今や、テレワーク・リモートワークは世間にかなり浸透してきています。
気になるのが、「テレワーク・リモートワークに違いはあるのかどうか」ですよね。
今回はテレワークとリモートワークの違いを徹底解説。
それぞれの言葉が持つ意味をわかりやすくまとめました。
テレワーク・リモートワークに関してよくある質問もあわせて紹介していますから、ぜひチェックしてみてくださいね。
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テレワークとリモートワークの違いは?
結論からいってしまえば、テレワークとリモートワークに大きな違いはありません。
テレワーク=tele(離れた)+work(働く)
リモートワーク=remote(遠隔)+work(働く)
それぞれ上記の組み合わせによる造語となっており、意味からしてもあまり違いがないことがわかりますね。
とはいえ、テレワークもリモートワークも言葉が違うだけでまったく一緒、というわけでもありません。
定義があるかないかの違い
テレワークとリモートワークの違いは、「用語として定義があるかないか」です。
テレワークには定義があり、リモートワークには定義がないのです。
総務省によると、テレワークの概要は以下の通りとなっています。
テレワークとは、ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方です。勤務場所により、大きく、(1)在宅勤務、(2)モバイルワーク、(3)サテライトオフィス勤務に分けられます。
テレワークは、社会、企業、労働者のそれぞれに対し、例えば以下のような様々な効果をもたらし得ると考えられています。
一方リモートワークには明確な定義がありません。
近年使われ始めた言葉であり、「オフィス以外で働くこと」をリモートワークと一般的に読んでいるのです。
テレワークは「ICTを利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」という定義があります。
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テレワークにおける3つの働き方
テレワークには、勤務場所によって3つの働き方が定義づけされています。
勤務場所が決められているのは、テレワークならではといえるでしょう。
テレワークの働き方は以下の通り。
テレワークにおける3つの働き方
- 在宅勤務
- モバイルワーク
- サテライトオフィス勤務
一つずつ確認していきましょう。
在宅勤務
在宅勤務は、その名の通り在宅で仕事をすることです。
自宅に居ながら働けるため、通勤の必要がないといったメリットがあります。
一方で、環境によっては仕事に集中できなくなるデメリットも。
自己管理が求められる勤務方法といえますね。
モバイルワーク
モバイルワークは、スマートフォンやノートパソコンといった持ち運べるツールを駆使し、移動中や出張先、飲食店などで勤務することを指します。
主に外出や出張の機会が多い営業職で採用されている働き方です。
場所や時間に縛られない、いつでもどこでも働けるところが大きなメリット。
一方で、どこでも働ける分セキュリティへのリスクが高まるというデメリットがあります。
ノマドワーカーとは少し違う
似たような意味を持つ言葉に、「ノマドワーカー」があります。
ノマドワーカーとは、Nomad(遊牧民)Worker(働く人)という造語。
自由に好きな時間好きな場所で働くスタイルを、ノマドワーカーと呼びます。
フリーランスの方によく使われる言葉です。
モバイルワークよりも、より自由度が高く、会社から時間や場所を指定されることはありません。
サテライトオフィス勤務
サテライトオフィス勤務とは、通常のオフィスとは違うオフィスで働く方法です。
サテライトオフィス・レンタルオフィスなどを活用し、テレワーク環境が整った場所で働けるのが大きなメリット。
また社員の居住地から近い場所であれば、通勤の労力も減りますね。
一方で、勤怠管理の複雑化やセキュリティへの懸念といったデメリットもあります。
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リモートワークにおける4つの働き方
リモートワークの場合、雇用形態や時間配分によって4つの働き方に分類できます。
業務に適したリモートワークを導入しましょう。
リモートワークにおける4つの働き方は以下の通り。
リモートワークにおける4つの働き方
- フルタイム・リモートワーク
- ハイブリッド・リモートワーク
- テンポラリー・リモートワーク
- リモート・アウトソース
フルタイム・リモートワーク
リモートワークの時間が、フルタイムである場合です。
企業の正社員が、すべての勤務時間においてリモートで働くことろフルタイム・リモートワークと呼びます。
リモートワークだけでも問題ない業種であれば、こちらを採用しても問題はないでしょう。
もちろん、コミュニケーション不足への対策は忘れずにしておきたいところです。
ハイブリッド・リモートワーク
ハイブリッド・リモートワークは、一週間のうちに「オフィスで働く日」と「リモートで働く日」が混在している働き方のことです。
企業の正社員が、決まった曜日だけ出社している状況などはハイブリッド・リモートワークというわけですね。
多くの企業が導入しているリモートワーク方法であり、柔軟に対応しやすいのが大きなメリットです。
部署や役職に合わせて、出社頻度を変えることもできます。
テンポラリー・リモートワーク
テンポラリーには、「一時的な」という意味があります。
あくまでも一時的にリモートで働く場合、テンポラリー・リモートワークと呼ぶわけですね。
育児や介護などの要因で一時的に出社できなくなり、リモートワークで働く場合などを指します。
一時的にリモートで働いた後は、普通に毎日出社するケースもあれば、ハイブリッド・リモートワークに戻るケースもあります。
リモート・アウトソース
リモート・アウトソースは、フルタイム・リモートワークと同じくすべてリモートで働く勤務方法です。
違うのは雇用形態。
アウトソースという言葉の通り、企業の正社員ではなく外部契約の社員がリモートで働くことを指します。
企業と業務委託契約を結ぶなどして、遠方に居ながら業務に取り組めます。
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テレワーク・リモートワークの使い分けは?
