経理というお仕事は、会社のお金を管理するとても重要なポジションであり、経営者に近い場所で働ける魅力的な仕事でもあります。
このような経理というお仕事に憧れ、未経験だけれど思い切って転職をしたいと思う人もいるでしょう。
でも「未経験の人に可能性はあるのだろうか?」と不安になり、一歩が踏み出せない人もいるのではないでしょうか。
しかし世の中には、未経験から経理転職に成功した人がたくさんいます。
今回の記事では、未経験から経理転職をするにあたり【必要なスキル】や【成功する為の秘訣】についてご紹介したいと思います!
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経理は経験者が優遇されるが、案外未経験者にも間口は広い?
最初に申し上げると「経理は経験者が優遇される職種」です。
会社のお金の管理をするので、専門的な知識が必要になりますし、間違いが生じると会社の経営にも関わることもある重要なポジションだからです。
しかし内容を問わなければ、未経験者でもOKな求人も実際に存在します。
経理未経験者は、いきなり「経験者優遇」という求人に応募するのではなく、このように「未経験者OK」という求人に応募することをオススメします。
「経験者優遇」の求人は、高度な経理スキルを問われたり、一人で広範囲の仕事を任されるような内容のものが多く、未経験者には無理な内容がほとんどです。
その点未経験者OKの求人は、経理のお仕事の中でも、比較的初心者にも取り組みやすい内容で限定的な範囲からスタートするものが多いです。
経理補佐的なポジションからはじまることが多いので、未経験者でも安心です。
未経験でも取り組みやすい仕事例は、下記の通りです。
伝票起票
会社で発生したお金の流れ(簡単にいうと、支出と収入)を記録する為に、伝票に詳細を記入することを指します。
たとえば会社の口座から、オフィスの賃料が引き落とされたりした場合に、その内容を伝票に記入します。
この伝票と、他に関連する資料などを一緒にして、経理部の上長に渡すなどの仕事があります。
実際に発生したやり取りを記録する作業なので、経理未経験者でも比較的取り組みやすい内容であると言えます。
経費精算
会社では様々な経費が発生します。
その経費を社員に支払うことを「経費精算」と言います。
例えば、営業の人が取引先に行く為に電車を使ったとします。
その際に電車賃(つまり交通費)が発生しますが、これは経費と言えます。
この経費を、営業の人が一時的に立て替えているわけです。
このように立て替えた経費を、営業が所定の用紙に記入し、経理部の担当者に提出します。
これを受け取った経理部の担当者が、営業にお金を支払います。
経理ソフトへの入力業務
たいていの会社では「経理ソフト」を使用し、会計処理を行っています。
伝票起票されたものを元にし、それを入力していきます。
未経験者は仕分けの仕方で迷うこともあると思いますが、迷った場合には上長に確認すれば大丈夫です。
このように経理ソフトに入力されたものは、会社のお金の動きに関する大事なものなので、最終的には上長がチェックすることがほとんどです。
とはいえ、初心者といえども、きっちりと確認をしながら入力することは大切です。
経理に必要とされるスキルを知ろう!
