銀行や証券会社など、金融業界のお仕事に堅実なイメージを持っている人も多いです。

そんな金融業界に飛び込んでみたものの、入社前と入社後のギャップに悩んでしまい、転職を決意する人もすくなくありません。

しかしいざ転職しようとおもっても、転職理由や志望動機を一人で練り上げるのは難しいですよね。

この記事では、金融業界からの転職を考えている人に向けて、転職理由や志望動機の効果的な作り方を解説します。

ぜひ参考にしてくださいね！

よくある金融業界からの転職理由4選

転職理由について考える際には、頭の中だけで考えるよりも、例を確認しながら考えた方が効率的です。

そこでまずは、金融業界から転職を考える人に多い理由を4つ見てみましょう。

ご自身とも照らし合わせながら、一つ一つ確認してくださいね！

• 厳しいノルマにウンザリした
• 職場の人間関係が嫌になった
• 資格の勉強で自分の時間がとれない
• 年功序列制度で昇進できない

それぞれ詳しく解説していきます。

①厳しいノルマにウンザリした

金融業界の中でも、特に営業部に所属している人は日々厳しいノルマを課せられています。

上昇志向の強い人であれば、そうしたノルマはむしろ働きがいややりがいへの着火剤となりますが、営業部に身を置く人全てがそうした人である訳ではありませんよね。

中には日々厳しいノルマのプレッシャーに耐えきれなくなり、体調を崩してしまう人もいるのです。

また、特に金融業界ではノルマ達成のための不正が発生してしまう場合もあります。

2018年に「地方銀行の雄」ともいわれたスルガ銀行で発生した多額の不正融資事件の背景には、達成不可能とも思える無理なノルマの存在があったとも言われるほど。

このように、厳しいノルマに嫌気がさして転職を考える人は珍しくありません。

②職場の人間関係が嫌になった

銀行や証券会社、保険会社にクレジット会社など、保険業界には様々なお仕事がありますよね。

そのようなお仕事ですが、いずれも営業には多くの人手が必要になります。

当然職場では大人数が一緒に仕事をすることになるので、中にはソリや馬が合わない人や、価値観の違う人もいるでしょう。

そのような場合、職場内でグループや派閥が形成されてしまう事も珍しくありません。

結果、従業員同士の亀裂がより深くなってしまう事もあるのです。

こうした人間関係に溶け込む事が苦手な人の場合、このような環境で仕事をする事はとても辛いですよね。

人間関係の悪さも、金融業界から転職をする理由の一つとして多いものです。

③資格の勉強で自分の時間がとれない

金融業界は専門的な知識を駆使する場面が多く、業務をする上で必須な資格も沢山あります。

たとえば証券会社で一人前の証券マンとして働くためには、「証券外務員」の資格が必須ともいえます。

金融業界では資格取得者でなければ携われない業務が多くあり、資格をもっていない人は、取得の為にプライベートの多くの時間を割かなければならないのです。

社会人にとって貴重な自由時間を仕事のために消費するのは苦痛ですよね。

こうした事を理由に転職を考える事はごく自然な事とも言えます。

④年功序列制度で昇進できない

金融業界、とくに銀行は昔から年功序列を重んじている事で知られています。

そのため、たとえ職場での仕事ぶりが優れたものであっても、昇進や昇給に直結しづらい場合が多いのです。

銀行業界でも徐々に年功序列は崩れつつありますが、当分は続くとみられています。

金融業界からの転職は可能！

金融業界から転職を考える際、「金融業界で働くために身につけた知識は専門的なものばかりだし、いまさら転職できるかどうか不安…。」と思っている人もいる事でしょう。

結論からいうと、金融業界からの転職は十分可能です！

確かに金融業界で扱う知識は、投資や株式など専門的な内容のものが多いですが、実務上では、金融業界のお仕事にとどまらない優れたスキルが沢山身についているのです。

以下に代表的な例を4つ見てみましょう。

• 正確な業務処理能力
• 高いビジネスマナー
• 優れたPCスキル
• 数字に抵抗がない

どれも汎用性のあるものと言えますね！

一つ一つ解説していきます。

正確な業務処理能力

