薬剤師の転職活動を続けていると、転職活動がなかなか上手く進まないイライラや、希望に合った会社を見つけても、会社からお断りされるなどの転職失敗体験は大なり小なり経験されているかもしれません。
転職活動は効率的に行い、転職を満足のいくものにしたいですよね。
ここでは、薬剤師の転職を成功させた人達の実績を紹介します。
そして、転職活動時に気を付けるべき事項をまとめました。
薬剤師の転職で押さえておくべきポイントは?おすすめ転職サイトや対策を全網羅!
薬剤師の転職成功実績3選
まずは、転職を成功させた人達の体験談を3人紹介します。
成功事例から何に気を付けるべきか、一緒に考えてみましょう。
会社の風通しが良く、やりたいことができる仕事に満足しているAさん(29歳女性)
会社見学の時に上下の仲が良かったと感じた事と、最新の機械が沢山取り入れられた店舗に憧れて、入社しました。
今までは調剤が併設されているドラッグストアの薬剤師として働いていましたが、新しい職場では管理薬剤師に抜てきされました。
小さな会社ではありますが、薬局の運営を任され、日々奮闘しています。
上司とコミュニケーションを取りやすく、話をしっかりと聞いてくれるため、やりがいがあります。
やりたいと思ったことをすぐに実現できる環境が揃っています。
色々なことに挑戦できるので、毎日が楽しいです。
もやもやとしたイメージを転職エージェントと一緒にまとめ、自信を持って転職できたMさん(27歳女性)
有名な調剤薬局に勤めていましたが、今の働き方にどうしても納得行かないという訳ではありませんでした。
転職を急いでなかったため、じっくり自己分析の時間を取ることが出来ました。
担当者が詳細をしっかりと聞いてくださって、自分でも分からなかった心の奥の願望を探し出してもらえたので、はじめは調剤薬局への転職をするつもりでしたが、企業への転職に成功することができました。
元々調剤薬局に勤めていたため、研修が充実して未経験者でもやりがいのある企業を選びました。
自分は企業で働けないと思い込んでいましたが、担当者の後押しで広い選択肢の中から探す事ができました。
結果、転職は大成功。
応募した企業から内定を2ついただきました。
今では転職前のもやもやも消え、楽しく充実した業務をこなしています。
幅広い調剤で勉強ができる職場に転職。福利厚生も良く人間関係が良好で満足度の高い転職ができたBさん(27歳女性)
学部を出て新卒で調剤薬局に就職しました。
所属は薬剤師が二人の調剤薬局です。
整形外科の診療所の門前で、毎日同じような処方が来ます。
すぐに仕事を覚え、調剤には慣れましたが、新薬を扱ったり難しい処方に出会ったりすることがなかったため、もっと変化のある職場で成長したいと考えるようになりました。
転職は初めてだったので、転職エージェントの担当者には色々とお世話になり、転職の流れや面接対策などをイチから教えてもらいました。
様々な処方が見れるよう、大手チェーンに転職しました。
数年に一度近隣の店舗に配置替えもあり、マンネリ化しないのが私には合っていました。
今は新規立ち上がりの薬局を4人で任され、運営に携わっています。
分からないところはベテラン薬剤師に聞いたりして、フォローしてもらっています。
会社が大きいので、研修も毎月あり、新薬の勉強もしっかりおこなえています。
個人薬局ではできないような福利厚生も充実して、余暇もエンジョイできています。
成功実績から見えてくること
3人の成功実績はいかがでしたか?
成功するために目指したこと、努力したことをまとめて、薬剤師の転職を成功させるポイントを詳しく紹介しますね。
薬剤師転職を成功させる秘訣
薬剤師転職を成功させる秘訣をまとめました。
これを読んで、薬剤師の転職を満足できるものにしましょう!
