仕事をしている中で「今日はなんだかやる気が出ない…」と感じる日は誰にでもあります。

しかし、やる気が出ない日が続くと仕事の効率は下がり、ミスが増え、自分への評価も下がってしまうことが考えられます。

なぜやる気が出ないのでしょうか。

環境・心の状態・体調などさまざまな要因が考えられます。

やる気の低下は病気のサインである可能性もあります。

ここでは、やる気が出ない背景にある原因や乗り越えるための対処法、関連する病気についても触れていきます。

仕事にやる気が出ないのは当たり前？

「仕事は当然つまらないもの」と感じているなら一度立ち止まって考えてみる時かもしれません。

仕事には退屈な部分もあるかもしれませんが、「当たり前」と受け入れるのは疑問です。

多くの人は同じ職場でありながら、仕事に対しての楽しさややりがいを感じています。

違いは仕事に対する見方や価値観の違いによるものです。

自分の仕事に対するモチベーションが低下していると感じたら、一度自身の価値観や捉え方を見つめ直すことをおすすめします。

真に自分に合った仕事や環境を追求することで、仕事の質やモチベーションも大きく変わるでしょう。

仕事のやる気が出ない人は多くいる

やる気が出ないとき

やる気が出る環境・条件

仕事に対してのやる気が湧かないこと、一度は誰しもが経験するものです。

仕事のやる気が出ない感覚は多くの人が共有しているのをご存知でしょうか。

実際のデータでも明らかにされています。

2020年の調査結果によれば、働く30代の94.4％が「やる気が出ない瞬間がある」と答えています。

主な理由は身体的な不調・過労・職場内の人間関係のトラブル・努力が評価されないことなどが上位に挙がっています。

やる気が湧く要因としては良好な人間関係や適切な給料、適度な評価が挙げられました。

やる気の有無は仕事そのものよりも、周辺の環境や扱われ方が大きく影響していることが理解できます。

感じている後ろめたさや孤立感を乗り越え自分の状況を冷静に分析し、改善する方法を探ることが大切です。

仕事のやる気がでない主な原因

仕事のモチベーションの低下は多くの人が経験すること。

しかし、モチベーションの低下にはさまざまな要因が存在します。

それぞれの人に異なる原因が影響しており自分自身の状況と向き合い、正確に理由を探ることが求められます。

ここでは、多くの人が共感するかもしれない主要な7つの原因を取り上げ、それぞれの背後にある事情や解決策を探求していきます。

心身の疲れ

多くの人が経験する「心身の疲労」は、モチベーション低下の大きな要因となります。

体調不良・睡眠不足・継続的なストレスは、仕事に対する集中力や意欲を奪います。

不規則な生活や過度なプレッシャーも、疲労を増幅させる要因となりえます。

継続的なストレスの状態が長期化するとパフォーマンス低下だけでなく、健康問題も引き起こす可能性が高まります。

職場環境が良くない

働く環境がストレスを感じる要因となりうる場合があります。

長時間労働・適切な休息の取れない職場・尊敬できない上司や非協力的な同僚など、職場の状況はモチベーションを大きく左右します。

不満や疎外感が蓄積することで仕事に対する前向きな意欲が失われることも。

人間関係に悩みがある

職場内の人間関係は日常のモチベーションに大きく影響します。

不和な関係やコミュニケーション不足は仕事の成果を阻害するだけでなく、心のストレスともなります。

特に上司や同僚との摩擦は仕事の進行を妨げ、日常の楽しさを損なう要因となり得ます。

プライベートで問題を抱えている

仕事とプライベートの両方での充実感はモチベーションを保つ上で欠かせない要素です。

しかし、家庭の問題・健康・友人関係などのプライベートの悩みは、仕事にも影を落とすことがあります。

プライベートの悩みが心に重くのしかかると仕事に集中することが困難となり、結果としてモチベーションの低下を招くことが考えられます。

評価に納得できない

努力の割に評価が低いと感じたり適切な対価を受け取っていないと感じると、モチベーションの低下は避けられません。

不均衡な評価感は自身の価値や仕事への取り組みを疑問視させ、持続的なモチベーションを妨げます。