お金を扱う関係上、金融業界でのお仕事は非常に高い正確性が求められます。

たった一つ数字を打ち間違えただけで、のちのち大きな問題に発展してしまう事もあるのです。

そのような環境では、見直しが徹底できたり、誤字脱字をすばやく発見できたりと、正確な業務処理能力が知らず知らずのうちに身についている事でしょう。

普段は当たり前に行っているこうした作業が、他の職場では非常に重宝される場合も多いのです。

高いビジネスマナー

金融業界のお仕事は信頼が第一です。

信頼獲得のためには、正しい言葉遣いやお客さまとの丁寧なやりとり、身だしなみへに対する高い意識がとても大切ですよね。

金融業界のお仕事で身につけたこうしたビジネスマナーは、あらゆるシーンで活躍します。

金融業界から転職した人の中には、普段意識することなく当たり前だった話し方を、転職先の職場で丁寧な言葉遣いと評価された例もあるのです。

ビジネスマナーは、社会人にとってもっとも重要かつ基礎的なスキルでもあります。

金融業界でつちかった高いビジネスマナーは、様々な職場で歓迎されますよ！

優れたPCスキル

日々膨大な数字を処理しなければならない金融業界のお仕事は、PCやITの存在なくしては成り立ちませんよね。

金融業界に限らず、今やあらゆるお仕事にPCは欠かせません。

優れたPCスキルは、書類作成や労務管理など、様々なシーンで応用可能です。

転職先候補の面接を受ける際には、金融業界で身につけたPCスキルは、非常に強いアピール材料になるでしょう。

数字に抵抗がない

金融業界のお仕事は、日々数字との付き合いでもあります。

もちろん、計算はPCや計算機で行うため、暗算が得意である必要は全くありません。

注目したいのは、数字を使っての分析や、計算結果を表やグラフに表すことができる能力です。

こうした処理に抵抗のない人は、原価計算や在庫管理、発注業務など、幅広い業務で能力を発揮できますよ。

金融業界から転職するコツ5選

ではつぎに、金融業界からの転職を成功させる5つのコツを見てみましょう。

転職活動は、いかにコツを押さえながら行うかが大事です。

しっかり確認してくださいね！

• 退職の理由を会社のせいにしない！
• 転職理由は可能な限りポジティブに！
• 転職理由と志望動機を関連付けよう！
• 自分の強みやスキルを振り返ろう！
• 入社への高い意欲をアピールしよう！

順番に解説していきます。

①退職の理由を会社のせいにしない！

退職を決意した理由を会社のせいにしてしまう人は、意外と多いです。

しかし、これでは面接官に悪い印象を与えてしまいかねません。

たとえば「給料も安く、残業も多い上にギスギスした人間関係が嫌になって退職を決意しました。」といわれたら、面接官には愚痴をこぼしているようにしか聞こえませんよね。

職場の悪口ともとられかねないので、退職の理由を職場のせいにするのは絶対にやめましょう。

②転職理由は可能な限りポジティブに！

つづいて大事なのが、転職理由は可能な限りポジティブな内容にするという事です。

たとえば、「待遇がよかったので応募しました。」、「残業が少ないと記載されていたので、転職を決めました」などと話してしまったら、面接官はどう思うでしょうか？

転職を決意した理由は、面接官が食いついてくれるようにポジティブな内容を心掛けてください。

③転職理由と志望動機を関連付けよう！

転職の理由と志望動機を関連付ける事も忘れずに。

なかには転職理由と志望動機を同じものとして捉えているひともいますが、これでは作業が効率的にすすみません。

「自分のスキルを現職で活かすことができずに悩んでいたところ、御社の求人広告を拝見しました。求人広告に記載されている御社が求める人物像と私のスキルや強みは合致していると考えています。」

といったように、転職理由と志望動機に一貫性を持たせてください。

④自分の強みやスキルを振り返ろう！

自分の強みやスキルをおさらいすることも必須の作業です。

ここが上手くできていないと、面接の場で自分を売り込むことができません。

特に、金融業界で日々何気なく業務をこなしている内に、高いPCスキルやビジネスマナーが当たり前のものになってしまい、せっかく持っているそれらの強みを見落としてしまう事があります。