給料が良いことだけを条件にしない
転職する理由の一つに、年収をアップさせたい事があげられます。
ほとんどの人は求人を見るときは必ず給料をチェックしていると思います。
さて、給料が良いことだけを条件として転職すると、どのような事が起きるでしょうか。
薬剤師の年収アップには転職が欠かせない
薬剤師が給料のキャリアアップをさせるには、転職をする必要があります。
ほとんどの薬剤師には営業もありませんし、調剤内容も新卒とベテランでは変わらないため、一度入社すると、入社時の給料から上がらず、頭打ちになるためです。
調剤薬局や病院の経営を考えると、新人であろうとも、国が定めた調剤報酬や診療報酬の点数にキャリアは関係ないため、このような給与体系になるのです。
そのため、薬剤師は転職をして、職場を変わるきっかけで給与を上げることで年収アップを目指すことになります。
年収の裏付けとなる転職先の仕事内容もきちんと把握しよう
給料だけを見て会社を決めてしまうと、自分のやりたいことや働き方にひずみが生じる事があります。
給料が高いのは、会社の利益も多いということ。
会社が安定して成長している印でもあります。
しかし、利益優先の忙しい職場であったり、勤務地が僻地であったりといった、給料が高いのには何か理由があるはずです。
難しい処方箋が毎日多く来て、勉強ができる環境であるけれど、それだけ薬歴も残る可能性があります。
残業続きでストレスが溜まり、営業時間が長めの薬局では勤務時間もバラバラ、休みもまとまって取ることができないかもしれません。
忙しい職場はピリピリした雰囲気になりがちで、人間関係が悪く、実は人の入れ替わりが激しい職場かもしれません。
給料が魅力的で、仕事も楽で暇潰しのような会社はありません。
年収の裏にある業務内容もきちんと把握して、面接に望みましょう。
年収アップを目的とした転職で必要なこと
求人票の給料面だけではその会社がどのような雰囲気かは分かりません。
そのため、給料だけで会社を選ぶのではなく、月収や賞与以外の項目も確認し、やりがいのある職場を見つけましょう。
また、年収を重視して転職活動をするなら、多少業務が煩雑な会社でもこなせる自信がある、薬剤師の総合職としてどのような場所にも異動できるなどの強みを持って転職活動に望みましょう。
また、元々年収の高い職種に転職することでも、転職による収入アップが見込めます。
営業職としてMRで働くことや、ドラッグストアで勤務することも考えると良いでしょう。
条件に優先順位をつけよう
自分が働くときに譲れないものは何か、書き出してみましょう。
人によって条件は様々。
理想を叶えられる職場も様々です。
自分に合う職場を見つけるには、やみくもに求人票を見てあれもいい、これもいいと迷わないようにしましょう。
自分の理想の軸がブレると、いつまでも転職先を決められなかったり、転職後の、後悔の元になったりします。
優先順位をつけることで、外したくない条件から順に職場を探すことができます。
どちらの会社にしようか迷っているときも、優先順が高い方に条件が合う会社を選べます。
「こっちの会社は給料が良いけれど、あっちの会社は定時に帰れるから捨てがたい」など、迷いがあると、転職した後「やっぱりあっちの会社の方が良かったかな?本当にここでやっていけるかな?」と後悔する理由を作ってしまいます。
「給料が低くても応募したのは、ライフワークバランスを何よりも優先させたかったから」と明確な理由を持つと、自分の結論に後悔が出ません。
企業研究をしっかり行う
求人票の内容と実際の勤務に違いがあり、こんなはずではなかったと後悔する人がいるのも事実です。
さらに、今の会社の状況を調べるだけでも不十分なことがあります。
現在の給料より下がらない職場を選んだのに、入社した次の年に転職先の地方手当ての廃止が社内で決まり、年収が激減したという声も聞きます。
企業の将来は堅実か、時代の流れに遅れていないかなど、求人票の情報のみで判断するのではなく、内部事情を収集することも大切です。
会社が求める人物像を描いてみよう
会社のあるべき姿、目指す目標や社長の方針を調べておきましょう。
この会社が欲しい人材はどんな人か理解し、自分がその人材として会社と理念を共有し、同じ方向を向けるのか考えておきましょう。
