「入社後3年間は同じ会社で働くべき!」とよく言われます。
しかし厚生労働省によると、新卒1年目で辞めてしまう大卒者の割合は、11.6%です。
入社後2年目で辞めてしまう人は11.3%、3年目は8.3%と、大卒者の約3割が就職してから3年以内に会社を辞めているという結果が出ています。
学生と社会人では、生活スタイルも求められる事も大きくガラッと変わるため、新卒1年目から「転職したい」と思うのは当然のことです。
とはいえ、次のように悩む方も多いでしょう。
新卒1年目で本当に転職すべき?
新卒1年目から転職すると、経歴に傷が付くのでは?入れる会社はある?
今回は新卒1年目で転職することについて解説します。
この記事の結論
- 新卒1年目で転職したい人は、「本当に転職を考えた方がいい人」と「転職はもう少し待った方がいい人」に分けられる
- 自分ではなく会社側に原因があり、変えてもらうことが難しいなら、転職を視野に入れる
- 転職を考えている場合、転職サイトや転職エージェントを活用する
- 第二新卒やフリーターの転職に特化
- 経歴や学歴に自信がなくても求人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーのサポートが手厚い
新卒1年目でも転職は可能!
約1年で転職を考えている人でも「本当に転職を考えた方がいい人」と「転職はもう少し待った方がいい人」の2つに分けられ、自分がどちらに該当するかをまず最初にしっかりと見極める必要があります。
転職をぼんやりとでも考えている場合、安易に他の人の意見に流されず、まずは自分の状況をしっかりと整理してみなければ、いつまでたっても問題は解決されません。
今回の記事では「自分がどちらのタイプに該当するかを見極めるためのポイント」と「状況を整理した後に自分が取るべき具体的な行動」について説明していきたいと思います。
ちなみにもし仮に自分が状況を整理した結果「転職はもう少し待った方がいい」という状況だったとしても、それはイコール「ただ我慢して耐えよう」という事ではありません。
その状況の中でも出来る事は必ずあり、それを一つ一つクリアしていく事で自分の気持ちが自然と変わっていく可能性もあるからです。
転職をするべきかどうかで悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
新卒1年目はは転職したい理由の分析をするべき
まずは、転職したいと思う原因は自分にあるのか、それとも会社にあるのかを切り分けて考える必要があります。
自分だけでは客観的な判断が難しいと思いますので、会社の同期や他の会社で働く学生時代の友人など自分が信頼している複数の人に相談してみるのが大切です。
自分独りよがりな解釈になっていないかをチェックすると同時に、様々な意見をもらう事で自分の視野を広げられる意見がもらえる可能性もあります。
自分に原因がある場合
今の会社への不満は、掘り下げていくと自分に原因があるという人もいるかもしれません。
例えば仕事が遅かったり、注意された事を守れずに何度も同じ失敗をして周りに迷惑をかけているとなれば、一緒に働く人はあなたに対していい気持ちを持つことは当然ありませんし、それが自分への接し方にも現れてストレスを感じるはずです。
こういった問題は単に自分で意識を変えて忘れないようにメモを作成するなどすれば改善できるので、心当たりのある人は明日からすぐに具体的な行動に移すようにしましょう。
一方で人間関係で悩んでいる場合は、相手にも原因がある事がほとんどだと思いますが、相手を変えようとするよりも自分が変わる方が実は楽だったりします。
相手への不満はいったん強制的に忘れて、自分が変われる部分はないかを考え行動に移してみましょう。
少し状況が変わるだけで一気に楽になる可能性もあります。
会社など自分以外の外部に原因がある場合
会社や自分以外の外部に問題がある場合は、まずはその問題が改善できる事なのかどうかを判断する必要があります。
例えば先ほどの人間関係の問題などで、自分でも可能な限り努力をしたが一向に状況が改善されないという場合は、部署の移動をお願いするなど自分以外の外部に協力を求めて解決する必要があります。
もしもストレスの原因になっている人物が上司などで、そういった相談が難しい場合は同じようなストレスを抱えていないか他のチームメンバーに相談して一緒に解決方法を考えてみるのも一つの方法です。
一方で自分のやりたい仕事や理想のライフスタイルが、今の会社では何年経っても実現できないといったキャリアプランのずれなどの問題の場合は、自分が動いてもなかなか改善するのが難しくなります。
場合によっては自分でやりたい仕事を立ち上げてしまうという選択肢もあるかもしれませんが、それが難しい会社の方が多いのが現実ですし、そのために必要な労力を考えると転職をした方が楽という可能性が高いです。
このような会社の既存の仕組みや給料・労働条件などのルールは自分で変えようと思ってもなかなか難しいので、こういった問題でストレスを抱えている場合は、転職を視野にいれた方がいいと言えます。
また自分ではどうしようもできない問題が原因で、心身面の健康まで影響が出そうな場合は体を壊す前に必ず転職を考えましょう。それで自分のキャリアを台無しにしてしまうのは本当にもったいないです。
出典 マイナビ転職(https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/36)より
ちなみに3年以内での離職率は3割程度というデータがある事をご存知でしょうか?
