは、「今の働き方」を見つめ直して、どうすればより良い環境で働くことができるか、を考えることです。
自分の理想の働き方、その理想像を思い描いて、その理想像に至る道筋をしっかり考えてみてください。