未経験から経理転職する際に、経理に必要とされるスキルを知っておくことは大切です。
経理として必要なスキルは下記の通りです。
パソコン操作
経理はデスクワークが中心なので、必ずパソコンを使います。
パソコンの操作自体ができない人には、経理は無理と言えます。
文字入力に関しては勿論できることが条件ですが「ワード」や「エクセル」や「パワーポイント」もある程度は使えるようにすることが大事です。
コミュニケーション能力
パソコンでの作業が多いので、あまり人と関わらないというイメージをお持ちの人もいるでしょう。
しかし、経理はコミュニケーション能力が必要なポジションと言っても、過言はありません。
例えば、期日までに社員から提出してもらわなければいけない書類なども、多数存在します。
本来であれば、何も言わなくても期日までに社員が提出してくれることが理想ですが、現実はそうはいきません。
なかなか提出してくれない社員も存在します。
このような社員に対して、どうしたら提出してくれるかを考えてアプローチしたり、提出方法が分からなくて出せずにいる人には、内容を分かりやすく説明してあげる必要があります。
こういった時に、コミュニケーション能力が高いと、スムーズにやり取りができます。
税に関する知識
経理をしていると、税金についての話は避けては通れません。
法人税の支払いをしたり、各社員の住民税の処理をしたり、会社の固定資産税の話になったりと、様々な税金に関する話が出てきます。
税金自体はとても種類が多く、1つ1つについて詳しく勉強すると、キリがないレベルです。
その為、税金の全てを知っておく必要はありませんが、最低限どの税金がどういった内容のものなのかを知っておく必要はあります。
例えば「住民税の値段が切り替わるのは6月である」といったことを知っているか否かでは、仕事の進み具合も違ってきます。
また、時々国レベルで変更がある場合があるので、そういった税に関するニュースにもアンテナを張っておく必要があります。
簿記に関する知識
経理をやるうえで、簿記に関する知識はマストと言えます。
例えば「買掛金」と「売掛金」の違いが分からないとなると、伝票起票もどうすれば良いか分からなくなります。
また決算書を見ても「損益計算書と、賃借対照表の違いって何?」なんてことになり、固まってしまうなんてことにもなるでしょう。
未経験から経理転職する場合には、簿記の知識を自らつけておく必要があると言えます。
経営者目線での分析
会社の経営者は「現状では会社は黒字なのか、赤字なのか?」や「どの程度節約ができるか?」などと考えます。
経理の人間は経営者ではありませんが、会社の経営者と同じ目線で物事を分析するようにできる力をつけることは大切です。
例えば、決算報告書の作成をする時に、前年・前々年と比較し、儲かっているのか否かが分かります。
また、会社のどこに「お金が余計にかかっているか」を見ることもできます。
これらの内容をもとに、今後会社が生き残っていく為に、どういった戦略をたてるべきなのかを経営者に報告・相談することができれば、経理として非常に重宝されることでしょう。
未経験から経理転職を成功させる為の秘訣はこれ!
冒頭でも申し上げた通り、経理は経験者が優遇される仕事です。
しかし、現に未経験でも経理転職に成功した人達はたくさんいます。
このような人たちは「経理は経験者が優遇される」ということを頭に置きながら戦略をたてたり、未経験者なりにアピールする方法を考え、実行していったと言えます。
その方法をいくつかご紹介します。
資格取得をし、自分の知識状況をアピールする
未経験の人に対しては、どれくらい活躍してくれるかは未知数です。
その為、資格取得をし、自分の知識状況はどれくらいであるかをアピールすることは、非常に有効であると言えます。
下記に、経理未経験でもアピールできる資格をご紹介します。
簿記2級
「簿記2級」については、経理未経験者にはマストと言えますので、できる限り取得すると良いでしょう。
様々な企業で経理職を採用する際にも「簿記2級」の取得有無を参考にするところは、とても多いです。
また求人票の応募資格にも「簿記2級以上を持っていること」と記載されているものも、多く見かけます。
3級ではなく、2級以上からが対象となることがほとんどなので、簿記を取得する場合には2級以上を目指しましょう。
簿記は自分の知識状況のアピールにも使えますし、実際に業務を行う際にも、頻繁に知識を使うことは多いです。
FASS検定(経理・財務スキル検定)
経済産業省が用意した「経理・財務サービススキルスタンダード」をもとにし、2015年よりスタートした近年注目されている資格です。