会社の柱となる行動指針を熟知しておくと、履歴書にもそれに沿ったエピソードを盛り込むことができます。
内定をもらえるためにも必要な作業です。
転職エージェントの担当者と上手く付き合おう
転職は自分一人で行うものと思っていませんか。
確かに友達と一緒に会社見学に行ったり、同じ会社を選んだりすることは転職失敗の元になるためしない方が良いです。
しかし、転職エージェントの担当者を見方につけると、とても心強い転職活動ができます。
転職エージェントの担当者から情報とアドバイスをもらおう
転職エージェントの担当者は、仕事として全力で転職サポートをしてくれます。
転職エージェントによっては、紹介する全ての会社に足を運び、求人票の整合性はもちろん、店舗の雰囲気や、一般の求人票には載っていないような内部事情を得ています。
自分の力では得られない上に、転職を成功させるために重要な情報を持っているのです。
担当者から求人票をもらうだけではなく、担当者に能動的に質問をして、転職エージェントが持っている情報を余すところなく引き出しましょう。
転職エージェントの担当者からアドバイスをもらおう
転職エージェントは沢山の転職希望者を支援しているため、相性も見てもらえますし、転職についてのアドバイスもしっかりしてもらえます。
また、面接対策として模擬面接をしてもらったり、履歴書の添削をしてもらったりできます。
会社と給料の引き上げ交渉を代行してもらえるのも転職エージェントの魅力。
個人では断られたり我慢をしたりして、泣き寝入りになっていたかもしれない条件も良くなるようにサポートしてもらえます。
今の仕事を続けながら転職活動をしよう
一見、仕事をやめて時間を取ると、転職に集中できそうですよね。
転職活動一本で生活をした方が、短期間で転職活動を終えることができるように思えます。
面談の日程が合わず応募できる会社が減ると思うと不安ですが、会社に働いていることを伝えればずらしてもらうなど対策を取ってもらえます。
仕事をしているからといって、転職活動が出来ない訳ではありません。
仕事が終わってから履歴書を書いたり、休みの日に面談対策に転職エージェントの担当者と練習したりするため、勿論今までより忙しくなるでしょう。
しかし仕事を辞めることにはリスクが伴います。
お金の面で精神的に不安定になると面接において不利になる
薬局などは他の業界よりも比較的就職しやすいですが、お金が無くなってから転職活動をすると精神的に焦りが生じます。
一方、働きながら転職活動をすると、金銭面においてリミットがありません。
良い求人が出るのをじっくりと待つこともできます。
辞めた職場は自分にとって実は良かったと思えても、また戻ることはできません。
転職活動をやめて後戻りができるのもリスクを減らせるひとつの手です。
仕事を続けながら転職活動をすると、お金と時間の制限がされないので、納得いくまで活動を続けることができるのです。
薬剤師スキルの維持ができる
薬剤師は売り手市場だからすぐに見つかるといって、海外旅行に行く人もいるようです。
人生の休暇を楽しむことも良いですが、仕事をしていない間にも新薬は発売されますし、毎日薬を扱わないため調剤スキルも衰えます。
そしてブランクがある期間は何をしていたか、面接時に聞かれます。
面接時にきちんと自分のスキルが落ちていない事を伝えるためにも、そして自分の薬剤師人生のためにも、仕事に就いていない間は、勉強を続ける必要があります。
仕事を続けながら転職活動をして、毎日薬を扱っていた方が転職先の職場でも馴染めるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
転職成功例と、薬剤師が転職を成功させるための秘訣を紹介しました。
薬剤師の転職はあまり深く考えなくてもできてしまうものです。
しかし、転職を成功させるためには、ポイントを押さえてリスク回避を行いながら活動する必要があります。
ポイントを以下にまとめました。
薬剤師の転職を成功させるためには
- 給料が良いことだけを条件にしない
- 条件に優先順位をつける
- 企業研究をしっかり行う
- 転職エージェントの担当者と上手く付き合う
- 今の仕事を続けながら転職活動をする
転職が有意義なものとなるよう、頑張りましょう!