「医療業界」は常に人手不足な業界です。
看護師についても、常に人手不足な職場が多いので「転職回数が多くても採用されるだろう」と思っている人もいるでしょう。
しかし、何の準備もせずに面接に挑んだり、ポイントを押さえた転職活動ができていないと、不採用になることは勿論あります。
転職回数についても、多いと「うちの職場で長く働いてもらえるのだろうか?」と思われる傾向があります。
とはいえ転職回数が多くても、きちんと準備をしてポイントを押さえた転職活動を行えば、採用される確率は高くなります。
今回の記事では、転職回数が多い看護師に向けて、転職成功の秘訣をご紹介します!
看護師の転職回数は、どれくらいからが多いと思われるのか?
看護師云々は関係なく、一般的な転職回数は、下記回数からが多いと思われる傾向にあります。
- 20代 3回以上
- 30代 5回以上
実はこの回数は、看護師にも当てはまります。
実際に私の看護師の夫は、20代で3回転職しています。
2回目まではスムーズに転職できました。
しかし3回目の転職時には、今までと同じ要領で面接に行っても、スムーズには受からなくなりました。
このことからも、転職回数が多い看護師は、今までと同じやり方では面接を通過しづらくなると言えます。
また知人の30代の看護師は、5回の転職暦があります。
5回目の転職になってからは、応募先の面接官から必ずと言ってよいほど「転職回数が5回は多いですね。理由を教えて下さい」と言われています。
でも大丈夫です!
きちんと準備をし、ポイントを押さえた転職活動を行えば、転職回数が多くても採用される確率は高くなります。
では次項から、看護師の「主な退職理由」「転職時に意識すること」「転職を成功させるための秘訣」について、詳しくご紹介します。
看護師の退職理由には、どのようなものがあるのか?
そもそも、看護師の退職理由にはどのようなものがあるのかについて、多い理由を5つご紹介します。
- 残業(勉強会・委員会含む)が多く、プライベートな時間を確保できない
- 人間関係の悩み
- 業務量に対して、給料の割が合わない
- 忙しすぎて体調を崩した
- スキルアップ・キャリアアップをしたい
1、残業(勉強会・委員会含む)が多く、プライベートな時間を確保できない
看護師は残業が多いです。
職場によっては、ほぼ毎日というところもあります。
また通常残業の他に、勉強会や委員会を行う職場では、これらに関する残業もあります。
こういった残業が多すぎて、プライベートな時間を確保できなくなり、転職を決意する看護師は多いです。
2、人間関係の悩み
常にチームプレイが必要とされる看護師にとって、人間関係の悩みはつきものです。
しかし、人間関係の悩みだけで転職をすると、転職先でも同じような人間関係の悩みが発生する可能性があります。
その為、人間関係の悩みが発生した際には、まず下記について考えてみましょう。
- 自分から歩み寄りはできないか?
- 別の切り口から対応すれば、改善するのではないか?
その後実際に行動し、それでも改善の余地がない場合に、転職を考えることをオススメします。
3、業務量に対して、給料の割が合わない
看護師が常に不足している職場は数多く存在します。
このように人手不足の職場では、必然的に看護師1人当たりの業務量が多くなります。
業務量が増えても給料が変わらない場合「給料の割が合わない」と思う人もいるでしょう。
その場合には、まず下記などについて、考えてみましょう。
- 省略できる業務内容は無いか?
- 上司に業務量の多さについて、相談・交渉できないか?
その後実際に行動しても状況が改善しない場合に、転職を考えることをオススメします。
4、忙しすぎて体調を崩した
「度重なる残業」や「不規則な勤務体系」で体を休める暇もないくらい働き、体調を崩し、やむを得ずに退職するケースもあるでしょう。
このような場合には、面接時にそのままの事情を話すことをオススメします。
隠して合格しても、フタをあけたら前職と同じくらい多忙だったということもあります。
そうすると、また退職することになるからです。
5、スキルアップ・キャリアアップをしたい
看護師として「スキルアップ・キャリアアップ」をしたいので、新たな現場で働きたいと思う人もいるでしょう。
ここで気を付けて欲しいのが「スキルアップ・キャリアアップの為に転職したい」と言うと、現職に対する「単なる逃げ」だと思われてしまうことがあります。
その為「単なる逃げ」だと思われない伝え方をすることが重要です。
また看護師が「スキルアップ・キャリアアップ」を考えて転職する場合に、様々な「課」を渡り歩いてきた人と、同じ「課」に絞り様々な職場を渡り歩いてきた人の場合、後者の方が好印象ではあります。
その為、様々な「課」を渡り歩いてきて「スキルアップ・キャリアアップ」したい人は、面接官が納得できるような理由を用意しておく必要があります。
転職回数が多い看護師が、転職時に意識することとは?