「FASS検定」は「簿記2級」と比較されることが多いですが、簿記2級に更に実用性を伴う内容になっています。
やはり王道は「簿記2級」なので、セットで2資格を持っていると、経理に必要な知識もあり、実用性にも対応できる知識もあるとみなされます。
給与計算検定
その名の通り「給与計算」に関する検定です。
経理の仕事の1つに「給与計算」があります。
「給与計算なんて簡単な仕事だろう」と思う人もいるかもしれませんが、かなり奥深く、決まりきったルール以外にも、常にイレギュラーな対応をすることが求められます。
言い方を変えると、基礎ができていないと対応できない仕事でもあります。
もし給与計算が間違っていたら、一歩間違うと社員からの信用を失うことにもなりかねません。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
経理の仕事でパソコンは必須です。
また資料作成をすることも多いので、ワード・パワーポイントの一通りの知識はあった方が良いと言えます。
特にExcelと関数については、知識があると無いとだと、仕事の作業効率に差が出てきます。
この2つを使いこなせると、ややこしい計算があっという間に終わることも多いです。
このようなマイクロソフトオフィスに係る資格なので、持っているとパソコン知識が一通りあるとみなされます。
ファイナンシャルプランナー2級
経理で必須な資格ではありませんが、税金や保険について幅広く学べるので、必ず経理に役立ちます。
また生活面でもかなり役立つ資格なので、経理転職もしたいし、生活に関するお金のことにも興味がある人は取得すると良いと言えます。
3級からスタートできますが、ファイナンシャルプランナー資格で企業にも相手にされるには「2級以上」を目指す必要があります。
もし経理転職をし「経理は向いていないかもしれない」と思っても、この資格をもっていると、保険や金融業界への転職がしやすくなりますし、独立してファイナンシャルプランナーとして働くことも可能です。
今までの経験から、経理に結び付けられることを探す
面接時に「今までの経験からこれからどう結び付けるか」という話の持って行き方をすると、非常に説得力があります。
経理未経験だといっても、今までの仕事人生の中で、経理に結び付けられることは必ずあるハズです。
ケース1:一般事務から経理事務
例えば一般事務であれば、電話や来客の応対をしながら「売上伝票の作成」や「社員の経費処理」などを行うこともあります。
こういった場合に「【売上伝票の作成】や【社員の経費処理】のような、きっちりと着実に数字に関する仕事を行うことに魅力を感じるようになりました」という方向に持って行くことができます。
ケース2:一般事務から経理事務
営業事務経験がある人は、営業と一緒に会社の売り上げに関する仕事を行っていたハズです。
その時に「会社の売り上げを身近で見ることができるやりがい」を感じたり「売り上げをあげる為の提案」をしていた人もいるでしょう。
こういった場合に「会社の売り上げを身近で感じる営業事務として働き、更にもう1歩踏み込んだ場所で働きたいと感じました。」などの方向に持って行くことができます。
未経験でも可能性がありそうな求人内容を吟味する
経理経験者であれば「経験者優遇」の求人に応募しても、全く問題はありません。
しかし経理未経験者が、その言葉通りに「経験者が優遇されるだけだから、未経験でも可能性があるかもしれない」と思い応募しても、まず無理であると言えます。
こういった書き方をする求人は、未経験者は相手にしていません。
未経験で経理転職をするのであれば「未経験者可」という求人に絞りましょう。
この中から「経理」と書いてある求人は勿論ですが「総務」と書いてあっても、内容を見ると経理の仕事が掲載されている求人もあるので、経理にこだわらずに事務関係の求人も探してみることをオススメします。
総務と書いてあるけれど、経理の仕事も行うような仕事の方が採用の間口は広いですし、万が一「やっぱり経理は向いていなかった」と思っても、総務の仕事を増やしてもらい方向転換することも可能です。
まとめ
今回の記事では、未経験から経理転職をするにあたり【必要なスキル】や【成功する為の秘訣】についてご紹介いたしました。
専門職なので未経験での経理転職は「可能性が低い」と思う人も多いですが、実は資格を取得したり、求人にこだわらなければ、案外間口が広い職種でもあるのです。
未経験でも経理転職に挑戦したいと思ったことには、きっと意味があります。
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