看護師資格があると、病院や介護施設などで専門的な仕事に従事できるようになりますが、既に社会人になってしまった後でも目指せるものなのでしょうか。
その具体的な方法や事例について確認し、自分のキャリアパスとして考えてみましょう。
そもそも看護師は転職する価値があるか
まず大前提として、社会人になってから看護師免許を取ってまで転職する価値があるかについて理解しておくのは大切です。
そのモチベーションがないと看護師を目指すのが大変になってしまうかもしれません。
潰しの効く「看護師資格」持っていて損はありません
看護師資格を持っていると、一生仕事をする上で役に立ちます。
看護師資格は更新を必要としない生涯の資格であり、医療や介護、福祉の現場で広く活躍できるのが魅力です。
全国的に看護師不足が著しい状況があり、正社員だけでなくパートや派遣などで働きたい場合にも求人が豊富にあります。
給与水準も高く職場の数も多くて、近隣に勤務先を見つけやすくなっています。
医療や介護、福祉といった業界は経済の浮き沈みの影響を受けずに常に高い需要があるため、看護師資格を持っていれば手に職をつけるのは容易です。
どんな状況の人であっても持っていて損はない資格と言えます。
社会人が看護師になる方法
社会人になってから看護師になるのを目指す上で不可欠なのが資格の取得方法を知ることです。
国家試験に合格すれば免許は得られますが、その受験資格を取得することが必要になります。
看護学校に入学する必要があります
正看護師の国家試験を受験できるようになるには、看護学校に入学して必要なカリキュラムを受けなければなりません。
看護の専門学校や短期大学に3年間通うか、大学の看護学校で4年間学業に勤しむことが必要です。
この間に実習なども行って経験を積み、一人前として働けるようになるための基礎を学ぶことになっています。
准看護師への転職ってどうなの?
正看護師になる代わりに准看護師を目指すことも可能です。
この場合には准看護師養成所に2年間通い、試験に受かれば准看護士の資格が得られます。
ただし、准看護師でも正看護師と同様に仕事に従事できますが、待遇面で劣ってしまうことは否めません。
より良い形で働けるようになるためには正看護師資格を取得する方が賢明です。
社会人から看護師への転職体験談
実際に社会人から看護師に転職するのに成功している人もいます。
どのような形で成功しているのかを確認しておきましょう。
33歳Sさんの場合
将来的にどのように仕事をするかと考えて転職を考えました。看護師の資格があればいつでも気軽に働けると思い、結婚してから退職して看護学校に通って資格を取得しました。その後、子育てをしていたのでこの年齢になってしまいましたが、それでもすぐに受け入れてくれる病院があり、託児所があるお陰で育児と仕事を両立させることができています。
25歳Oさんの場合
私は就職してから仕事があまり自分に合っていないとわかり、看護師資格を取得することに決めました。すぐに仕事を辞め、看護師の専門学校に3年間通って国家試験を受験して合格できました。その後はすぐに近隣の中病院に就職が決まり、プリセプターシップを利用して新人教育を受けています。3年間の準備期間はありましたが、新人として受け入れてもらい、やりがいのある仕事に従事できるようになって満足しています。
働きながら看護師になれる
看護師になるには学校に通わなければなりませんが、働きながら資格を取ることも可能です。
現場で働いていると国家試験を受けるときにもノウハウがあって有利になり、収入も得続けることができるため、典型的な方法を知っておきましょう。
准看護学校に通いながら看護助手として働く
医療や介護の現場では、看護助手という看護師のサポートをする人がよく募集されています。
この仕事は資格がなくても従事できるので、看護助手として働きながら准看護学校に通うことが可能です。
准看護学校の場合には定時制のものもあるため、仕事との両立がしやすくなっています。
看護専門学校在学中は准看護師として働く
准看護師の資格を取得できた場合には、在職中に必要なカリキュラムを履修して正看護師になることができます。
専門学校で2年または3年の履修が必要になりますが、現場によっては両立できるスケジュールを立てることが可能です。
また、准看護師として7年間の実務経験がある場合には通信制の看護学校を利用できるので、常勤で准看護師として働いていても正看護師の取得を目指せます。
卒業後は晴れて看護師に
看護助手や准看護師として現場で働いている状況で、学校で勉強もするのは大変になりがちです。
しかし、2年から3年の期間を経て無事に卒業できれば、正看護師の国家試験を受ける資格が得られます。
現場経験も積んでいると国家試験に通るための基礎が身についているので合格しやすく、卒業後は晴れて正看護師としての活躍が期待できるでしょう。
まとめ
社会人になってから看護師になるには看護学校で勉強することが必要になります。
実際に社会人になってから一度退職して看護学校に通い、看護師として転職している人も少なくありません。
また、看護助手として資格無しで働きながら看護師を目指したり、まずは准看護師になって仕事をしながら正看護師免許を取得することも可能です。
自分なりのキャリアパスを考えて、看護師への転職を実現しましょう。