面接で「自己PRをして下さい」と言われても、何を言ったらよいのか悩む人は多いです。
また、自己PRなのに自己紹介をしている人もいます。
「自己PRなんて、今までの経歴をさっと説明すれば良いだけでしょ」なんて思っている人がいたら「待った!!」をかけたいです。
実は自己PRは、志望動機と同様に面接官が重視する大切な項目なのです。
更に経理転職の場合、他応募者と差別化しにくい職種でもあるので、自己PRできちんと「自分はどういう人間なのか」をアピールすることは重要です。
今回の記事では、経理転職での【自己PRのポイント】と【実際の例文】についてご紹介したいと思います!
自己PRはなぜ重要?企業はこういうところを見ている
早速ですが、自己PRは自己紹介とは異なるものです!
自己紹介は「山田太郎、30歳です。今まで2社での経理としての勤務経験があり、経験年数はトータル8年ほどあります。」のように、あくまで自分の情報を伝えるものです。
しかし自己PRは異なり、企業に魅力的にうつるように自分を売り込むものとなります。
営業が自社の商品やサービスを売る際の「セールスポイント」のようなものです。
いくら自分が「素晴らしい経験」をし「優秀な人材」だとしても、きちんと企業に売り込めなければ意味がありませんし、採用してもらうことができません。
また企業は自己PRで下記のような点を見ているので、これらを意識してアピールする必要があります。
- 経理としてどう活躍できるか
- 社会人として周囲ときちんとやっていけるか
- 自社で働くのにふさわしいか
経理が自己PRを書く際に、押さえるべきポイント
それでは、経理転職で自己PRを用意する際に押さえるべきポイントを、前項で挙げた3つに分けて詳しく解説します。
- 経理としてどう活躍できるか
- 社会人として周囲ときちんとやっていけるか
- 自社で働くのにふさわしいか
1、経理としてどう活躍できるか
経理転職での自己PRでは、当然のことながら「経理」としてどう活躍できるかをアピールする必要があります。
その為に意識するポイントをご紹介します。
数字に強い
経理として働く際に、大前提として数字に強くなければ始まりません。
常に数字と隣り合わせなので、数字嫌いの人には経理の仕事は勤まりません。
数字に強いというのは「暗算が得意である」とか「原価計算などはサッとできる」など、色々とありますが、数字を見ていると楽しくなるようなレベルの話ができれば説得力があります。
真面目にコツコツできる
経理に真面目さは必須です。
不真面目な人に、会社の重要な数字を任せることはできません。
更にコツコツと作業を進めることが、苦になるか否かについても大切です。
経理は時には集中し、長時間にわたって数字の付け合わせをする時があります。
コツコツと作業をすることができる人でないと、こういった作業は厳しいと言えるでしょう。
守秘義務をきちんと守れる
誰にでも秘密を話してしまうような人は、経理には向いていません。
経理では会社の大事な数字を扱うことはもちろんですが、経営陣に近いポジションで仕事をしているので、会社の守秘義務に触れる話を知ることもよくあります。
誰にでも分かりやすい例でいうと、給与額です。
経理の人間は、各社員の給与額を知ることができる立場にいます。
もし経理が守秘義務を守れない人間であると、周囲にみんなの給与額を話してしまいます。
こんなことになると「なぜあいつの給与の方が高いんだ!」なんて話にも発展し、社員間の人間関係がぎくしゃくします。
経理の人間は、守秘義務をきちんと守れることが大切です。
要領よく機転をきかせられる
経理は数字をたくさん扱うので、そういった意味でも要領よく仕事をこなすことが求められます。
また経理の仕事はルールに則って行うことが多いと思われがちですが、都度イレギュラーな対応を迫られることも頻繁にあります。
こういった時に、どの選択肢を選ぶかの判断をする必要に迫られますが、要領よく機転をきかせられると、一番良い選択肢を選ぶことができます。
このように、経理には要領よく機転をきかせる能力も必要なのです。
ミスなく仕事をする
人間なので、100%ミスをしないということは不可能です。
しかし努力次第で、限りなくミスを減らすことは可能です。