こちらの上の画像は初めて入社した会社を辞めたタイミングに関するデータになりますが、1年目の所を見ると15パーセント以上もの人が、最初の1年目で勤めている会社を辞めていることがわかります。
15パーセントにあたる全員がすぐに次の転職先を見つけられたとは限りませんが、それでも少なく見積もって約10パーセント前後の人が1年目に転職をしているのではないかと予想できます。
1年目で転職を考えている方の中には「1年目なのに転職を考えるのって自分が甘いのかな?」と少し不安な気持ちになっている人も少なからずいると思われますが、約10パーセント前後も実際に行動に移した人がいることを知ると、少し気持ちが楽になるのではないでしょうか?
とはいえ、だからといって安易に「転職をしましょう!」と勧めているわけではありません。
ここまで説明してきたように、自分がなぜ転職を考えているのか、その原因となっている問題をしっかりと特定するためにまずは状況を整理して「本当に今の環境の中で改善できない事なのかどうか」をはっきりとさせる事が大切です。
もしも自分の努力で改善ができる場合は、安易に転職を考えるべきではありませんし、転職しようとしてもきっと上手くいかないでしょう。
そして自分ではどうしようもできない問題が原因でもまずこの段階では「転職も視野にいれたほうがいい」くらいのレベル感で考えておく必要があります。
もし仮に本当に転職に向けて動きだす事になった場合は、ここでどれだけ自分と向き合ってしっかり整理できたかが、今後のキャリアにも大きく関わってくるため、いずれにせよ無駄になることはありません。
業界によって新卒1年目の期間が判断される
状況を整理した結果、自分では解決できない事が問題だったと判明しても、当然ですがそれで転職が成功するわけではありません。
転職は自分の希望と会社の希望によって決まり、自分の希望する業界や会社の事も踏まえた上で実際に転職をするかどうかを決める必要があります。
例えば古い体質の会社や信頼が重視される業界の場合は、いくら転職の理由がしっかりしていても、1年という期間はマイナスとして判断される可能性が高くなり、そもそも書類選考を通過する事さえできないパターンが多くなると思います。
一方で比較的自由度の高い業界や会社の場合は、在籍した期間ではなく、その間に自分が身につけたスキルや今後の将来性を見て判断してくれるケースもあったりするため、1年という期間は必ずしもマイナスになるわけではありません。
つまり「自分がストレスに感じている問題」と「それを現時点で解決できる業界や会社があるかどうか」の両方を知った上で初めて、転職するかどうかを決められる事になります。
新卒1年目の転職はサイトやエージェントを使うのがおすすめ
とはいえ自分が希望する会社や業界が、1年という短い期間での転職を許容対象として認めているかどうかは、WEBサイトで情報収集するだけではなかなか判別しにくいと思います。
そういった場合は転職エージェントに登録をして相談をしてみるのがオススメです。
圧倒的求人数のリクルートエージェント
幅広い種類の求人を抑えているリクルートエージェントは、求人数だけでなく転職の成功実績も業界No.1です。
どの転職サイトへ登録すればいいかわからないと言う方は、とりあえずのリクルートで間違いないでしょう。
メーカーやIT系求人に強いdoda
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IT系以外の求人も多くあり、異業種への転職を希望する方向きでもあります。
アドバイザーの質が高いパソナキャリア
「パソナキャリア」は、長年人材サービス業を運用したいた経験から、アドバイザーやコンサルタントの育成に力を入れています。
そのため、相談相手となるコンサルタントの質にこだわるのであれば、パソナは最適と言えるかもしれません。
IT業界転職特化型のワークポート