自己アピールは、面接の場において非常に大きなウエイトを占めています。

面接官に、魅力的な人材だと思ってもらうためにも、スキルや強みの棚卸しは念入りに行ってください。

⑤入社への高い意欲をアピールしよう！

「この会社もすぐに退職してしまうのでは…。」と面接官に思われてしまってはどうしようもありませんよね。

面接では、入社への高い意欲を積極的にアピールしてください。

特に、長期的な活躍のプランを提示すると説得力や信憑性が増しますよ！

金融業界からのオススメの転職先4選と例文集

次に、金融業界からの転職にオススメな職場を4つ、面接の場で応用できる例文と一緒に解説します。

金融業界からの転職を考える上では、体力勝負のお仕事は避けたほうが無難でしょう。

というのも、建築現場や工事現場での作業と比較した場合、金融業界のお仕事は体力を激しく消耗する事がないからです。

よほど体力に自信がある人でない限り、できるだけカラダを酷使するお仕事はやめておきましょうね。

• 事務職
• 営業職
• 宿泊施設のフロント業務
• キャリアアドバイザー

上から順番に解説していきます！

①事務職

オススメの転職先1つめは「事務職」です。

例文を見てみましょう。

事務のお仕事の多くはPCを使うため、金融業界のお仕事で身につけた高いPCスキルを積極的にアピールしましょう。

とくに、関数操作に詳しいことをアピールできれば、より説得力が増します。

②営業職

提案力やコミュニケーション能力を発揮したい場合には、「営業職」もオススメです。

営業職は結果次第で大きく年収アップが狙えるため、特に年功序列制度の職場に疑問や限界を感じている人には良い選択肢と言えます。

御社の求人広告には「コミュニケーション能力が高い人・人と話すことが好きな人」との記載があり、私であれば御社のニーズに合致すると自負しております。

営業職へ転職する場合には、前職での実績を数字を交えながらアピールするとよいでしょう。

漠然としがちなコミュニケーション能力や提案力といった強みに、具体性を持たせることができます。

③宿泊施設のフロント業務

言葉遣いや身だしなみなどのビジネスマナーを発揮できるお仕事の一つに、「宿泊施設のフロント業務」が挙げられます。

例文をみてみましょう。

フロントは宿泊施設の顔とも言える、非常に重要なポジションです。

金融業界で養ったビジネスマナーは、こうした場でも十分応用可能ですよ！

④キャリアアドバイザー

資産運用や生命保険の提案などを行ってきた人には、キャリアアドバイザーもオススメですよ。

次の例文を見てみましょう。

キャリアアドバイザーは、まずは利用者に寄り添う事が基本です。

金融業界でお客様に提案をするお仕事と通じる部分がありますね。

提案力や寄り添う力を発揮できることが期待できます。

金融業界内での転職先3選と例文

現在金融業界で働いている人の中には、転職先も金融業界を望んでいる人もいる事でしょう。

同業界への転職は、即戦力となりやすい手堅い選択と言えます。

ここでは金融業界の中から以下の3つの例を挙げました。

• 証券会社
• 銀行
• 金融営業

同業界へ転職する場合、数あるお仕事の中からその職種や業種を選んだのかを説明することが大切です。

一つ一つみていきましょう。

①証券会社

証券会社は金融業界の中でも人気のお仕事の一つです。

ここではそんな証券会社の中でも、オペレーターに転職する場合の例を解説します。

同業界であっても、現職と転職先の業務内容とに差が大きいと採用は難しいため、例文のように現職との関連性を持たせてください。

②銀行

銀行へ転職する場合も、前職と関連性を持たせることが大切です。

次の例文を見てみましょう。

このように、数ある金融業界のお仕事の中から銀行を選択した理由を説明することを忘れないでくださいね！

③金融営業

コミュニケーション能力や上昇志向がある人は、金融営業に挑戦してみるのもよいでしょう。

次の例文を見てください。

金融営業に転職する場合、転職先が展開している具体的なサービスや商品名を挙げると、面接官に好印象を与える事ができるでしょう。

金融業界からの転職を成功させるエージェント4選

金融業界からの転職を成功させるためには、転職エージェントの活用が不可欠です。

ここでは、オススメの転職エージェントを4つ紹介します。

• doda
• リクナビNEXT
• マイナビエージェント
• ビズリーチ

転職エージェントを利用する上で大切な事は、「複数の転職エージェントを活用する」と言うことです。

最大限の効果を得るためにも、転職エージェントは複数活用してください！

①doda

1つ目に紹介する転職エージェントがこちらの「doda」です。

求人数は業界でもトップクラスを誇り、金融業界の求人もたくさんありますよ！

日本最大級とも言えるレベルなので、求めている求人を見つけられる可能性が高いです。

また転職活動に役立つ情報やセミナーも豊富に提供しています。

ぜひdodaを利用してみてくださいね。

②リクナビNEXT

つづいて紹介するのはこちらの「リクナビNEXT」です。

求人数が豊富なだけでなく、若年層向けの求人もたくさん用意されていますよ！

また、転職に必要な情報やノウハウをまとめた「転職ノウハウ」や、転職活動中の人同士が交流できる「転職コミュニティ」など、転職活動をサポートするコンテンツも充実しています。

ぜひリクナビNEXTを利用してみてくださいね。

③マイナビエージェント

オススメの転職エージェント2つ目は、こちらの「マイナビエージェント」です。

キャリアアドバイザーが親身にサポートしてくれるため、転職が初めての人にもオススメですよ！

転職希望者の希望を叶えるため、一人ひとりの転職活動を徹底的にサポートしています。

また転職成功実績No.1であったり、業界・職種に精通したキャリアコンサルタントが多数在籍だったりと、とてもおすすめできる転職エージェントです！

もちろん無料で利用できるので、ぜひマイナビエージェントを利用してみてくださいね。

④ビズリーチ

キャリアアップを狙いたい人に特におすすめなのがこちらの「ビズリーチ」です。

スカウト型の転職エージェントで、ハイクラス求人が多数用意されているのが特徴です！

金融業界にいた方は年収が高い方も多いはずですよね。

そのためビズリーチを使って、同じ以上の年収を目指すのがおすすめです。

ハイクラス求人を探している方は、ぜひビズリーチを利用してみてくださいね。

まとめ〜金融業界からの転職成功のコツ〜

この記事では、金融業界からの転職を考えている人にむけて役立つ情報を、それぞれの例文も交えながら解説しました。

金融業界でのお仕事では、さまざまなビジネスシーンで応用できるスキルがたくさん身につきます。

それらのスキルを積極的にアピールすれば、転職を成功させることは難しくありません。

この記事を参考に、ぜひより良い職場への転職を成功させてくださいね！