それでは、転職回数が多い看護師が転職する際に、どのようなことを意識すると良いかについて4つご紹介します。
- 履歴書・職務経歴書を丁寧に作成する
- 1つの職場での勤務が「3年未満」の場合、すぐ辞める人と思われないように注意
- 現職(又は前職)の退職理由は、本当に「辞めざるを得ない理由か?」考える
- 職場や他人の「せい」で転職するとは言わない
1、履歴書・職務経歴書を丁寧に作成する
文字の上手さ・下手さは関係なく、丁寧に書いたかどうかが重要です。
丁寧に書いたか否かは、すぐに分かってしまいますし、適当に作成した履歴書・職務経歴書に対しては、印象が悪くなります。
手書きで作成する際には、丁寧に作成し、誤字・脱字が無いように心がけましょう。
文字に自信が無い人は、全てPCで作成するのも良いでしょう。
作成し終わった後にも、もう1度見直しをしましょう。
2、1つの職場での勤務が「3年未満」の場合、すぐ辞める人と思われないように注意
1つの職場での勤務が「3年未満」の人は「すぐ辞めてしまう人」と思われる傾向にあります。
現場の職員たちも、忙しい中で新入社員に仕事を教えています。
すぐに辞められてしまうと、また別の人に一から仕事を教えることになるので、1つの職場での勤務が「3年未満」の人は、避けられてしまうことが多いです。
その為、今回の転職では「すぐ辞めることは無い」と思われるような理由を用意しましょう。
3、現職(又は前職)の退職理由は、本当に「辞めざるを得ない理由か?」考える
転職を考えている人は、辞めたい理由について「自分自身が努力しても改善の余地がなく、本当に辞めざるを得ない理由か?」について考えてみましょう。
業務内容や労働環境がネックなのだとしたら、例えば下記のように考えてみましょう。
- 業務の効率化をはかれる部分はないか?
- 労働環境について、周囲の看護師仲間と協力してなんとかできないか?
人間関係がネックなのだとしたら、例えば下記のように考えてみましょう。
- 自分から歩みより、改善できる部分はないか?
- 嫌な人をスルーする方法は無いか?
このような努力をしても、本当に辞めざるを得ない場合には、面接官も納得してくれるような伝え方をすることも重要です。
4、職場や他人の「せい」で転職するとは言わない
職場や他人の「せい」で転職したいと言うと、ほとんどの面接官からの印象が悪くなります。
その理由は2つです。
1つ目の理由は、問題が発生した際に「他の物事のせいにする人」だと思われるからです。
2つ目の理由は、もし採用しても、何か問題が発生した際に「会社のせいにされる」と思われるからです。
勘違いしてほしくないのですが、転職理由について嘘をつく必要はありません。
例えば職場環境が劣悪で転職したい場合には、そのことを伝えて良いのですが、言い方を考える必要があります。
もし「職場環境が劣悪なので転職したい」と言うと、職場の「せい」にした転職だと思われます。
この場合には、例えば「養う家族がいるので、福利厚生の整った環境で働きたいと思い、転職することにしました」と言えば、また別の印象になるでしょう。
転職回数が多い看護師が、転職を成功させるための秘訣とは?
それでは、転職回数が多い看護師が、転職を成功させる為の秘訣を2つご紹介します。
- 転職回数の多さを逆手に取る
- 転職回数の多さを反省していることをアピールする
1、転職回数の多さを逆手に取る
転職回数が多いということは、それだけ様々な現場を見てきているということです。
回数の多さを嘆くのではなく、これを逆手にとり「様々な現場を見てきたからこそ出来ること」について、アピールすることをオススメします。
2、転職回数の多さを反省していることをアピールする
先程は、転職回数の多さを逆手に取り、それについてアピールすることをご紹介しました。
次にご紹介することは、それとは真逆と言えるかもしれませんが、最終的にかなり使えるワザだと言えます。
そのワザとは、
転職回数の多さを反省していることをアピールすること!!!
です。
例えば、下記のようにアピールします。
「私の転職回数は多いです。今振り返ると、私の未熟で甘い考えでの転職でした。
お恥ずかしながら、前回の転職後に、そのことにやっと気づきました。
今まで仕事でうまくいかないことに対して、周囲のせいにしていました。
しかし、それでは何の解決にもなりません。
自分の努力次第で状況改善は可能だと思っています。」
これはあくまで例ですが、各自の状況に応じて、アレンジして使っていただけたらと思います。
まとめ
今回の記事では転職回数が多い看護師に向けて、転職成功の秘訣をご紹介しました。
確かに同じ条件であれば、転職回数の少ない人の方が、転職市場では強いです。
しかし転職回数の多さを強みにし、しっかりと準備を行い、ポイントをおさえながら転職活動を行えば、採用確率は上がると言えます。