IT業界内の転職者へおすすめしたいのが、「ワークポート」という転職エージェントです。
IT未経験者であっても、キャリアコンサルタントがサポートをしてくれるため、不安なく転職活動を行っていけるでしょう。
第二新卒系専門のUZUZ
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「UZUZ」は、第二新卒や既卒、フリーターに特化した転職エージェントです。
まだまだ知名度は低いですが、第二新卒系求人専門のエージェントはあまり多くないため、当記事の読者にとっては最適なサービスかもしれません。
新卒1年目が「転職する」判断をする際のポイント
転職エージェントや求人サイトなどで情報収集をした結果、実際に転職へと行動を移す場合に一番大切なことは「自分が転職する事でそれまでストレスに感じていた事が本当に解決できるのかを確認する事」です。
つまり自分が働いていく上での「軸」というものを明確に意識して転職活動を行なっていく必要があるわけです。
これを解決するために一番最初に自分の状況を整理したわけで、ここがずれていると面接での回答もちぐはぐになってしまい、「この会社に転職してもまたすぐに嫌になって辞めてしまうのでは?」という印象をもたれる可能性が高くなります。
とてもシビアに考えると、新卒1年目で転職を考えている人でも面接のチャンスがあるだけ幸運な事で、正しいかどうかは別としてほとんどの企業は新卒1年目での転職をマイナスとして捉える会社のほうが多くなります。
ただその分、裏を返せば面接まで呼んでくれるという事は、仮に1年での転職の場合でも前の職場で何を学びどうやってそれを解決しようとしているかを見てくれようとしているとも捉えられるわけで、自分が現状をしっかりと受け止めた上で転職活動をしているかどうかが成功の鍵になるということができます。
面接はテクニックよりも「姿勢」が重要!
面接対策をするとなると、小手先のテクニックに頼りたくなってしまう人もいるかもしれませんが、それよりも自分の性格や状況をしっかりと理解しているかどうか、入社しようとしている会社の仕事内容を理解しようとしているかという基本的な姿勢が一番大切で、それらをクリアできれば後はその会社との相性次第で採用が決まるといえます。
新卒1年目で辛い場合には無理をしない事も大切
とはいっても、どうしても辛くて心身に支障が出てしまうような場合は、手遅れになる前に会社をいったん離れるのも正しい選択です。
限界まで我慢して体を壊し、その後、長い期間何も出来なくなってしまう事の方が後々の事を考えるとダメージが大きくなるからです。
仕事をしていると、自分の意思に反して無理に頑張らないといけない時期というものはあるかと思いますが、それが常に続くのは異常ですし、仕事や環境が根本的に合っていない可能性が高いです。
仮にいったん実家などで療養するという事になっても、長い視点で考えて自分により適している仕事を探す期間と捉えれば、その時間は決して無駄にはなりません。
【まとめ】新卒1年目での転職は厳しいこともある
新卒1年目で転職を考えている人にとって大切なポイントは、自分の現状と転職したい会社のことをしっかりと把握するという事です。
このポイントは実は新卒の就職活動で求められているのと同じ事で、これがしっかりとできている人ほど、最初の職場でのミスマッチを防げる確率が高くなることになります。
とはいえ入社前に調べられる事には限界がありますし、入ってみないと分からないこともあるわけで、一概に自分が全て悪いとは言い切れない部分もあるのが実情になり、だからこそ第二新卒のような枠があったりもするわけです。
ただし繰り返しになりますが、転職をする場合は自分が前の職場で感じていたストレスや問題を新しい職場に転職する事で解決できなければ意味がありません。
楽な方に流されてしまわないよう、このポイントをしっかりとクリアする事は必ず忘れないように注意しましょう。