給与と評価のギャップは、長期的な不満や失望感を生む大きな要因となり得ます。

仕事に興味を持てない

仕事内容や職場の文化と自分の価値観や興味が合わない場合、やる気を持続させるのは難しいです。

期待して入社した会社で希望の職種や役割とのミスマッチ、自社の製品やサービスへの魅力を感じられない状況は興味の喪失やモチベーションの低下を招きます。

仕事がマンネリ化している

日常のルーティンが同じパターンの繰り返しで新しい挑戦や成長が感じられない状況は、やる気の衰えを引き起こす可能性が高いです。

人は新しい経験や学びを求める生き物でありマンネリ化した業務により、欲求が満たされないと次第に情熱やエネルギーを失いがちです。

仕事のやる気がでない時の対処法

やる気が湧かないとき、対する適切なアプローチは人それぞれ異なります。

原因を正確に特定し、応じた対策を講じることが重要です。

以下では、多くの人が感じるやる気の低下に対する対処法を9つ取り上げ、それぞれの背後にある理由とともに具体的なアクションを提案しています。

自身の状況に合わせて効果的な方法を取り入れてみてください。

無理せずに休む

仕事のモチベーションが減退する時、休息は必要不可欠なリセットボタンです。

過度な自己責任感や義務感に捉われず、時には休むことが最良の解決策です。

心身ともにリフレッシュするため休日を贅沢に使い、趣味やリラックスできる環境に浸かることで次の日の仕事に新たなエネルギーをもたらせます。

小さいことでも何かやってみる

動き出すことは停滞感を打破する強力な手段です。

目の前の小さなタスクや日常の習慣をこなすことで、達成感を感じることができます。

小さな成功体験が大きなモチベーションの源となり、仕事の意欲を再燃させるきっかけになることも。

プライベートと仕事を切り分ける

仕事のストレスや問題がプライベートまで影響を及ぼすことは避けたい。

プライベート時間を大切にし趣味・家族・友人との時間を充実させることで、バランスのとれた生活を実現しましょう。

心の安らぎやリフレッシュを得ることで、仕事のやる気やクリエイティビティも向上します。

身体を動かす

身体的活動は脳内のエンドルフィンを増やし、気分を高める効果があります。

運動することで心のストレスや緊張を和らげ、思考をクリアにすることができます。

テレワークが増える現代において適度な運動やストレッチは、身体だけでなく心の健康のためにも不可欠です。

見た目を変えてみる

外見の変化は心の変化をもたらすことがしばしばあります。

髪型を変えたり新しい服を選ぶことは自己表現の一つであり、自分をリフレッシュする手段として効果的です。

新しい自分を発見することで日常のルーティンに変化がもたらされ、気分転換や自信の向上につながることが多いです。

ポジティブな言葉を使う

口に出す言葉は自分の心を形作ります。

ネガティブな言葉を使うとネガティブな気持ちが増幅されるリスクがあります。

前向きなフレーズを選ぶことで、気分が上向きになることが期待できます。

日常の言葉遣いを意識しポジティブな表現を増やしてみると、心の状態も変わるかもしれません。

将来を考えてみる

現状に満足していないなら未来の自分を想像してみましょう。

どんなキャリアを築きたいか自分の理想とするライフスタイルは何かといったことを明確にすることで、現在の行動や選択の方向性が見えてくるはずです。

評価や給与を見直してもらう

自分の努力や実績が十分に評価されていないと感じる場合、対話を求めることが大切です。

開かれたコミュニケーションの中で自分の思いや期待をしっかりと伝えることで、職場の評価や待遇の改善が期待できます。

働く環境を変える

自分に合わない職場環境はやる気を奪う大きな要因となり得ます。

自分に合わない職場環境は異動や転職を検討することで、新しい風を取り入れることができます。

新たな環境は自分の成長やモチベーションの向上をサポートしてくれることが多いです。

仕事のやる気がでない時の解決策

仕事がつまらないと感じることは誰しも経験するもの。

仕事がつまらないと感じ背後には、日常のルーティンの繰り返しや成果が見えづらい状況などが影響していることが多いです。