あまり大きな違いはないテレワークとリモートワーク。
使い分けはあまり必要ないともいえますが、相手によっては言葉を選ばなければならない場合もあります。
それぞれどちらを使うべきなのか、状況に応じて言葉を選びましょう。
公的機関・大企業相手なら「テレワーク」
公的機関や大企業においては、「テレワーク」が一般的に使われます。
政策や制度でもテレワークという言葉が使われており、リモートワークは一般的に使われていません。
テレワークという言葉のほうがリモートワークよりも歴史があり、定義も明確であるため、影響力のある機関はテレワークに統一しているケースが多いようです。
リモートワークでももちろん通じますが、公的機関や大企業を相手にするときはテレワークを意識的に使うようにしましょう。
ベンチャー・フリーランス・雑談ならリモートワーク
新しい仕組みをどんどん取り入れているベンチャー企業や、フリーランスで働いている方はリモートワークを使っているところが多いです。
リモートワークは幅広い解釈があるため、新しい働き方を採用している相手にはテレワークではなくリモートワークを使うようにしましょう。
また雑談ベースであれば、明確な定義がないリモートワークのほうが伝わりやすいです。
リモート○○という言葉も多く出てきていますから、違和感なく受け取ってもらえるでしょう。
そこまで意識しすぎなくでもOK
最初に伝えた通り、テレワークとリモートワークに大きな違いはありません。
「テレワークではなくリモートワークだ!」と指摘を受けるような機会はほとんどないのが現状です。
そこまで過度に意識する必要はないため、安心してコミュニケーションをするようにしましょう。
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テレワーク・リモートワークに関してよくある質問
テレワーク・リモートワークは年々導入している企業が増えてきています。
世間にも広く認知されており、知らない人はほとんどいません。
とはいえ、ここまで広まったのは最近の話ですよね。
テレワーク・リモートワークに関する疑問をまとめました。
テレワーク・リモートワークに関してよくある質問
- テレワーク・リモートワークの注意点は?
- テレワーク・リモートワークを導入するメリットは?
- テレワーク・リモートワークのデメリットは?
- テレワーク・リモートワークで使えるツールは?
Q.テレワーク・リモートワークの注意点は?
A.環境を整備できているか注意しましょう。
テレワーク・リモートワークにはメリットもあればデメリットもあります。
場合によっては作業効率が下がってしまうこともありますから、問題なくテレワーク・リモートワークに取り組める環境を整備しておきましょう。
例えばツール。
スムーズなコミュニケーションが取れるか、使い方はきちんと周知できているのか、業務体制に合ったツールを導入してください。
Q.テレワーク・リモートワークを導入するメリットは?
A.より働きやすい環境にできるのが大きなメリットです。
テレワーク・リモートワークには、社員・企業双方にメリットがあります。
社員側では、通勤の必要性がなくなる・生産性が上がる・ストレスを感じにくいといったメリットが。
企業側には、離職率低下・コスト削減・企業のイメージ向上といったメリットが挙げられるでしょう。
導入の仕方によっては、より多くのメリットが発生してきます。
メリットが多いからこそ、ここまで広まってきているともいえますね。
Q.テレワーク・リモートワークのデメリットは?
A.コミュニケーション不足につながりやすいというデメリットがあります。
社員がオフィスに集まって仕事するのではなく、バラバラに散ることになるため、コミュニケーションが減るのは当然といえますよね。
また業務への評価がしづらくなったり、作業効率が悪くなる可能性があるのもデメリットです。
テレワーク・リモートワークを導入する場合、環境をきちんと整備して、デメリットに備えておく必要があります。
またセキュリティへの対策も忘れずにしておきましょう。
Q.テレワーク・リモートワークで使えるツールは?
A.コミュニケーション用のツールは必ず入れておきましょう。
他にもファイルを共有できるツールや、勤怠管理のツールも入れておくと安心です。
実際にテレワーク・リモートワークをしていくうえで、不便に感じる部分もきっと出てくるはず。
その都度、便利なツールを導入して解決していく流れでもOKです。
テレワーク・リモートワークに大きな違いはない!
テレワーク・リモートワークはとても似ている言葉です。
日常生活で使用する分には、どちらを使っても問題はありません。
大きな違いはないですから、そこまで神経質になる必要はないのです。
使いやすい言葉で、テレワーク・リモートワークと付き合っていきましょう。