一般的に女性の平均年収は男性の平均年収よりも低いとされています。
同じ職業、同じ業種でも男性と女性で、収入面の格差はあるのも事実です。
「女性が稼げる仕事には何があるの?」
「女性でも給料が多い仕事がしたい」
このように、女性でも稼げる仕事について気になっている人は多いでしょう。
そこで今回は、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに、給料が高い女性の仕事TOP5と、その年収や仕事内容、そしてその仕事に就く方法まで紹介していきます。
参考:賃金構造基本統計調査|厚生労働省
給料が多い女性の仕事TOP5
給料が多い女性の仕事TOP5は以下のとおりです。
1位|大学教授:平均年収1,086万円
2位|医師:平均年収777万円
3位|航空機客室乗務員:平均年収635万円
4位|高校教師:平均年収602万円
5位|弁護士:平均年収593万円
ここからは、それぞれの仕事についてくわしく紹介していきます。
1位|大学教授:平均年収1,086万円
女性の大学教授の平均年収は1,086万円と最も給料が多い仕事です。
大学教授は大学で講義を行ったり、専門分野の研究、大学運営に関わる会議に参加などを行う仕事です。
しかしながら、男女ともに大学教授になるのは非常に狭き門です。
大学院を修了してそのまま大学で研究を続けながら、研究成果を出し、論文を発表。論文が認められれば講師としての役職を与えられ、その後、准教授に出世して最終的に大学教授になることができます。
男女で給与格差はないものの、このようにキャリア形成が難しいことから、女性の場合はキャリア形成途中の出産や育児が理由で、大学教授までなれないことが多いです。
そのため、年収の高い仕事として大学教授を目指して、実際にその資格を得られるのはごく限られた人だけといえます。
2位|医師:平均年収777万円
女性医師の平均年収は777万円です。
医師の場合は働き方によって年収は上下し、たとえば国立病院の平均年収は比較的低いですが、大学病院、民間の病院、開業医となれば年収は平均を大きく上回ります。
さらに、年齢や診療科目によっても年収は異なり、20代は平均以下の年収となることが多いものの、年齢やキャリアを積み重ねることで給料が上がる傾向にあります。
診療科目による年収の違いでは、外科医の年収が最も高く、その次に内科医、精神科医、小児科医と続き、医師の中でも最も平均年収の低い診療科目は歯科医です。
医師の主な仕事内容は、勤務医の場合患者の治療や診察、開業医の場合はそれに加えて医療機器の準備や看護師の雇用などの業務があります。
医師になるためには、大学の医学部で6年間技術と知識を学び、その後医師国家試験に合格して医師免許の取得が必要です。
なお、医師の年収は男女格差が生まれにくく、女性も産後や育児復帰する確率が高いという特徴があります。
3位|航空機客室乗務員:平均年収635万円
航空機客室乗務員、いわゆるキャビンアテンダントの女性の平均年収は635万円です。
企業規模による差はそれほどないものの、やはり大手航空会社の客室乗務員の方が、中小規模の航空会社の給料よりも高い傾向にあります。
たとえば、JALやANAといった国内大手航空会社が最も給料が高く、その次に外資系航空会社、LCC(格安航空会社)の順となっています。
キャビンアテンダントの主な仕事内容は、機内アナウンスやドリンク・機内食の提供アンドといった機内サービス、および緊急医の安全確保と誘導です。
フライト以外の時間は打ち合わせや、天候や乗客の情報などの確認、搭乗準備を行います。
そしてキャビンアテンダントには、一定以上の英語能力や健康状態が求められるものの、国家資格は必要ありません。
また、キャビンアテンダントには身長制限があり、客席頭上に荷物入れが設置されてある関係から、158cm〜160cm以上の身長を求められることが一般的です。
4位|高校教師:平均年収602万円
女性の高校教師の平均年収は602万円です。
ただし、高校教師の年収は県立・公立と私立とで異なります。
公立・県立高校の教師は公務員なので年功序列で給料が変動し、歳を重ねるごとに年収がアップする傾向にあります。
一方で私立高校では学校規模によって給料が変わる傾向にあり、全校生徒が多い学校の方が年収が高いことが一般的です。
高校教師の主な仕事は、学校の管理・運営や授業の計画、生徒の生活と進路相談、そして保護者とのコミュニケーション、その他部活動顧問などがあります。
そして高校教師になるためには、基本的に4年制の大学で教職課程を修了して高校教員免許を所得することが必要です。
その後、公立の場合は各都道府県で実施される教員採用候補者試験に、私立の場合は各高校の教員採用試験を受験し、それぞれ合格すれば高校教師となれます。
5位|弁護士:平均年収593万円
女性の弁護士の平均年収は、法律事務所もしくは企業に勤めている人で593万円です。
弁護士は男女の収入に大きな格差があることが特徴です。
同様の、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」では、男性弁護士の平均年収は1,097万円となっており、男性弁護士の方が女性よりも倍近く年収が高いことがわかります。
一般的な国民の平均年収が440万円であることを考えると、女性弁護士の平均年収は高いと感じられますが、このように男女では年収に格差があります。
そして弁護士になるためには司法試験に合格して、弁護士資格の取得が必要です。
司法試験は最難関の試験とされており、その合格率はわずか23%〜29%前後です。
また司法試験を受けるためにも、法科大学院を修了する、もしくは司法試験の予備試験に合格するなどして、司法試験の受験資格を獲得する必要があります。
女性の平均年収は287万円
平成29年に国税庁が行なった調査「民間給与実態統計調査」によれば、女性の平均年収は287万円という結果となりました。
参考:民間給与実態統計調査結果の概要|国税庁
上記で紹介した5つの職業は、女性の平均年収を軸に順位化したものなので、どれも一般的な女性の平均年収を大きく上回っていることがわかります。
ただし、医師や弁護士をはじめ国家資格が必要など、高い年収の職業に就くためには多くの勉強と努力が必要です。
とはいえ、一度資格を取得できれば高年収が狙え、長い間職を失うことがないと考えられます。
そのため、女性で給料が多い仕事をしたいと考えているのなら、資格取得などを検討しましょう。
まとめ
給料が多い女性の仕事のTOP5は以下のとおりです。
1位|大学教授
2位|医師
3位|航空機客室乗務員
4位|高校教師
5位|弁護士
これらの仕事は女性の平均年収を大きく上回っていますが、その反面、どれも資格や学歴が必要で、その資格取得の難易度も高いという特徴があります。
しかしながら、一度取得した資格は一生もので、手に職を付けるという意味では半永久的に仕事に困らないといえるでしょう。
そのため、女性で給料が高い仕事をしたいと考えているのなら、これらの仕事をオススメします。