経理という職種は、会社の重要な数字を扱い、その仕事ぶりによっては会社に大きく貢献することもできます。
その反対に、最悪の場合には倒産に追い込んでしまうことすらあります。
その為、ミスは極力しないように努力することが、他部署の人間よりも求められます。
「だいたいこれくらいで良いか」という意識ではなく「ここまできっちり作業をしたので大丈夫!」というレベルまで意識を持つことが大切です。
このことから、なんとなくで良いという意識で仕事を行っている人には、経理は向いていないと言えます。
勘(カン)が働く
経理にはルールに則った仕事も勿論ありますが、マニュアルには沿わない「ルールブックにも書けない」ような仕事も多く存在します。
周囲に聞いても「これだ!」という答えが出ないような出来事にも、出くわすことがあります。
こういった時には、自分の勘に頼って判断・行動することを迫られます。
勘が働くということも、経理にとって大事なスキルの1つとなります。
2、社会人として周囲ときちんとやっていけるか
経理は会社の数字を扱う部署であり、言い換えると「影の会社の中心的存在」でもあります。
このような部署である経理の人間には、周囲との高いコミュニケーション能力も求められます。
その為、経理転職の自己PRでは「社会人として周囲ときちんとやっていけるか」についてもアピールできると良いでしょう。
その為に意識するポイントをご紹介します。
組織での成功体験
組織の一員として仕事に取組み、その組織が成功をおさめるという経験は「周囲とのコミュニケーションがきちんと取れる」ということを証明する1つのアピール材料になります。
「部署」や「科」の単位などで1つの目標を決め、それに向かって自分がどのように頑張ったかについて説明できると良いでしょう。
他にも「周囲とどのようにコミュニケーションをとっていたか」なども詳しくアピールできると良いでしょう。
他人をサポートした経験
他人をサポートするということは、困っている人を助けてあげたということになります。
人の気持ちを察し、自ら行動したということは、周囲とのコミュニケーションをはかろうとしたことを表します。
「困っている後輩をどのように助けたか」ですとか「日々大変そうな上司の負担を減らす為に、自分なりに努力したこと」などをアピールするのも良いでしょう。
3、自社で働くのにふさわしいか
これは経理転職に限らずですが、自己PRをする際には「応募先の会社で働くのにふさわしいか」を意識することが大切です。
能力・経歴・人柄ともに問題ないと思われても「自社の雰囲気に合わない」と判断されると、採用から外れることもしばしばあります。
実際に私も面接官として「全て申し分ないし、最高に良い人材だ!!」と思っても、自社の雰囲気に合わないので、泣く泣く不採用にしたこともあります。
応募したい会社には、条件面以外にも何かしらの魅力を感じたはずです。
その魅力と自分との共通面を探してみると、その会社独自の魅力と自己PRの着地点が見つかるハズです。
例えばこんな点を意識すると良いでしょう。
落ち着いた雰囲気の企業か?ベンチャー企業か?
古くから創業している老舗企業の場合には、古い体制が残っているところもあり、落ち着いた雰囲気の会社も多いです。
逆にベンチャー企業の場合は、若手が多く活躍し勢いがあり、活気がある会社も多いです。
例えば、このようなベンチャー企業に応募した際に「私は落ち着いた雰囲気の中で、着実に仕事をするのが向いています」などとアピールしたら、的外れなことが分かるでしょう。
企業規模はどれくらいか?
大企業か中小企業なのかにより、会社の体制にも違いがあります。
大企業の場合には、それぞれ細かく仕事が分担されていることが多く、経理部も「国内仕入れ」「海外仕入れ」「国内売り上げ」「海外売り上げ」などと、細かく担当が分かれていることが多いです。
それに対して、中小企業では国内外問わずに、仕入れも売り上げも全て1つの経理部で担当したりします。
大企業に対して「仕入れ・売り上げ問わず、幅広く仕事をしたい」とアピールした場合には「うちではちょっと厳しいかもしれない」などの反応があることもあるでしょう。
男女比はどれくらいか?
