学生時代にそこそこ勉強をしてきたとしても、資格を積極的に取得していた人なんて、決して多くはありません。
なぜなら、今も昔も就職するときには学歴が重要視されるからなのです。
もちろん、学歴重視で採用され何年も納得のいく仕事や給与、環境があれば問題ありません。
ですがいざ転職となった場合、学歴はほとんど使い物になりません。
転職は、学歴より経験や資格こそが成功への近道へとなるのです。
そこで、現役中途採用面接官でもあり実際に10個の資格をとった私が、転職活動に役立った、もしくはあれば絶対にいいだろうなという資格をお伝えします。
男性転職者に有利でおすすめの資格
いざ転職しようとなったときに困るものが資格の有無です。
履歴書に資格欄が必ずありますが、何も書いてないと寂しいだけではなく、書類選考すら通過しなくなります。
そこで男性が転職する際に有利でおすすめの資格をご紹介します。
もっていてあたりまえ「普通自動車免許」
何の説明もいらないであろう普通自動車免許。
今の30代以上であればほとんどの方が取得していることでしょう。
ですが近年、都会を中心に車離れが加速し、車の免許を持ってない若者が急増しました。
車体価格や維持費の高騰もそうですし、都心部であればあるほど公共交通機関がどこにでもあるので、車の免許が必要とされなくなっている傾向にあります。
ただ、車が必要ないとしても、普通自動車免許だけは取得しておきましょう。
まだまだ古い体質や考えの会社もありますから、免許がないだけで面接すらさせてもらえない会社もあります。
会社の経営診断ならおまかせ!「中小企業診断士」
その名のとおり、中小企業を診断する立派な国家資格です。
ビジネスに使える知識を網羅できるため、ビジネスマンとしての経験をつめば中小企業診断士と名乗り、独立も可能な資格です。
ただし、難易度は高めで集中して勉強する必要があります。
経営学・経済学はもちろん、財務や法務など幅広い知識が求められます。
勉強日数はおよそ1年半ほど確保しておきましょう。
脱落者も多いためその分とてつもない価値があります。
人気の不動産業で必須な「宅地建物取引士」
何かの資格を取得しようと思った際に必ず耳にするであろう、「宅建」。
正式名称は宅地建物取引士でこちらも人気の国家資格です。
※旧宅地建物取引主任者。
特に不動産業界では必須とされます。
合格率は15%程度。
中小企業診断士よりかは難易度が低いため、しっかり勉強をすれば自力で合格できるラインといえるでしょう。
また、人気の資格でもあるため通信教育や、専門学校に通うという方法もあります。
ITの知識あり「ITパスポート」(※旧システムアドミニストレータ)
ITパスポートはあまり馴染みのない資格ともいえますが、こちらもれっきとした国家資格です。
ITの基礎知識を理解できているという証拠にもなります。
いまはどこの会社に勤めるのにもパソコン業務がつきものです。
そんなときに「パソコンなんて使えません!」ってなると転職以前の問題にもなりかねません。
ですからITパスポートはぜひとも取得しておきたい資格といえます。
国家資格のなかではかなり難易度は易しく、合格率はだいたい40%程度。
しっかり勉強すれば2か月くらいで取得できるでしょう。
女性転職者に有利でおすすめの資格
女性に人気な職種といえば事務職。
庶務や人事、受付、秘書など幅広く複数の選択肢があります。
人気職種ゆえに求人をだせば応募者が殺到し、競争が激しいことでも知られています。
だからこそ、資格で差をつける必要があるのです。
ちょっと頑張れば取得できますので思い切って勉強してみてください。
全職種・業種で利用する「日商簿記」
どんな業種・職種であっても必ずお金は動きます。そこで必ずといってもいいほど必要な資格が経理です。
経理にもさまざまな資格がありますが、一般的に普及している資格が日商簿記です。
履歴書の資格欄に3級や4級は書くべきではありませんが、日商簿記に関しては違います。
3級であっても中小企業レベルの経理を理解している、とされますし、他の資格より難易度が高いため重要視されています。