しかし、仕事がつまらないと感じる状況を打破するための手法は幾つか存在します。

ここでは、仕事におけるやる気を取り戻すための具体的な解決策を紹介します。

上司や人事に相談する

仕事に対する悩みや疑問を抱えているとき、まずは上司や人事部に相談することが一つの手段です。

特に仕事の量・内容・人間関係に関する課題がある場合、上司や人事部は適切なアドバイスやサポートを提供してくれることが期待できます。

ハラスメントのような深刻な問題の際には、専門の相談窓口を利用することも考慮に入れましょう。

どのように相談するかを決める際は具体的な事例や情報をまとめ、建設的な方法で意見や要望を伝えることが重要です。

できたことの方を見る

日常の業務中、成功体験よりも失敗やミスを強く意識してしまうことがあります。

しかし、成功体験や小さな達成を意識的に思い返すことで自信を持つきっかけを作れます。

日記をつけたり達成リストを作成するなど、ポジティブな経験を記録・振り返る習慣を持つことでモチベーションを維持しやすくなります。

自分なりの目標を設定する

日常業務がルーティン化してしまいやる気が失われてしまったら、自分だけの目標を設定することでモチベーションを取り戻すことができます。

日々の業務に新しい挑戦や達成感を追加する方法です。

定めた期間内に特定の業績を上げる新しいスキルを習得するなど、自分の成長を感じられる目標を設定しましょう。

達成した際には、自分を褒める時間を持つことで、さらなるやる気を引き出せます。

新しい仕事に挑戦してみる

仕事の日常がルーティンと感じたり成長の機会が減少したと感じる場合、新しい業務や役職に挑戦することが解決の鍵となります。

主体的に上司や管理職に自分の意向や意欲を伝えることが大切です。

新しい業務やプロジェクトに参加することで新たな刺激や学びが得られ、やる気を取り戻す可能性が高まります。

取り組みが周囲の評価向上にも繋がります。

ほんの少し辛抱してみる

組織内での変化や改善を望んでいても、すぐには実現しないことが多いです。

ある程度の時期や節目を待って再度提案したり、状況の変化を観察することで、望んでいた変化が訪れることもあります。

新年度や異動の時期など組織が変動するタイミングで、自身の意向や要望を改めて伝えることが有効です。

誰かに相談して客観的な意見を聞く

一人で考え込むと視野が狭くなりがちです。

視野が狭くなったときは仕事の同僚・先輩・職場外の友人や専門家に自分の悩みや疑問を相談することで、新たな視点やアドバイスを得ることができます。

異なる背景や経験を持つ人からの意見は問題解決のヒントとなることが多いです。

外部の人間が持っている客観性は自身の視野を広げるのに役立ちます。

仕事のやる気がでない時にやってはいけないNG行動

仕事の日常に対する興奮や興味が減退することは時々誰もが経験するものです。

しかし、仕事に対する興奮や興味が減退時期にどのように自分を持ちこたえさせるか、どのような行動を避けるべきかが大切です。

以下は、仕事に対するモチベーションが下がった際に避けるべき4つのNG行動を紹介します。

誰かれ構わず愚痴をこぼす

社内の日常会話や休憩時の話題として、愚痴が交わされることはあるかと思います。

時々の小さな不満を友人や同僚に語ることで一時的に気が楽になるかもしれません。

しかし、頻繁に愚痴を口にすることは周囲の人々への信頼度を失う可能性が高まります。

ネガティブエネルギーを撒き散らすようで、他人とのコミュニケーションも難しくなります。

頻繁な愚痴は自分の心の中も暗くする原因となることがあるため注意が必要です。

惰性で仕事をする

仕事をただの日常ルーチンとして処理してしまい目の前のタスクをただ消化するだけの状態は、「惰性での仕事」と呼ぶことができます。

惰性での仕事する働き方は短期的には問題ないように見えるかもしれませんが、長期的には業績の低下やキャリアの停滞を招くリスクがあります。

仕事への情熱や達成感も失われ、仕事の質も低下する可能性が高まります。

無理にテンションを上げてごまかす

自らの気持ちを偽り外側だけ明るく振る舞うことは、精神的なストレスを増大させる要因となります。