「男性が多い会社」「女性が多い会社」「男女比が同じくらいの会社」と比較した際に、それぞれカラーが違います。
例えば男性が多い会社は、ノリが良いサバサバした雰囲気だったりします。
このような会社に女性が応募し「ノリが良いよりは、落ち着いた雰囲気の会社で働きたい」などとアピールすると、違うことが分かります。
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「経験者」経理→経理に役立つ自己PRの例文をご紹介!
経理経験者が経理転職する際に、役立つ自己PRの例文を2つご紹介します。
【例文1】
2社で経理として働いてまいりました。
そこで学んだことは、一口に経理と言っても、会社ごとに処理の仕方が違うということです。
経理職の仕事は、規則にのっとって処理することが前提にありますが、その都度機転をきかせながら処理方法を変えることも大事だと思いました。
このことから「きっちり仕事をすることは当然で、イレギュラー対応にも可能」な経理になることを心掛けております。
もしご縁があり働かせていただくことになれば、その気持ちを大事に働きたいと思っております。
【例文2】
学生時代に簿記2級を取得し、卒業後にはその資格を活かし、1社で経理として勤務してきました。
そこでは伝票起票などから始まり、給与計算業務などから決算業務まで任せていただいておりました。
会社の重要な数字を任されているということは、信用されているのだと思いましたし、社員をはじめ周囲に数字や情報が漏れないようにするのに、細心の注意を払ってきました。
口は非常に堅い方ですし、仕事でも機密情報に触れる際には、気を付けております。
また経理の人間として更なる発展をしたいと思ったので、現在簿記1級の資格勉強中であり、今度試験も受けてまいります。
ご縁があり働かせていただいた場合、御社の業務を通じて「こういった知識が更に必要だ」と思いましたら、その勉強も行いたいと思っております。
「未経験者」未経験→経理に役立つ自己PRの例文をご紹介!
次に、経理未経験者が経理転職する際に、役立つ自己PRの例文を2つご紹介します。
【例文1】
前職は営業事務として働いておりました。
仕入れと原価について考えながら売り上げを追ううちに、儲かるには単に仕入れと原価のバランスが取れているという単純なことではないことに気付きました
こういったことを突き詰めて考えていくことにより、とことん細かく分析することの面白さにも気づきました。
このように一つのことを集中し「何故こうなのか?」と考え、分析することに面白みを感じますし、なんとなくのところで終わりにせず、最後までつきつめて考えて行動することが得意です。
こうした性格を活かし、会社を支える存在である経理職として働きたいと言う思いが強くなりました。
【例文2】
以前は総務として働いておりまして、その中で貸借対照表・損益計算書などの決算に関する書類を使った業務も行うことがありました。
最初は全く知識も無かったので読み解くのに苦労しましたが、自分で簿記関係の本やネットを調べて、それぞれの項目に対する知識をつけていきました。
すると各数字についての情報が読めるようになり、同時に過去の貸借対照表・損益計算書と比較することもできるようになりました。
そこから派生し「業務に関係なく簿記2級資格を取りたい」と思い、独学勉強をすることにしました。
その結果、先日無事に合格することができました。
今後「簿記1級」と「社会保険労務士」の資格も取得したいと思い猛勉強中です。
まとめ
今回の記事では、経理転職での【自己PRのポイント】と【実際の例文】についてご紹介いたしました。
自己PRをなんとなく用意し、他の志望動機や長所・短所などの準備を頑張る人もいますが、自己PRこそしっかり練って用意する必要があります。
自己PRはその人のイメージを左右する重要なものでもあります。
自分だけの自己PRを用意し、しっかりとアピールできるようにしましょう。
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