3級であればがっつり勉強したとして、およそ2か月程度で取得できるでしょう。
また、2級は難易度がさらに上がるため、取得していると転職に有利です。
こちらは約半年間の勉強で取得できるでしょう。3級の合格率は30%前後、2級の合格率は20%程度です。
メジャーな日商簿記以外にも、全経簿記、全商簿記がありますので、自分のモチベーションと相談して勉強してみましょう。ちなみに、難易度でいうと 日商簿記 > 全経簿記 > 全商簿記の順番です。
学生から馴染みのある「TOEIC」
資格とはいえませんが、TOIECはご存知のとおり、英語に関する試験で、3級や2級とかではなく点数によって決められます。
下は10点から最高で990点まであります。
TOEICで高い点数をもっていれば、必ずライバルと差をつけることができます。
なぜなら入社時点で700点ないと入社できないとか、なかには昇給や昇格試験でTOIECの点数で評価をする企業もあるほど重要な試験です。
英語は、経理と違い遅くても中学生から学んでいるはずですので、ハードルは高くありません。
むしろ日々の生活でも英単語は飛び交っていますので、しっかり集中して勉強すれば、高得点を目指すことができます。
勉強の仕方もさまざまですが、あまりにもメジャーなため書店に行けばTOEIC関連のテキスト・問題集が山のように置いてありますので迷うことはないでしょう。
外資系などに限りますが、転職の際に必要とされるスコアは600点以上といわれています。
参考にしてみてください。
事務職の登竜門的な存在「MOS」
Microsoft Office Specialistの略で、実に累計400万人以上の受験者を超え、簿記同様に認知度の高い資格といえます。
マイクロソフトオフィスといえば、エクセルやワード、パワーポイントが有名。それらを使いこなせるかの資格がMOSで、科目ごとに受験が可能です。
特に事務職であればエクセルとワードは必須。
また、ワードとエクセルに関してはスペシャリストとエキスパートの2種類を選択することができます。
自信をもって「マイクロソフトオフィスが使えます!」というのならば、迷わずエキスパートを取得しましょう。
年齢に関係なく働ける「医療事務」
その名のとおり、病院やクリニックなどで受付として勤務できる人気の資格です。
経理などもそうですが、資格がないと働けないわけではありません。
即戦力として採用されたり場合によっては資格手当がもらえたりするともあるため、取得しておいて損はないでしょう。
ただ、医療事務といっても多数の資格があります。そのなかでも人気なのが、
- 医療事務技能審査試験
- 医療事務管理士
- 診療報酬請求事務能力認定試験
これらの資格の合格率はおよそ50%程度。
無理なく取得することが可能です。
転職したいのに資格がない場合
もちろん、転職時に資格を1つももってない方もいらっしゃいます。
同業種・同職種に転職する場合は経験でカバーできますが、全く別の仕事をしてみたい場合もあります。
そのときに必要となるのが資格。
かといって退職してから何かの資格勉強をはじめ、合格してから転職活動、なんてやってられません。
可能な限り在職中に資格取得のために勉強することをおすすめします。
転職する場合、次の仕事は何がしたいのか、それが決まればなんの資格が必要かをある程度考えているはずです。
もし、何の資格を取得すればいいかわからない場合は、上記であげたような資格から取得してみてはいかがでしょうか。
どの業種・職種でも共通して通用しますから勉強してみましょう。
まとめ
今回おすすめの資格をご紹介しましたが、資格はたくさんもっていればいいというわけではありません。
その仕事に合った資格を持って役に立たせることが必要なのです。
ですから転職する際にはその業種・職種にあった資格を取得しましょう。
また勉強が苦手な方は無理して難関の資格を狙いに行くのはNGです。
モチベーションが維持できません。
まずは合格率50%以上の資格を取得してみると勉強の感覚がつかめるはずです。