長時間、自らの感情を隠して過ごすことは心身ともに大きな負担をかけ、最終的には仕事の効率や健康を害する恐れがあります。

真実の感情を理解し適切に対処することが、持続的なパフォーマンスを維持するための鍵となります。

軽率に転職を選ぶ

転職は一つの選択肢として考えられるものですが、短絡的にその選択をすることはおすすめしません。

現在の職場での不満や問題が新たな職場にも存在する可能性があるためです。

転職を決意する前に自分のキャリアの目的や、何が原因で現在の職場で不満を感じているのかを深く考えることが重要です。

転職活動も時間や労力が必要ですので、前に現状の職場での問題解決の方法を模索することをおすすめします。

仕事のやる気がでない時は病気のサインの可能性も！

日常の仕事に対するやる気の低下や無気力感は、多くの人が経験することでしょう。

しかし、やる気の低下や無気力感が持続的に続く場合、単なる気分の波や疲れだけでなく、ある種の病気のサインとして現れることも考えられます。

一時的な低調さ・ストレス・疲労といったものを超えて、日常生活全般に影響を与えるような変化がある場合は、注意が必要です。

背景には身体や心の健康問題が潜んでいるかもしれません。

うつ病

うつ病は深刻な心の病気として知られており、伴い強い抑うつ状態が継続的に持続します。

うつ病にかかると日常の仕事・人間関係・趣味など、何をするにも楽しむことが困難となります。

意欲の低下・持続的な憂鬱感・身体的な不調など、さまざまな症状が合併します。

何もしないのに疲れが抜けない、朝起き上がることが困難などの症状が顕著になります。

うつ病は早期の治療が必要であり、専門家のカウンセリングや薬物療法を受けることで改善することが期待できます。

適応障害

適応障害は出来事・変化・ストレスなどの原因により心身に異常が現れる症状群を指します。

心身に異常が現れる症状は一時的なものであり、原因となるストレスを解消すれば自然と回復することもあります。

しかし、症状が慢性化してしまうと日常生活が困難になることもあります。

仕事や人間関係など突発的なストレスや変化に対応できずに心身のバランスを崩すことが多いです。

適応障害は心の専門家のサポートを受けることでストレスを緩和し、適切に対処する方法を学ぶことができます。

自律神経失調症

自律神経失調症は日常のストレスや生活習慣の乱れによって、自律神経のバランスが崩れることで引き起こされる症状のことを指します。

頭痛・めまい・胃の不調・不眠など、多岐にわたる身体的な不調が現れることが一般的です。

集中力の低下や意欲の欠如といった精神的な症状も伴います。

生活習慣の見直しや、リラクゼーション法などを取り入れることで症状の改善が期待できます。

更年期障害

女性が中年期に差し掛かるとホルモンバランスの変動によってさまざまな症状が現れることがあり、更年期障害と呼びます。

更年期障害はホットフラッシュ・夜汗・情緒の不安定さなど、身体的・心理的な症状が現れます。

更年期の症状はホルモン補充療法や生活習慣の改善、適切なサポートによって和らげることができます。

慢性疲労症候群

慢性疲労症候群は長期間にわたる極度の疲労感が主な特徴で、原因は明確には解明されていません。

疲労が持続するだけでなく集中困難・筋肉痛・関節痛などの身体的症状や、意欲の低下や記憶の低下などの精神的症状も伴います。

慢性疲労症候群は生活の質を大きく低下させるため、早期の対処と適切なサポートが必要です。

仕事のやる気を出すことは可能！心配な症状がある場合は病院へ

多くの人が仕事のやる気が湧かない経験をします。

要因としては心身の疲労・人間関係のトラブル・評価や待遇への不満などが考えられます。

しかし、やる気を取り戻す手段は多く存在します。

日常の中でしっかりと休息を取り趣味や運動に時間を割くことは、気分をリフレッシュし、やる気を再燃させる助けになります。

気分転換でも解消しない場合、仕事の環境を変える、例えば部署の変更や転職を検討するのも一つの方法です。

しかし、やる気の低下が極端で日常生活にも影響が出るような場合、精神的な症状の可能性も考慮し専門家の診断を受けることが重要です。

早期対応で健康な状態を取り戻し、仕事に対する情熱を再び感じることができるでしょう。